13時、スイーツタイムで。   作:音和アニマ

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1話

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 きりーつ、れーい。

 

 

 

 宮益坂女子学園は県内屈指のお嬢様学校で進学校だ。そして午前の授業だけで12半過ぎにもなってしまう。そのため午後の授業は2時間だけと気が楽なのだが……

 

 

 午後の授業は2時からなので1時間程フリータイムがある。その時間に昼食をとったり、午前の授業の復習や午後の授業に向けての予習など様々である。

 

 

 そんな中、ある4人が中庭でひとつの丸いテーブルを囲む様に昼食をとっていた。

 

 

「ねぇねぇ! この後スイーツでも食べに少し街まで行かない?」

 

 ピンクのヘアーにヘアアクセサリーの赤いリボンが特徴の可愛いもの好きの【暁山瑞希】が、たまには趣向を凝らしてみようといつものメンバー、略してイツメンに聞いてみた。

 

 

「さっき、『もうお腹がいっぱいだよ〜』とか言ってたくせに、スイーツは大丈夫なの?」

 

 茶髪のボブでいかにもツンデレそうな【東雲絵名】がそう言った。

 

 

「でもさぁ、スイーツは別腹ってよく言うじゃん? 奏はどう?」

 

 瑞希が自分の正面に座る、どこか儚げそうな気配を纏う銀髪ロングヘアーの【宵崎奏】に尋ねた。

 

「わたしは、どっちでもいいよ。まふゆはどうかな?」

 

 横に目をやると、自分達といる時は無口で素を見せてくれるのだが、普段は優等生(いい子)を演じる紫色の髪をポニーテールに束ねた少女こと【朝比奈まふゆ】が「別に……私はどっちでもいい」とぶっきらぼうに言う。

 

 

「また駅前の近くに新しいスイーツ店がオープンしてさー、せっかくの目玉商品がパンケーキなんだってー。ボクは行きたいんだけどなー」チラ

 

 

「あーもう、分かった。行くから案内して! でも、午後の授業が始まる10分前には戻ってくるからね! 奏とまふゆもいい?」

 

 

「うん」 「……分かった」 「はーい」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 カランコローン

 

 

「いらっしゃいませー何名様でしょうか?」

 

 

「4名で」

 

 

「かしこまりましたー。あちらの席へご案内いたします」

 

 

 

「すーはー。いい匂いだね! 歩いてきたから少しお腹が減っちゃったよ!」

 

 

「確かに、私も少しお腹空いたかも。へ〜、意外と外だけじゃなく中もオシャレ〜」

 

 

「……奏、大丈夫?」

 

 

「…………だい、じょう、ぶ……」ゼェゼェ

 

 

「ご注文がお決まりましたらお呼びください」

 

 

 そう言って店員は持ち場へと戻っていった。

 

 

「メニューは……っと。ふむふむ……じゃあこのパンケーキにバニラアイスがのっかってるやつにしよーっと!」

 

 

「じゃあ私はこの映えそうな3段になってるパンケーキにおまけで付いてる音符のラテアートのフラペチーノにしようかな」

 

 

「えぇ……絵名、それちゃんと食べきれるの?」ジトー

 

 

「た、食べきれるもん!」ナーン

 

 

「……奏は何にするの?」

 

 

「私は普通のでいいかな」アハハ

 

 

「じゃあ私もそれで……」

 

 

「すいませーん!」

 

 

「はい、ご注文はお決まりですか?」

 

 

「えっと〜、…………………………をひとつで!」

 

 

「かしこまりましたー」

 

 

「それにしても、瑞希はどこでこの店をしったの?」

 

 

「このあいだ、弟くん達が友達とこの店に入っていったのを偶然見かけちゃってさー、どんな店かちょっと覗いたらつい最近にオープンしたスイーツ専門だからみんなを連れてこようかな〜と。思ったんだよね!」

 

 

「へ、へぇ〜……彰人、帰ったら許さない

 

 

 瑞希は心の中で彰人へ謝罪した。

 

 

「お待たせ致しましたー。こちらがご注文の品となっております」

 

 

「「おおお〜」」

 

 

「美味しそうだね」

 

「……よく分からない」

 

 

 

「それじゃあ〜〜〜

 

 

「「「いただきます」」」

 

 

「……いただきます」

 

 

「ん〜〜〜あまーい! ふわふわの生地にメイプルシロップが絡み合って、作りたての熱々のパンケーキと交互に食べれるようにバニラアイスの冷たさが心地良い〜〜!!」

 

 

 パシャパシャ

 

 

「う〜ん、こっちの方がいいかな。でも角度がちょっと……」

 

 

「絵名、食べないの……?」

 

 

「もう少し撮ってから食べるの。せっかく来たんだから思い出として取っておきたいしね」

 

 

「と言っていますが、本当はSNSに投稿して“いいね”を沢山もらいたいえななんであった」ブシノナサケジャ

 

 

「なにモノローグ風に言ってんのよっ!! あっ、奏違うからね! アップはするけど、思い出として取っておくってのは本当だからっ!」

 

 

「…………モグ……モグ」カナズーン

 

 

「…………」ヨシヨシ

 

 

 

 ◇

 

 

 カランコローン

 

 

「ふぅ……美味しかったねー!」

 

 

「うん、また来ようね」

 

 

「…………そうだね」

 

 

 

 

 

「で、結局食べきれずに残しちゃったと?」

 

 

「ち、違うからっ! お持ち帰りして家で食べるだけだから!」

 

 

「ふーん……?」ニヤニヤ

 

 

「………………ッ!!?」バカニ……シヤガッテ

 

 

「瑞希……時間が」

 

 

 時計が授業が始まる20分前をさしている。

 

 

「あ、そうだね! みんな急ごう〜!」パタパタ

 

 

 

 

 パタパタパタパタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………えっ」(悲痛な叫び)

 

 

 

 




奏ちゃんは頑張って小走りするみんなに追いついていき、後でみんなに謝られたとさ。
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