蛮野は研究室の前にある三体のアンドロイドを見つめながらそう答えた。
"機械生命体ロイミュード"そのプロトタイプである
コブラ、バット、スパイダーと呼ぶモデルが完成した。
「コイツらがあれば私の研究は加速的に進むだろう。
そして、俺をバカにしたアイツらへの復讐も出来る。」
手始めにNEVERと呼ばれる傭兵たち....
東の研究所に元実験体だった奴等がいる話を聞いて顔を見せた時、ミーナと呼ばれる女が私の言動を注意してきたから"顔を叩いた"ら克己とか呼ばれるNEVERのリーダーが事もあろうに俺の腕を折りやがった!
今も完治していないため片腕を包帯で吊っている。
しかも、それだけでは飽きたらずナイフを取り出して俺を殺そうとしたのだぞ!
おかしいじゃないか?
奴等は実験体だ私のような人とは価値が違う筈なのにそれすら理解できないとは.....
まぁ、良い。
ロイミュードが完成した今、NEVERなど敵ではない。
問題はガイアメモリ....無名の存在だ。
重加速の空間でも普通に動くことの出来るあの男は脅威だ。
奴を確実に殺す方法を考えないと...まぁその為の仕掛けをロイミュードに搭載したのだが....
そう言うと蛮野は三本のガイアメモリを手に取りながら微笑むのだった。
第六十九話 裏切りのR/始まる裏切り
やっと、束の間の平和な時間を手に入れたと思った無名だったが、それは克己の連絡により終わりを迎えることになる。
「あの糞科学者がっ!!今すぐ殺してやる!」
「おっ落ち着いて克己ちゃん!」
「克己、私は大丈夫だから」
ブチキレた克己をミーナと京水が宥めているが、状況が全く掴めなかった。
少しして漸く落ち着いたのかやっと状況が分かった。
どうやら、蛮野が元実験体だったクオークスをバカにしたらしく、それに反論したミーナの頬を叩いたらしい。
それを見た克己がキレて蛮野の腕を折り殺そうとしたところをNEVERの仲間全員で止めたと言うのだ。
それで話は終わったかと思ったが、どうやら蛮野がロイミュードが完成したことを報告した際、また調子に乗った事を喋ったらしくそれが克己の怒りを呼び覚ましていた。
「無名ちゃん悪いけど一度こっちに来てくれない?
やっぱり無名ちゃんが釘を刺してくれた方が良いと思うのよね私。」
「仕方ないですね。
分かりました、向かいます。」
こうして無名は琉兵衛に孤島へ行く許可を貰いに行く。
「良いだろう。獅子神からも研究に進展があったとの報告を受けた。暫くは問題なく活動できるだろう。
それと井坂君との戦いの件だが、それは獅子神とサラに任せた。
そちらの方も心配しなくて良い。」
そうして琉兵衛からも許可を貰うと僕は孤島へと足を運ぶのだった。
孤島へ着くとNEVERの面々が出迎えてくれた。
「皆さん、大変でしたね。」
「ホントよ。アンタがあんな奴連れてくるから克己の怒りが私達にも向くのよ。」
レイカがそう愚痴る。
「しかし、腕だけは確かに良い。
奴の研究スピードの速さだけは評価しても良いな。」
芦原がそう評する。
「しかしなぁ、あんなに細っこくて平気なのか?
聞いた話だとアイツ結婚してるらしいぞ。
一家の大黒柱があんな弱っちくて成り立つのか?」
堂本は変な心配をしている。
「レイカっ!無名ちゃんに当たらないの!
ごめんなさいね許してあげて。レイカとミーナは仲が良いのよ....まぁ、私もだけど、だから克己ちゃんの次にこの一件に怒ってるのよ。」
「よく言うよ京水だって"アイツの金玉むしり取ってやる!"って言ってたのに...」
「わっ私だって女なんだから友達の心配ぐらいするわよっ!けど、プロフェッショナルだから切り替えが早いの!」
余談であるがミーナの一件があった時、京水は獅子神に愚痴メールを何通も送り着信拒否(現在進行形)されていることは誰も知らない。
「じゃあ、そんな彼に釘を刺しに行きますか。」
そう言うと無名は西のラボに向かうのだった。
ラボまでの道を進む中、携帯にメールが入り無名がそれを確認していると突如、京水に押される。
「無名ちゃん危ない!」
すると、僕の立っていた場所に銃弾が当たる。
そして、撃ってきた場所を確認すると、一体のアンドロイドが立っていた。
そして、その姿に他NEVERのメンバーは覚えがあった。
「あれってあの科学者が作ってたアンドロイドじゃない?」
「えぇ、確かロイミュードって名前だったわ。」
『その通りだ実験体諸君。』
ロイミュードから蛮野の声が聞こえる。
『紹介しようコイツは"コピーロイミュード"私の作り出した試作型ロイミュードをベースに作り上げた模造品だ。
だが、性能は低下していないので、廉価版と言う方が正しいが...』
確かにこのロイミュードに普通はナンバーが記載されている胸のプレートには、何も書かれていなかった。
「これは私達に対する裏切り....そう解釈して良いんですね?」
無名の問いに対して蛮野が答える。
『当たり前だろう! 天才である私をここまで侮辱したのだ、それ相応の罰が必要だろう?』
「やっぱアンタムカつく....」
レイカがそう言った言葉が聞こえたのか蛮野が答える。
『実験体風情が私の言葉を遮るなっ!』
「あぁ、何だっ....」
レイカが続けようとした瞬間、身体が重くなるどんより現象が起きる。
「重加速ですか....」
『その通りこのコピーロイドの動力源はコア・ドライビアだ。
つまり重加速現象を引き起こせる。』
「克己さんやクオークスの面々はどうしたんですか?
まさか、もう殺したとか?」
克己の場合あり得ないが、情報を引き出すためにわざとそのように聞く。
『いいや、アイツはこの私の腕をへし折った許しがたき大罪人だ。
そんな易々と殺してたまるか。
奴には試作品ロイミュードで構成された部隊を送ったのだ。』
「部隊?」
『あぁ、私の忠実な
『ハート、ブレン、メディックだよ。』
克己はマリアと共に東の研究所で無名を待っていると謎の襲撃者に襲われていた。
蛮野の作り出したロイミュードと言うアンドロイド三体だった。
克己とミーナ、そしてクオークスが其々応戦しマリアは子供や老人を研究所にかくまっていた。
「あのクソ科学者の作った機械人形か.....
余程あの男は死にたいらしいな。」
そう言うと一体のロイミュードが克己に話しかける。
『お前が大道克己か?』
「それがどうした?」
『そうか.....』
そう言うと三体のロイミュードが其々ガイアメモリを掲げる。
「それは!ガイアメモリかっ!」
『正式には違います。
蛮野が我々ロイミュードに進化の過程で与えられたデータを、メイカーに選別させて作り上げたメモリです。
つまり、私達ロイミュード専用のメモリですね。』
そう言うと三体はメモリを起動させる。
「
「
「
そして、胸のプレートに突き刺すと機械の身体にガイアメモリのデータがロードされ、それぞれが初期の進化体の姿へと変貌し、声が機械のものから人間の声に変わった。
『改めて自己紹介をしよう俺の名はハート
緑色のコイツはブレン。
白い彼女はメディックだ。』
『さぁ、大道克己。
俺達と戦ってくれ。』
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