転生したら死食鬼だった件。   作:パイナップル人間

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第20話...魔王達の企み

ベスターのところから拠点移動(ワープポータル)で町まで戻ってきた俺を出迎えたのは一本の大きな火柱だった。

若干引いてしまってる分もあるが、一大事だと困るので急いで空を飛んでそこに向かう。

 

「ソウエイ」

「!リムル様…」

「この騒ぎなんなんだ?」

 

ソウエイの警戒網を抜けた反応があったため、広場に向かうと複数人の魔人がいたらしい。

魔人のリーダーらしいき男の魔王カリオンが支配すべきという発言にリグルドが答えた途端殴られたらしい。

おいおい、負傷者が出てるのかよ。

 

「リグルド、大丈夫か!?」

「リムル様…っ、いや何この程度どうということはございません。」

 

いや、大怪我だろ!

顔が半分焼けて皮膚が溶けてしまっている。ターミネーターみたいだ。

回復薬を渡してやりながら殴ったやつを探すと、倒れた男とミリム、そして必死にミリムを宥めるラルタがいた。何だこの地獄絵図。

 

そこに人混みをかき分けてシュナがやってくる。

「リムル様…申し訳りません。侵入者に気づいたミリム様が飛び出してしまい。ラルタ様が直ぐに追いかけてくださったのですが…」

「ごめん、さすがに止められなかったわ」

 

苦笑いしながら、ラルタが俺に謝罪する。

俺が来たことに気づいたミリムが褒めて欲しそうに俺に駆け寄ってくる。

リグルドの弁明もあるから、昼飯抜きで許してやろうと思うが…

 

「リムル様、奴らは魔王カリオンの部下だと言っておりました。先に手を出したのは向こうですが、奴らの報告次第ではカリオンのこちらに対する心象が悪くなるかもしれません」

「あー、ともかく場所を移そう。一応あっちの言い分も気になる」

 

ラルタに倒れている男を運ぶよう頼むと、胸ぐらを掴んで引きずり出した。運び方だろうが!

ミリムの手前、他の部下達も運び方に物申すことも出来ず部屋まで運び込まれることになった。

 

ラルタが回復薬を男の口にぶち込んで目覚めた後、きちんと言い分を聞くために向かい合って席に着いた。

ミリムやラルタのせいで大したこと無さそうに見えいたが、リーダーの男…フォビオの実力は

 

《警告。個体名フォビオの魔素量は個体名ベニマルを上まわります。》

…思った以上に大物だ。

結局、昼飯抜きにならなかったミリムと横に座ったラルタが楽しそうに食事をしている。

自由人め…一度叱るべきか?いやでも、ラルタはどうせ聞かなそうだな。

 

「で、君たちは何をしに来たんだ?」

「スライム風情に答える義理はないね」

 

俺がバカにされたことで、後ろの奴らの殺気がエラいことになっている。

下がっているように指示を出せば、短く返事をして一歩下がる。

 

「は!こんな下等な魔物に従うのか。雑魚ばかりだと大変だな!」

「そう言うからには、お前の主はさぞ大物なんだろうな」

「ああ?当たり前だろ、お前カリオン様を知らねぇってのか?」

 

忠誠心はあるが、社交には向いてないな。

言動がなんとも小物臭い。もう少し言動を改めれば魔素量に見合った大物に見えるというのに。

 

「では、言葉には気をつけろ。そもそも先に手を出してきたのはそっちだ。お前の態度次第では今すぐ俺たちは敵対関係になる。このジュラの大森林全てを敵に回す判断を、カリオンではなくお前が下すのか?」

 

大賢者の見立てではフォビオと俺が戦闘になっても俺が勝つだろう。ラルタの後方支援があれば負ける可能性はゼロだ。

だが、魔王カリオンの怒りに触れて戦争になるのはごめんだ。

 

「なんなら、樹妖精(ドライアド)を呼んで俺の支配領域を証明しようか」

 

樹妖精(ドライアド)の名前が出たことでフォビオが俺たちと交渉することを決めたようだ。樹妖精(ドライアド)…まじで偉い立場なんだな。なんで俺の下にトレイニーさんがいるのやら。

 

「……ここへはカリオン様の命令で来た」

「おい、フォビオとやら。スライム風情と言ったな。ワタシの友達を見下すような発言は許さ「はーい座ろうね。晩飯なしにするよー」

 

話を遮るように入ってきたミリムをすかさずラルタが沈めた。今日に関してはミリムの横にお前が座っていてくれて感謝しかないぞ、ラルタ。

 

ミリムに恐縮しながらも、続けられたフォビオの話はこうだ。

俺たちを配下へスカウトしろとの命令をカリオンから直々に受けたらしい。正確には、俺たちか豚頭帝(オークロード)の生き残った方をということだ。

つまり、湿地帯での戦いを見ていた魔王がミリムの他にもいたってことだ。

 

怒り狂うミリムをラルタがあやす。後でミリムからも話を聞く必要があるな。

 

「魔王カリオンに伝えてくれ。日を改めて連絡をくれれば交渉に応じる、と。」

 

俺を落とすためなら利益を提示してもらわなきゃな。残念ながらフォビオは脳筋すぎる。

席をたったフォビオが捨て台詞を吐きながら帰っていく。ドスドスとわざと出しているだろう足音が遠のいたのを確認してミリムに話を振る。

 

「ミリム、魔王カリオンについて話が聞きたい」

「それはリムルにも教えられないぞ。お互い邪魔をしないという約束なのだ」

 

はい、秘密があると自白を頂きました。

人の姿になりながら、ミリムに近づいて、ソファーに座る。ちょうど、俺とラルタでミリムを挟むように。

 

「カリオンだけとの約束か?それとも他の魔王も関係してるのかな?」

「いや、それは……」

「俺も聞きたいなー、ミリム。俺たち親友なのに?残念だなぁ」

「俺たちが知らずのうち邪魔しちゃうかもしれないしなぁー」

 

俺とラルタが挟み込んでミリムに詰め寄る。

こういう時、何も言わずともして欲しいことをしてくれるあたり、ラルタは優秀だな。

葛藤するミリムにもう一押し。

 

「そうだ!今度ミリム用に武器を作ってやるよ。親友の証として」

「本当か!?やはり親友が1番なのだ!なんでも聞くがいい!」

 

チョロい。

武器で釣れるとはなんともチョロい。

ミリムがペラペラと話す中で判明したのは、ミリムを含む魔王4名の企み。

傀儡の魔王を誕生させるという計画だった。

 

「…これって俺たちが魔王の計画を邪魔したってことだよな」

「ですね…想定とは状況とは違いますが、他の魔王もここに干渉してくるでしょうね」

「大変なことです。トレイニー様にも相談せねば」

「リザードマン達にも知らせとかないとな」

「大丈夫です!リムル様ならば他の魔王など畏れるに足りません!」

 

頭を抱える問題だ(1人を除いて)

話つかれて眠ってしまったミリムを見る。

魔王ミリムの襲来がこうなるとは…。

巻き起こった暴風はより勢いを増しつつ俺たちの国を巻き込んでいくことになる。




誤字報告、とても感謝しています。
私の方でも1回読み直してから投稿しているのに、どうして気づけないのか。
私の方でも誤字には注意を払って投稿していきたいと思います。
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