紅鬼の異世界伝説   作:青龍の鎧

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今、話題のヒューマンバグ大学を二次小説で描いてみました。
本家のクレームがありましたら消す可能性がありますが、応援よろしくお願いします。

ちなみに前、連載していた作品の更新は打ち切りします。
原作が余りに素晴らしすぎた。


1話 紅林二郎、まさかの異世界召喚!?

俺の名前は紅林二郎。

今も荒ぶり続ける世間の波に必死にもがき続ける元ヤンのフリーターだ。

 

俺は高校の頃、紅鬼と呼ばれていた。

毎日ほぼ喧嘩三昧で負け無しだった。

 

ある一人の男との喧嘩を除いてはだが……

 

その所為って言ったら語弊はあるが、勉強の方はからっきしダメだった。

どれくらいダメかというと……

 

「紅林、江戸幕府を開いたのは誰だ?」

 

「えーと…悪魔将軍!!」

 

「それは地獄の断頭台…」(※キン肉マンのキャラクターです)

 

この学力で高校を退学せずに卒業出来たのは奇跡……いや、先生達のお陰といっても過言ではない。

勿論、こんな風に馬鹿をやっていれば普通の日常では見えない物も見えてしまう。

 

「やぁ!みよちゃん。君は今日から僕のお嫁さんだ!!一緒に家族になろう!!!」

 

「やだぁぁぁぁ!!」

 

こんな風にな。

俺は死んだお婆ちゃんと、ある約束を交わしている。

 

「二郎。お前の強さは誰かの為に使いなさい」

 

「うん!分かったよ、お婆ちゃん!」

 

それ以来、俺は虐げられる人の為に身体を張って戦い続けている。

どんな狂人や強敵だろうと幸せに生きる為に頑張る人達を嘲笑う外道は、

 

「そこまでだクソ野郎。女の子に手を出すな」

 

絶対に許さない!!

 

「何だ手前。俺は空手三段の実力者だぞこら……潰すぞ!!」

 

「お兄ちゃん、助けて!」

 

空手三段の実力者か……久しぶりに聞くフレーズだ。

俺は今まで、ヤクザ、最近は主に半グレ絡みの外道や組織の幹部、そして殺し屋とも戦っているからかな。

だがしかし、奴の言っている事が本当ならば凶器のナイフを持つ必要は無いと思うんだけどな、チキン外道が。

 

俺は女の子を保護し、外道との距離を離す。

 

「お嬢ちゃん。そこの通りにいる人の中で誰でもいいから警察を呼んでもらう様に頼んできてもいいかな?」

「お兄ちゃんは?」

 

「お嬢ちゃんに手を出させない様に……奴を喰い止める」

「うん!分かったー!」

 

こうして女の子は人通りの多い通りに向かった。

これで後は、外道をしばくだけだ。

 

「テメェ……ココちゃんとの結婚生活を邪魔しやがってぇぇぇ、絶対ぜうぇったいに許さねぇぇぇ!!!!」

 

「許さねえ?」

 

おいおい、随分な言い分だな。

俺は外道の余りに無茶苦茶な理論に怒り狂いかける。

 

「許さねえのはこっちの台詞だ」

 

テメェの身勝手で、この子に恐怖を植え付けるのか?未来を奪うのか?

ふざけんじゃねえ!!

 

(なんだ!?あの馬鹿男の髪色が……黒赤から真っ赤に!?)

 

外道は本能で自身の危機を感じ、俺に包丁を振り付ける。

しかし、外道の本能はいつも何処かネジが飛んでやがる。人の普通の本能なら立ち向かうより逃げに徹するはずなのに……まぁ、逃げられるのは困るが。

 

「ひゃっはーーー!!俺の人生は、俺だけのものだぁぁぁ!!!!」

 

そんな名言風に言ったって勝てる訳ないだろボケ。

何故なら俺の全力の拳は、

 

「罪もねえ無垢な子供に対して、薄汚えテメェの我欲を押し付けるんじゃねぇぇぇぇ!!!!」

 

金剛石よりも、硬いんだよ!馬鹿野郎!!

 

「フェミニストぉぉぉぉ!!」

 

そして、外道は断末魔を上げて一回転し、その顔は見事に凹んだ。

 

「二度子供に近づくな。次近づいたら100発殴る」

 

「し…死ぬ……」

 

まぁ、しかし……

 

「いた!また二郎だな。しかし最近外道が増えてきたな」

「相変わらず凄い鉄拳……」

 

毎回、派手にやり過ぎて警察の世話になるんだが……

 

「この……」

 

さて、また留置所暮らしの始まりだ。

今回は何日かかるか………!!

 

「糞ったれ!!こうなったら一人必殺だちくしょおおおお!!」

 

その時、外道が拳銃を構えて発泡しようとしていた!!

くそっ、完全に意識を刈り取りきれなかったか!!!

 

「危ねぇぇぇぇ!!」

 

俺は銃口を向けられた警官達の盾になった。

そして!

 

ドォン!!

 

一発の銃声が鳴り響き、二人の警官の外道に対する怒号と俺が撃たれた事による嘆きの声が響いて……

 

俺は、意識を………

 

「紅林、死ぬな……え?お前、何か変な模様が!!」

「わぁっ!!辺りが眩しく!!」

 

………え?

 

「先輩!紅林の姿が何処にも!!」

「……紅林?紅林ーーーーーーー!!!!」

 

こうして俺、紅林二郎は、取り押さえられた外道と俺の心配をしてくれた警官達の前から消えてしまったのだった。

 

@@@@

 

私の名前はフレア・クリムゾン。

信じていた者に裏切られかけている14歳の見習い魔導士だ。

 

この町のギルドの冒険者だったが、そこで所属していたパーティの仲間達に縛られていた。

 

「やめて!何でこんな事するの!?私達、結成してからずっと仲間だったじゃない!!」

 

炎の魔法をそこそこ使えるだけの見習い魔導士の私に声をかけ、君なら魔王を倒せると手を差し伸べてくれた……そんな彼が見たこともない顔で、側でにやにやと笑う新入りの女魔導士と共に私を嘲笑い、

 

「何でこんな事を?そんなの簡単だ。もうお前は"足手纏い"なんだよ」と私を足手纏いと断じたのだ。

 

「足手……纏い?」

 

「そうそう。お前、若い年齢で結構な魔法を使えるって知ってたからコレは上手くいったら魔王は倒せずともそこそこの強敵を倒して有名になれるかも?って思い立ったんだ」

 

私の目に涙が溜まるのを、彼は気にもとめずに語り続ける。

 

「だけど、この新しく加入した彼女は君よりも遥かに高い才能と、お子ちゃまな見た目の君とは全く違う美貌を持っている」

 

「……それで、私を追放するの?」

 

「おいおい、何を言っているんだい?"中古"はもう要らないんだよ。廃棄……いいや、"リサイクル"ってやつさ」

 

中古?廃棄…?リサイクル……?

 

「君を奴隷商に売るって話さ。縛られてるんだから察しなよ」

 

私は余りに残酷な宣告を受けて溢れる涙が抑えられずに泣いてしまう。

 

「そんな……酷い」

 

「ははっ!悪く思わないでくれ。でもまあ、今の君の表情はそこそこいい感じだからちゃんと高く、いいゲス貴族に買われるだろう。毎日虐められるのが難点だが、俺達には関係ない事だからな!」

 

「ふんっ。私にはブッサイクな泣きっ面にしか見えないわ?」

 

嫌だ。

このまま、何処かへ売られたら……殺される!

私は彼らから逃げる為に、人通りのある場所まで走ろうとした。幸いにも足は縛られていなかった。

 

だけど、そんな私の足を彼は無慈悲に払って転ばし、女魔法使いの魔法で私の手足を拘束した。

 

「ざんねーん!俺は剣士。俺とお前とじゃ、体術の歴が違うんだよ」

 

「そしてアタシの拘束魔法。アンタの力じゃ脱出不可能……そして逃げようとする馬鹿に、あの人のいつものお仕置き顔面潰し!!」

 

「ひっ!」

 

力が有り余る戦士の拳が私の顔面に襲い掛かる寸前、私は広場の近くまで逃げられていた事に気づき全力で声を上げて叫んだ。

 

「誰か、誰か助けてーーーー!!」

 

しかし、広場の人達は反応を……

それどころか、私の顔を見て完全に目を逸らしている。

 

私はその光景に絶句し、ポロポロと涙を流すしかなかった。

 

「助けなんか来るかよ馬鹿女ぁぁぁぁ!!俺が"誰"と繋がってると思ってんだぁぁぁぁぁ!?」

「大丈夫!殴られた顔だとさらに増額するからさぁ!!」

 

私の叫びも虚しく、彼の拳が私の顔に当たる一歩手前。

その拳は、

 

 

 

「そこまでだ。糞女にゲス男」

 

 

 

力強く、逞しい声をした……私と同じ髪色の青年が受け止めていた。

 

@@@@

 

【数十分前】

 

俺こと紅林二郎は古風を感じるレトロな建物が並び立つ市街地の広場の真ん中に、ポツンと立っていた。

 

(何だ、どうなっている?俺は外道に撃たれて……)

 

俺は撃たれた箇所を見てみると……

 

「くそっ、撃たれてやがる」

 

お腹辺りに一発貰っちまったみたいだ。

それを自覚してしまったせいか一気に顔色が青褪めてしまった。

 

………警官達と外道はどこだ?

俺は辺りを見回したが、みんな何処か珍妙な姿をしているのが目に映る。

 

(何だみんな、獣姿やゲームのRPGに出てきそうな衣装を……時期外れのハロウィンパーティーか……高校時代の友達からやんわりと聞いた例のコミケとやらでもやってるのか?)

 

何が一体どうなっているんだと考えたが、どうやら俺は一つ重大な問題を抱えている事を激しい痛みをもって思い知った。

 

「そうだ、俺……撃たれてたんだった。とにかく救急車を……」

 

まじか、スマホの電波が完全に圏外だ。

いや、そもそもここに救急車は……ってスマホが使えないんだから呼ぶ以前の問題か。

 

(やばい、意識が失って…)

 

そんなどうしようもない事を考えている間に痛みが限界を超えてしまい、倒れる寸前だった。

 

「そこのお兄さん。大丈夫ですか?」

 

声がした。

女の子の声。

 

「え…君は?」

 

「って、この怪我……なんて事!?」

 

女の子は俺の怪我に驚愕した後、堅いの大きい俺を簡単に支えて、傷口に杖を近づけ、『ヒール』と囁いた。

 

すると……

 

「うお!?傷口が塞がった!!??」

 

「よかった……もう大丈夫ですよ」

 

なんと撃たれた箇所の傷が綺麗に塞がったのだ。

だけど、何故か急激な疲労が俺を襲う。

 

「うぉ……眠気が…」

 

「ええ。回復魔法は基本、私達が体内に秘める回復力を活性化させる仕組みなので疲労が出るのは自然な事なのです」

 

へぇ、そんな仕組みが……って。

 

「回……復…"魔法"?」

 

今、彼女は魔法って言ったのか?

ありえねえ。

この現代に魔法なんて使える訳が……

 

(いや、見慣れない風景やコスプレ衣装を着ている人々。もしかしてここは……)

 

「なあ……君は…」

 

「私も貴方に色々と聞きたい事がありますが、今はお休みください。すぐに私が泊まっている宿まで……」

 

そう女の子が言いかけた時だった。

 

「誰か、誰か助けてぇぇーーーー!!!!」

 

突如、別の女の子の悲鳴が響き渡った。

色んなことが起こりすぎて何が何やらだが……

 

「今の悲鳴……」「まただわ…」「今度はあの子が犠牲者……か」「あのクズはまた……」「おい、誰か助けに行けよ」「無理だ。返り討ちに遭うだけだ」「それにアイツは"奴"と……」

 

彼女の悲鳴が響き渡ったにも関わらず、周りの人達は動こうとしない。

何かに怯えているのか?

 

すると、俺を助けてくれた女の子が真っ青な顔をして「その声、まさか!」と呟いた。

もしかして知り合いなのか?

 

「フレア!!」

 

彼女が悲鳴のあった場所へ向かおうとする。

だが、それをさっきの人々が阻む。

 

「どいて!彼女は私の親友なの!!」

 

「駄目だ!君では返り討ちに遭うだけだ!!」

 

そうか、フレアという女の子は俺を助けてくれた目の前の女の子の親友なのか……

 

「関係ない!フレアは私を救ってくれた!!今度は私が……」

 

「やめてくれ!!もし、彼女が所属しているパーティーの"リーダー"の身に何かあったらこの街は!!」

 

え?

街の人達はこの女の子の身を案じて止めたんじゃないのか?

 

「どういう事……?もしかしてフレアのパーティーの冒険者がフレアを?それにあの人の身に何かあったらって……嘘、でしょ?」

 

彼女の顔が更に青褪める。

……ここまでの状況。

いきなりこの場所に飛ばされた俺にも分かる。

 

このままでは俺を救ってくれた彼女の親友の身が危ねぇ。

だとしたら眠気なんかに襲われている場合じゃない!!

 

「ふんっ!!」ビターーーン!!

 

「お兄さん!?」

「なんだこの青年は……て、おい!!」

 

俺は自身の頬を全力で叩いて、眠気を晴らし悲鳴のあった場所へ全力でスタートを切った!!しかし、全力で叩いた為、頬が痛いが……これなら寝落ちはしない!!

 

(無事でいてくれよ!!)

 

@@@@

 

「そこまでだ。糞女にゲス男」

 

そんな訳でどうにかギリギリ、フレアという女の子の綺麗な顔に拳をぶち込もうとする馬鹿を止める事ができた。

 

「テメェ……何者だ!?」

 

「外道に名乗る必要はないし、謝罪もいらない。もう黙って一発殴られろ」

 

所々、奴等の会話が聞こえたが、反吐がでる会話だった。

それにしても奴隷商か……

 

ここは日本では無い事は、ほぼ確定したな。

まぁ、裏世界ではひょっとしたら人身売買もあるのだろうが……

 

裏世界には任侠を重んじる人達がいる事も俺は知っている。

外道の蛮行を簡単に許すとは思えない。

 

……とにかく今は目の前の外道だ。

 

「貴様、俺の商売と悦楽の邪魔をしやがって、貴様には惨たらしい末路を与えようじゃないか!!」

 

「馬鹿ね!!あの人はこの街で最強の剣士の"ジョバンニ・マケール"様よ!アンタ死んだわね!!」

 

ジョバンニ・マケール……

 

「序盤にやられそうな名前だが、油断はしない。かかってこい!!」

 

何故か負ける気がしないのは何故だ?

そんな事を考えていると奴は顔を真っ赤にして剣を抜いて襲い掛かってきた。

 

「貴様、俺が気にしている事を!!死ねぇぇぇ!!!」

 

気にしていたのか……

奴の剣撃が俺を襲う!!

 

だが、

 

「遅すぎる」

 

俺は奴の剣撃を素早く躱し、拳に力を込める。

 

「嘘っ、ジョバンニ様の剣撃を、簡単に!?」

 

(……あれ?あの人の髪色に金色が混じったような?)

 

糞女は外道の一撃を簡単に避けられた事に衝撃を覚えている。

フレアって女の子は俺の顔、いや髪を見ているみたいだが、それにしても……

 

おいおい、これで最強?

笑わせんな。

 

「お前の剣はせいぜい道場見習いレベルだ、序盤に負け野朗!!」

 

「貴様ぁぁぁ!!また私の名前を、私の名前をぉぉぉ!!!!」

 

普通、剣士は冷静であるべきだろう?

ヤクザ剣士も外道暗殺者もそれぐらいはやってたぞ。

 

「ツブレーーー!!支援魔法だぁぁぁ!!奴は殺す、絶対に殺す!!」

 

また魔法か。

内容が何であれ、無知な俺にとっては全てが脅威に見える。

 

「ちっ、魔法とやらをかけられる前にケリを……!」

 

「はっ、もう遅いわ!!『パワー…』」

 

糞女が支援魔法をかけようとした時だった。

 

「『フレア・ボルト』!!」

 

「ぐはっ!!」

 

突如、炎の弾が糞女の顔面に命中した。

この魔法はどこから?

 

俺は辺りを見回すと、俺を回復してくれた女の子とフレアがおり、そのフレアは掌を構えてそこから煙みたいなものがあがっていた。

 

成程、これはフレアの魔法か。

 

「ありがとう、ヒーラ。これ以上、恩人に迷惑かけたくないから」

「フレアちゃん。無事でよかった……」

 

「この不細工女共がぁぁ……ぶフェぇぇ!!」

 

ツブレの怒り狂った顔がヒーラの一撃で酷く歪む。

そうか、ヒーラって俺を助けてくれた女の子は肉弾戦も得意なのか。

そういえば、俺のガタイも簡単に支えてたな。

 

この世界の人達は、みんな逞しいようだ。

 

「ツブレ・フェイス!!己、貴様ら……絶対許さねえぞぉぉぉ!!」

 

「成程、名前の通りこの馬鹿女の顔は潰れたか。じゃあ……お前も潰れとけ、外道」

 

「くそぉ!!だが、俺だって魔法は使えるんだ!!"シルード"ぉぉぉ!!」

 

防御の構えで魔法……

防御魔法か。

 

「しまった!ジョバンニは防御魔法を使えたんだ!このままじゃあの人の拳が……」

「お兄さん、ダメぇぇ!!」

 

彼女達が俺の気をつかって制止しようと手を伸ばす。

だが、俺は彼女達に向けて微笑んだ。

 

「大丈夫」

 

よくよく考えたら、外道の身体がどれだけ強くなろうが、硬くなろうが、俺には何も関係なかった。

 

「俺の拳は……」

 

何故なら俺は、

 

「金剛石よりも、否、ちっぽけな外道の魔法より、硬えからよぉぉぉ!!!!」

 

どんな外道なんかに、絶対に負けやしないんだからな!!

俺は全力の拳を奴に叩き込んだ!!

 

「ジョバンニマケターーー!!」

 

奴はそう断末魔を叫び一回転して倒れた。

奴の顔面は……

 

「凄い!ヒーラより潰れてる」

「まぁ、素晴らしい」

 

見事に潰れたようだ。

彼女達のお墨付きで。

俺はヒーラとフレアに駆け寄る。

 

「えっと……ヒーラにフレアって言ったっけ。大丈夫か?」

 

「はい、お陰で助かりまし……ヒーラ!」

「私の親友を助けてくださりありがとうございます、お兄さん」

 

フレアが負った心の傷はヒーラが癒してくれるだろう。

さて、いよいよ"限界"みたいだ。

 

俺は急激な眠気に襲われ、膝から崩れ落ちる。

 

「お兄さん!!」

「あぁ、回復したばっかりの身体で無茶をしたから……お兄さん!」

 

彼女達に支えられて、ぶっ倒れるという無様は晒さずに済んだ。

助けられてばっかりだな。

 

……完全に眠る前に。

 

「……紅林」

 

「「え?」」

 

「俺の名前は、紅林二郎……だ。色々とありがとうな……」

 

せめて、俺の名前だけでも………

 

「えっと、紅林さん!!」

「大丈夫だよフレアちゃん。眠っちゃっただけだから」

 

「……紅林二郎。ここじゃ聞かない名前。彼は一体?」

「フレアちゃん。その答えは……」

 

俺の意識がなくなった後、武器を構えた冒険者や市民達が彼女達と俺を囲む。

だけど、彼女達は怯まず決意の目で俺を見る。

 

「彼を、守りきってから……だよ。フレアちゃん」

「……うん。ヒーラ」

 

こうして、元ヤンのフリーターである紅林二郎の"異世界伝説"の幕が上がったのだった。

 




次回の紅林は、

目が覚めた光景は檻の中。
案の定、暴れすぎたと反省する紅林の両腕に柔らかい感触が、そこには二人の美少女が!!

抑えろ紅林、彼女達は未成年。
手を出しては駄目だぞ!!

まぁ、手遅れかもしれないけども(笑)

次回、紅林二郎と美少女魔導士・美少女神官、生贄に捧げられる!?

ジョバンニ達の背後にいる奴らの正体。
それが、彼等の運命を決定する。
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