色とりどりの夢と希望   作:AtR

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Hey Siri 執筆のモチベを上げる方法は?

「すみません、よく分かりません」

は?てめぇは尻以下だこの野郎

というわけで本編をどうぞ!!


今こそ叫びたいこの気持ち

 虹ヶ咲学園 屋上

 

 

 次の日の放課後になった。現在俺たちは屋上にいる。

 

 ちなみに時雨くんが考えた作戦というのが校内放送を使って屋上に中川さんを呼び出すとのこと。そして呼び出す際に優木さんと中川さんの両方の名前で呼び出し、屋上にて侑姉が中川さんと話をする……といった感じだ。

 

 そして侑はフェンスに手をつきながら、屋上からの景色を眺めており、俺たちは影からそれを見守っている

 

「ふぅ……なんだか関係ない俺が緊張してきたよ……」

 

「私もだよ……でも、侑ちゃんならきっと大丈夫だよ」

 

「そうだね、今は侑姉を信じるしかない」

 

 俺たちはそんなやり取りをした、そして緊張しているのは時雨くん達も同じのようだ。まぁこんな状況みんな緊張するに決まってるよね、けどさっき言った通り今は侑姉を信じるしかないからね

 

「あっ、みんな来たよ!」

 

 エマ先輩の一言により全員の視線が出入口の方に集中した。そこには生徒会長である中川さんの姿があった

 

 

 

 

 

 

「高咲侑さん……あなたが呼び出したのですか?」

 

「うん、そうだよ……せつ菜ちゃん」

 

 侑姉は問いかけに対して答え、中川さんではなく優木さんの名前を出した

 

「なっ……! ……エマさんや時雨さん達に聞いたんですね?」

 

 当然、中川さんはそちらの名前で呼ばれたことを驚いていたが一瞬で平常に戻った

 

「うん、そうだよ。……まぁ音楽室で話した時にそうなんじゃないかって思ってはいたんだけどね」

 

「なるほど……それで、要件はなんですか?」

 

 2人の場には気まずい雰囲気が流れている……。とはいえ、中川さんからしてみれば本名と偽名両方で呼び出されたのだし無理もないのかもしれない

 

「……ごめんなさいっ!!」

 

 すると突如、侑姉は謝罪しながら頭を下げた。侑姉の突然の行動に中川さんはまたもや驚いてしまった。

 

「なっ、なんですかいきなり!??」

 

「昨日の音楽室での事謝りたくて……せつ菜ちゃんの正体を知らなかったとはいえ色々無神経なこと聞いちゃったかなって思って……」

 

「そ、そういうことでしたか……それならば気にしてないのでご安心ください。正体を隠していた私にも非があるので……」

 

 侑姉の謝罪に対して、中川さんは自分にも非があると返した

 

 

 侑姉の話によると、昨日音楽室でピアノを弾いていた時たまたま中川さんと会って流れで優木さんの話になったのだが……その際に中川さんに優木せつ菜は自分の大好きのせいで誰かの大好きを否定する我儘な人間であり、スクールアイドルには相応しくない……などと言われたらしい

 

 話だけ聞くと酷いかもしれないがあの場では中川さんはそう答えるしかなかったのかもしれない……

 

 そしてそんな中川さんに……侑姉はなんて説得するんだろうか……? 

 

「……話は終わりでしょうか? では私はこれで……」

 

 そして中川さんは話が終わったと思い、侑姉に背を向けこの場を去ろうとするが……

 

「待って!!」

 

 当然侑姉がそれを許す訳もなく、中川さんを呼び止めた

 

「……まだ何かあるのですか?」

 

 侑姉が呼び止められ、足を止めた中川さんは振り向き侑姉の方へ顔を向けた

 

「……私は、幻滅なんてしないよ。私は、せつ菜ちゃんには同好会に戻ってきて欲しい!! またあの時のステージみたいに……スクールアイドルをやって欲しいの!!」

 

 侑姉は本題である中川さんに戻ってきて欲しい……という事を大きな声で中川さんに向け吐き出した

 

 しかし、中川さんの顔は険しくなり……

 

「そんなこと……そんなこと出来るわけないじゃないですか!!」

 

「っ……!?」

 

 中川さんも大きな声を出し反発してしまう。それに思わず侑姉も驚いてしまっている

 

「もう全部分かってるんでしょう!!? 私がいたら……みんなを悲しませてしまうだけなんです!! みんなの為にならないんです!! ……私がいたら、ラブライブに出れないんです!!」

 

 

 

「ラブライブ……?」

 

 感情を表に出し叫んでいる中川さんから聞きなれない単語が聞こえてきた

 

「スクールアイドルの甲子園みたいなものっす。元々同好会はそれを目的にやってたんで」

 

 ラブライブが何なのか疑問に思っていると時雨くんが答えてくれた

 

「今回みたいな事になったのも、せつ菜さんはラブライブに出場するために必死になって……それで熱が入りすぎたんでしょう」

 

「そういうことだったんだ……なら尚更どうすれば……」

 

 部活や同好会に所属しているなら、大会というのは大きな目標の1つだろう。

 ただ、それが原因で仲違いになり……今回みたいに廃部になってしまうんだとしたら一体どうしたら……

 

「だったら……ラブライブなんて出なくていい!!!」

 

 

「っ……!!?」

 

 侑姉の口からは、中川さんだけではなくこの場にいる全員が驚愕してしまう……そんなことが告げられた

 

 

「……あっ、別にラブライブがどうでもいいとかってわけじゃないんだ」

 

 

 すると侑姉は自分の発言の重大さに気づいたのか少しばかり訂正を加える

 

 

「私……私達は、ただせつ菜ちゃんが幸せになれないのが嫌なんだ」

 

 侑姉は優しい声で中川さんに向けてそう言った

 

「ラブライブみたいな大きくて輝いてるステージも確かに素敵だと思う。けど、私はそれよりも……せつ菜ちゃんが笑ってくれれば、せつ菜ちゃんの歌が聴ければ……それで充分なんだ!」

 

 

 そういうことか……

 

 侑姉はスクールアイドルにハマったばかりで、知識も浅く、ラブライブのことも詳しくない。ステージを生で見たのもあの時だけ。

 侑姉が見たいものはラブライブのステージで踊ってる姿ではなく、目の前で笑顔でいてくれる姿なんだ。 そんな侑姉だからこそ……中川さんの心に響く説得ができるんだ

 

「……どうして、こんな私に……こんな私にそこまでしてくれるんですか……?」

 

「そんなの……せつ菜ちゃんが大好きだからに決まってるじゃん! こんな気持ちになったの初めてだよっ!!」

 

 震える声で話す中川さんに侑姉は笑顔を向けながらそう言った。そしてそう言われた中川さんの頬が赤く染まった。……うん、なんというかまぁこれが侑姉だよね。素直だしすーぐこういうこと言っちゃう、ラブコメの主人公かな? 

 あと隣にいる歩夢ちゃんの顔が一瞬険しくなった気がする、気のせいかな? 

 

「……あなたみたいな人、初めてです……。期待されるのは嫌じゃないです……ですが、本当にいいんですか? 私の我儘を……私の大好きを、貫いてもいいんですか?」

 

 中川さんは不安そうに侑姉に尋ね……

 

「もちろんっ! せつ菜ちゃんの我儘を……せつ菜ちゃんの大好きを受け止めてみせるよ!!」

 

 それに対して侑姉は再び笑顔で答えてあげた

 

 

 

 

 ……これは上手くいった感じかな? ふふっ流石侑姉だね

 

「柚月さん……」

 

「ん、時雨くんどうしたの?」

 

「アンタの姉さん……凄いっすね」

 

「当然だよ、だって俺にとって大切で……最高の家族だから!」

 

 時雨くんに話しかけられた俺は思わずそんな返しをした。 そしてそんな侑姉と歩夢ちゃん……2人を守る事、それが強くてカッコよくて頼りにされる男になる俺の役目なんだ……! 

 

 

 

「……分かっているんですか?」

 

 時雨くんと話していると中川さんが微笑みながら侑姉にそんなことを言っていた

 

「あなたは今、自分が思っている以上に……凄いことを言ったんですからねっ!!」

 

 すると中川さんは侑姉の横を通り過ぎ、三つ編みを解いて眼鏡を外し……再び髪を結んだ。

 

 こちらからは後ろ姿しか見えなかったが侑姉の目には優木さんの姿が映っている……そうに違いない

 

「どうなっても知りませんよ……? これは……始まりの歌です!!」

 

 

 そう言ってフェンスの前に立った優木さんは、虹ヶ咲学園の生徒に向け、全力のパフォーマンスを披露し始めた

 

 

 

 

 ……やっぱり凄いな、優木さんの歌は。

 優木さんのパフォーマンスを見て、あの時と同じ……いや、それ以上の衝撃を感じて俺は目を奪われてしまった。侑姉があそこまで夢中になるのも分かるなぁ……。

 

「この曲……!」

 

 そしてふと横を見ると、時雨くんが目を見開いて驚きながら優木さんのパフォーマンスを見ていた。時雨くんも優木さんのパフォーマンスに衝撃を受けたのかな? 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁっ……虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会……優木せつ菜でした!!!」

 

 

 歌い終わり、自己紹介を終えると。パフォーマンスを見ていた生徒達からの拍手喝采が響いた

 

 パフォーマンスを見たみんなは突然の事に驚いてるだろうね、神出鬼没のスクールアイドルのライブが突然始まったんだから

 

 

「せつ菜ちゃんっ!!!」

 

「うわぁっ!?」

 

 すると突如侑姉が優木さんに飛びつき、それを受け止めた優木さんはそのまま倒れてしまった。

 

「もう……だいすきっ!!」

 

「ち、ちょっと……!!」

 

 侑姉は抱きつくや否やそんなことを言う。え、うちの姉ってタラシなの? ほら、優木さん困ってるからやめたげなよ

 

 そんなわけで俺たちは影から出てきて2人の元へ近づいた

 

 

「先輩! いつまでくっついてるんですか?」

 

 かすみちゃんがしゃがみこんで2人をジト目で睨んだ。

 

「皆さんもいたんですか!!?」

 

 優木さんは俺たちが見ていたことに驚いている様子だ。

 

「クソっ、どいつもこいつも羨ましい……こうなったら歩夢さん! オレと親愛のハグを……!」

 

「えっ……? それはちょっと……」

 

「ガチの拒絶じゃないっすか、ココ最近で1番傷ついたっすよ?」

 

「自業自得でしょ」

 

 時雨くんが歩夢ちゃんに抱きつこうとしたが歩夢ちゃんから本気の拒絶をされた。まぁ当然だよね

 

 

 

「あの……皆さん!!」

 

 声のする方へ振り向くと侑姉と優木さんが立ち上がっていた。そして優木さんは1歩前に出て……

 

 

「その……申し訳ありませんでした!!!」

 

 大きな声で頭を下げながら謝罪をした。この謝罪はかすみちゃんや時雨くん達の元同好会メンバーに向けたものだろう

 

「そ、そんなせつ菜さん! 頭を上げてください!」

 

「そうだよ〜。あれは彼方ちゃん達も悪かったんだし」

 

「うんうん、だから気にしないで?」

 

 深く謝罪してる優木さんに対して、桜坂さん、近江先輩、エマ先輩は気にしないでと優しく返してあげた

 

「で、ですが……」

 

 しかし、優木さんは自分の中でケジメが付かないからなのかまだどうやら納得していない様子で……

 

「もうっ! みんな気にしないでって言ってるじゃないですか!!」

 

「か、かすみさん……」

 

 そんな優木さんに対してかすみちゃんが声を上げた

 

「終わりよければすべてよし、ですよ? でももうこんなことしないでくださいね?」

 

 かすみちゃんは優木さんに優しい言葉を返してあげた。言葉には出てないけどかすみちゃんも優木さんが戻ってきてくれて嬉しいんだね

 

「はい……ありがとうございます!!」

 

 気にしないで良い、というみんなの好意を受け入れた優木さんは安堵の表情を浮かべた

 

「そして……時雨さん」

 

「ん? オレっすか?」

 

 優木さんは続いて今度は時雨くんの方へ顔を向けた

 

「お披露目ライブのことといい……この曲のことといい……時雨さんには1番ご迷惑をお掛けしました……」

 

 時雨くんは優木さんの正体にいち早く気づいていたみたいだし優木さんも伝えたいことが沢山あるんだろう。2人を見て俺はそう感じた

 

「だーかーら、そういう堅苦しいのはナシっすよ、満場一致のハッピーエンドになったんすから。それに……」

 

 そして時雨くんは少しだけ間をあけて……

 

 

「あの時言ったじゃないっすか。アンタの大好きは否定させないって」

 

 時雨くんは優木さんに優しい笑顔を向けながらそう言った

 

 

「はい……! 本当に、ありがとうございます!!」

 

「その代わりと言っちゃなんですがオレの大好きも受け止めてくださーい!!」

 

「うっ……まぁ今日は殴らないでおいてあげましょう」

 

「おっ、それはOKって事でいいっすか? では遠慮なく……」

 

「そんなことは言ってません。あっち行ってください、ちなみに明日からは殴りますからね?」

 

「いきなり辛辣じゃないっすか。そろそろ泣きますよ?」

 

 さっきまでいい感じだったのにいつもの時雨くんに戻ってしまっている。まぁこっちの方が彼らしいけどね

 

 

 

「柚月さん達もありがとうございます、同好会が復活したのも3人のおかげっす」

 

 続いて時雨くんは俺と侑姉と歩夢ちゃんに対してお礼を言ってきた

 

 

「気にしないでよ、私もやりたくてやったんだし」

 

「うんっ、私も同好会が復活して嬉しいから」

 

「俺は2人のためにやっただけだから……そんなに気にしなくて大丈夫だよ」

 

 お礼を言ってきた時雨くんに対して、俺たちは気に留めないでと、返してあげた

 

「了解っす、これからも同好会の仲間としてよろしくお願いします」

 

 そう言って時雨くんは改めて俺たちに挨拶をした、なんだかんだ言って彼は真面目なとこあるんだよね

 

 

「さて皆さん!」

 

 するとかすみちゃんが声を上げたので、俺たちはみんなかすみちゃんの方へ顔を向けた

 

「せつ菜先輩も戻ってきてくれた事ですし……これでスクールアイドル同好会、復活ですね!」

 

「はい!! ここから皆さんの……一人一人の大好きを作り上げましょう!!」

 

 かすみちゃんと優木さんの一声により、みんなの士気が高まった

 

 

 そして俺はふと横目で侑姉と歩夢ちゃんの顔を見た

 

 2人とも笑顔だ……良かった。 この笑顔を守るためにも……

 

 俺もこれから……もっと頑張らないとな!! 

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます!!これで1期3話の話は終わりとなります!

そして少しづつ触れていましたが…同好会の過去の話もいずれかはやりたいと思っているので皆さん楽しみに待ってくれると嬉しいです!
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