その中心で踊っている男に翔太郎は声をかける。
「お開きだぜ、お坊ちゃん。」
そう言われた片平清はイライラした表情で現れた翔太郎、フィリップ、照井、亜樹子を睨み付けるのだった。
「まさか、こいつが...」
照井は驚きながら清の姿を見る。
真面目な好青年の姿は何処かへ行ったようにダンスフロアで踊る男が今回の事件の犯人だった。
そして、翔太郎は謎を解き始めた。
本当に評判が悪いのは母親でなく息子の清であること
そしてメモリを手に入れて自分の気に入らない人物を襲っていた清を庇うために真紀子は行動していた事も...
「俺は危うく....別の人を....」
照井は自分のしようとしていた間違いに気付き呆然としている。
「人を凍えさせるのは面白かったぜ。」
悪びれもせず言い放つ清に翔太郎の怒りが爆発する。
「ふざけんなよテメェ!」
「あぁ、やっぱりお前ムカつくわ....あぁ!」
怒りのまま懐に入れていた錠剤を口に放り込む。
「それは、エンゼルビゼラか!」
照井はその薬に見覚えがありそう言った。
「なんだそりゃ?」
「天ノ川地区で流行していたドラッグだ。
そんな物まで風都にはあるのか?」
「もう、我慢できねぇ。
テメェらもお袋も...纏めて氷漬けにしてやるよ。」
そう言うと清はメモリを起動する。
「
「アイスエイジだと!Wのメモリじゃないのか!」
照井はメモリすら間違っていた事実に更に驚く。
「やはり、そうだったか....疑問も解けた。行こう翔太郎。」
「あぁ、熱く行こうぜフィリップ。」
「HEAT,JOKER」
『「変身」』
Wヒートジョーカーに変身するとアイスエイジに向かっていった。アイスエイジを殴り付けながら外へ誘導する。
しかし、前よりも凍結能力が強くなっているのは殴っている両腕が凍り付いてきそうになる。
「ぐっ!冷てぇなクソッ!」
『翔太郎メタルシャフトで応戦しよう。』
「分かったぜ!フィリップ。」
そう言うと翔太郎はジョーカーメモリをメタルメモリに変える。
「HEAT,METAL」
メタルシャフトを背中に出現させたWヒートメタルはそれを掴むとアイスエイジに攻撃を続けた。
だが、ここに別の者が現れる。
煙状で近付くとWに斬撃を加えた。
「そいつも倒されると困るのだよ風都の仮面ライダー....いやW。」
「テメェ何者だっ!」
しかし、答える気の無い煙のドーパントがWを斬り付けようとするのを変身した照井 竜、アクセルが止めた。
そしてWに告げる。
「左....アイスエイジは俺が相手をする。
構わないか?」
『どう言うことだい照井 竜?』
フィリップの問いに答える。
「俺が間違っていた。
俺は...復讐に囚われ間違った相手とメモリの使い手を殺そうとしていた....これは"俺の罪"だ。
だから、俺が責任を持って清算する。」
その照井の目には復讐が写ってないことを翔太郎が見抜く。
「なら、お前に任せるぜ照井。
その代わりこの煙野郎は俺達が相手をしてやるよ。」
「....助かる。
コイツは煙と斬撃を使うドーパントだ。
だが、煙はコイツの本体と同じだ吹き飛ばそうとすれば元の姿に戻る。」
そうアドバイスすると照井はアイスエイジに向かっていった。
『成る程、ならばこのメモリの方が良さそうだ。』
フィリップはそのアドバイスに従いメモリを選択すると変身した。
「CYCLONE,METAL」
メタルシャフトに風の力が加わり振るわれた煙が消し飛びそうになる。
不利と判断した紫米島は能力を解除した。
「くっ....殺りづらい相手だな。」
そうWを評すると刀を構え戦い始めた。
一方、アイスエイジとの戦いはアクセル優勢で進んだ。
凍結能力もアクセルの熱の前には効かなかった。
ヤケクソになったアイスエイジは川の水を凍結させて氷の矢を作ると撃ち出す。
「STEAM」
しかし、エンジンブレード蒸気攻撃で溶かす。
「ELECTRIC」
そして、帯電したブレードでアイスエイジを空へかち上げるとマキシマムを発動する。
「ENGINE MAXIMUMDRIVE」
アクセルのマキシマムを込めた「A」の形をしたエネルギー弾がアイスエイジに直撃すると爆発しメモリブレイクされた。
人の姿に戻った清に照井は手錠をかける。
「風都にいる間は、俺はガイアメモリを使った犯罪者を殺さない。
それが風都の...仮面ライダーの流儀だからな。」
その光景を見た紫米島は計画の失敗を理解すると攻撃の回避と共に煙となって逃亡した。
「あっ、待ちやがれコラ!」
Wの事を無視して逃げられたので変身解除をすると照井に二人は合流した。
亜樹子は捕らえられていた真紀子を救出し三人と会う。
真紀子は息子を抱き締めメモリの魔力から解放された清は母親に謝っている。
そんな中で照井が翔太郎に尋ねる。
「左、なぜお前は片平真紀子がドーパントでないと気付いたんだ?」
それに翔太郎が答える。
「遊園地で片平真紀子を見た時、息子との思い出を懐かしむ彼女がドーパントだと思えなかった。」
「成る程、それで彼女を助けようとしたのか。」
「それもあるが思っちまったんだよ。
もう一度、息子とメリーゴーランドに乗せてやりたいってな。」
「.....甘い、甘ったる過ぎて....耐えられん。」
そんな甘い言葉に照井は顔を俯ける。
「翔太郎君はハーフボイルドだからね。」
亜樹子の補足に翔太郎がキレる。
「誰がハーフボイルドだっ!亜樹子テメェ!」
そんなじゃれあいを見ながら照井は考える。
(だが、その甘さが無ければ俺は片平真紀子を殺して....そして真実を知り償えない罪を背負うところだった。
礼を言うぞ左、フィリップ。)
そんな中突如、清が頭を苦しみ始めた。
「清、どうしたの?清!」
「頭が.....頭がイタイ.....うわぁぁぁ!」
そう言いながら倒れる清を見て照井は救急車を手配する。
「一体どう言うことだ?フィリップ。」
「恐らくはさっき服用していた薬の副作用だろう。
兎に角、今は彼を早く病院に...」
こうして、Wとアクセルの出会いは終わりを告げた。
風都の流儀に従う約束をした照井。
しかし、井坂によって改良されたエンゼルビゼラが物語を更に混沌の世界へと引きずり込んでいく。
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