13時、スイーツタイムで。   作:音和アニマ

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5話

 

 

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 きりーつ、れーい。

 

 

 

 今日もまた、少女達は中庭へと集まりランチをし終える。

 

 

「……奏、今日は弁当じゃないんだね」

 

 

「ちょっと朝寝坊しちゃって、弁当を家に置いてきちゃったから購買で買おうとしたんだけどお財布忘れて……」

 

 

 そう言って奏は焼きそばパンを片手に、ビニール袋をもう一歩の手に持って来た。

 

 

「そうなんだ……それでその焼きそばパンは?」

 

 

「これは……その……」

 

 

 〜回想シーン〜

 

 

「ん? これは……奏の弁当? もしかして忘れていったかな……確か財布は……あぁ、財布まで忘れてしまうとは、そういう少し抜けてる所もお母さんそっくりだね……おっといけない、このままではお腹を空かせたままだ……」

 

 

 うーんうーん…………! 

 

 

 ピッポッパッぽっぴっぽー

 

 

「? 壊れてきたのかな?」プルルルル

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

「もう、咲希ったら……」

 

 

「あははいっちゃん、照れてるー!」

 

 

「咲希、その辺にしといたら」

 

 

「ごめんごめん、今度おすすめの焼きそばパン売ってるところを教えるから勘弁して〜」

 

 

「焼きそばパン! 最近、いつも同じ焼きそばパン食べてたから偶にはちがう焼きそばパンも食べたいと思ってたんだ。ありがとう咲希」

 

 

「はぁ、一歌の焼きそばパンへの情熱はどれくらいなんだか……同じくらいバンド活動にも打ち込んでもらいたいね」

 

 

「まあまあ、一歌ちゃんだって頑張ってるんだしこれからもっともっと、ババーンと頑張っていけばいいんだよ」

 

 

「ババーンと……って今日日聞かな……

 

 

 守りたい夢もないから〜答えのない日々 でもそれは

 優しさではないんだろう? なぁ〜

 何も痛くなんてないから〜大丈夫だよ まだ っていつか

 君がいなくなったら あぁ〜

 私だけ生きて行くピッ「はい、もしもし」

 

 

「「「…………」」」

 

 

 

『もしもし、すまないが穂波君かい?』

 

 

「はい、どうかしたのでしょうか?」

 

 

『いや、奏がお弁当やらお財布を忘れてしまってね……家事代行の君にこんな事を頼むようで悪いけど、あの子に奢ってくれないかな? 月謝代をいつもより倍を出すから』

 

 

「い、いえいえ! いつも宵崎さん……奏先輩には私もお世話になっているのでそんな……」

 

 

『そうは言ってもこればかりはダメなんだ。ここは素直に受け取ってくれ』

 

 

「わ、わかりました。ありがとうございます」

 

 

『すまないね、娘の友人であり家事代行の君にこんな事を押し付けてしまって……重ね重ね詫び入るよ』

 

 

「いえいえ! 宵崎先輩は私にいつも優しくして頂いたりして……」

 

 

『時間を取らせて悪かったね。じゃあよろしく頼むよ』

 

 

「はい、おまかせ下さい!」

 

 

 ピッ ツーツー

 

 

「…………み、みんな、何かな?」

 

 

「いや、穂波の着メロが「何かな?」……うん、なんでもない」

 

 

「ほなちゃんの着信音私たちとの思い出がムグッ「」バッ

 

 

「穂波、電話の相手は誰だったの? あと咲希が苦しそうだから話してあげて」

 

 

「ありがとうしほちゃん、空気が美味しいよ!」プハー

 

 

「ご、ごめんね、咲希ちゃん。前に私は家事代行サービスとして働いてるっというか、手伝いに行ってるって話したことあるよね? その雇い主さんからの電話だったの……」

 

 

「昼に連絡するって、相手は学生だって分かって連絡してるの?」

 

 

「まあまあ、その雇い主さんの娘さんがお弁当忘れたらしいからちょっと行ってくる」

 

 

「行ってくるって、どこまで?」

 

 

「? 購買だよ?」

 

 

「…………えっ?」

 

 

「雇い主さんの娘さんはほら、2年生の宵崎奏先輩だよ?」

 

 

「なんだ、同じ学校の人だったんだ……」ホッ

 

 

 志歩はどうやらその雇い主の娘さんのとこに行くまでバスやらなどを使ってパシリに行くのかと思ってはいたが、どうやらそこまでではなかったらしく少し安堵した。

 

 

「ふふっ、志歩ちゃん。心配してくれてありがとう」

 

 

「べつに。ただ、穂波て甘いところあるから少し気になっただけだから」

 

 

「もーう、しほちゃんってば素直じゃないんだからっ!」

 

 

「はいはい」

 

 

「それじゃ私は行ってくるね」

 

 

 席を立って購買に行こうとした瞬間……

 

 

「穂波、私も一緒に行っていい?」

 

 

 一歌が穂波にそう言った。

 

 

 ちなみに咲希と志歩は、何とか志歩がデレるようにしたい咲希と音楽に集中したい志歩の会話の攻防戦が繰り広げられていて、話を聞いていない。

 

 

「あ、うん。いいけど……」

 

 

「じゃあ、咲希、志歩。私も少し購買に行ってくるね」

 

 

 一歌はよく購買に行くためいつもの軽いノリのような感じで「行ってらっしゃーい」と咲希は志歩との攻防戦の合間に言う。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

「ラッキー! 焼きそばパンまだ残ってる。すみませんこれ一つください!」

 

 

「うーん……すいません、メロンパンとチョココロネひとつください」

 

 

 一歌は目の前に奇跡的に売れ残った焼きそばパンを、穂波は宵崎さんは何のパンが好きなんだろうと、考えつつも残ってるパンの中で無難なものを選んだ。

 

 

 そうした間に噂の少女こと宵崎奏がふらふらとした足どりで購買に来たものの、財布も忘れたことに気づき項垂れているところを発見した。

 

 

「宵崎先輩、こんにちは」

 

 

「先輩ってがらじゃないし、普通に奏ででいいよ望月さん」

 

 

「じゃあ宵崎さん、お弁当とお財布を忘れたらしいですね」フフッ

 

 

「…………」ウグッ

 

 

「その件で先程、宵崎さんのお父様から連絡があって……購買で買ったものですけど」

 

 

「あ、ありがとう望月さん」

 

 

「もう忘れ物しちゃだめですよ? 本当は私が弁当を作ってあげたいんですけど……」

 

 

「あはは……ごめん、次からは気をつけるよ」

 

 

「あの! 良かったらこれもどうぞ!」ズイ

 

 

 そう言って一歌は焼きそばを渡した。

 

 

「あなたは……えっと…………星乃さんだっけ?…これ、貰ってもいいの?」

 

 

「はい! 1年C組の星乃一歌です、この前のストリートライブに来てたのって宵崎先輩ですよね? そのお礼です」

 

 

「…とても良かったよ。星乃さんの歌声って力強くて綺麗だったよ」

 

 

「ありがとうございます!」

 

 

「それじゃ……そろそろ私は行くね……望月さん、星乃さん、ありがとう」

 

 

「次は忘れないように気をつけましょうね」

 

 

「宵崎先輩、もし良かったらまたライブに来てください!」

 

 

「…うん、楽しみにしてる」

 

 

 

 〜回想シーン終了〜

 

 

「ってことがあって……」モグモグ

 

 

「良かったじゃん、奏。もしその子が届けなかったらお昼はご飯抜きになってたかもね」

 

 

「……麺仲間が増えたね、奏」

 

 

「め、麺仲間って…………」

 

 

「……奏はいつもカップ麺ばっか……」

 

 

「…………」ウグッ

 

 

「まあまあ、奏の交友関係が広がったってことでいいことだと思うよ! ただ、それをきっかけに少しでも外出する機会が増えれば良いんだけどね〜」

 

 

「……きょ、今日はマカロン食べに行こう?」

 

 

「……話変えた……」

 

 

「まあちょうど奏も食べ終わったんだし、そろそろスイーツでも食べたくなってきたんだよね」

 

 

「ならさっそく、しゅっぱーつ!」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

「…………」ゼェ……

 

 

「うま〜い! マカロンって可愛いくて美味しいって最強だよね!」

 

 

「たしかに、映えるしかなりいいかも……」

 

 

「……絵名は……撮ることばっか……」

 

 

「ちょっと! 人聞きの悪いこと言わないでよね。ついでに撮ることにしても映えが良いって意味で言ったのよ!」

 

 

「まあまあ、2人とも落ち着いてマカロン食べよ? 奏も大丈夫? 呼吸整えてからでいいから食べてみなよ! すごく美味しいよ!」

 

 

「大丈夫だよ……いただきます……うん、美味しゲホッ

 

 

「奏!?」

 

 

「……ケホッ……ちょっとむせただけだから……」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ありがとうございました〜

 

 

 

「みんな〜」

 

 

「瑞希、出てくるの遅くない?」

 

 

「ごめんごめん、はい奏。マカロンのお持ち帰りのやつ」

 

 

「えっ…………?」

 

 

「だって奏だけ美味しそうに食べてなかったから、良かったら家でゆっくりと食べてほしいなって思ったから買ってきたよ」

 

 

「偶には気が利くじゃん」

 

 

「そーそー。えななんと違ってね〜」

 

 

「ちょっと! それどうゆう意味なわけ!」

 

 

 ギャーギャー

 

 

 

 

「……奏、良かったね…………」

 

 

「うん……ありがと、瑞希」

 

 

「でも、運動はした方がいいと思うよ…………」

 

 

「……う、うん……」

 

 

 

 

 




瑞希誕生日おめでとう〜

イベランやってて…更新遅くなり大変申し訳ございませんでした!

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