異世界結婚相談所!! ファンタジーにおける婚活アドバイザーは、婚活問題児たちを成婚退会させられるのか?(異世界にも結婚出来ない30代40代はいっぱいいるよ!!) 作:きしめん協会プレミアム会員(嘘)
その優しさを実行出来る力を併せ持って、初めて優しい人になれるのです。
敢えて言いましょう。無力な優しさは、ただの無責任だと。
〜コンカツーベ会議における、アン・マリーダ二世の冒頭の挨拶より参照〜
これまでの人生で多く成功してきた人はこれからも成功しますし、これまでの人生で失敗ばかりだった人はこれからも失敗していくでしょう。
これは、成功させるだけの能力がある人と、失敗しか出来なかった程度の能力しかない人の、それぞれが自分の能力によって作り出した結果だからです。
その能力が急激に強烈に変化しない限り、その後も同じ様な結果が続くでしょう。
だからこそ、成功出来る人間に生まれて来た方が、人生のあらゆる期間において優位なのは事実です。
もし、先天的に物事を成功させる事が出来る人間だけを産み落とせたら。
もし、人間を後天的に改良出来たら。
もし、物事を失敗してしまう人間がいなくなれば。
一つ目は親になる人間の願い。
二つ目は全ての者の願い。
三つ目は施政者の願い。
これら三つ全てを叶えるものが、神の愛によって人類には既に与えられていました。
『集中と選択の泉』と呼ばれる、神が天使を通じて人に与え給うた軌跡の遺跡です。
この三つ全てが叶えられる、施行の一です。
しかし、世界大戦が終わったと同時に、それまで各国でフル稼働していた『集中と選択の泉』の殆どが、非人道的という名目で封印されました。
このハイスペーリアでは未だ国営管理で保存されていますが、それでも稼働はとても少なくなっています。
多くの他国では完全封印で、ハイスペーリアでは限定封印である理由は、ハイスペーリアが先の大戦の戦勝国側だからですね。
そして、天使やエルフを優遇している事から教会のお気に入りという事もあります。
そして敗戦国や戦争に参加しなかった弱小国においては、ハイスペーリア王国と教会が泉の封印措置をして回りました。
ハイスペーリアでは、人間の最低ランクがFとなっていますが、勿論ゴブリンを始めとする下級種族で期待値が低いともなると、Gランク以下の方が産まれる事もあります。
ですが、ハイスペーリア人には
選択と集中の泉とは、投げ込んだ者を生贄に捧げる事で、別の者を強化する事が出来る神威級の代償魔法装置です。
神様がこの世に幾つか配置したもので、概ね各国に一個以上は存在させていました。
選択と集中の泉に、人間を投げ込むと一度は浮かんで来ます。
しかし浮かんで来た本人は自分の力で動く事は出来ず、ただ浮かんだままとなります。
そして、別の者がその人間を押し込んで沈めると、もう二度と浮かんで来なくなります。
代わりに泉が力を蓄えます。
泉に浮かんだ人を、別の者が引き揚げると、そのものは泉に溜まった力で強化されます。
沈めたり引き揚げたりする側は、沈められる者よりも元のランクが格上の者でないと難しいなど、条件は幾つかありますが…。
そして、人間を沈めれば沈める程、泉は黄金に輝き、泉から生還した者に力を与えて、また元の透明な水に戻ります。
強化は元から優れた人程、大きな影響が得られる為に、各国は戦時中はCクラス以下の人間を片っ端から泉に沈めて、Sクラス以上の人々を強化していました。
あの大戦において、英雄と呼ばれた人々の中で、選択と集中の泉によって強化されていない人間は一人もいません。
元々優れていた人達が、多くの生贄を使って強化されました。
そして英雄として造られた人々の性能は、生贄になった人達全てを足して十倍にしても勝てない程です。
超高性能ミサイル持ちの音速ステルス機一機と竹槍兵百人程には戦力差があります。
戦争が終わってから、戦勝国の中心となった国以外では、選択と集中の泉は封印されました。
ハイスペーリアでも、沈める対象としては、生かしておくのが可哀想とされるGランク以下にしか使われていません。
その他には、犯罪者位しか沈めていません。
そのせいで、泉の恩恵も国に特に尽くした貴族に表彰として使われるくらいの細々としたものです。
今、私の目の前に、その選択と集中の泉があります。
泉の周囲には、円環になるように、人間には読めないようにされた文字で、このように書かれています。
いらないキャラをぶんかいして、きょうかそざいをゲット。すきなキャラをつよくしよう!!*1
はい。人間には読めないはずなので読めませんね。
書いてある内容は、『弱き者の献身が勇者に更なる力を与える』というものです。
これが使われなくなってからも、多くの国では暫く全国民結婚施策が行われて、人口回復が求められました。
その結果、FランクやGランクの方も出て来るようになったという側面も否定出来ません。
確かに、非人道的とはされていますが、教会の方では、神に与えられた施設である以上、神聖にして価値があるものとされています。
教会の上層部は地上に降りた天使とエルフで構成されていますから、私としても揉め事を起こしたくはありません。
「我々としては、どうにか選択と集中の泉を大戦時の頃の様に国家の歓喜をもって迎えられるものにしたいと思っていますが、どうにか御意見を頂きたく」
私は一介の婚活アドバイザーに過ぎません。
そんな私に何の意見を伺うというのですか?
「私達よりも、神の声に近い貴方なら、もっと早く、もっと詳しく、この泉に命を焚べさせよとのお話を聞いているはずなのです!!」
…分からない人ですね。
この程度の事で、神様が私に勅命されると思うのですか?
これはその程度の問題なのですよ。
「私達だけで考えよと仰られるのですかっ!?」
エルフの国で、右派政権が泉の封印を解除する手段を見付けて、国内の平均以下の全てを捧げて、七名のエルフを強化した結果、その内の三名だけでマタダメ・ヤ・ツタンカア共和国が今では共和国跡地になった話は聞いています。
そして現在のこの国には、エルフの国の現世代最強の七名を超える人材が表立って存在しない事も理解しています。
アシナさんであっても、一人と相討ちが良いところでしょう。
「やはりご存知でしたか…」
ある意味生きた選択と集中の泉である、デイウォーカーという切り札がこの国にはありそうですが、裸の王様に裸と言って首を落とされる子供にはなりたくありません。
それが、あの四人の天使達が、大洪水の起こし方を、はじめてへん、やさしいきそへん、かんたん篇、ホップステップ篇、ふつう篇まで受講していたとしてもです。
「そこまで分かっているのなら…」
エレクティエル。
「そもそも貴方が結婚相談所等を開いているのが不思議なのです。アレ程迄に婚姻に絶望していた貴方が────」
エレクティエル?
「あっ、あっ、どうか、どうかお赦しをっ…」
エレクティエル。
私は何も怒ってはいませんよ。
神は人々に人を愛する事を教え給うた。
それはとても素晴らしい事ではありませんか。
……ですよね?
「はいっ その通りです…っ」
ええ、そうですよね。
他には何か質問はありますか?
「結婚相談所の活動は、結果的に結婚に愛を形骸化させてしまうという事にはなりませんか?
そもそもこの泉とは貴方様の御力が───と」
エレクティエル。
その問は、どうしても回答が必要ですか?
「…いえっ、結構です…」
他には質問はありますか?
…無いようですね。
私はそういうと、エレクティエルを泉に突き飛ばした。
養分にされると認識した下級天使が絶望の表情になりますが、泉に沈められた時点で泉の力に拘束されて動けません。
私は彼の頭に手を当てて、引き摺り出しました。
黄金の泉は透明に戻っており、エレクティエルは消滅しなくて済んだ安堵感で過呼吸になっていました。
ですが、彼女の目論見は遠退いたでしょう。
天使の姿を持つ天使は、人の争いに介入出来ないという不文律があります。
つまり、戦えないエレクティエルを強くしても意味は無いということ。
即ち、何かの大きな争いに備えてこの泉に沈めて来た生贄を、エレクティエルは無駄に消費してしまった事になります。
…勿論、彼女自身が強くなった事で、沈められる生贄も簡単に捕えられますが、生贄にされる様な人々は大戦時であってもCランク以下と元々弱いので、下級天使であれば強化されなくとも容易く捕まえられます。
つまりは無駄に泉の強化を使った事になります。
もし、Aランク以下の人々を全員泉に捧げるなんて考えなければ、エレクティエルの強化は無意味なものなのです。
…もし、それをされてしまえば、結婚相談所は廃業かもしれませんね。
この世の中に泉による強化済みで、元のランクがS以上の人間しかいなくなれば、生理的に無理な最低限度以下の魅力しかない人々が基本的にはいなくなる事になります。
つまりは、機会によって仲が深まるだけで、いえ、接する機会が増えるだけで、極めて容易に自然な恋愛が発生しやすい環境となるからです。
ハイスペックな美男美女しかいなくなれば、相手を選ぶ際に、本能的に拒絶したくなる下限以下の者がそもそもいなくなるので、極論としては誰が相手でも良くなります。
恋愛においては、相手の許容のボーダーラインに乗る事が一番難しいのであって、そこが超えられて当たり前の環境ならば、恋愛に不自由する人々は大きく減る事になります。
前世であれば、美少女ゲームでも乙女ゲームでも、攻略対象になる美形キャラであれば、どのキャラクターにも一定の需要があるのと同じ理屈です。
恋愛も本当に最初の入口は、結婚相談所と同じです。
生理的に無理でない事。
言い換えれば、望みというよりはアウトでは無い事。
あくまでその基準が極めて高いことと、生まれ持った要素に対する比重が極めて高いというだけのことです。
例えば自然な恋愛でも同じです。
動物とは結婚出来ないけれど人間なら誰でも良い。
全てが低スペックな相手は駄目だけれど、全てが高スペックな相手に告白されたら了承する。
やっている事は同じです。
あくまで最初のハードルの違いは、高さ以外にありません。
世の中には例外もありますが、基本的には低スペック相手に恋心は生まれませんし、極端に低スペック相手には結婚相談所のマッチング希望を送る人はいません。
勿論この低スペックには、“自分と比べて”とか、“世間一般の平均と比べて”等の要素が枕詞として付きます。
結婚相談所では生物として、若しくはオスとして、又はメスとしての全体的なスペックが低い方が多いので、より、ハードルの少し上であれば良いという感触が目立ちやすい。
ただそれだけなのです。
ただ、勘違いされる事も多いのですが、確かに結婚相談所には自然に恋愛結婚出来ない方が入られる傾向はとても強いです。
しかし、完全に100%非モテだけ、弱者だけ、養われたい者だけで構築されている訳でもありません。
あらゆる場で同時に婚活展開していて、恋愛市場でも婚活市場でも同時並行して、早期の結婚を考えている方もいますし、雑魚狩り専門で優越感を得るのが好きな方もおられますし、結婚相談所でなら選ぶ側に回れるのが良いという方もおられます。
後は、結婚相談所の料金が余裕過ぎて、取り敢えず入っておこうという方もおられますね。
つまりは、結婚相談所にはハズレが多く当たりが少ないと言われる事はあっても、ハズレしかいないとか、当たりがいないと言われる事はありません。
勿論、ハズレくらいしか掴めない人、当たりには届かない人、ハズレにさえ届かない人なども少なくはありませんが。
直ぐに成婚退会していく掘り出し物や、登録だけ済ませて活動しない上澄みもいるのです。
動かないエレクティエルを放置して、結婚相談所に帰った次の日、私はお見合いに立ち会う事になりました。
本来は問題がありそうな場合にしか立ち会いは行いません。
そういった場合は、何方も問題アリな沈殿物同士が本能の拒絶を抑え付けて妥協し合う事が多いのですが、稀に上澄みであっても問題はあります。
上澄みの方が結婚相談所を御利用される時には、それなりに事情があったり、色々と特別である事が多いからです。
そう、このお二人の様に。
「婚姻相手に希望することは、国家防衛に関わるそれなりの貴族という事でしたが、私では不満ですか?」
「いえ、滅相もありません!!
そうです。
私の目の前にいるのは、
エルフ
その内一人は亡命して、我が国にいます。
彼女は自分の後ろ盾となる有力貴族の妻に、速やかになろうとしていました。
それ以外の一切の条件は不問。
元の素材がエルフで個体値SSランクで、挙げ句に百万人程の敵国民を生贄に『選択と集中の泉』で強化された一人目のエルフの国の最強戦力。
死なない程度に多くの相手を戦闘不能に出来る魔法技術を多くお持ちで、後続となる七人のエルフ強化の為に、累計一億人の生贄を確保した最功労者。
貫徹力だけはある物理効果を持つ大きさ5.56x45mmの魔力弾を同時に二百発ずつ毎秒撃つという、彼女の代名詞となった魔法『ナトーダン』。
様々な物体を透過する魔力の塊を生成・射出して、透過後にその経路全ての物に衝撃を与えるという、素晴らしい魔法でした。
当時、どの国からも侮れない大国とされていた鉄象人の国を一日で降伏させて、六日で生贄に捧げた戦士。
それがシスティーナ・イドゥーフォク・エルフェリア。
エルフの国の
「君だってお姫様だろう?」
「…元、ですよ。アルブレード殿下」
今はエルフの国は勝てる戦争だけをしてこれたからプラスになっているけれども、負ける戦争になった途端に全てが無駄になってしまう。
だからこそエルフ国最強戦力である己が他国のものとなることで、祖国の侵略活動を止めるべきとシスティーナさんは考えていたそうです。
他のエルフからすれば、世界征服も無理ではなかったのに、その栄光を台無しにしたと思っていておかしくないでしょうが。
平和ボケしているのか、戦争でおかしくなったのかは分かりませんが、結果として純正エルフ大王国も、喧嘩を売る相手には慎重になって、間違いなく勝てるし後ろ盾もない弱小国にしか戦争を仕掛けない事になっていて、システィーナさんも狙い通りになったと喜んでいます。
尤も、だからこそ現状を維持する為にも祖国に帰れないのでしょうが。
純正エルフ大王国は、元の世界で言えば、他国が武士や騎士や海賊やってる時代に機関銃と戦闘機と戦艦揃えてしまった様なものです。クラスター爆弾みたいな魔法を使う方もいますね。私もそれくらいなら使えますが。
天使なら、天と地から同時に光の槍を無数に伸ばす魔法技術を持つ者もいます。エレクティエルもそれくらいは出来るでしょうね。
地上において天使はほぼ全員が教会に所属していて、教会にはエルフも多く所属していています。
エルフは完成度が高いと神様もお気に入りなので、天使もエルフは可愛がります。
だからこそ、エルフによる侵略戦争であれば天使が邪魔する事もありません。
神様はお気に入りの人種を贔屓して、天使もその人種を贔屓して、気に入られた人種自体も自尊心を強く持ちます。
人間がブッサイム*2という動物を嫌悪して、フワテイル*3という動物を好むのにも似ていますし、人間だってゴブリンを見下す人も多いです。何でしたら、ゴブリンの中にもゴキブリンというゴキブリとゴブリンのハーフを差別して嫌悪する者も多くいます。
誰だって、自分が弱い側、差別される側、損する側の時にばかり平等を求めては、自分が強い側、差別する側、得する側の時には平等を鬱陶しいと思うものですので、気にする事でもありませんが。
種族差別を無くすというのなら、エルフの国がやっているように、エルフ以外を全て滅ぼすか、エルフ以外を平等に奴隷にするのかが、最も種族差別を無くす方法になる事は事実であり、中途半端に他の種族が人権を持ったり生存する事で、差別を残し続けている事も事実ではあるのですから。
…私は、この不平等な世界こそ美しくはなくとも楽しい世界だとは感じていますけれどね。
王子様は上手く理想主義なお姫様を丸め込んでいるようです。
上手く行けば、国に凄まじい戦力を手に入れる事となり、その功績を持って、次期王太子の地位も盤石になり、そして二人の子供も能力と地位を併せ持った状態で生まれてくる事になります。
それ以前に、見た目が好みというのも大きそうです。
お姫様は気が付いていませんが、アルブレード殿下はシスティーナさんの胸元に時折視線を送りながら、机の下で何かを掴むような、確かめるような仕草をとっています。
間違いありません。
アルブレード殿下は、おっぱい星人です。
顔がキラキラフェイスで高身長。魔力も高くて身体能力も高くて、次期王太子だから何をしても許されますが、見た目も能力も地位も弱者男性であれば通報していました。
恐らくは頭の中にはおっぱいしか無いのでしょうが、それでも脳死で女性を楽しませる会話を流せるのは流石かもしれません。
それとも、女性の側も規格外のイケメンと話せるのなら、中身の無い会話であっても楽しめているのかもしれません。
システィーナさんにとっては最初のお見合いでしたが、一人目で結婚が決まってしまいました。
登録一週間で成婚退会です。
ハイスペック同士は惹かれ合うと言いますが、それは正しいですが厳密に正確とも言えません。
より正確には、ハイスペックな方のには多くの異性が惹かれますが、そのハイスペックな方に惹かれるというもので、惹かれ合うハイスペック同士の周りには、一方的に好きになっても好きになっては貰えない人々がいて、そんな眩しい輝きに目が眩んだ人々に対して、輝いていない異性なら未だ残っていますよと、暗闇に目を慣らさせるのが私のお仕事です。
王子様と結婚出来たのはあのお姫様だからです。
お姫様と結婚出来たのはあの王子様だからです。
宰相の息子や公爵令嬢ならワンチャンはあったかもしれませんが、マッサージ屋や露天絵描きではワンチャンもありません。
人生最大の選択において、もしかしたら…という可能性を期待する方々を諦めさせるのも私のお仕事なのです。
さて、目出度くハイスペーリアの次期王太子と政治的事情により
世界最高峰の戦力を手にしたハイスペーリアと、ハイスペーリアと特に親しい国以外には侵略戦争をしても口も手も出されないと言質を取れた純正エルフ大王国。
極めて強い利潤が得られる婚姻が、防衛に口を出せる貴族なら誰でも良かったエルフと、おっぱいとおっぱいと顔とおっぱいと顔と家柄と種族とおっぱいでしか相手を探していなかった王子によって為されました。
国家防衛に影響力を持つ貴族とか、容姿と家柄と能力というのは、普通の方ならば求め過ぎではありましたが、この御二人であれば条件が少な過ぎて謙虚とも言える程です。
これを一般人が求めていたら、十分の一でも求め過ぎでした。
己を知ること。
己の未来に届かない希望を持たないこと。
婚活は、自己否定の側面を持ちます。
他人に優しいという自称は何の意味も持ちません。
何の価値も生みません。
自分で優しいと言っても、それは優しいのではなくて弱さ故に媚び諂っているだけ。
他人に尽くすしか選択肢が無いからそうしているだけ。
それに、誰かを守ろうとしても、守れないのでは意味もありません。
優しさは誰かを守る時に初めて価値を生みます。
つまり、誰も守る力が無いのなら、その優しさに意味は無いのです。
家族思いを自称しても、肝心な時に家族を守る力が無いのでは、家族を守ろうとする意思を含めて無価値ということです。
群れを簡単に蹂躙される様なリーダーは不要なのです。
逆に、守ろうとする意思こそ弱くても、実際に十分に守り切れるのならば、守り手としての価値は十分にあります。
その場合は、一見ぶっきらぼうだけれども、頼り甲斐があるといった扱いになりますね。
この事を理解していない方は、本来守り手側となる男性にはとても多く、一方で女性は殆どの方が理解しています。
だからこそ、生物としてオスとして弱く生まれてきた優しいいじめられ役の男性よりも、生物としてオスとして強く生まれてきた強引ないじめ役の男性が女性に人気がある事を、男性は理解できずに憤慨し、女性はそれを当然の様に実行するのです。
守る力の無い男性の優しさに意味は無い。
守る力があり、それを実行してくれるのならば、それだけが真の優しさ。
男性に嫌われ、女性には好かれるこの真理。
これは、優しくない人には優しくしなくて良いという理屈と組み合わせてしまうと、とても残酷な結果を生みます。
つまり、
こうなると高スペックの人々だけに人権が存在して、低スペックの人々には人権が無くなります。
結果として、
私は人間というものを広く眺めていたいので、人々がやりたいようにやって貰って構いませんし、劣った余り者の男女や、そんな二人から生まれた子供からしか楽しめないお話もありますので、現状は現状で楽しめています。
それに、私の能力だけを物質化した選択と集中の泉に思うところが無い訳でもありませんから。
何はともあれ、ハイスペーリア王国の次期王太子と純正エルフ王国の第一王女の御二人には、御祝福申し上げます。
選べる側で選ばれる側の御二人ならば、これからの人生も選び取り選ばれて進んでいける事でしょう。