うちのポケモンがなんかおかしいんだが   作:右肘に違和感

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75話 地獄だ

 

 

「さて……」

「うむ……」

 

少しだけオマセなクソガキとカントー一帯全てを牛耳った悪の組織の首領(ドン)が握手をする。

ロケット団再生プロジェクトの歴史的瞬間である。

 

あるのだが。

 

「まずこれどうにかしないと行けないですよね……」

「……どうしたものか。正直一度団体を潰すなら

 もうこれごと葬り去りたいんだが。私の睡眠時間を返してくれ」

「それはサカキさんの自業自得でしょ。

 自分で世話も出来ないのに、次々と入れちゃうからこうなるんです」

「……むぅ」

 

 

そう、俺らが会合を行ったのはサカキさんの部屋。

 

つまりは……サカキさんが粗を探していた資料もそのままズデンと残っているわけで……

 

 

 

情報は貴重なものだ。

 

貴重なものだ。

 

間違いない。

 

間違いないけど。

 

 

こんな部屋を埋め尽くすような書類から何を発見しろと言うんだ。

そしてこの地獄の釜の入り口から先は、確実にこれから役立つであろうはずの

現時点のロケット団の経済状況が事細かに書かれているはずなのだ。

 

でも正直、一枚もいじりたくねぇ。

一枚でもいじったらそこで最後、この目の前の光景全てが片付くまで

この書類達とポケモンバトルをしなくてはならなくなるのだから。

 

ロケットだんの かみたば が しょうぶを しかけてきた!

 

にげられない!

 

「でもやっぱやらなきゃだよなぁ……」

「……すまんが、わかる範囲で手伝ってもらえるかい」

「正直断りたいっす……経理とかそっち関連の人間居ないんですか?」

「……恥ずかしながら、ね。

 そんな技を持っている人は、既に自活出来る生活基盤を整えているさ……

 うちではまず御目に掛かれない人材だろうね」

「なんつー嫌なデスマーチ確定ルートだ……」

 

 

「これ、ここ。もうちょいなんとかなるんじゃないっすか」

「ん? ……そうだな、確かに……」

「もうここら辺はこっちのモノと合体させて報告受けやすいようにしましょうよ」

「なるほど、そうするか……」

 

 

「ドレー。ドレーディァー」

「△▲☆★~……」

「ん、どしたの。ドレディアさんに」

「☆★ー///」

「ディッ!」

「あぁ……ムウマージがトイレに行きたいってか。

 サカキさん、ちょっとこの子達トイレに連れてってあげられますかね」

「ん、わかった。おーい、この子達をトイレに連れて行ってあげてくれ」

「はいっ!」

 

 

「Zzz……、ッ!」

 

少しいびきが聴こえたと思ったら、サカキさんはすぐに取り繕う。

 

「サカキさん……そういや全然寝てないッつってましたっけ」

「いや、すまん、今のは! 今のは違うんだ!

 まさか私が君一人に任せて寝こけているなどとそんなことは!」

「すんませーん、外の団員さんー」

「ちょ、タツヤ君っ?!」

「はい、なんでしょうか!」

「貴方達のボスはもう駄目だわ。元々限界近かったらしい。

 仮眠室辺りにぶちこんであげといてください」

「え……あ、はい……」

「いや、タツヤ君! タツヤ君!?」

「ボスの健康も大事でしょうー? たまには命令無視しないと駄目ですよー」

「……わかりましたっ!」

「だ、駄目だっ! 私がッ! ここのボスである私がッ! 客人に全て任せて寝るなどとっ!」

 

 

「うっげー……めっちゃしんどい……」

「ホァ~~……」

「あぁ、飲み物か……ありがとう、ミロカロス」

「─────。」

 

モミモミ。

 

「ん、あ、ハハハ。

 ダグONE、大丈夫だ。まだ肩が凝るほどやっちゃいないさ。

 でも、ありがとう」

「(コクコク)」

 

 

「片付かねぇ……」

「ディーァ……」

『;;;』

「ホォ~ン;」

「△▲☆★ー」

 

ひとまず書類と戦い始めてから二時間。サカキがダウンしてから1時間半。

眼を通せるだけ通してみたが、やはり無駄すぎる無駄が次々に出てくるわけもなく

小さい、もしくは細かいものが幾つか見つかる程度でしかなく、どうしても無駄作業に思えてくる。

加えて片付いた書類も、多分まだこれ1/20にも届いてないぞ。

 

サカキさんは当分起きてこないだろうしな……あーどうしよこれ。

 

 

が、まあ……なんと言いますか。

経理が居ないとここまで悲惨になるのね、組織って。

普通の特撮とかでもそういう裏側って全然描写されてないけど

(せいぜい描写されてんのは天体戦士サンレッドでタイザ君がやった回ぐらいのもんだろう)

見えない部分で縁の下の力持ちって、居るモンなんだな……。

 

 

「ってか……この部屋の惨状を団の全員に見せた方が、案外結束力高まるんじゃないか……?」

 

本気でそう思う。つーかこれぶっちゃけお前らの尻拭いばっかやん。

二人になったところで書類の片付く速度が変わらないとかどんだけなのだろう。

 

さーすがにこればっかりはポケモンの皆には手伝ってもらえないからなぁ。

価値観が違いすぎて何に書いているのかすらさっぱりだろうし。

 

「せめて頭の良いヤツなら……って、あ」

 

頭の良いヤツ、居たな……しかもここはタマムシだし……

 

 

「よし、決定。あいつ連れて来よう」

 

 

俺は一旦片付けられた書類と未処理のモノを残し

部屋前待機の団員に、席を外す旨を伝えポケセンに戻った。

 

 

 

 

と、いうわけで。

ポケセンに戻り、俺が旅荷物から取り出したのは……

 

 

 

 

ボロの釣竿。

 

 

 

 

諸君はご存知だろうか。

実はこのタマムシではとあるスポットで……幻のポケモンであるミュウが

 

 

 

 

 

釣れる。

 

 

 

 

 

いや、本当だヨ? 釣れるのよ。

 

「まあ厳密に言えば釣竿は要らないんだけどなー」

 

それでもここはゲームに程近い現実。セレクトボタンなんぞないのである。

加えて、シオンではバグ技でミュウが出現する位置辺りで呼びかけただけでも

あいつはちゃんと出てきてくれたのだ。

 

 

だったら釣る事が出来るタマムシのあの場所で、釣り糸垂らしたら案外食いつくんじゃね?

 

 

というわけでの、ボロの釣竿である。

 

「ディーァ、ディ?」

「ん、これを何に使うのかって? ミュウ釣るんだよ、ミュウ」

「…………?」

 

ぺしぺし。ぺしぺし。コンコン。

 

「俺は別に頭が壊れても居ないしイカれてもいないし混乱しても居ない」

「ディァー;」

 

くそっ、なんか真面目に心配されちゃってる。

そういうわけじゃないのにっ、そういうわけじゃないのにっ!

 

「ま、とりあえず釣りスポットに行くぞー。」

「……;」

「ホァ;」

 

 

さて、やってきました釣りスポットのひとつ!

 

 

 

 

 

 

タマムシデパート。

 

 

 

 

 

 

「あ、ちょ、お前等、帰るなッ!!

 ここなんだッ!! 本当にここなんだってッ!!」

「……。」

「……。」

 

うっわー、すっげぇ疑惑の眼差し向けられてるし。

ちなみにダグ共とムウマージは置いてきた、必要以上に多人数で行くような用件でもないしな。

 

「なら、賭けるか。

 俺がここでミュウを釣り上げられなかったら、お前等の今晩のおかずに三品目追加してやろう」

「ッ!!」

「!!」

「で、俺がミュウを釣り上げたら、今日のおかず無しね」

「……。(ニヤァ」

「ホ~ァ♪ ホ~ァ♪」

 

二人共、最早勝ったも同然と思ったのか

俺に対して【約束はちゃんと守るんだぞ???】と念を入れて見つめてくる。

 

 

ふふん、後で後悔しても知らんぜ。

 

 

というわけでタマムシデパートに入り、位置の確認のためエレベーターに乗る。

んで2Fをぽちっと。記憶が正しければあそこのあの店員だから……。

 

 

ピッコーン♪

 

 

「お、着いた着いた。降りれー」

「ディァ」

「ホァー」

 

そうして俺らは2Fに降り立ち、辺りを見回してみる。

 

現実世界のゲームだとデパートですらこぢんまりとしているフロアしかなかったが

ゲームとは違うこの世界ではとにもかくにもやたら広い。

そこら辺で「かってーかってー」と親にねだっている子供が微笑ましい。

 

さて……俺の目標地点であるお店のカウンター、曰くレジを発見。

 

 

「さて、んじゃミュウ釣るか……」

「……wwwwww」

「wwwww」

 

二人は俺の後ろで声を殺しながら笑っている。

ちっくしょう、今に見てろ。お前等の今晩のおかずは俺が貰う!

 

っと、居た居た。あの店員で大丈夫だよな。

 

んじゃ、ま……えーと、よしこの一日一個券でいいか。(※8話ぐらいを参照の事)

さすがにこれは買い取れはしないだろう。

 

 

さて、ではいっちょやりますか!

 

 

「すいませーん」

「あ、はい! いらっしゃいませ!」

「えーと、これ売ります」

「はい、きずぐすりですね! 150円になります」

「ありがとうございます、では次これ売りたいんですけど」

 

そうして俺はすぐに一日一個券を店員さんに差し出す。

 

「え? えっと……申し訳御座いません、これはちょっと買い取れませんね」

「はい、ありがとうございました」

「??? またお越しください」

 

んで、後ろの二人も ??? と浮かべ、変わらず店員さん ??? となっている中

 

 

 

俺はカウンターの方に、伸ばした釣竿の糸を垂らす。

 

 

 

「え、ちょ、おっお客様?」

「……ディァーTT」

「ホァ~、ホ、ホァー!;;」

 

 

【壊れやがったTT】だの

【お、お願い! ご主人様、正気に戻ってください!】だのと外野がうるさい。

これでいいんだ。これで間違ってないはず。

 

そして周りをガン無視し、少し経つ事。

 

 

「……え? ……ッ?! えッ!? ええーッッ?!」

 

店員さんが悲鳴を上げる。

 

 

───……さては……掛かったな!?

 

「ドャァアアアアアアァァッッ!!」

 

「ミュミューーーーーーーーッッ!?!?」

 

 

ザッパァーーーン。

 

 

俺が気合を入れて引っ張った釣竿にはやはり手応えがあり

その釣り糸にぶら下がる物体を見てみれば、やはり想像通りに

 

 

 

 

 

 

 

ぷらーんと。

 

ミュウが食いついていた。

 

 

 

 

 

 

『ええええええええええええええええええええ!?!?!?』

 

 

 

 

 

 

ふ、勝った……晩飯の手間が少し省けた。

 

さて、釣り上げたミュウに話しかけるか。

もしかしたら別のミュウかもしんねーし。

 

 

「ようミュウ。シオン以来だな。あんまし時間経ってないけど元気だったか?」

「ミュミューミュゥー」

 

うむ、同じミュウなのを確認。

まあこいつ、割とホイホイ出てきちゃいるが、もしも俺の知ってるミュウと別個体として

幻のポケモンが二匹も三匹も居たら俺が逆に困っちまうわ。

 

「ちょっと用があってな、ついてきてくれっか?」

「ミュィ」

「あ、店員さんすみません。お騒がせしました。おい二人共行くぞ」

『             』

「あ、ありがとう、ございました?」

 

ドレディアさんとミロカロスは、若干ぼーぜんとしつつも

ちゃんと言葉に従い俺に着いてきた。

 

……夜飯、覚悟しろよてめぇら。

 

 

所代わってこちらは屋上。推奨テーマソング・ミックスオレ。

 

「───つーわけでな。今ちょっと苦労してんだわ……

 お前ならポケモンどころか人間含めても頭良いだろうし、ちょっと手伝ってくれねーかなぁ」

【別にいいよー。基本暇だからー】

「ん、そうか。ありがとう!

 まあもし見てわからねーってんだったら教えるし

 教えても理解出来ないってんなら無理もしなくていいからな」

【わかった! でもおいしいご飯はちょうだいね?】

「あんなもんでいいならいつでも食いに来い。でもあまり人目に付かないように来てくれよ?」

【おっけーだよー】

 

やはり相変わらず気さくなヤツである。

少しでも仕事がスムーズに動く事を祈ろう。

 

「っと……そうだ」

「ミュ?」

「お前息子だか娘だか兄弟だかわからないけど、血縁関係者いるよな?」

「ミュ?!」

 

【なんで知ってんの?!】

 

まあ驚きはするかー。

説明しきれないし、俺の頭覗いて理解出来ないんなら諦めてくれ。

 

「ミュウツーでよかったよな。そいつも呼んでくんねーかな」

【いや……それは正直お勧め出来ないかな。あの子、人間の事本気で憎んでるから】

「そこはお前、口八丁ってヤツだよ。

 思考読まれたんなら害意がないのに気付くだろうし

 まあとにかく呼んでくれないかな、すぐにこっちに呼べるか?」

【まぁ……僕たちはテレポート使えるからね……どうなっても知らないよ?】

「かまへんかまへん、そんじゃ頼むわー」

 

気楽に頼み、ミュウは仕方ないなーといった顔で何かを念じ始めた。

まあ多分ハナダの洞窟に居るミュウツーに念話でも飛ばしてんだろうな。

 

【仕方がないから話だけでも聞いてやるってさー、すぐ現れるよ。

 多分サイコウェーブみたいなの発生するから離れた方がいいよ】

 

了解、という感じに俺は手を挙げ、ミュウの周りからさっさと退く。

ぼーっとしているドレディアさん達も押し出し、若干距離を開ける。

あ、そこのお嬢ちゃんもこっち来てね、危ないから。

 

 

そして待つ事5秒ほど。

 

 

バリッ、  バリッ。

  バリバリッ。

 

グゥゥゥォォォォン。

 

おぉう。まさになんかラスボスが現れそうな感じのダークホール的な何かが出てきた。

そしてその中から出てくるのは、白と紫の巨兵。

いや、巨大かなこれ? まあ俺よりでっけーしそれでいいや。

 

【全く……ミュウよ、人と付き合うなとまでは私も言えないが

 下らぬ用で私まで巻き込まないでくれないか】

【いやー最近よく付き合ってる子のお願いだからさー、断るに断れなかったんだよねー】

【……で? 私を呼び出したその子供とやらはどこに居る】

「ぅーぃ、ここでーす」

【…………。】

 

なんか俺を見定めるような視線で見てくるので

とりあえず空気を和ませるために俺はとある場所へ移動する。

 

【……? 本当に、あれでいいのか?

 私に全く動じていないのは評価するが、なんか飄々(ひょうひょう)としているぞ】

【うんー。まあ彼がよくわかんないのは、今に始まった事じゃないから☆】

 

失礼な。

ま、とりあえず全員分のサイコソーダとミックスオレを自販機から買う。

俺は……ミックスオレでいいか。原作でも世話になったし。

 

「ほいよ、サイコソーダでいいか?」

【む、飲み物か。出来ればまろやかな飲み物が良いのだが】

「ああ、そんならミックスオレの方にしとこうか」

【じゃ、僕はそのサイコソーダっての頂戴☆】

「ほれ、開けれるか?」

【んっふっふー、僕らをなんだと思ってるんだい?】

 

そしてミュウはサイコキネシスでビンの蓋を開けやがった。なんという能力の無駄遣い。

同じくミュウツーも蓋を開け、一口啜ってみている。

 

【っ?! これは……人間もバカには出来ないな】

「お、気に入ったか」

【うむ、日頃からこのような甘味は取っていないからな。実に新鮮な味であるよ】

「そいつぁよかった、ミュウもソーダ大丈夫か?」

【もう一本もらってもいいねこれは!!】

「がめついのはいけないと思います」

 

お気に召したようで何よりです。

 

 

 

 

「つーわけでだね、ちゃんと報酬も出すから書類整理をお願いしたいと思ってね」

【貴様はそんな下らぬ用事で私を呼んだと言うのか……!】

 

ミュウツーは額に血管すら浮かび上がらせながら、俺に怒りをぶち当ててくる。

まぁ一応伝説のポケモンだし、やっぱりそういうのは気に入らないのかね?

 

「だってさー、辛かったし作業はかどらないしで酷いんだもんさー。

 そしたらミュウがここで釣れるの思い出してな、そんなら芋づる式でミュウツーも。」

【いつも思うけど、君そういう知識どっから引っ張ってんの?】

「頭の中覗きたければ覗いていいぞ? パンクしても知らねーけど」

【なら私が見せてもらおうか、……ッッ!? ッぐ、なっ!? な、なんだ、コ、これは!?】

「まあ、常人と違うってのだけ把握しておいてくれぃ」

【しか、も……貴様、あの女と知り合いなのかっ!?】

「え?」

 

女? なんだ、誰だそれ。

しかもミュウツーが「あの女」っつーぐらいのレベルの人ってこと?

 

「対象名が抜けててわからん、詳細ぷりーづ。」

【レンカという女だ……!】

「あ、母さんか」

【母親だったか……あれが子を成したなど……一体何の冗談だ】

 

あんた伝説のポケモンだからって

うちの身内にあんまし失礼な事言わないでくれないかな?

 

「まあそんなのはどうでもいいんだ」

【いいの……?】

「いーの。んで、手伝ってもらえるか?」

【ふん、断る。例えあの女の息子といえどもそんなチンケな事で私が動いてたまるか】

 

そうしてミュウツーにはにべも無く断られてしまう。

まーそうだよなぁ、こいつ二次創作とか映画でも無駄にえらっそーだし。

 

「じゃあミックスオレ返して。350円でもいいよ」

【なッ!? さっきの飲み物かッ!? 貴様、卑怯───】

「俺が卑怯ならミュウツーはせっこいねぇ。350円も払えないんだ~。伝説のポケモン(笑)」

【ぬ……ぐ……!!】

【相変わらず真っ黒だねぇ。君と居ると飽きなくて素晴らしいよ】

「そいつぁどーも。

 んで、伝説のポケモン様はミックスオレ飲んでそのままばっくれるんだろ?

 いいよいいよ、ほら行った行った。図鑑もドケチって付け足しておいて貰うからwww」

 

俺はわざと身振り手振りを大きくして、挑発しながらミュウツーの退室を促す。

いやまあここ青空の下だけどな?

そしてグ、ギ、ギと震えていたミュウツーは、溜まらず述べる。

 

【……わかった、わかった! すれば良いのだろう! 貴様、いつか覚えて居ろよ……!!】

「まあ、たまにゃぁいいだろ。そう毛嫌いすんなよ。

 同じ人間である俺が、お前が昔関わった人間がカスだっての十分わかるからさ」

【……ふん、人間全員がそうじゃないとでも言いたいのか?】

「お前どうせテレパシーだのなんだので、俺の言いたい事大体わかるんだろうが。

 んな事いちいち口に出さなくてもいいだろ?」

【ッチ……貸しひとつだぞ】

「へいへい、ありがとうございますだ。伝説のポケモンさん」

【ふん……】

 

説得完了っと。

 

プライドが高いヤツはこう扱えばいいってバッチャが言ってた。

 

ちなみにもしもそこの小さい子から強奪とかをしていたら

俺は即座に帰ってもらってた事を付け加えておく。さすがに屑に頼る気は無い。

 

「んじゃまー、一旦ポケモンセンター行くわ。俺の仲間も一応一緒に連れて行くから」

【わかったよー。しっかし凄いね君は……

 まさか、僕が一切仲裁に入らなくても説得しきれるとは思って無かったよ】

「こうでもなきゃ元の世界じゃ生きてけなかったからな。人の最大の敵は人なんだよ」

【苦労してたんだねぇ、あの頭の中身の時代は……】

「ま、それはどうでもいいだろ。二人共俺についてきてくれー」

【わかった】

【了解だよー】

 

 

そして俺らは屋上の入り口件出口に向かう。お嬢ちゃん、騒がせてごめんね?

 

 

 

ほれ、そこで固まってるドレディアさんとミロカロスもさっさと来い。

 

 

 





この小説は初代のGBである赤緑のネタを豊富に含んでいる上で
どうでも良いところがかなり忠実に再現されてます。

自販機がある屋上には、うろうろしている女の子が一人居るので
これもどうでも良い描写ですが、屋上に居る事を描写しています。

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