うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

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39話 嫌です

ミロカロスの背に乗り街中をずりずりと行進し、(ポケモンセンター)に辿り付く。

 

しっかし……これがあのヒンバスから……ねぇ。

コイキングギャラドスも訳のわからん存在だが、こっちもこっちで訳のわからん存在だなぁ。

天体戦士サンレッドのタイザ君みてーなもんか?

 

「ホ~ァ~?」

「ん? うん、良い感じ~」

 

乗り心地はいかがですかと聞かれたので素直に答える。

普段のディグダの頭の上もかなりいいものがあるんだが

あそこはいかんせん、体勢の都合上バランスが取りづらい。

それと比較すると、まあちょっとずりずりと音がしているのはあれだが

乗り心地はこちらのほうが格段によいものがある。

みんなも乗ってみると良い。いいモンだぞこれは。

 

 

俺が良い感じ~と言ったからか、ミロカロスはまたご機嫌になる。

目を瞑りながらリズム良く首を振りながら前に進んでいく。

 

 

 

 ゜

 

「ッ~!?  ッーー!?」

「あーぁ、前見ねぇから……」

 

犬も歩けば棒に当たる。ミロも歩けば電柱に当たる。

 

「喜んでくれてこっちも有難いけど、ちゃんと前は見なきゃあかんぜよーぃ」

「ホォ~~ン……。」

 

切なそうに声を上げるミロカロス。

進化して自由の利く体になったのはいいが……前の体との違いに戸惑ってるってとこか?

 

「ほれほれ、安全運転安全運転。それいけすすめーミロカロスー」

「ホァ~♪」

 

首元をぺんぺんと優しく叩き、進む事を促した。

再びご機嫌になりずりずりずりずり。

 

 

へん、うらやましいか道端の奴らめ。俺の自慢の相棒じゃぁ、クケケケケ。

 

 

でもちょっとこっぱずかしぃ。

 

 

 

 

そんなこんなで (ポケモンセンター)に到着ー。ミロカロス、ごくろーさん~。

 

「よっ、と」

 

ミロカロスの体から降りて、ポケモンセンターの中に入っていった。

俺が入った後ろから、ミロカロスも一緒についてくる。

 

「……お?」

 

入り口をくぐると、そこには朝に二人で出かけたはずの二人組が居た。

 

随分早く戻ってきたなぁ、もっさんとドレディアさん。

待合室の椅子で2人で楽しそうにお話をしている。

 

ついでだからミロカロスの事も伝えておこう。

 

「おーい、そこの緑と野営ガールー。こっち向けー」

「ディァ?」

「ん? タツ……」

『ッ!?!?』

 

にひひひひ、やはりLv100からの進化は驚くか。

せいぜい進化出来る奴らなんて石使うやつらと交換して進化するやつだけだもんなー。

 

「んふふふふふ、どうだぃ2人とも。美しさに見惚れて声も出ぬか」

「~~~~~♪」

「ぐっ……! 本気でふつくしいっ……!!」

「ディッ、ディアッ!? ド、ドレ、ディァッ!?」

「ホァ~~♪」

「ッッッーーーー!!♪」

 

二人で会話した後、ミロカロスに抱きついていくドレディアさん。

うむうむ、二人共元から仲は良かったしな。ドレディアさんも嬉しいのだろう。

ミロカロスもゆるゆるとドレディアさんに巻きついていく。

二人とも良い笑顔だ……もっさんカメラ持ってんだろ。よこせ。

 

「んん~良い絵ねぇ……ところでタツヤ君……

 あのヒンバスがこうなったのよね? 話には聞いてたし」

「まさに。」

「あの子Lv100だったんでしょ……? 一体どうやってやったのよ」

「んー、洗脳に近いかな? お前の限界はLv100なんかじゃない、って言い切って

 ふしぎなアメ食わせたら成功した」

「ああ、そう。まあ君らしいわ」

 

あまりにもそっけない返事を頂く。なんと失礼な対応か。

驚くぐらいしろよ。俺だって成功すると思ってなかったんだぞ。

とりあえずもっさんも椅子に座ったままだし、俺も勢いよく体重を預けてどかっと座る。

 

「そいやダグトリオは戻ってきてないのか?」

「ん? ああ戻ってきてたわよ。土の中のが落ち着くって、庭で顔出してるわぁ」

「なるほど、精神汚染が広がらなくていいかもしれぬな」

 

……本当あいつらこれからどう扱おう。

一匹だけならまだしも三匹の細マッチョタイツが街を練り歩くとか

速攻で警察飛んできそうで嫌なんだけど。

 

「あ、そいやタツヤ君。マチスさんから伝言預かってるわよ」

「ん……マチスさんから……?」

 

一体なんだろう、ジム戦やるべーとかか?

 

「えーとねぇ、なんかタツヤ君に感謝状贈られるらしいのよ」

「ふーん」

 

なんの感謝状だろう。心底どうでもいいんだけど。

 

「……驚かない辺り、さすがねぇ。

 それで式典の最中に、市長さんが直々にテロを阻止した感謝状って事で

 君に送るらしいわよー。本当に凄いことしたわねぇ……」

「別にそんなの旅の足しにもならねーし要らないんだけどなぁ」

「あはは、言うわねぇ。でもま、名誉なもんなんだから受け取っておきなさいな」

「へーへー」

 

本気で知ったこっちゃないので適当に手ぇ振っておく。

隣で「まったく……」と呟いているもっさん。

 

「ホァ~」

「ん、喜びの舞は終わったのかミロカロス」

「ディァ~♪」

「ホァ~♪」

 

そかそか、二人共堪能したってかぁ。シュルシュルシュル。

 

「♪♪♪」

「おいおい、こんなところで巻き付いてくんなよー」

「ドッ……!!#」

 

ハハハ、まあヒンバスの時にゃこんなコミュニケーション取れんかったからなー。

流石に毎度毎度やられると体力も持たな───って、ん?

 

「どしたよドレディアさん。なんで青筋立ててんだ、眉間に」

「───ッ##」

「お、おい……?! なんだ、なんだってんだよ!!」

「ァ…………。」

 

───ん? ミロカロスがそっと離れて行った。

なんだ、どうした? さっきなんぞ言うまで離れなかったのに……。

 

「ホ、ホォ~……ン……」

「ァー……ド、ドレディ、アー」

「な、なんだぁ……おい、どうした2人とも」

「いや、わかりなさいよそこは……」

 

何をだ。

 

そしてドレディアさんは苦々しい顔に変化してしばらく悩み始めた後

仕方ねぇわ……とでも言わんばかりの動きでミロカロスの首辺りにポンと手を当てた。

 

「~~~~~~ッッ」

 

再度、軽めにドレディアさんに巻きついたミロカロス。

今度はさっきの俺のように頬にすりすりしている。

 

 

なるほど、わからん。

俺は目を見てもらえないと意思の疎通は無理である。

 

こら横。やれやれ、とか言ってんじゃねえ。

想いは正しく伝わらんのだ。見ないと伝わらん。

 

「で、どうするの? 今日の15時からって話らしいけど」

「あぁ、今日なんだ……今11時位か」

「そーねぇ、まだまだ時間あるわよー。お祭りもあるみたいだし、食べ歩いてみたら?」

「うんまぁ、考えておくわ。とりあえず潮風にしばらく当てられたから体洗いたい。

 シャワールーム行ってくるー」

「あいあい、いってらっしゃい。私はミロカロス達と戯れておくわぁー」

 

ひらひらと手を振り同意の意を返しておく。

さーて体さっぱり洗ってとっとと支度だ。

 

 

◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

 

 

 

 

会場はとても賑やかにざわついている……それはそうだろう。

なんといっても今日はジムリーダーが大人数で集まっても防ぎきる事が出来なかった

サントアンヌ号のテロ事件を、たったの一人で解決したヒーローのお披露目なのだから。

 

この世界ではジムリーダーはとても人気がある存在だ。

なおかつ、そのジムリーダー達の強さを持ってしても解決し得なかった事件を

ただの一人で立ち回り、ジムリーダー全員を人質に取られながら

そして全員を無事に救出しきった、英雄が現れたのだ。

これだけのゴシップで、ざわつかない民衆は殆どいない。

 

もちろんその背景には色々と理由はある。

褒められた形でない戦闘。説得した元敵に自爆させる、等……

しかしその辺りはメディアには不要な情報であり、黙殺される事になった。

 

 

どういう人なんだろう──

やっぱかっこいいのかな!───

どんな方法で皆を助け出したのか聴きたいわ────

サイン貰っておいた方がいいんじゃないか─────

 

そんな意見が様々な形で飛び交いながら、民衆はその時を待つ。

 

「やぁ~すっごい人気やねぇタツヤん。

 これ街のジムリーダーのマチっさん人気、余裕で超えてへん?」

「アハ~ハ~、超えてるネー。シット(嫉妬)! なんてネ~♪」

「でも、やっぱりこうなりますよねぇ……

 本当に、あんな子供が占拠された船をたった一人で……」

「うんうん、これは本当唯事やないでぇ。

 ミカンちゃん、一気にライバル増えてしまうなぁwww」

「え、えぇぇ!? そ、そんなんじゃないもんっ!!

 わ、私がタツヤ君に対して想ってる事はそんなんじゃないもんっ!!」

「ほぉほぉ~♪ んじゃなんなんや~? ほれ、お姉さんに言うてみぃ~、ケケケケ」

「もぅ、いじわるだよアカネちゃんっ!!」

 

ぺちっ。

 

「あてっ、アッハッハ~、ミカンちゃんもウブやんなぁ?」

「アカネガール、からかうのよくないヨー?

 アカネガールもリトルボーイの事好きーヨネ? イーブンイーブンネー♪」

「なっ、うちはそんなんやあれへんっ!

 単にあの子の音楽聴きたいだけやっ! ホンマやからなっ!?」

「……なんで慌ててるのよぅ、アカネちゃん」

「へっ!? あ、いや、それは……」

「アハーハー♪ リトルボーイも大変ネー。

 ダイナマイトガールにスチールガール~♪ コングラッチュレイショーン!」

「マチっさんも何言うてんねんなッ! うちはそんなんやあれへん言うてるやろっ!!」

「説得力皆無だよ、アカネちゃん」

 

ミカンはさらにライバルが増えたと嘆き、アカネは必死に否定を続け

それをマチスが楽しそうにからかい続けて───

 

「こんにちわー、マチスさん」

「おぅ? Mossan~、ヘーィ、ユーファィーン?」

「アイムファインセンキューってね~。そちらのお二人は……お初ですよね?」

「うち、アカネー。ジョウトのコガネってとこでジムリーダーしとるモンや」

「わ、私はミカンと、申します……アサギシティでジムリーダーを……えっと、貴方は?」

「ミーが仲介しておくネー。こちらのガールはMossan言うネー。

 リトルボーイ・タツヤのフレンドネ、OK?」

「ええ、多分そんなところだと思います。

 でもお二人とも私と同じぐらいなのにジムリーダーなんですね……。尊敬しちゃいます」

 

互いに速攻で自己紹介を終わらせた。

 

「そろそろタツヤ君もこっちに来てると思ったんですけど

 マチスさんは見かけませんでしたか?」

「ん~ん。ノットルックネー。

 Mossanもノットルック?」

「はい、マチスさんの傍にならいるかなーって思って……

 遠くから見えたんで追っかけてきたんですけど」

「こっちには来てへんなぁ。

 それにあのディグダとか出してるやろし、目立つと思うねんけど」

「あ、あのディグダ、ダグトリオに進化してましたよ。

 丸々三人に分裂したような感じでした」

『ええぇぇぇぇぇーーーーッッ?!』

 

さすがの情報に驚く三人。

あんな誰がどうみても『ディグダ?』と疑問符を付き返しかねない存在が

さらに二人増えて三人組になるなど、誰が想像出来ようか。

 

「す、すさまじい事になってんねんなぁ……」

「私はもう彼の奇想天外には慣れましたけどね。

 百鬼夜行って呼んでもいいんじゃないかしら、あの子の周り」

「……あれ? でもそれならさらに目立つはずですよね……

 この時間まで見当たらないって───」

 

 

『これより、街の行事に際し、民間人ながら

 テロからの防衛に多大な貢献をしてくれた方へ、感謝状が贈られます』

 

 

「───あ、始まったみたいや!

 さてさて、みんなで精一杯大きい音出して祝福せなあかんな♪」

「アカネちゃん……顔がイケナイ子の目付きになってるよ」

「あはは……アカネさんはそういうタイプの方なんですね」

「話してるととっても楽しいネー♪」

 

 

『では、クチバシティ市長。並びに今回の被害を最小に留めてくれた───え?』

 

 

「ん?」

「え?」

「オゥ?」

「あれ?!」

 

 

全員が全員、改めて壇上を見つめる。するとそこには───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか細マッチョのディグダの覆面を被った全身茶タイツの三人がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えええええええええええええぇぇぇぇぇーーーーーーーッッ!??!??!』

 

 

一同驚愕である。無理もない。

こんなのがヒーローなどと誰が認められるのだろうか。

 

「ちょ、ちょ……もしかしなくてもっ!!

 あれ、今もっさんが進化したちゅーてた、『あれ』か!?」

「う、うん……でもなんで彼らが壇上に上がってるのに

 タツヤ君はいないんだろう……?」

「あ、あれ見てッ! なんかディグダ(?)が市長さんに手渡してるっ!!」

「ンンー!? よく見えないネー!!」

 

 

会場はとても騒然としている。

ヒーローが現れたと思ったら謎の三人組が現れたとしか見えていない。

そしてその謎の三人組の一人は、市長に手紙らしきものを渡して

壇上から普通に降りて、そのまま壇上の裏に消えていった。

 

「な、なんやろ……何渡したんや?」

「て、手紙みたい、だったけど……今市長さんが確認してくれてるみたいだよ?」

「…………。」

「なにかしら、手紙……? 急にこれなくなった、とか?」

 

 

そしてざわついている中、市長の声が会場に響く。

 

 

『えー……皆様にお知らせ致します。

 今の三人組は「我が主殿からの手紙である」という紙をこちらに見せて

 同時に、封のされた手紙を1通、手渡してくれました』

 

 

 

ざわ……    ざわ……

     ざわ……     ざわ……

  ざわ……    ざわ……     ざわ……

    ざわ……    ざわ……  おざわ……

 

 

『今、手紙を開封してみました。

 その中に書かれていた内容をお知らせ致します……』

 

 

……。

 

 

会場が一気に静まり返る。

 

 

 

 

『──手紙には、ただ一言。「めんどい」と書かれております…………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ええええええええええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーっっっ!!?!?!?!?』

 

 

まさかのドタキャンだった。

人の都合など知った事じゃねえ、とでも言わんばかりの無視っぷりだった。

 

 

「え、な、ど、どないなんねんこれ?! 式典中止!?」

「わ、わたしにもわからない……!」

「テキトーに支度して行くって行ってたのに……」

「ッ!? ちょ、もっさん、今支度って言った?!」

「え、ええ───って、まさか!?」

 

 

「アーッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!!」

 

 

「うわぁマチっさんが壊れたぁ!!」

「ッて、それどころじゃないわよッ! 彼の行動を考えるからに既に旅に出てるわっ!!」

「あかんっ、それはあかんっ!

 ミカンちゃんと一緒にあのラブイズエターニティーだか聴けへんやんかっ!!

 行くでミカンちゃんっ!!」

「ええーっ!? 行くってどこに!? 私達ジョウトに帰るんでしょ?!」

「そんなんどうでもええねん!! ジムリーダーなんてどうでもええんやっ。

 とにかくタツヤん捕まえな話にならんっ!!

 情報を得るためにポケセンに突撃やぁーーーー!!」

「ああぁぁああぁぁぁぁぁーーーーー…………」

 

 

勢い良くアカネに引きずられていくミカン。

というか既に引っ張る力が強すぎて足が浮いている。

彼女は一体どれだけの馬力で動いているのだろうか。

 

「わ、わたしもっ!!」

 

それに続いてモモも彼女達を追従するかのように走り出した。

 

 

一人ぽつんと取り残されたマチス。会場は未だざわついている。

 

 

 

(そうか……少年よ、目立つ事を嫌ったか。

 自由に旅が出来る道を、選んだのだな……)

 

 

 

そんな事を思いながら

彼が街に来てからの思い出を頭の中に浮かべては消し、浮かべては消しを繰り返した。

 

年上であるはずの自分が教えられ、結果が出て。

 

一緒におでんを食べ盛り上がり。

 

船内でも笑いのドつぼが発生し。

 

いつも彼の周りは賑やかで、自分も自然とそれに混ざっていた。

 

 

 

マチスは今走り去って行った彼女達とは違い、ジムリーダーである責任感や職務もある。

ただトレーナーを相手に戦っていれば良いだけではない。

故に、追いかける旅に出たくともジムの任務を放り捨てて

気ままに旅に出るわけにはいかないのだ。

 

 

 

つまりは、賑やかだった日々も終わりを告げる事を意味した。

 

 

 

 

 

(ありがとう、少年。楽しかったよ、小さい英雄)

 

 

 

 

その思いは感謝となり。

 

その思いは感想となり。

 

一筋の記憶として、マチスの中に残る───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

See(また) you(いつか) Again(逢おう)…….」

 

 

 

 

 

空を見上げながら、そっと呟く。

 

 

 

 

 

Little(小さき) soul(心の) Friend(友よ)…….」

 

 

 

 

 

 

同じ空の下で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなわけで俺は今クチバシティのずっと東の、カビゴンが眠ってる場所にいる。

 

これ以上クチバシティにいたら周りがうっさくなるのが目に見えているため

とっとと旅を再開することにしたのだ。

 

自覚こそないがそこそこの有名人になってしまったと考え

そんなので街中を歩いていたら即座に連れ去られる可能性を考慮し

(ポケモンセンター)の庭で埋まってたダグトリオに相談。

突貫工事でトンネルをクチバ東の関所?の近くまで掘って繋げて貰い

全部支度を終えた後、みんなを連れてここまで来たのだ。

 

いや本当トキワからディグダのあなに行く時にも思ったけど

ポケモンマジすげえわ。たったの三匹なのにこれだぞ?

ミロカロスまで普通に通れる穴、即座に作りまくってんだからな……

穴がクチバ東にまで繋がったの、一時間程度とか恐ろしいわ。

そしてその道を2時間もかけてゆったりと歩き、現在位置である。

 

なおトンネルを作ったままだと何か言われかねないので

会場に伝達ついでに、ダグトリオには穴を埋めつつこちらに来てくれと頼んでいる。

 

ま、しばらくしたら顔も見せるだろうし

カビゴンの腹の上から回収ビームして、クチバとはお別れだな。

 

 

 

 

───本当に良い街だったなぁ。

────ありがとう、マチスさん。またいつか来るよ。

 

 

 

そんな思いを胸に抱いて、同じ空の下にいるはずのマチスさんに思いを(ふけ)る。

 

 

「よっし、ドレディアさん、やってくれ!!」

「ディアディアー!!」

 

ガッシッ。

 

「ディーアーッ!!」

 

すぽぉーん

 

「っととぉ……よいっしょっと!!」

 

見事カビゴンの腹の上に着地。ポケモンの笛? いらね。

 

土手上がりの応用でカビゴンの腹の上に乗っかり、ダグトリオが来れば任務完了である。

 

 

 

「っしゃーッ! ひっさしぶりの旅だぁーッ!!

 お前ら気合入れていくぞぉーーーー!!!」

「ドレッディアーーーーーー!!!!」

「ホォォァァァァァァァァ!!!」

「キュキューーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?

なんでサンドいんの?

 

 

 





クチバ編、終了

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