うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

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***話 71% 部外者達2

 

きょうもポカポカ、いい気持ち。

ぼくらはおひるのひざしをあびて、のんびりと

 

 

水上ジェットスキー。

 

 

 

 

いま、ぼくたちはアカネさんのなみのりミルタンクさんが引っ張るばななぼーと?にのっかって

グレンしまっていうところに向かってまーす。

 

みんなでセキチクっていうばしょに向かったんだけど3人がもくてきにしてたタツヤさんは

セキチクってまちにはついていないみたいで、どこにもいませんでした。

 

それならっていうことで、ぼくのご主人様のモモちゃんのバッヂをあつめちゃおう。

そんなかんじになっちゃった。

 

「うぅ……タツヤんがおらんからってそないに責めんでもええやん……;」

 

しばらくアカネさんはへこんでたんだけど、まあ大丈夫なんじゃないかな。

 

 

そんなこんなで、セキチクシティでぼくも頑張ってジムリーダーさんからバッヂをもらったんだ!

つぎはグレン島ってところにいって、アカネさんいわく

「ハゲてるヅラのおっちゃん」って人をたおさないとだめみたい。

 

「しっかし、タツヤんどこ行ったんやろねぇ」

「まあ、あそこからイワヤマトンネルの方に行ったとは思えないし

 ヤマブキシティか地下通路の出口のタマムシシティじゃないの?」

「ですね~……でも、多分もう居ないですよね……」

「キュー」

 

セキチクシティで、けっこうながい間がんばったけど

けっきょくタツヤさんやドレディアちゃんはこなかった。

おともだちがへってつまらなかったけど、ゲンガーちゃんもいっしょだし

まだまだ大丈夫だと、ぼくはおもいます!

 

「ギャゴーン♡」

「キュー?」

 

ばななぼーどの上に一緒にのっかってるゲンガーちゃんが声をかけてくる。

つぎにいくばしょはどこなんだーって言ってる。

 

「キュー、キュー」

「ギャー?」

 

モモちゃんからきいたはなしだと、とってもあっつい火山がつめたくなっちゃった島なんだって。

どうしてつめたくなっちゃったんだろう? ぼく、よくわかんない。

 

「おーっしミルタンクー!! そこ、右に行ってやー!!」

「ンモォォーーーン♪」

 

うみのなかをザブザブとおよぎにおよいで進むミルタンクさん。

そして分岐てん? っていうところにさしかかったので

アカネさんがみぎにまがることを─────って、わぁぁぁあぁぁーー。

 

「っきゃーーーー!?」

「うわわあわわわわーーーーー!!」

「ギャゴーーーーーーン!?」

 

ばななぼーどっていうのにのっかってたみんなが、アカネさん以外全員海におちちゃった。

あんなにまがられたら、ぼくも自分の体もささえられないよぅ。

 

「え、ちょ、ミルちゃんストップストップ! みんなどないしてんっ!?

 これ海水浴とかとちゃうねんで?!」

「ケホッケホッ……あぁぁぁーーーもうっ!!

 こんな乗り物であんなカーブ、耐えられるわけないじゃないのよーーー!!」

「ひんひん……口の中がしょっぱいよう……」

「─────……」  ぷかぁ~

「キュ、キューーー!!」

 

いけない、ゲンガーちゃんがうみのうえで目をまわしてる。

あのままだと向こうにながされちゃうよっ。はやくたすけにいかないとっ!

 

「大体なんなのよこの乗り物……。

 海岸の小屋にこれしかなかったって言っても、街に戻って何か買えば……」

「ちょいストーップ。もっさんそれは自分言うたらあかんやろ。

 ミルちゃんにつけた時、もっさん目ぇ輝かせとったやん」

「う、確かにちょっと楽しそうって思ったけどって、あれ? サンドパンにゲンガー!?」

「あ、ああー! 沖に流されかけてますぅー!!」

「う、おっ! これはあかん!! ミルタンクゥ! あっちやー!!」

「ンモォォオオン!!」

「って、ちょ、いきなり加速ってきゃーーーーー!!」

「あ、ああーーー! もっさんーーーー!!」

 

ああー! ぼくのおよぎかたじゃぜんぜん追いつけないー!!

ゲンガーちゃん!待ってぇぇぇーーーー!!

 

 

 

「─────む? なんでゲンガーがこっちに浮いて……?」

 

 

 

あっ! ゲンガーちゃんが流されかけてる先に男の人がいる!!

 

「キュー!! キューーー!!」

「ぬ……サンドパンまで……って、おや、ミルタンクにバナナボート……?

 ははぁ……なるほど。よーし任せろサンドパン! 状況は理解した!」

 

おおっ! このおとこのひと凄い!!

ぼくに声をかけたとおもったら、すぐにすごいスピードでゲンガーちゃんの所まで!

 

 

そしておとこのひとはゲンガーちゃんをうまく引きつれ、ぼくのところまでおよいできてくれた。

 

「ふぅ……サンドパン、君の仲間のゲンガーはもう大丈夫だ。

 あっちに丁度良い岩場がある。あそこに上がっておこう。

 また流されちゃたまったもんじゃないだろ?」

「キュー、キュー!」

 

おとこのひとはとっても親切で、ぼくらのことを気づかって

モモちゃん達がさわいでいる岩場にちかいばしょに、ぼくたちをつれていってくれた。

 

「さ、上がりなさい」

「キューキュー!」

「──……ギャゴーン@@」

 

おとこのひとはぼくたちがうまく岩場にのっかれるようにぼくたちを補助してくれた。

やさしい人だなぁ、タツヤさんもこんなかんじだったよね。

 

「ふぅ……それじゃ、俺も体温上げるために上がっておこうか」

 

ぼくらが上がったあとに、おとこの人も岩場にあがってくる。

手をかさなくてもいいのかな? って思ったけど

上がりなれているのかな、ひとりですすいっとあがってきた。

 

「君達は、あそこで混乱してる子達のポケモンでいいんだよね?」

「キュー」

「ならまあ、こっちから手を振ってあげるといいよ。

 そろそろあっちも落ち着いてきてるみたいだからね」

「キュッ!」

 

おにいさんからアドバイスをもらった。

ぼくはモモちゃんたちがなにやら、わやわやしてるほうに向いて

手をふりながらいっしょうけんめい叫んだッ!

 

「キューーーーーーー!! キューーーーーーー!」

 

あっちもぼくの声に気づいてくれて、ミルタンクさんがこっちに寄ってきた。

ミルタンクさんの加速についていけず、みんなまた落ちかけるけど

なんとかがんばって、ばななぼーとから落ちないようにしてた。

 

「はっはっは、元気があっていいねぇ君達は。

 でも自分のポケモンが流されそうになってるのに

 自分だけを優先して、彼らを忘れちゃいけないよ?」

「はい……すみません、助けてくれてありがとうございました。

 おかげでこっちもなんとか……ふーぅ」

「ったくもー、もっさんあんまし手間かけさせたらあかんで? グレン島までまだ遠いんやし」

「あんたに言われたくないわよっ!!」

 

ゲシッ。

モモちゃんは器用にあしを上げて、せなかからアカネさんをぶっとばした。

 

「て、ちょ、あーーーーーーーー!!」

「アカネちゃーーーんっ!?」

 

だぷーん。

前面からうみにずぷんと落ちたアカネさん。

 

「ンモォォォン!!」

 

ミルタンクさんがちかくにおよいでいって、無事かいしゅうしてた。

どうしてぶっとばしちゃったのかな。

 

「うぇぇぇ、しょっぱい……もっさんなにすんねんな……」

「自業自得よッ!!」

「あっはっは、さて……もう大丈夫そうだし、俺はそろそろ行くかな」

 

おとこのひとが満足げにして、ふたたび目にごーぐるをあてがった。

 

「あ、すみません……本当に有難う御座いました」

「いいってことさ! よいしょっと……それじゃ、またいつかな!」

「─────? あ─────」

「あ─────」

「─────あ」

 

あれ? みんな立ち上がったおとこの人のすがたを見てる。

どうしたんだろう。パンツってのを履いてないのがきになるのかな?

 

 

『ッぎゃーーーーーーーーーーーーーー!! へんたいだーーーーーーーーーー!!!』

 

 

とつぜんすごい声を3人があげた。

あまりのこえに岩場にいたぼくらも耳をおさえる。ゲンガーちゃんに至ってはとびおきた。

 

「う、お……なんだなんだ、どうしたって言うんだ?

 俺が海パンを履いてないのがそんなに気になるかい」

「っていうか完全にわいせつ物ちんれつ罪やろ!!

 あ、いやっ!! こっち見ないで!! 汚されるっ!! 穢されるっ!!」

「きゃーーーーーーー! きゃーーーーーー!!!」

「せめて手で隠しなさいよーーーーーーーーーー!!

「……突然失礼な子だなぁ。君にはこの素晴らしさがわからないのかい。

 包み込む保険もなく、ひたすらに冷たい海流に飲まれるこの体……実に良いクールダウンなんだよ?」

「知った事かぁーーーー! ミルタンクはかいこうせんや! 5回やらんと許さん!!」

「って、ちょ……それはさすがに───」

「ンモォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

「ってマジでっ!? うわちょ、ギャァァァァァァァアアアーーーーー!!!」

 

ああー。しんせつな男のひとがぶっとばされちゃったー。

ミルタンクさんもようしゃがないなー。ぶっとんでった先にねらいうってはかいこうせん出してる。

まるで小石の水切りみたいに空中で男のひとがはねていった。

ぼくたちから見て点になったあたりで、海に向かってひるひるぽてりって落ちてった。

 

「ううっ……汚された……! うちもうお嫁に行けへんっ……!」

「なんであんな変態が世の中に放逐されてんのよっ……!!」

「ぅえぇぇ~~~~~ん、ふぇぇ~~~~~ん;;」

 

ああ、みんななきはじめちゃったー。これはなんということかー。

ぼくどうしたらいいんだろう、とりあえずモモちゃんをだきしめておこう。

ミルタンクさん、はやくグレン島ってところに向かいましょう。

 

 

タツヤさんだったらこういうとき、どうやってなぐさめるのかなぁ。

久しぶりにあって、なでなでされたいなぁ。

 

 

 

 

                 ド

                 ク

                 ン 

 

 






連載してた当時の気分

ヒャァッ! もう我慢出来ねえッ、ギャグだッ!

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