キーンコーンカーンコーン
きりーつ、れーい。
今日もまた、少女達は中庭へと集まりランチをし終える。
「ねぇ、奏〜! ちょっと聞いてよ! カップ麺と言ったらカレー味だよね!」
「え?」
「いやいや、瑞希。シーフードでしょ。あのサッパリとしていて、具だくさんで食べ応えあるし」
「カレー味の方がスープが濃厚で……知ってる? カレー味のカップ麺って他の味の麺よりも太くなってるんだよ! だから食べ応えが断然、カレー味の方があるね!」
………………
「「奏は!?」」
「……どっかでこの光景みたような……デジャブなような……」
「え、えっと……オリジナル醤油味かな? あとまふゆ、ちょっと何言ってるかわかんないよ……」
「奏は話をややこしくしないで! あとまふゆはメタいから分からないふりしてようネ!」
「瑞希……あんたも少し黙って」
「で、絵名と瑞希はなんでさっきからそんな感じなの?」
実はというと、先に中庭に着いたのは奏とまふゆで、後から絵名と瑞希が来た訳だがなにか揉めてる感じがして、食事中もそんな感じで。
まぁ、食事中に喋るのは行儀が悪いとの事で食べ終わった直後からこんな感じだったのだが……
「えっと、ツ〇ッターで『 #あなたの好きなカップ麺の味はズバリ! 』ってのがあって、理由と共にそのタグをつけてツイートすると抽選でもれなく1年分その好きなカップ麺の味が届くってのを絵名が見つけて……」
「それで、少しでも抽選するように手伝って貰うため、瑞希にも同じくシーフードでツイートするように言ったらこれ。はぁ、カレーなんて服に飛び散るでしょ? 食べずらくないの?」
「ちっちっちー!」
「な、なに……?」
絵名は少し後ずさる……椅子に座っているが。
「それが、醍醐味なのだよ!」ミズ……キリッ
…………
「そういえば奏の言っていた、オリジナル醤油味ってなに?」
「それは……えっと……秘密」
「ちょっと、ちょっと! ボクを無視しないでよ!」
「はいはい、で。粗大ゴミだっけ?」
「ちがう! 醍醐味!」ミズキーッ
「はぁ……もう分かったわよ」
「ははーん、さてはシーフード味に自信を持てなくなったのかな〜?」
「あのねぇ」
「あ、あの……」
おずおずと奏は2人に声をかける。
「後輩からこの前教えて貰ったんだけど、期間限定のチョコレートフォンデュし放題の店があるんだけど今から行く?」
「「行く!!」」
奏はこれ以上いがみ合う2人を仲裁するために、ちがう話題で興味を逸らした。
「…………奏に後輩いたんだ」
ちょっとそこっ! うるさいよっ! とでも言うかの視線で奏はまふゆをジト目する。
「…………」ジトー
「」プイッ
目を逸らしやがったなコイツっ! 今のうちにやっちゃえー! ともし自分がピンクの悪魔だったら銃を乱射してただろうなー。と煮え切らなかったが我慢して、温厚で家事が得意な後輩が言っていたことを思いだしながら街に出る。
◇
「うんまぁぁぁぁああい! マシュマロにチョコをディップするだけでこんなに美味しくなるなんて、考えた人は天才だね!」
「………………」パシャパシャ
「………………」モグモグモグモグ
「………………」カナボケー
「ちょっと! みんななんか喋ってよ! ボクひとりで喋ってて、なんか独り言みたいじゃん!」
絵名は写真を撮り、まふゆはいつも通りではあるのか? 黙々とディップしては食べディップしては食べの繰り返しで、奏は何故かボケ〜っと呆けている。
「奏! どうしたの! さっきからさ!」
「あ、ごめん、瑞希。店内のBGMが良かったからつい」
奏の音楽の通知表は5である。流石は音楽に愛された少女である。
「絵名もさァ……」
未だに撮っている絵名に対しては怒りを通り越して呆れにものを言えなくなった。
これでよくボク達、今までやってこれたなぁ。と言わないにしろ思った瑞希であった。
◇
学園に到着〜
「しっかし、まふゆあれだけ食べてて太らないの?」
瑞希がふと呟くようにそう言った。
「」ピタッ
「確かに、甘いものってかなりカロリー高いから食べたいけど食べられないイメージあるよね。その点、まふゆってば結構食べてたし太るんじゃない?」
「言われてみれば……私はあんまり沢山食べてないからあれだけど……まふゆって……」
ハッ!!!???
首筋から背中にかけて冷たいものが3人を襲い、後ろを振り向けば……
「 ん? みんな、何かな? 私の顔に何かついてる? 」コォォォォォォ
ヒッ、ヒェェェエエエエエエエエエエエエエ!!
「あれ? 朝比奈さん、どうかしたの?」
「ううん、なんでもない。次は体育だし着替えるから急ごう? 間に合わないと先生に怒られちゃうからね」
「う、うん……」
(なんか、昼過ぎからの朝比奈さん。どことなくオーラを感じる……)
その日、まふゆが所属している部活動ではまふゆが撃った矢がずっぽりと安土に刺さり、中々抜け無かったことに部員の殆どがまふゆパイセンに畏怖すると同時にとりあえず何かがあったのだろう思い、誰か聞いてこいよみたいな事態があって、天然系の同学年の同じく2年の日野森雫がうっかり聞いてしまい、「ううん、なんにもないよ? どうかしたの?」と言われ、あの日野森パイセンまで「な、なんにもないならいいわ。ちょっと気になっただけだから〜」と少し口ごもった感じになったとな。
口は災いの元。
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