色とりどりの夢と希望   作:AtR

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最近寒すぎてサムスになりそう(チャージショットを許すな)

そんな訳で本編どうぞ!


来訪者

 部室の掃除が完了し、新しいネームプレートをセットし、スクールアイドル同好会復活……っと思っていたら同好会に1人の男子生徒が尋ねてきた

 

「ここってスクールアイドル同好会ですよね……少し話したい事があるんですけど……今って大丈夫っすか?」

 

「うん、大丈夫だよ。それで君は……?」

 

「申し遅れました、普通科1年の鳳雷斗です」

 

 侑姉に尋ねられると目の前の彼、鳳くんは自己紹介をした。

 

「雷蔵じゃん! どうしたの一体?」

 

「おう、ちょっと話したい事があってな」

 

「あれ? 2人は知り合いなの?」

 

 かすみちゃんは鳳くんの事をあだ名で呼び、それに反応した鳳くんを見て疑問に思った俺はそんなことを聞いてみた。

 

「はい、雷蔵はシグ助と一緒で中学からの同級生なんです」

 

 

「へぇ〜そうだったんだ」

 

「はい、いつもかすみが迷惑かけてすみません」

 

「ちょっと! それってどういう意味!?」

 

 なるほど、そういう訳だったんだね。この感じを見る限りかすみちゃんの扱いを分かってるみたいだから結構な仲なんだろう

 

「ねぇ時雨くん、かすみちゃんと鳳くんって……」

 

 俺は時雨くんにかすみちゃんと鳳くんの関係性について聞いてみようとしたのだけど……

 

「…………」

 

 何故だか時雨くんがものすごーく嫌そうな顔をしている。あれ、さっきまで嬉しそうにしてたのにどうしたんだろう

 

「……って……チッ、なんでテメェもいるんだよ」

 

 

「はぁ? オレは同好会に所属してるんだから当たり前だろ。何言ってんだ?」

 

 すると鳳くんは時雨くんを見て舌打ちをした後吐き捨てるように言い、時雨くんもそれに反抗した

 

「そりゃあテメェは常日頃から女のことしか考えてないただの変態野郎だからな、そんな奴必要ないからてっきり追放されたのかと思ったんだよ」

 

「フン、残念だったな。オレはここじゃしっかりサポーターとしての役割をこなしてんだよ、誰かさんと違って頭がいいからな」

 

「あーもうやっぱり!! 先輩達が見てるんだからやめて!!!」

 

 何やら一触即発ムードの二人の間にかすみちゃんが割って入った

 

「全くもうっ! ところ構わず喧嘩しようとするんだから!」

 

 割って入ったかすみちゃんは2人にそう説教した。

 

「あー……悪い悪い」

 

「チッ……めんどくせーな……」

 

 うーん、この2人のやり取りを見る感じ仲はよろしくないみたいだなぁ

 

「はぁ……すみません、お見苦しいとこをお見せしました、こいつとは昔からこんな感じなんで……」

 

 なんて思ってた矢先、時雨くんがそんなことをこちらに向けて言った。

 

「あはは……大丈夫大丈夫、気にしないでよ」

 

「うん、2人にも色々あるんだろうし」

 

 そんな時雨くんに対し、侑姉と俺がそう返した。

 実際第三者の俺には友人の交友関係についてとやかく言う権利はないからね

 

「それより……鳳くんだっけ? 話したいことって何かな?」

 

 侑姉は本題である鳳くんが同好会へと訪れてきた事について話を戻した。一体なんの用なんだろう……今さっきのやり取りを見る感じかすみちゃんと時雨くんに用があるって訳じゃなさそうだけど……

 

「はい、優木せつ菜さんに話したいことがあるんですけど……」

 

「私……ですか?」

 

 鳳くんの口からせつ菜ちゃんの名前が出てきた。そして名前を出されたせつ菜ちゃんは1歩前へと出てくる

 

「あ、そういえば雷蔵がこないだせつ菜先輩に話があるって言ってたような……」

 

「そういやそんなことあったな、あいつのこと嫌いだから記憶から消してたけど」

 

 時雨くんがまたもや喧嘩を売るような発言をしてるのは置いといて……鳳くんが同好会を訪ねてきたのはそういう理由だったのか

 

「なるほど、そうだったんですね……それで鳳さんが私に話したいこととは……?」

 

「はい、この間屋上で歌っていたじゃないですか? それについてなんですけど……」

 

 屋上で歌っていた……といえば侑姉がせつ菜ちゃんを説得した時の事だろう。鳳くんもあのライブを見て感じたものがあるからそれを直接伝えに来た……って所かな

 

「あのライブを見てくださったんですね! ありがとうございます!!」

 

 そしてせつ菜ちゃんは鳳くんがライブを見てくれてた事に対して笑顔でお礼を言った

 

「い、いえ……それでライブを見た感想なんですけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………マッジで感動しました!!!」

 

 ために溜めて放たれた鳳くんの言葉は先程までとは大違いの声音へと変わってしまった

 

 

「へ?」

「は?」

「え?」

 

 そしてその鳳くんに対してかすみちゃん、時雨くん、せつ菜ちゃんが疑問をかくせていない様子だ。もちろん俺達もね。

 

「同好会が休止になったという話をかすみから聞いて不安になってましたが……屋上でせつ菜さんのライブを見た時……お台場で初めて見た時と同じく胸が熱くなって見ている間ずっと興奮が覚めなくて……」

 

「あ、あの……鳳さん……」

 

 先程までの鳳くんは時雨くんと言い争いになったことを除けばどちらかというと冷静な雰囲気だったけど……。今の彼は推しのアイドルを目の前に興奮してテンションが上がってるファンのようだ

 

「それから……はっ! す、すんません……感想を伝えられるって思ったらつい熱くなってしまいました。実は俺、お披露目ライブを見てそこからせつ菜さんのファンになっちゃったんですよね」

 

 ……と思っていたら急に冷静になった。忙しいなこの人。

 うーん……なんだろう。鳳くんのこの感じどっかで見た事あるんだよな。ていうか身近にこんな感じの人いたなぁ……

 

「分かる! 分かるよ!! 私も大好きだもん!!!」

 

 なんて考えてたら侑姉が鳳くんの手を取り熱く賛同し始めた、思ってた通りだ。鳳くんのこの感じ侑姉にそっくりなんだよね

 

「っ……! 先輩もせつ菜さんのファンなんですね!」

 

「うん! 初めて聞いた時すっごくトキメいちゃったんだ!!」

 

「なんだかすごく意気投合してるなぁ」

 

「同じ趣味嗜好の方と出会うと心が踊るものなんです、私も気持ちは分かります。それに私のことを好きと言ってくれるのは少し恥ずかしいですがやっぱり嬉しいです……!」

 

 俺がツッコミを入れるとせつ菜ちゃんがそんなことを言った。せつ菜ちゃんも何かしらハマってる物があるのかな? あんまりイメージにないけど

 

「……って、すみません! 先輩なのに馴れ馴れしく下の名前で呼んでしまって申し訳ないです……えっと……優木先輩……」

 

「いえ、気にしないでください。鳳さんの好きに呼んでもらって構わないですよ」

 

 鳳くんはせつ菜ちゃんに対して下の名前で呼んでいた事を申し訳なく思ったのか謝罪をした。しかしせつ菜ちゃんはそれに対して気にしないでいいと答えてあげた

 

「あ、ありがとうございます! では今まで通りせつ菜さんと呼ばせて貰います!」

 

「はい! これからも応援よろしくお願いしますねっ!」

 

「ぐっ……やばい、眩しすぎる……!!」

 

 笑顔で答えてくれたせつ菜ちゃんに対して鳳くんは眩しすぎるという謎の返しをした。なんかだいぶ重症じゃないこの人? せっかくだしかすみちゃんと時雨くんに鳳くんについて聞いてみるか、2人なら何か知ってるかもしれないしね

 

「……ねぇ2人とも、鳳くんってテンション上がるとあんな感じなの?」

 

「いや……オレ達も初めて見ました。そもそもせつ菜さんのファンって事すら知らなかったんで……」

 

「あんな雷蔵見るの初めて……」

 

 しかし俺の予想に反して2人からはテンションが高くなってる鳳くんを初めて見たどころかせつ菜ちゃんのファンということも知らなかったという答えが返ってきた

 

 

「ていうか、雷蔵ってばせつ菜先輩のファンならかすみん達に教えてくれれば良かったのに」

 

「あ? 別にわざわざ言う必要ねぇだろ」

 

「えー? 面白かったのにー」

 

「そうなるから言いたく無かったんだよ……恥ずっ」

 

 このやり取りを聞く感じ鳳くんはからかわれるのが恥ずかしいから2人には言わなかったみたいだね、まぁ何となく気持ちは分かるかな

 

 

「フン、まぁオレとしてはいいもん見れたぜ? 脳筋クソ野郎のオマエがあんなにハイテンションになってる姿を見れるなんてな」

 

「……まぁ生きてるだけで恥ずかしいこいつよりはマシか」

 

「あ?」

 

 新しい一面をみて煽れるチャンスと思った時雨くんはそんなことを言うが、鳳くんからそれ以上の煽りをぶつけられてしまった

 

「さてと……そんなことよりせつ菜さん、お話に付き合ってくれてありがとうございました。これからもファンとしてせつ菜さんのスクールアイドル活動を応援し続けたいと思ってます」

 

「……! はい! 鳳さんの応援に答えれるよう頑張ります!!」

 

 そんな時雨くんに構わず鳳くんは最初の方の状態に戻り、改めてせつ菜ちゃんに向けて応援の言葉を告げ、せつ菜ちゃんもそれに対して答えてあげた

 

「そしてもしせつ菜さんの邪魔になるような脳内ピンクのゴミ野郎がいたら教えてください。俺がそいつをグーで殴ってやるんで」

 

「あ……あはは……ありがとうございます」

 

「おいテメェ誰のこと言ってんだ石投げるぞコラ」

 

 そして時雨くんを煽るような発言をして、それに対してせつ菜ちゃんは苦笑いをし、時雨くんはまたもや怒りをぶつけようとしている。何回見るのさこれ

 

「では練習の邪魔したら悪いんで俺はここら辺で失礼しますね」

 

「うん! これからもせつ菜ちゃんの事応援してあげてね!」

 

「当然です! もちろん皆さんの事も応援するので頑張ってくださいね」

 

 そして最後にせつ菜ちゃんと皆の事を応援すると告げた鳳くんはこちらに背を向け来た道を戻って行った

 

 

 

「どんな人だろうって思ったけど……結構いい人だったね」

 

「そうですね、まさか侑さん以外に他にも私に対して熱狂的に思ってくれてる方がいたなんて……」

 

 鳳くんが去っていった後、俺の一言に賛同したせつ菜ちゃんが侑姉以外の熱狂的ファンが居ることを恥ずかしそうにしつつもどこか嬉しそうに告げた

 

「そういえばかすみさんから時雨くん以外に中学からの友達がいるのは話だけは聞いてたけど……鳳君って普段はどんな人なの?」

 

 するとしずくちゃんが普段の鳳くんについてかすみちゃん達に質問をした

 

「オレ達もそこまで詳しいわけじゃねーけど普段は歌の活動してるらしいぞ」

 

「高校生で歌の活動……なんだか私たちみたいだね。アイドルって訳じゃないの?」

 

 時雨くんから告げられた鳳くんは普段は歌の活動をしている……という発言に歩夢ちゃんはまるでスクールアイドルをやってる自分達みたいだと言った

 

「はい、確か雷蔵のお父さんが有名な歌手で今はもう引退しちゃってるからそれを継いで始めたって聞きました」

 

「……! もしかして鳳君のお父さんってあの鳳雅己さんかな?」

 

「彼方ちゃんも聞いた事あるよ〜、お母さんがよくその人の曲を聞いてたからねぇ」

 

 かすみちゃんの発言にしずくちゃんが真っ先に反応し、続けて彼方さんも反応した。彼方さんのセリフからして親世代の人達に人気の人なのかな? 俺はそこら辺詳しくないからよく分からないけど

 

「そんなに有名な人の息子なんだ……かすみちゃん達は鳳くんの歌を聞いたことあるの?」

 

「雷蔵が練習してるのを聞かせてもらったことは何回かあるんですけど……雷蔵がステージに立って歌ってるのを聞いたことはないんですよねぇ……雷蔵からそんな話も聞いたことないし」

 

 俺の質問に対しかすみちゃんが答えた、この話を聞いた感じだとまだ駆け出し……って事なのかな

 

「そうなんだ……時雨くんは何か知ってるの?」

 

「オレも知らねぇっす。だってアイツのこととか知る必要ないじゃないっすか」

 

「めちゃめちゃ言うじゃん」

 

「当たり前っすよ。アイツのこと嫌いなんで、たとえ皆さんにお願いされたとしてもアイツと仲良くしろなんてお断りっすもん」

 

 時雨くんからも何か聞いてみたいと思ったけど速攻で拒否された。あ、2人ともそんなに仲悪いんだね、なんか俺の想像以上かもしれない

 

「そんな事より、これからミーティング始めるんすよね? 早いとこ始めましょうよ」

 

「あ……そういえばそうだったね」

 

 すると時雨くんは鳳くんが訪ねてきたことによって流されたミーティングのことに話を戻した。

 

「コホン……それでは改めて、スクールアイドル同好会を始めま……」

 

「ヤッホー!!」

 

「もうっ! 今度はなんですか!!」

 

 気を取り直してかすみちゃんが始まる前に一声あげようとした時、またもやそれを遮るかのごとく誰か訪ねてきた

 

「もしかしてスクールアイドル同好会の人達かな?」

 

「はい、そうですけど……貴女達は?」

 

「情報処理学科2年、宮下愛だよ!」

 

「情報処理学科1年、天王寺璃奈」

 

「あ! あの時の……!」

 

 次に同好会の部室にやってきたのは宮下さん、天王寺さんという2人の女子だった。……って、この人たちは前に旧スクールアイドル同好会の部室を教えてくれた人達か、そういえば名前を聞いてなかったね。

 

「おっ! 3人も同好会入ってたんだ! 実は愛さん達も……」

 

 向こうも俺たちのことを覚えてくれていたみたいだ。そして2人がここに来た理由だけど恐らく……

 

「貴女達が大悪魔によって荒らされたオレの心を癒してくれる天使か……やはり天はオレのことを見放してなんかいなかったんだな……」

 

 すると時雨くんが“自分の番がやってきた! ”かのごとく宮下さん達の前に立ちセリフを吐いた。大悪魔って多分鳳くんのことだよね、めちゃくちゃ言うじゃん。

 

「悪魔? 天使? アッハハッ! キミってば面白いね!」

 

 宮下さんはそんな時雨くんを面白い とかるーく流した。

 

「……あ、よく見たら涼風君だ」

 

「ん……? なんだ、天王寺か」

 

「あれ、2人とも知り合い?」

 

「うん、同じクラスなの」

 

 時雨くんと天王寺さんが互いを知ってるかのような反応をしたので宮下さんが気になって聞いてみると2人が同じクラスだということを知らされた。そういえば時雨くんも情報処理学科だったね。

 

「そうか……天王寺はオレの事が恋しくなったんだな。いいぜ、オレが全力で愛してや……」

 

「違う。私たちは入部希望」

 

「あ、はいすみませんした」

 

 時雨くんがいつものような態度になるとセリフを言い終わる前に天王寺さんがここへ来た目的を言い放った。それに対して時雨くんも思わず敬語で謝ってる……いやなんで? 

 

「入部希望……もしかしてスクールアイドル同好会に入ってくれるんですか!!?」

 

 それはさておき宮下さんと天王寺さんが入部希望のためにここに来たと知ったせつ菜ちゃんが嬉しそうに2人に問いかけた

 

「うん! アタシもりなりーもこの間の屋上のライブ見てドキドキしちゃってさ!」

 

「2人もトキメいちゃったんだね! 分かるよ!」

 

 どうやら2人も先程の鳳くんと同じく先日のせつ菜ちゃんのライブを見て心を動かされたみたいだ。そしてそんな2人に侑姉はテンションを上げながら賛同した、これさっきも見たな

 

「うんうん! そんな感じ! 見てて愛さん達も興味が湧いてきたんだ! ……というわけで2人で入部したいんだけどどうかな?」

 

「もちろん大歓迎だよ!」

 

「おぉ〜! また部員ゲットですね!」

 

 2人が入部希望する理由も分かり、断る理由もないのでエマさん、かすみちゃんを始めとしたみんなが全力で大歓迎した

 

「フッ、オレは2人みたいな美しい人なら大歓迎っすよ。スクールアイドルについてオレが手取り足取り教えて……」

 

「……涼風君にはあまり聞かないようにするね」

 

「なんだ、オレの事嫌いか? 泣くぞ?」

 

 そして時雨くんは天王寺さんにまた辛辣に対応されてるなぁ、同じクラスだし多分天王寺さんは時雨くんの扱いに慣れてるんだろうね

 

「とにかく! スクールアイドル同好会に入ったからには愛さん達もめっちゃ頑張るし、みんなの事も手伝うよ!」

 

 スクールアイドル同好会に入部することになった宮下さんは入部したのがそんなに嬉しいのかものすごく元気でウキウキしている。

 

「それで質問なんだけどさ、スクールアイドル同好会って何をすればいいの?」

 

「あっ……」

 

「えっと……」

 

「ん? どしたの?」

 

 

 宮下さんから告げられた疑問により部員みんなが軽く固まってしまった。そういえばそこら辺考えてなかったね




最後まで読んでいただきありがとうございます!

雷斗くんの新しい一面をお見せしました…。今後も彼の熱狂的なせつ菜ちゃんファンっぷりを出していきたいと思ってます!
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