もう一人の悪魔   作:多趣味の男

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その日、風都の町は騒然となっていた。
何故ならば、とあるニュースが町に流れたからだ。

『風都刑務所にて多数の囚人が脱走しました。
付近にお住まいの方や外出をお控えください。』

風都刑務所で起きた脱走事件。
これは俺達、仮面ライダーにとっても忘れられない事件となった。


第九十二話 Dの本性/脱獄

きっかけは照井からの連絡だった。

「至急、風都刑務所に来てくれ!

緊急事態なんだ!」

 

翔太郎とフィリップは風都刑務所に急行するとそこはまさに地獄のような光景だった。

刑務所内は血で染まり辺りには人だったパーツが散乱している。

 

「来たか左、フィリップ。」

照井はそう言って二人に近づいてくる。

「これは、どう言うことだ?照井。

ここで何があったんだ?」

「こっちに来い....表だって話せる内容じゃない。」

そうして、別室に通された二人は改めて照井から経緯を話された。

 

風都刑務所にドーパントの集団が突如、襲撃してきたと言うのだ。

そして、収監されている囚人を全員脱走させたらしい。

「おい!それって.....ヤバイじゃねぇか!」

風都刑務所には一般犯罪を犯した者だけではなくガイアメモリ犯罪に手を染めた者も収監されていた。

「最悪なのはそれだけじゃない...これを見ろ。」

 

 

 

そう言うと照井はイールチャンネルの画面を見せた。

「事件当日の監視カメラの映像だ。」

「彼等はあの時にあったレオと呼ばれるドーパントだね。」

 

「それだけじゃねぇ.....リザードやリッパーや見たこともねぇドーパントもいやがる。」

刑務官をシープドーパントが眠らせて檻の扉を開けるとレオが話し始める。

「お前らには生き残りをかけたゲームをしてもらう。

ルールは簡単だ!どんなことをしても良いから生き残れ。

"3日間、生き残れたら"自由にしてやる。

もし、3日経つ前にこの風都から逃げようとすれば殺す。」

 

「ふざけんなっ!何様のつもりだ!」

囚人の一人が横暴な意見にキレるがそれ以上話す前にリザードのチェーンソーで真っ二つにされてしまった。

「まだ、話の続きが残っている....黙って聞け。」

 

「まぁ、そう言うことだ。このままだとお前らに不利なゲームだが俺も寛大だ。

お前らにこれをくれてやる。」

そうして、リッパーが手に持っていたアタッシュケースを地面に放り投げる。

そこから無数のガイアメモリが出て来た。

「コイツはガイアメモリ....使えば超人になれる魔法の小箱だ。

とは言え見たことあったり使ったことある奴もいるだろう。

お前達の為にメモリを"20"本用意した。

確かここには囚人が183名収監されているのか?」

 

「いえ、一般犯罪の受刑者は除外しておりますので101名です。」

レオの言葉にリザードが訂正する。

「あ?そうだったか....まぁ良い。

つまり、ここから出られるのは20名ってことだ.....

後は分かるよな?」

 

「生き残りたければ殺し合え!超人になれたのなら他の奴らも全員殺せ!それがゲームの内容だ.....

それじゃあ、ゲームスタートだ!」

レオの合図で全員が動き出すがそこから先の映像は無く真っ暗になった

「監視カメラが破壊されたようで映像は残ってないがこの後、101名の囚人が生き残るため殺し合い残った奴らが脱走した。」

 

 

その映像を見た二人は表情が厳しくなる。

「じゃあ、今脱走している囚人は皆、ドーパントってことか?....ふざけんなよ!町の奴らの命を何だと思ってるんだ!」

「それで一体何人の受刑者が脱獄したんだい?」

フィリップの問いに照井がファイルを見ながら答える。

 

「現時点で確認できているのは"15名"だ。

これがそのリストだ。」

中身を確認するとそこには過去に翔太郎達が捕まえた犯罪者の名前も書いてあった。

 

津村真里奈(Tレックス)加賀泰三(マネー)伊刈淳(コックローチ)倉田剣児(アームズ)佐々木由貴子(スイーツ)有馬丸男(ビースト)有馬鈴子(ゾーン)....そして」

 

「あぁ、九条綾(トライセラトプス)、元風都の刑事で同僚の彼女だ。」

「こんなに沢山の元メモリユーザーが野に放たれるなんて.....」

「あぁ、早く捕まえねぇと...」

「そう言うことだ...左頼まれてくれるか?」

「あぁ、勿論だ照井...早くコイツらを探そう。」

 

そうして、フィリップのラボに翔太郎と照井は向かうのだった。

 

 

 

 

Another side

 

ディガルコーポレーションの屋上から無名、獅子神、サラは地上を眺めている。

「まるで、ハンティングね。」

サラの意見に獅子神が同意する。

「間違ってねぇよ....だがこれはリサイクルって奴だ。

メモリ犯罪を犯した奴等の有効性な再利用だ。

丁度、お前の作ったメモリの実験も出来るしな。」

獅子神の問いに無名が答える。

 

「そうですね。

"プロダクトタイプを四本"....そして"シルバータイプを一本"今回の実験のために用意しましたからね。

有用な成果が出ることを願ってますよ。」

「ふん!それよりも分かっているよな?

俺達の役目は」

「脱獄した彼等が風都を出ないように見張るのでしょう?

その為に、三幹部と部下を総動員しているんですから失敗なんてしないわよ。」

 

「なら、良い。

今回の実験は琉兵衛様も大変に興味を持たれている。

これだけの大規模な実験なんだ。

何かしらの成果は得られるだろう。」

「どうやら、井坂もこの件に関わるそうですが、それはどうします獅子神?

邪魔をするのなら止める必要があるのでは?」

「そうだな....じゃあ無名お前に井坂の監視を命ずる。

忘れてないだろうが今回の実験の責任者は俺だ。

俺の命令は絶対だ....良いな?」

「そう、念を押されなくても分かってますよ。

では、行ってきます。」

 

そう言うと無名はその場を後にした。

「それで私は何をするの獅子神?」

「サラ....お前には何かあった時の為のサポートに回ってもらう。

Wとアクセルもこの一件に関わってくるだろうからその調整を頼みたい。」

「調整と言うことは....誰を生かして誰を殺すか決めるってことね。」

「そう言う事だ....頼んだぞ。」

そう言われるとサラもその場を後にした。

 

 

一人になった獅子神は下で広がる光景を見ながら呟く。

「さぁ....俺達を楽しませろよ。

仮面ライダー共....そして哀れな実験動物(囚人)共。」

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