もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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第七十八話 見つかるI/巡り合う敵

年齢は40代で黒いステッキの様な細い傘を持った黒いスーツとハットを被った紳士。

リリィ白銀の証言からその人物を探す翔太郎と亜樹子の前に照井 竜が現れた。

 

「所長、左ここで何を!?」

言い終わる前に透明になったリリィに倒される。

そして、馬乗りにされた照井が言った。

「重い....俺から離れろ女。」

「失礼ね!ちゃんと体は絞ってます。」

「口は軽いのか.....最悪だな。」

お互いにムッとしながら立ち上がるとリリィと照井は亜樹子に尋ねた。

「「コイツは一体誰?(だ?)」」

 

「リリィさんは依頼人で....透明人間で...ドーパント?」

その亜樹子の答えに照井は怒りを現す。

「正気か左?

あまりにも限度がある!」

そう言ってリリィを逮捕しようとするのを翔太郎が止めると事情を説明した。

 

そして、照井を連れてその紳士が良くピアノを弾きに訪れるレストランに足を運ぶとその紳士は座っていた。

照井は彼に近付くと警察手帳を見せる。

「警察だ...ガイアメモリ流通の件で聞きたいことがある。

立て!」

照井はその紳士を無理矢理立たせる。

「落ち着け照井。」

その翔太郎の言葉に紳士が反応する。

「照井....そうか照井雄治(てるい ゆうじ)の息子ですね君は」

「何故、父の名前を知っている?」

 

その問いに紳士はメモリを出して答えた。

「会いましたから....."去年の8月"に」

 

「Weather」

 

「Wのメモリ....まさか貴様が!」

その紳士はメモリを耳に挿すとウェザードーパントへと変身し、その余波で照井は吹き飛ぶ。

そして、冷気を放出した。

『「変身」』

冷気の放出から守るように翔太郎がWサイクロンジョーカーに変身し亜樹子とリリィを庇っている隙に、ウェザードーパントは外に逃亡した。

「待てっ!」

翔太郎が彼を追いかけ外に出て周りを探すと、突如背後に現れて掌底をWの顔に打った。

それから、流れるような連撃を食らったWは形勢を変えるため両方のメモリを変化させる。

「HEAT,METAL」

メタルシャフトを展開しウェザーに攻撃を仕掛けるが容易く弾かれてしまう。

 

「コイツ、好き勝手やりやがって」

翔太郎はメタルメモリをメタルシャフトに装填する。

「METAL MAXIMUMDRIVE」

 

METAL BRANDING(メタルブランディング)

メタルシャフトから発せられる強烈な炎がウェザーを襲うがウェザーの放った冷気により炎が焼失しその冷気によりWの身体が凍結してしまった。

「マキシマムが効かねぇなんて....」

『それにこの冷気はアイスエイジ以上だ。

強敵だよ翔太郎!』

フィリップの言葉に翔太郎が同意するとアクセルに変身した照井が合流した。

 

「JET」

照井の攻撃がウェザーに向かうが簡単に弾かれてしまう。

『照井 竜落ち着け、奴にはマキシマムが効かない!』

「うるさい!そんな事、関係あるかぁ!」

 

「ENGINE MAXIMUMDRIVE」

 

照井の エンジンブレードのマキシマムは井坂により片手で止められてしまった。

「なっ!」

「弱いですねぇ....そんなキレイなメモリじゃ私は倒せない。」

井坂は雷撃を照井に当てて変身解除に追い込んだ。

「出てきてください。

貴女が近くにいるのは分かってますよ。」

そう言うと井坂のとなりにリリィが現れる。

「あの、私のメモリがおかしくなっちゃって、思い通りに透明になれないんです。」

「リリィさん何やってる!離れろ!」

翔太郎の声にリリィは耳を貸さない。

「だって!....これが無いとおじいちゃんの最後の舞台が」

 

「では、少し身体を見せて貰いましょう。」

そう言うと井坂は霧を出現させてリリィと共に姿を消した。

 

 

 

事務所に帰ってきた亜樹子、翔太郎、照井は改めてフィリップからウェザードーパントの分析を聞いていた。

「想定を遥かに越える怪物だ。ウェザードーパント...いや井坂深紅郎は」

「あれが1000人を殺した殺人鬼の姿ってことか...」

「あぁ、そして照井竜の家族の仇でもある。」

フィリップを睨み付けるように照井は言った。

 

「御託はいい....奴を倒せる手段はあるのかフィリップ?」

「現状、取れる手段はツインマキシマムしか思い付かない。」

「ツインマキシマム?」

「マキシマムスロットを二つ使用してガイアメモリを同時に必殺状態にする奥の手のような技だ。

だが、反動が大きくて使えたとしても死ぬかもしれない。」

「十分だ。ありがとうフィリップ。」

そう言うと照井はラボを出ようとする。

それを翔太郎が止めた。

 

「おい待てよ照井!どうするつもりだ?」

「ツインマキシマムとやらで井坂を倒せるなら問題ない。後は井坂を見つけ出すだけだ。」

「フィリップの話聞いてなかったのか!

死ぬかもしれないんだぞ!」

「そうだ照井竜、それにこの前約束したじゃないか?

ウェザーのメモリの使い手とは共闘して倒すと....」

「だが、俺はこうも言ったぞ。

"トドメは俺が刺す"とツインマキシマムがトドメなら俺は使う....それだけだ。」

「漸く見つけたんだ家族の仇を...

奴をこの手で倒せるならば俺の命がどうなろうと構わん!」

 

「ふざけるんじゃねぇ!」

翔太郎はそう言って照井の胸ぐらを掴む。

「そう思ってるのはお前だけだ!

少しは周りを見ろ!心配してくれる奴等がいるだろうがっ!」

照井は翔太郎の腕を払う。

「黙れ...君らと和んでいる暇など無い!」

そう言うと照井は部屋を出ていった。

 

「何だか....昔の竜くんに戻ったみたい。」

悲しそうに亜樹子が呟く。

「漸く、家族の仇を見つけられたんだ。

無理もねぇよ。」

そう言って翔太郎も部屋を出ようとする。

それを今度は相棒のフィリップが止める。

 

「待ちたまえ翔太郎。

君はどうするつもりだ?」

「リリィが危ないことに変わりはねぇ。彼女を助ける。」

「念のために注意しておくが照井 竜があんな風になったからこそ、君には慎重さが必要だ。」

 

「うるせぇなぁお前は俺のお袋かよ!

.....分かってるさ。無茶はしねぇよ、相棒。」

そうしてフィリップと翔太郎は拳を付き合わせるとお互いにやるべきことを始めるのだった。

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