でぃすいずごっと!   作:檜の棒

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不定期投稿のお時間です
練習用だもんね


そのよん!

「あ、今日かアイツ来るの」

 

裁人は一人そう呟いた。

 

「お菓子買いだめておいて正解だったな…」

「まあ堕天使が全部食べなければ良かったの事なんだが」

 

堕天使はお菓子が大好物である

堕天してまだ2週間ちょっと経ったぐらいの時、裁人が制止しなければスーパーの売り物のお菓子をレジを通す前に食べようとしたぐらいだ。

 

「来るとしたら…あと何時だ?」

 

今日はどうやら来客の予定があるらしい。

裁人は友人関係がうすしおポテトよりも薄々なので、来客というのは本当に珍しいのだが、今回は違う。

 

 ピンポーン

 

インターホンが鳴った。

裁人はゆっくりとその場から立ち上がり、玄関へと向かう。

服装は…パジャマではなくちゃんとした服を着ている。

 

「はーい」

 

声を出し家の中に人が居るという事を主張、そして玄関の扉を開ける。

 

「おはようございます!」

 

明るく元気な可愛い声が聞こえる。

扉の先には、修道服を着た少女が立っていた。

 

「早いな今日は」

 

「午後に予定があるので早めに来てみました」

 

修道服を着た少女はにっこりと笑顔を見せる。

太陽と同等かそれ以上に眩しく、可愛らしい笑顔。

 

《現在時刻AM9:00》

 

裁人のスマホ画面にはそう映されていた。

 

「だからって早すぎやしないか?」

 

「準備は出来ていたので7時から行けましたが…そっちの方が良かったかな?」

 

「いいや、今日ぐらいの時間で丁度いいと思うよ(これ以上早いと面倒だし…)」

 

「それじゃ中に入っても?」

 

「ん、ああごめん、入って良いよ」

 

「お邪魔します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修道服を着た彼女は不思議な存在だった。

情報が不明瞭な部分が多いだけ堕天使よりも、だ。

 

彼女が何故修道服を着ているのか、彼女は服装通り修道女なのか、彼女はどこで生活しているのか、彼女は一体何者なのか、その全てが不明、自身の身の回りの事はそこまで教えてはくれない。逆に自身の好き嫌い等は驚くほど簡単に教えてくれる。

イチゴ味のチョコが好き。漫画は少女漫画や恋愛モノが好み。テレビはアニメからドラマ、バラエティやニュース等の様々なものを観ている。

日本と外国とのハーフだがどの国の人とのハーフかは教えてはくれなかった。

髪は長く綺麗な白色で瞳は藍色混じりの黒。

身長から考えるに12歳以上はありそうだが、年齢も不詳だ。

肝心の名前は教えてくれず、裁人達は『シスターちゃん』などと呼んでいる。

 

「堕天使さんは今日は居ないんですかね」

 

「いいや、寝てるだけだ」

 

「やはり堕天使、怠惰な生活がデフォルメですか…」

 

うーむと少女は声を漏らす。

この少女、堕天使が堕天使だという事を知っている唯一の人物でもある。

堕天使だというのがバレてしまった原因は簡単、堕天使が少女の目の前で口を滑らせただけである。

 

少女は堕天使を発見した時に退治しようとしたが、自身の力不足により敢え無く失敗。その後も謎の追跡能力でストーキングののちアタックを続けるも失敗の連続。今の自分では退治出来ないと判断したと同時に堕天使は思ったより危険な存在ではないとも判断し、その後からはこうして定期的に家に来ては堕天使が何か悪い事をしていないか確認しに来るようになったのだ。

 

…退治はほぼ彼女の自爆に近いもので大体が終わっているので堕天使が強い弱い関係無く、ただ彼女がその点において『ものすごくポンコツ』だったという。

 

 

 

        ━━━リビング━━━

中位の横長なソファーとテーブル、正面には少し大きめサイズのテレビが措いてある部屋に移動する。

すぐそこの窓からは明るい太陽光が差し込んでくる。

裁人の住んでいる家は全体的に白色で生活感が無いのが特徴的であり、一歩間違えると殺風景だが、上手く扱えるとお洒落な空間に早変わりする。

 

「お菓子あるけど、食べるかい」

 

「お菓子!良いんですか?」

 

「食いつき良いな」

 

「だって好きなんですもん」

 

少女は少し頬を膨らませる。

行動一つ一つが計算されつくされた可愛さでコーティングされていて、彼女はまるで画面の中から飛び出してきたかのようだった。

 

「ちょっと待ってな」

 

裁人はソファーから立ち上がり、そのままダイニングの方へと向かった。

 

 

 

ダイニングはリビングからそのまま繋がっていて、料理の匂いが濃かったりダイニングから風が吹いているとリビングにまでその匂いが広がる。キッチン一体型、同じように白色がメインだ。

いつもはダイニングの机のすぐ近くにお菓子を置いているが、堕天使が全部食べてしまう事が多々あるのでこういった来客の時は別の場所に回避させている。

 

            が

 

「なん…だと」

 

裁人はその光景に驚愕した。

 

「お菓子が……全て無い」

「何故だ…ここにお菓子を置いているというのは堕天使には教えて無いハズ……」

 

隠していたお菓子が消えていた。

その隠し場所は堕天使にも伝えていない、つまりは完全に隠蔽していたのだが、何故か隠していた場所にお菓子は『一つも』無かった。

 

「ごめんお菓子無かったから堕天使しばきに行く」

 

「お菓子無かったってええ?」

 

「ちょっと時間かかるかもだけどテレビでも観て待っててくれ」

 

「あ、はい…」

 

少女は困惑するも裁人はそのまま二階へと向かった。

 

 

 

二階、部屋は2−3部屋あるが1つは小さめな物置となっていて、残りの二部屋は裁人の自室と空き部屋になっている。

空き部屋とは書いてあるが半ば堕天使の部屋になりかけている。

最初は一緒の部屋で仕方なく寝ていたが、堕天使の寝相が悪すぎるのと裁人の寝相が悪すぎるという事で部屋を分けたという訳だ。

 

自室には居ないと読み、裁人は堕天使が居ると思われる空き部屋の扉を開ける。

 

「なぬっ」

 

そこには

 

 

お菓子の袋を目一杯に広げ、今から食べようとしている堕天使の姿があった。

 

 

「おい」

 

「な、なんだ裁人ぉ〜」

 

「目、泳いでるぞ」

 

「ハヒッ」

 

「お菓子、どこから、いつ、持ってきた」

 

「あ、う…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでぇ…裁人さん、ソレは一体…?」

 

少女の視線の先には正座させられ、首からホワイトボードを下げた堕天使が居た。

ホワイトボードには《勝手にお菓子食べません》と書かれている。

 

「こいつ、悪いことした、退治」

 

「だからってここまですること無いのでは?」

 

「何回目だと思う」

 

「えっと…2回めですかね?」

 

「27回目」

 

「えぇッ!?」

 

「だから、退治」

 

「もうしましぇん…」

 

「28回目は何をしようかな」

 

「もうにどとしましぇぇええん!!!」




シスターちゃんはインなんとかさんを意識してみましたというかキャラクターを考えている内にインなんちゃらさんに似て行ってました…

あとさらっと二階って書いたけど家の詳細を細かく書いてなかったから増築してやったわ、大工乙
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