百合レンジャーvsBLレンジャー   作:クリスタルスカイ

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29 この第一位に爆炎を!

「ストライク・アウト!」

「BL・ベガスラッシュ!」

「百合拳・ソニックハンマー!」

 

 まずは百合・BLレンジャーの基本メンバー。破壊光弾と斬撃、パンチが続けざまにヒットする。

 

「『オメガ十字衝』!」

 

『ネトルティ・パーフェクトフィナーレ!』

 

 次に、オメガ珈琲シルバーとネトルティ来部。黒い二連の斬撃と、来部ガンから射出される光線がビッグ・ファーストを吹き飛ばした。

 

 

「『SM・ミックスハートアタック』!」

「『ライダー・ブラコンキック』!」

 

 ゴークイーンズもミキサー型の光線銃から三色のビームを放ち、BLACON・SUNも真っ赤なエネルギーを纏って跳び蹴りを見舞う。

 

『マキシマム・ゼロ・サイクロン!』

 

 諸先輩方の力を借り、ヒョウガもゼロライアットから竜巻状の破壊光線を撃つ。

 

「ぐあああああ~っ⁉」

 

 派手な爆発が起こり、ビッグ・ファーストの体が宙を舞った。

 

 

「なぜだ。なぜこの俺が、格下相手にここまで押されている⁉」

 

 彼は知らなかったのだ。単純な威力だけで言えば、百合・BLレンジャーの総攻撃力は、「他殺願望」発動時のルーカスをも上回っていることを。そしてビッグ・ファーストは、「他殺願望」を使った状態のルーカスに一度、完敗している。

 百合・BLレンジャーは決して格下ではない。むしろ格上の、歴戦のヒーローだった。

 

『他殺願望・インパクト!』

 

 並び立った戦士たちは、第一位が地面へ落下することを許さない。滞空している間にも、怒涛の勢いで攻撃を浴びせた。まずは他殺願望が動き、エネルギーを纏った拳を叩きつける。

 

 

「……俺たちもいることを忘れてもらっちゃ困るぜ。ヤンデレ必殺・『病みコンバッション』!」

「再び、私たちのターンだ。『女体化ラスティック』!」

 

 そこへヤンデレオーも頭部から光線を吐き、イセイグランドも両肩からミサイルを発射、かつ体当たりを喰らわせた。的が小さすぎて狙いづらく、掠った程度になってしまったけども、今度は確実に効いている。

 もはやオーバーキルにも思えるが、散々ボコされた戦士たちの恨みが、この程度では消えなかった。お菊も再変身し、ダレンとともに攻撃する。

 

 

『ファイナル・ジゲンライド! ダ・ダ・ダ・ダレン!』

『電気ウナギ! リボンズ・レクイエム!』

 

 他殺願望をカード状態へ戻し、そのパワーをも取り込むようにしてエメラルドグリーンのビームを発射。リングの中を貫くように放たれたそれが、球状に圧縮された稲妻と同時にビッグ・ファーストへ炸裂した。

 

「ま、まだだ。あともう少しで一分経つ。こんなところでやられるわけには……」

 

 とうとう重量に逆らえず落下した白い超人へ、カネコ青年と桃色の髪の少女が変身した戦士が迫る。骸骨と宇宙服というモチーフの違いこそあれ、カラーリングはともに白メインだ。

 

 

『クリティカル・エンド!』

「『ライダー・キャンプファイヤー&テントキック』!」

 

 ナデシコがテント状のエネルギーを放ち、第一位をその中へ拘束。右足に炎を纏わせたナデシコと、カネコの回転蹴りが敵をテントごと吹っ飛ばした。

 

「さっきはよくもやってくれたな」

「私の不始末ですし、後片付けには私も協力しましょう。『超次元生命体を殺す魔法』!」

 

 露鬼とクヴァルも、フィリーレンの魔法でHPを半分くらい回復させていた。鎧を装着した剣士が三日月型の大剣を振るい、斬撃を飛ばす。それに合わせて、メカ怪人も杖から黒い光線を繰り出した。

 

 

「……とどめは譲るぞ、フィリーレン。お前のスコポフィリー性癖、今こそ最大限に活かせ!」

 

 唐突に露鬼が攻撃をやめ、鎧を脱ぎ出した。その下に来ていた灰色のジャケットも脱ぎ捨て、上半身裸になる。

 

「分かった。」

 

 麻呂眉の魔法使いはこくりと頷いた。性癖の力を高め、倒れ伏しているビッグ・ファーストへ杖の先端を向ける。

 

 

「元第一位だか何だか知らないけど、私は千年以上生きている魔法使いだ。お前なんかには負けない。」

 

 そして、彼女は詠唱を開始した。一日に一発しか発動できない、絶大な威力の爆裂魔法を使うために。

 

「黒より黒く、闇より暗き漆黒に、我が真紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき、来たれり。」

「……貰った!」

 

 詠唱にずいぶん時間がかかりそうだったので、第一位はこの瞬間、勝ちを確信していた。

 彼にとっての勝利条件は、一分間生き延びること。既にHPは一桁台へ突入しているが、あと数秒も耐えれば一分経ち、最強無敵の力は復活する。そうなれば形勢逆転できるはずだった。

 

 

「一分間というタイムリミットを前に焦ったな、百合・BLレンジャー! ルーカスのときは至近距離からの猛攻を受けて回避不能だったが、お前たちは遠距離攻撃が主だった。おかげで、ギリギリのところで回避や防御に成功し、かろうじてまだ生きている。もうすぐ俺の反撃が始ま」

「以下省略。」

「……る?」

「私が所持している原典の中には、略式詠唱によって上級悪魔を召喚したりできるのもあるんだよ。何種類かをミックスして使えば、こういうこともできるんだ。」

『エクスプロージョン・ナウ!』

「馬鹿なああああ~っ⁉」

 

 

 東京ドーム何個分あるかも分からない、超巨大な爆発がビッグ・ファーストの全身を呑み込んだ。

 立ち昇る炎の中、轟音が響き渡る。タイムリミットまであと一、二秒というところで、今度こそ彼はその生涯を終えた。

 




※略式詠唱のくだりは、「青の祓魔師」のルーイン・ライトのイメージです。
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