百合レンジャーvsBLレンジャー   作:クリスタルスカイ

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72 俺たちの性癖で天を突け!!

 たちまち、ライデンオーの両足が氷漬けになった。さらに、プテラクロードン由来の翼も凍り付いたため、機動力が大幅に低下する。

 

「お、おのれ~。イリテイティングな野郎だぜ!」

 

 来部ボクサーの足を攻撃されたことへの意趣返しと思われる攻撃に、クロードは苛ついていた。両脚が凍ったまま、腰を捻って狙いを定め、強引に必殺技を放つ。

 

「『クロードライデンオー・ウエスタン・ブレイブフィニッシュ』!」

 

 右腕の銃から光線を射出。BLレックスロボの腹部を掠り、浅く抉った。直撃こそしなかったが威力はかなりのものだったようで、赤いロボがよろめく。

 

 

「俺たちもいるぜ」

「あたしたちの底力、見せてやるわ!」

 

 そこに百合カイザー、BLカイザーも見参。百合カイザーのガトリング砲と、BLカイザーのキャノン砲で応戦した。

 撃ち合いは互角だったが、流れ弾が氷に当たって砕いてしまった。拘束から脱し、クロードライデンオーが軽く伸びをするような動きをした。刹那、翼を広げて飛翔する。

 

「俺のスピードに付いてこれるか? アーユーレディ?」

「当たり前だぜ!」

 

 

 カイリが操縦桿をぐっと倒し、百合カイザーも背中のジェットエンジンで飛び上がった。戦闘機三機が合体して成るこのロボにも、飛行機能が備わっていたのである。

 マシン三台から成るBLカイザーも、足の裏に付いているタイヤを使えば、ローラースケートの要領で高速移動が可能だ。クロードライデンオーに二体のロボが追随し、激しい銃撃戦を展開する。

 

「……チッ。ならば、追加装備を捨ててでもスピードを上げてやる!」

 

 不利を悟ったクロードは、すぐ方針を変えた。ヴェロキラプトルとパラサウロロフスのモンスターを分離し、通常形態に戻る。

 

 

「『クロードライデンオー・ブレイブフィニッシュ』。『横一閃』!」

 

 より速く飛んで二体を引き離し、すかさず必殺技。胸部から放った電磁波で百合カイザーとBLカイザーの動きを封じ、腕のカッターで薙ぎ払った。

 

「ハッハッハ! どうだ、百合・BLレンジャー。アメイジングだろう?」

 

 吹き飛ばされ、湾岸エリアのタワマンに激突しそうになって慌てて踏みとどまったロボたちを眺め、クロードは嘲笑する。

 

「とどめはこいつで決まりだぜ。『ライデン・年下合体』!」

 

 

 ヴェロキラプトルとパラサウロロフスが光となって消え、その光が別のモンスターへと変わる。ティラノサウルス、ステゴザウルス、トリケラトプス――なぜか赤、青、ピンクという派手な体色のメカ恐竜たちが召喚された。

 ティラノが両脚と胴、ステゴとトリケラが腕と成り、さらに背中にはプテラクロードンが装着される。大振りな剣を構えた「クロードキョウリュウジン」となった。

 

「先輩方、俺も助太刀します!」

 

 ヒョウガも相棒を超次元界から呼び、合身獣士ゼロタウラスになる。槍型の武器「ツインゼロソード」を振り上げて突進したが、飛行能力を持たないゼロタウラスではやはり不利だった。ひらりひらりと攻撃を避けられ、カウンターで脇腹に斬りつけられてしまう。

 

 

「……こうなったら、俺たちも合体するしかねえな」

 

 来部ボクサーとBLレックスロボは損傷。ゼロタウラスは苦戦している。

 後輩のピンチを救えなくて、何が先輩だ。カイリは呟き、操縦席で仮想デスクトップをぽちぽち叩き始めた。

 

『合体って、BLカイザーと百合カイザーが?』

 

 通信装置で、ツカサが聞いてきた。

 

「おう。それ以外に何があるんだよ。……てか、文字数だけは無駄に長いこの作品で、ロボの合体パターンが少なすぎるのがそもそも異常なんだよ。せいぜいルーカスのロリコンキングくらいだろ、他のロボとくっついたの」

『メタ発言してる場合じゃないでしょ⁉』

 

 

 そのロリコンキングも次元大魔王との戦いで割とあっさり破壊されてしまったのが、何とも言えず悲しい。

 

「無茶だ、カイリ。百合カイザーには合体用のプログラムが搭載されていない!」

「今からプログラムする時間なんてあるわけ……って、ありゃ?」

 

 止めようとしたトウマとウミカだったが、カイリの手が凄まじい速さで仮想デスクトップ上を動いているのを見て、押し黙る。

 二人は知らなかった。ハードオンの常連客からパソコンのことを教えてもらっているうちに、カイリのタイピングが尋常ではなく速くなっていたことを。

 

 

「……クロード。お前は中古原典を使っているが、中古品に対する愛着が感じられない。ただ安いから、扱いやすいからという理由で中古を選んでいるだけだ。中古品それ自体を、スペックの低さとかレトロ感とかその他諸々を含めて愛している俺に、お前が勝てる道理はないぜ!」

 

 最後にエンターキーをターンッと叩き、入力完了。ロボのエンジンが唸りを上げ、合体プロセスが開始された。

 

『ちょっとあんた、本当に大丈夫なんでしょうね⁉』

『失敗したら責任取ってもらうぞ』

『どうなっても知りませんよ⁉』

 

 ツカサ、ケイイチロウ、サクヤから相次いで通信が入った。カイリはかぶりを振り、静かに言う。

 

 

「無茶で無謀と笑われようと、意地が支えの怪盗道。壁があったら、殴って壊す。道がなければ、この手で作る。百合を見かけたら、黙って見守る!」

『あんた、何言ってんの??』

「俺を、俺たちを誰だと思っていやがる。とっくの昔に和解し、今じゃかけがえのない仲間として共に戦う、『百合&BLレンジャー』だ。俺たちの性癖が、天を突く! 『合体』だ、皆!」

『……よく分からないけど、皆を励まそうとしてくれてることは伝わったわ。覚悟決めるしかないみたいね!』

 

 苦笑交じりの決意が届き、六人は一斉にコクピットを操作した。

 

 

「「超絶エックス合体!」」

 

 三機の戦闘機と三台のマシンが、一つになる。肩と脚部が特にゴツくなり、重量感溢れるパワフルなロボットへ生まれ変わった。上半身を怪盗側が、下半身を警察側が担当している感じである。

 

「「天元突破! 完成、『百合&BLカイザー・VSX』!」」

 




今回、ご迷惑をおかけした作品
・天元突破グレンラガン
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