デストリームアーカイブ   作:トマトーラス

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投稿遅れて申し訳ない……。今回大変だったのだ。


対策委員会編
第1話 Aでの初日/出会いは突然に


 

 

 

『おはようございます、先生!』

 

「お!おはよう、アロナ」

 

キヴォトスに来て数日、元太は我武者羅にデスクに山積みにされていた書類を処理したり、シャーレのオフィスを掃除したりなどして過ごしていた。ひとまず昨日、デスクに置かれていた書類は片付けたので、今はすこし暇を持て余していた。そんな彼に、アロナから思いがけない朗報が入った。

 

『ここ数日間、SNSなどでシャーレに関する噂も広まって、助けを求める生徒たちからの手紙も届いています。これはいい兆候です!ズバリ私たちの活躍が始まるということですから!』

 

 

『ですがその中に……ちょっと不穏な、こんな手紙がありまして……。これは先生に一度読んでもらった方がいいかなと』

 

「どれどれ……」

 

元太は届いていた手紙の中で『アビドス対策委員会』と描かれたのを手に取り、読み始めた。

 

 


連邦生徒会の先生へ

 

こんにちは、私はアビドス高等学校の奥空アヤネと申します。

 

今回どうしても先生にお願いしたいことがあり、こうしてお手紙を書きました。

単刀直入に言いますと、今、私たちの学校は追い詰められています。

 

それも、地域の暴力組織によってです。


 

「…………」

 

元太は手紙を捲り、2枚目を読んだ。

 


こうなってしまった事情は、かなり複雑ですが……。

 

どうやら私たちの学校の校舎が狙われてるようです。

 

今はどうにか食い止めているのですが、

 

そろそろ弾薬などの補給が底をついてしまいます……。

 

このままでは、組織に学校を占拠されてしまいそうな状況です。


 

「…………………………………………」

 

元太はさらに捲り、3枚目を読んだ。

 


それで、今回お願いできればと思いました。

 

先生、どうか私たちの力になって頂けませんか?


 

『アビドス高校……。昔はとても大きい自治区でしたが、砂漠化や砂嵐などの気候変動により街が苦境に立たされていると聞きました。どれくらいの大きさかと言うと、街のど真ん中で遭難する程……らしいのですが、あはは……さすがにそんなこと有り得るんでしょうか、ど真ん中で遭難だなんて……』

 

『それはさておき。一体何があったんでしょう……。学校が暴力組織に襲げ「アロナ」……んぇ?』

 

ここ(シャーレ)の地下駐車場に、バイクが停めてあったよね?」

 

『は、はい……。たしか、先生がシャーレの建物内を周っていた時に見つけた物でしたよね?』

 

そのバイクは、ジョージ・狩崎から贈与された仮面ライダーデストリームの専用マシン『マシンデストリーマー』だ。流石に駐車場にポツンと置かれてた時は仰天したらしい、とても都合が良すぎて。

 

「あれで、アビドスに出張する。今すぐにね」

 

『お!出張ですか!ならば私も……って、今すぐ!?』

 

「善は急げ、って言うだろ?一刻も早く、アビドスの子達を助けてやりたい」

 

『分かりました!それでは早速出発しましょう!』

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

「…………来たのはいいけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何処だココォォォォォォォォ!?」

 

マシンデストリーマーを疾駆させ、辿り着いたアビドス自治区でマシンをスタンプモードにして収納し、徒歩で歩き始めた元太……であったが、彼は絶賛ピンチであった。

 

アロナが零してた街のど真ん中で遭難状態の状況に、彼自身がなっていたのである。因みに思いっきり道端にぶっ倒れてる。

 

 

(あれ?何時間彷徨ったんだ俺……?)

 

およそ19時間である。その間水も飲めていない。

 

(いや……嫌だって!?ここに来て死因が餓死とか!せめて寿命で死なせてくれよ!せっかく若返ったのに……なんか、こう……損しかないってそんな死に方……。いや、でもこのままだと本当に餓死しちまうって……)

 

 

 

(ホントに……どうしよう……)

 

色々と憐れで見ていられない絵面である。

ーーーと、そんな時であった。

 

 

チリリリンーーー

 

「……ん?」

 

 

「…………」

 

 

「…………」

 

 

「「……………………」」

 

 

ロードバイクに跨り汗を垂らしている少女ーーー砂狼シロコが、ぶっ倒れてる元太を覗き込んでいた。

 

「……大丈夫?」

 

(こくこく)

 

元太は首が千切れるレベルで必死に頷いた。それは傍から見たら大の大人が自分より体の小さい生徒に助けを求めるひどく憐れな絵面である。多分ここに彼の子供たちが居たら三人中三人はドン引きするだろう。

 

「なにか……めぐんでくだされ……」

 

「……ホームレス?」

 

「へ?

 

 

いやいや違う違う違う違う!そんなんじゃないの!遭難してて、しかも飲食店も何も無いから死にそうだったの!!ホームレスじゃないから!!」

 

あらぬ誤解をされてしまった元太は、死に物狂いで上半身を起き上がらせ必死に弁明した。

 

「あー……ただの遭難者だったんだね。ここは元々そういう所だから。飲食店なんてとっくになくなってるよ。こっちじゃなくて、もっと郊外なら住宅街があるけどね」

 

(……確か街が苦境に、か。アロナの言ってた事はあながち間違ってなかったんだな…)

 

「……実は、土地勘がなくてね。そのせいで遭難しちゃってたんだ。ハハ……ダサいだろ?」

 

「……なるほど。ここに来るのは初めてなんだね」

 

「……ちょっと待って」

 

そう言うと彼女は、鞄を漁ってその中から水筒を取り、元太に差し出した。

 

「はい、これ。エナジードリンク。ライディング用なんだけど……今はそれくらいしか持ってなくて。プロテインバーよりは心許ないけど、少しはお腹の足しになると思う。えっと……コップは……」

 

元太は水筒を受け取り、思いっきり()()()()()()()エナジードリンクを乱暴に流し込んだ。

 

「んぐっ、んぐっ。ぁ゛あ゛、生き返った……」

 

「…………」

 

「ふぅ……いやー、ありがとね!……って、どうしたの?………………………………あ゛」

 

元太は赤面してるシロコに疑問を感じた。

が、直ぐその理由に辿り着いた。

 

 

 

 

「……ゴメン!ほんっとにゴメン!!(ヤバイヤバイヤバイヤバイやっちまった死にたい寧ろ誰か殺してェェ!!)」

 

「……ん、大丈夫。気にしないで」

 

(……ん?大丈夫!?大丈夫なの!?)

 

元太は心配になった。この子、将来変な男に引っ掛からないのかと。……いや、引っ掛かったとしてもキヴォトスの住民だから何とかなりそうな気がしなくもないが。

 

「「…………」」

 

(……気まずい。空気が気まずい)

 

「……見た感じ、連邦生徒会から来た大人の人みたいだけど、お疲れ様。もしかして学校になにか用?」

 

「この近くだと、うちの学校しかないけど……もしかして……『アビドス』に行くの?」

 

「そうだね。アビドスに用があって出張して来たんだけどそれで遭難しちゃって……」

 

「……そっか。なら久しぶりのお客様だ。なら私が案内してあげる、すぐそこだから」

 

「あー……実は交通手段(バイク)はあるにはあるんだけどねぇ……。如何せん体が全然動けなくて……」

 

元太は苦笑いしながら顔を搔いた。不甲斐ないが事実なのだ。一応、辛うじて上半身は起き上がってるが。

 

「……なら、私のロードバイクに乗って。大丈夫、大人一人くらいならおんぶして漕げるから」

 

「へ?今なんt「よいしょっ……と」おぶっ!?は?え!?待って、待って!!」

 

「それじゃあ……しっかり捕まってて」

 

「は?ちょっと!?ちょっと待ってぇぇぇぇぇぇぇええええーーーーーーーーー!!!!」

 

 

「ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

 

ーーーその日。閑静なアビドスの住宅街に一人の成人男性の悲鳴が響き渡った。……何があったかは個人個人の想像にお任せしよう。

因みにこれは蛇足だが、後に元太は『三途の川の向こうで父さん母さんが思いっきり‪✕‬作ってました。こっちに来ちゃダメだ的なニュアンスで』と語った。

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

「ただいま」

 

部室の扉をガラガラと扉を開け、シロコは一足早く学校に来ていた面々に挨拶をした。

 

一回り大きい成人男性をおんぶしながら。

 

「おかえ……って、シロコ先輩!?そのおんぶしてるの誰!?」

 

「わぁ☆シロコちゃんが大人を拉致してきました!」

 

「ら、拉致!?もしかして死体!?遂に……先輩が犯罪に手を!?」

 

「みんな落ち着いて!先ずは死体を埋めるわよ!確か体育倉庫にシャベルとツルハシが……」

 

「んぁ…………へ?ちょ、ちょっと待って!?俺生きてるから!大丈夫だかーー」 

 

とさっ

 

「ぐべっ」 

 

優しく地べたに降ろされた元太は潰れたカエルの様な声をあげた。

 

「いや……普通に生きてる大人だから。うちの学校(アビドス)に用があるんだって」

 

と、シロコが補足する。

 

「えっ?死体じゃ、なかったんですか?」

 

「それじゃあ……お客さん?」

 

「ん。そうみたい」

 

「だから死体じゃ無いってば……。まぁとにかく、こんにちは!」

 

元太は初対面の子達に死体扱いされるという待遇に傷つくも、空回りするかのような元気な挨拶をした。

 

「わぁ、びっくりしました!お客様がいらっしゃるだなんて、久しぶりですねぇ〜」

 

「そ、そうですけど……今日って来客の予定は無かったような……」

 

「あー……『シャーレ』の顧問の五十嵐元太って言えば分かるかな?」

 

そういった途端、彼女らの顔には驚愕が現れる。

 

「えっ……?えぇ!?」

 

「連邦捜査部『シャーレ』の先生!?」

 

「わあ☆なら支援要請が受理されたのですね!よかったですね、アヤネちゃん!」

 

「はい!これで弾薬や補給品の補助が受けられます!あ、ホシノ先輩にも伝えないと……」

 

「委員長なら隣の教室で寝てるから、起こしてくるね」

 

一先ず安心……とアビドスの面々が思った矢先。

 

 

タタタタタタタッ!!

 

外から銃声が響く。その音に気づいた元太は窓から様子を確認すると、ヘルメットを被り武装した集団が学校を襲撃しに来ていた。

 

「わあ!?武装集団が学校に接近!装備からしてほぼ間違いなくカタカタヘルメット団です!」

 

「あいつら……!!性懲りも無く!」

 

各々が身構える中、先程部室の外へ出て件の「ホシノ先輩」を探してたセリカがドタドタと慌ただしく帰ってきた。おそらく「ホシノ先輩」であろう人物を引きずりながら。

 

「よーし!連れてきたわよ、ホシノ先輩!ほら、起きて!」

 

「むにゃあ……そんなに揺らさなくても〜……。んぁ?そこの爽やかイケメンさんは先生?よろしくぅー、むにゃ」

 

ぐでんぐでんのホシノに業を煮やしたセリカは彼女を揺すりながら呼びかける。

 

「先輩!しっかりして!出動だってば!装備持って!学校守らなきゃ!」

 

「ふぁぁー…………なるほど、ヘルメット団か。これじゃおちおち昼寝もできないねぇー」

 

「先輩、寝起きで悪いけど直ぐに出るよ。先生のおかげで弾薬と補給品は十分」

 

「はーい☆みんなで出撃です!」

 

そう言い四人は銃器を携えながら部室を退室した。

 

「私がオペレーターを担当します。先生はこちらでサポートをお願いします!」

 

「了解!各員、戦闘準備!」

 

 

ーーーアビドスでの初日、元太達が迎え撃つはカタカタヘルメット団。この前は状況が状況だった為に変身したが、今回は仮面ライダーとしてではなく、指揮官として彼は戦う。




《オリジナル設定》

マシンデストリーマー : フェニックスの常用バイク(ホンダ XR250モタード)をベースに、ジョージ・狩崎がスタンプモードに変形する機構を加えた仮面ライダーデストリーム専用マシン。最高時速は400km/h。



Q.なんでパパさん指揮できんの?

A.元々そういう才覚があったのをヒロミさんが勘づき、試しにデモンズトルーパー部隊の指揮を少し担当してもらったらクッソ上手く、それから更に部隊の指揮経験を積むうちに原作先生以上の指揮能力になっちゃってました(捏造なのであしからず)
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