昨日中に進化系列のお話を全部纏めて終わらせるつもりでした。
だが集まらなかったので普通に更新。
なろうの方でもこの話の流れです。
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───うゅ~ん……いい気持ちだぁ~
ペシッ
───……ぁ~?
眠い意識を何とか抑え、目を少し開けてみる。
開けてきた視界の中で、ドレディアさんが俺の顔を覗いているのがわかった。
……いつもと変わらん日常だ。おやすみなさい。
ぱたり。
───Zzz...
───ん? なんか浮いているような感じがする……気持ち良
ドスッ
「おふぁぅっ!?」
背中の真ん中からケツ辺りに痛烈な衝撃が走った。その衝撃に思わず俺は
「なっ、なんっ、何事っ!?」
「ディァー」
なんか自信満々にドヤ顔をしているドレディアさん。
その隣には椅子に腰かけて座っているディグダが居た。膝の上にはヒンバスも鎮座している。
とりあえず犯人はドレディアさんくさいので、目を見て意思を確認してみた。
【優しく起こすのめんどくせぇから
お前に教わったバックブリーカーっての試してみた】ですって。なにこの子。
……ッ#
「朝は気持ちよく起こさないと駄目でしょうがっ!!
一日の始まりなんだからそっと起こせっ!!
ってかディグバスッ!! お前等もコイツ止めてくれや!!」
「ディ~」
なんとまあこやつ、そんな事はどうでも良いという感じに
目線を俺のリュックに移し、ゴソゴソとやり始めた。
……なんだ?
ドレディアさんが自らリュックなんぞいじった事ないんだが。
そしてドレディアさんはあるものを取り出して俺に見せてきた。
しかもなんかアラートってか、電子音が鳴っている。
「なんだよ、こんなもん起きてからでもよかったじゃんか……
まさか、またおなかいっぱいにさせろとか思ってんじゃねーだろうなオイ」
「(ふるふる)」
なになに、【これがうるさくて私が寝られん】とな。しらねーよ。寝てろよ。
「はー……なんだ一体……───更新情報?」
なんかあったっけか……更新、更新。───あーわかった、多分あれだろ。
「あの大乱闘の時に入った経験地かなぁ」
「ディーァー」
「─────。」
「グー」
おそらくそれに関する事項で更新があったと判断し
ポケズをポチポチと操作して、画面を次々に飛ばして行った。
そしてレベルアップの画面になり。
ててててーん♪
例のあの音がした。
ていうかこのポケズ、なんかやたら適当じゃねーか?
音のなるタイミングがいつも色々とおかしいぞ。前はリュックに入った状態でそのまま鳴ってたのに。
と思いながら画面を見てみた。
[> ドレディアの レベルが 31ていど なった!
ほうほう、31か。おめでとうドレディアさん。
前の修練の時はギリギリレベルが上がらなかったのか18のままだったよね。
あれ? 18?
「なんぞコレッッ?! なんで13も上がってんのこれッッ!?」
「ディ~♪」
自信満々なドヤ顔を続けるドレディアさん。
ウザさは置いといてもこれは一体……
「あ、予想ついた。多分そういうことか」
ポケモンのゲームの話なのだが……
同じレベルでも進化前と進化後のタイプを倒すと、経験地もかなり違ったりする。
加えて言うなら、進化するには大体がレベル進化なわけで
必然、進化するレベルは最低限通過していなければ進化すらしない。
あの船内で戦ったのは8割ぐらい進化後のポケモンだった。
つまり余裕でLv18のドレディアさんを超えている連中が大半という事になる。
……まあ例外は何個かあるけどねー。
確かピカチュウverの原作でもトキワの森にLv7のピジョンとか出なかったっけ。
あと、同じくトキワの森でピカチュウ捕まえたらグレン島でマルマインLv3と交換出来るんよね。
それは置いといて。
そこからさらに考えて、あの状況はポケモンだけで考えれば
3匹vs34~37匹だったわけで……全部がLv30であったとしても
その経験地の量は、Lv18という身で考えるなら相当おいしいはずである。
普通に考えてLv18がLv30の敵を倒すなんて無理があるからね。
出来たとしても大苦戦は必須。だからこそ経験地の幅も凄いわけだ。
そして今回の乱戦はそれを多大に可能にした。
ポケモンバトルしか知らんあのポケモン達は、どうにか自分の領域で頑張って戦おうとはしていたが
こちとら完全に外道戦術、『落ちてるものは何でも使え』を実行。
殆どの戦況で圧倒的優位に立っていたのだ。椅子とかぶん投げてたしww
だからこそ、この一気上昇になったのだろうな。
あのカビゴンや最後までなんとか踏ん張ってたマニューラのも入ってるっぽいかな?
だいばくはつでやられた訳だが、同時にマルマインもノックアウト。
マルマインに入らない分攻撃に参加してた俺の手持ちに入ったはずだ。
加えてあのカビゴンはエースっぽかった。下手したらLvとか50行ってたりしたかも。
って、ん……? まだ更新情報があるのか。
[> ドレディアは あたらしく
プロレスわざを おぼえたい……!!
ちょwwwwプロレスてwww 今のバックブリーカーもそうだけど
船内でやったテーブルジャイアントスイングもプロレスの凶器攻撃と判定されたのかっ!?
[> ドレディアは わざを 4つ
おぼえるのが せいいっぱいだ
うん、まあ普通はそう──おい待て、なんか文章おかしいぞおい。
具体的にはなんで語尾が過去形なんだオイ。
[> でもそんなのかんけいねえっ!!
ドレディアは むりやり プロレスわざを おぼえた!!
おいwwwwwwwwwww
「なんなんだよこの図鑑ッッ! 完全におかしいぞ! お前絶対中身入ってんだろッ!」
「ディーアディアー!!」
あんたはそれでいいのかよ……なんと言えばいいのかもうわからんわこれ。
pipipipi
あん? まだ更新情報があるってか? ポチポチっと……
[> ディグダの レベルが 26ていどに なった!!
っと、そりゃそうか。ディグダも一緒に戦ってんなら当然こいつにも経験値が行く。
ディグダに至っては一気にLv14もUPか、ドレディアさんより上がり幅が少ないな……
まあ経験地取得が1/3だっつっても序盤の必要経験地なんてたかが知れてるし
あんだけ格上倒し続けてても、この数字は道理ってところか。
[> ディグダは あたらしく
リンダさんシュートを おぼえた!
[> ディグダは あたらしく
なげつける を おぼえた!
おおー模擬技が技に昇格した、おめでとう。
あの時も完全に使いこなしてたしこっちも道理か。
何故か途中でキレてぶん投げてた椅子は、普通に投げつけるという判定になったようだが。
ドレディアさんだけじゃ危なかったはず───
ぴこぴこん♪
ん?
でん♪でん♪
でん♪でん♪
でん♪でん♪
でん♪でーっ♪
え、おい。
この音楽は───進化!?
慌てて椅子に座っているはずのディグダを見てみる。
うわぁーーーーーーーーッッ!! 光り輝いてるーーー!!
でん♪でん♪
でん♪でん♪
でん♪でん♪
でん♪でーっ♪
っていうかあのディグダが進化するとどーなんの!?
感想でも阿修羅みたいになんのかとか言われてたけどっ!!
やばいこれBキャンセルした方がいいの?! おい誰か意見くれ意見ッッ!!
そんな事を考えているうちに音楽が鳴り止み───!!
シュンッ。
……あれ? ディグダが光を発さなくなった。なんだ、どういうことだ。
Bキャンセルっぽい事も一切してないんだが……
ポケズを見てみるが、何も表示されていない。なんだろう、一体何が起こった……?
───再度ディグダを見てみると、ディグダは立ち上がり部屋から出ようとしている。
「って、おい。どこに───ん?」
ディグダは出る前に俺達にちょいちょいと、手招きをする。
付いて来てほしいという事だろうか。そうだとしても一体どこに行くつもりだ?
ドレディアさんとヒンバスも一緒に連れて、ディグダに付いて行ってみる事にした。
◇
そしてしばらく歩いていくと、そこは懐かしのディグダのあな。
ここからクチバに入ってきたんだっけなー、ハナダシティとはなんだったのか。
ディグダは穴の入り口のほうへ向かっていく。
入るのかな? と思ったのだが……穴には入らず入り口辺りで立ち止まった。
すると───
ぽこっ。
ディグダが1匹出てきた。
ぽこんっ。
さらに1匹出てきたようだ。
……ん、これで三匹? 三匹ってことは……まだ進化の途中なのかもしかして。
ポケモン図鑑の設定でも、画面的には分裂にしか見えないが三つ子という設定だったはずだ。
外からディグダ達の様子を見続けているのだが
ディグダはその出てきた二匹と、アイコンタクトとジェスチャーで何やら会話しているようだ。
そしてディグダが俺に対して【この御仁だ】と言わんばかりに手を差し伸べたところ
穴のそばから出てきたディグダ達もこちらに目を移した。
そして最後に……ディグダ達全員が目を合わせてしっかりとうなずいていた。
んで。
ぽこっと穴から二匹が出てきた。
うん、
二匹の可愛い顔の下の体は、あのディグダと同じく細マッチョだった。
「えええええーーーーーーーーーーーーーー!?」
「ディーーーーーーーー!?」
「ッグーーーーーーーー?!」
え、ちょ、おまっ。
ディグダ達はこちらの様子に一切意識を飛ばさず俺のところへ歩み寄ってきた。こえぇー!
そして彼らは俺の前で片膝をつき、全員がゆっくりと拳に手を添え拳包礼を作り。
あの時のディグダと同じく、ゆっくりとこちらに頭を垂れた。
その瞬間、3人が光り輝く……───!!
「うわぁッ!?」
「ディー!」
あまりのまぶしさに俺らは目をそむける。
光が収まったようなので改めて目を向けたが、3人に変化は無い。
なんだ……? と思っていたところにあの音楽が鳴り響きやがった。
でーんでーんでーん♪ でででででででーん♪
ッ!! まさか、まさか、おいっ!! まさかッ?!
俺は慌ててポケットに入れてた図鑑を取り出す。
[> おめでとう!
ディグダは ダグトリオに しんかした!!
図鑑には、唯の一文でしかないはずの──絶望的な一文が表示されていた……───
「いやああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーッッッ!!!」
思わず頭を抱え、頭をぶんぶん振ってしまう。
なんだよこれ!! もう突っ込みどころがありすぎて死にたいッ!!
なんでわざわざここに来て進化する必要があったんだよっ!!
しかもこのキモいのが3人になったとか俺どうすればいいんだよ!
ていうかお前ら全員突然変異だろっ?! どんな確率乱数が発生したらこうなんだよッ!!
もしここで三匹でダグトリオになってなかったら、最終的にこのキモいの9人になってたのかよっ!!
「ちくしょう神ィィィーーーー!!お前が存在するのならっ!!
俺がお前に何をしたって言うんだァァァーーーーーーーーーー!!!」
その叫び声は朝10時ぐらいの太陽に吸い込まれていった。
俺本当どうしよう。もうこいつのボールを土に埋めて隠居したい。
きっと今なら誰も文句を言わないはずだ。誰か助けて。
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>>昨日中に進化系列のお話を全部纏めて終わらせるつもりでした
進化系列のお話
つまりは、まだ終わっていない。