うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

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趣味全開から一転、今度はこの小説らしさが全開です。


46話 育てろよ。

さて、ついに4日目だ。

予約未だに0。参ったかコノヤロウ。

 

 

昨日あれだけ人だかり作っちまったしな……後ろめたさで広場に行く気にもなれん。

 

 

「今日どーするよみんな。自由時間とかにでもするかね」

「ァー……」

「ホォ~ゥ」

『───……。』

「Zzz……Zzz……サンバディトゥナーイ……」

 

ミュウは俺の頭の上で二度寝してます。

旅し始めてから頭の上に何か乗せる事多いなぁ、乗る事もすっげー多いけど。

 

「ホァ~?」

「ん、ギャラドス……? ああ、あいつか。

 そういや飯の材料仕入れたらまた会いに来るって約束してたなー」

 

ミロカロスが言ったのはあの時のパンツギャラドスの事だった。

あいつは今日も元気にパンツ食ってるんだろうか。

 

「ま、今日は広場に行くつもりもないし、遠足がてらあいつのところに行こうか」

「ディーア」

「ホォァ~♪」

『bbb』

「Zzz」

 

 

 

 

「んじゃま、休憩所のほうにしゅっぱーつ」

 

全員がダグトリオの頭にGET・SET。街中を相変わらずの視線の中、てくてく歩いていく。

今日もいい天気である。西を見てみたらどっかのバカが試合中に天気でも操作したのか

むっさドカ雨が降っているのだが俺には関係ない。俺が行くのは街の南だからな。

 

既にご馳走用に素材も買い集めたし何も問題は無い。

大豆を大量に仕入れて、肉の感触にとても似たものを用意しようと思う。

元は俺らだって獣だったわけだ、俺ですらまだあの肉の旨みが忘れられないのに

野生のあいつらが肉が嫌いなわけは無かろう。まあ、あいつらも肉食ってないんだろうが。

 

どちらにしろ豆ってのもあるしな、そこまで金が掛からないのは魅力である。

あいつも喜んでくれればいいんだが……どうでしょう、魚類?に豆は魅力なのだろうか。

 

 

 

ん、ドレディアさんに注意を促さなくてもいいのか、ってか?

別にいらんべよ。あの焼き土下座の後で同じ愚をやるんだってんなら

俺、他の4人連れてマサラに帰っから。

 

 

 

 

 

「ん……? 君は……!?」

「ん」

「よっ、3日振りぐらいかな?」

 

なんか呼ばれた気がするので声がした方へ振り向いてみると

海の中にぷかぷか浮かぶ海パン男がいた。何故か頭だけ出して、だが。

 

「どちら様でしょうか……?」

「あーまあ区別が付かないのも無理ないかなぁ。

 俺ら基本水泳キャップにゴーグルだしなぁ、ハハハ」

 

そう、海パン男さんは仰る。うんまぁ区別しろってほうが無理。

海パン男って言やぁ、俺に声を掛ける覚えがあるのは

ギャラドスの進化のきっかけになった事件の人ぐらいしか覚えが無い。

にしてはこの人俺にフレンドリーに話しかけてきてるし。

 

「ほら、あれだよあれ。釣竿で海パン剥ぎ取られたヤツさー」

「えっ?!」

 

うそん、その人ずばりかい。なんでこんなにフレンドリーなんやアンタ。

あれか? 「世界は俺が思っているよりは、ちょっとだけ優しい」とかそんなん?

 

 

「いや、君には本当にお礼を言いたくてね!」

「お、お礼っ?!」

 

やっべお礼参りktkr(きたこれ)

高校でも平々凡々にすごしてそういうの回避してきたのにっ!!

まさかこんな世界でそんなハメに遭うなんて───

 

「あー何勘違いしてるのか手に取るようにわかるけどそっちじゃないよw」

 

と、人のよさそうな笑みを浮かべて手をパタパタ振り、否定してくれた。

 

「えっ、じゃあお礼って本当にその言葉どおりっすか……」

「うん、そうだ!」

 

なんだろうか? 俺は一体この人に何をしたんだろうか。

お礼を言われるような事はやった覚えが無いのだが。

 

「君に海パンを剥ぎ取られて、海から出るに出られずいたんだがね……」

「そのおかげで生涯の恋人にあったとかそんなのですか?」

「いやいや、さすがにそんな漫画みたいな話はないよw」

 

ですよねー。じゃあなんなんだろうか。

 

「そして長時間海の中に居て俺は、悟りを開いたんだっ……!

 むしろ海パン要らなくね? って───あ、ちょっと君ぃーーーー!!」

 

 

 

 

やっべまじやっべ!! ごめん!! 世界、ほんとごめん!!

俺いつの間にか世界に一人の変態を生み出してた!! もう話のオチわかるべこれ!!

 

もう海パン要らない→おまたブーラブラ仮面!! だろ!!

 

「ダグ共ォー!! 全速前進だぁ!!」

『ッ!b ッ!b ッ!b』

 

逃げろォォォーーーーー!! どうなっても知らんぞォォォォーーーーーッッ!!!

 

 

「ていうかあんたも俺逃げてんだから泳いで追っかけてくんなやぁあああああ!!!」

「そんな事言わずにさぁああああ!! 君もフルチ○になろうぜぇええええ!!」

「うるせぇぇぇーーーーー!! 次は金魂に針引っ掛けんぞテメェー!!」

「ひゅんっ?!」

 

思わず想像してしまったのか泳ぎが一瞬止まるフ○ルチン男の人。

これはチャンスだそうだチャンスだ今逃げないと俺はフルchinにされる。

 

「でええええいもう面倒だぁぁーーーーッッ!!

 ダグ共ーーーーッッ!!水面走れェェェェーーーーーーーッッッ!!!」

『ッッッ!!!!!!』

 

 

ズドバババババババ

      バババババババババ

            バババババカババババ

                   ババババババババババ……

 

・。.

 

 

「ダグ達、頑張ってくれたな。本当にありがとう。マジでありがとう。

 お前たちが頑張ってくれたおかげで、俺らは変態から救われた」

「ディッ!」

「ホァ~~♪」

「ミュィ~♪」

『──/// ──/// ──///』

 

全員から激励を受け、とても恥ずかしそうに照れているダグトリオ。

今回の件のおかげで俺らの絆はさらに深まった気がした。

 

そのキッカケが一人の変態による危機っていうのも話としてアレだが。

 

ドレディアさんも珍しく【よくやったなオメェラ!!】と褒めているし

ミロカロスもミロカロスで【私より速かったですよ♪】とベタ褒めである。

俺は烈海王思い出したわ。あれは速くなかったけど。

 

「ま、さすがに疲れたべ。ここからはミロカロスにバトンタッチだな。

 全員ミロに乗れぇー、優雅に泳いで参ろうではないかー」

「ディー!!」

「ミュィ~」

『ッbbb』

「~~~♪♪~~♪」

 

 

さーて、ギャラドスんとこまであと2時間位ってところか。

 

 

 

 

 

 

なんか若干遠くで水上警察が一人の海パン野郎を囲っている気がするが

まあ見なかったことにしよう。

 

 

 


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