でぃすいずごっと!   作:檜の棒

5 / 5
大分待たせたな
なんか思いついたからテキトーに書いていく


そのご!

 朝の公園。それなりの広さだが時間が時間か、余り人を見かけない。堕天使が唐突に「いつも通りずっとゲームしていても飽きが早くなる」と言い出し、裁人を半強制的に連れて散歩に出掛け、ここへと至る。

 

「公園か…久しぶりに来たな」

 

 天気は良好。青い空に雲が漂っている。

 

「久しぶりなら尚良かったではないか裁人よ」

 

「俺にも選ぶ権利があるんだけどな」

 

「”じょういそんざい”にそんな口きけるオマエが逆にこわいなぁ〜」

 

 いつものように変わらない言い合いをしながら涼しく澄んだ風の吹く公園の中を歩く。

 

(今日はひきこもる予定だったんだがな。昨日の内に食べモン買い込んだのに……)

 

 裁人は少し浮かない顔で歩いている。

 

「なんだなんだ、こんな美少女、いや美ロリが歩幅合わせて歩いているのにそんなしょぼけた顔しちゃって」

 

 歩くスピードを早める。

 

「おわっ、ちょっ、まてぇぇえいっ」

 

 

 

 

「は、速いって、はぁ、はぁ…」

 

「歩幅合わせる前に身長と股下を伸ばすべきだな」

 

「こうさん、降参でぇす。休憩を欲する……」

 

 急いで追いつこうとした堕天使が軽く息を上げている。

 

(ろくに運動もしてないだろうし、小さいからアガるのもそりゃ早いか)

 

「お前に運動を促す義務も俺には無い。自業自得」

 

 ……丁度近くにあったベンチに座る事にした。

 

 

 

 

「ふぃぃ…」

 

 木製で温もりを感じれる外観のベンチに二人は腰を掛けた。

 

「堕天使。これどうだ」

 

 裁人は身につけていたバッグの中から保温カバーに入ったプラスチック製のボトルを取り出し、堕天使に手渡す。

 

「おお!、気が利くな!」

「裁人の割には良くやったぞ!」

 

「ありがとうございますは出ないのか」

 

「褒めて遣わす」

 

 堕天使が受け取ったボトルの蓋を開ける。口を開けたボトルからは熱を持った白い湯気が立ち昇った。

 

「ココアを入れてみた。森○のだ」

 

「牛乳入ってる?」

 

「入ってる。それと、少し置いて冷ました方がいいz」

「あづァっっ」

 

 

 堕天使が舌先を出しながら悲しげな顔をしている。

 

「…言わんこっちゃない」

 

「ひぃひぃ」

 

 

 

「少し暖かくなってきたな」

 

 日が出てから時間が経ち視界はより明るく、気温はより高くなった。何か活動を開始するには適切な時間だろう。

 

「鳥が居るぞ裁人!」

 

 堕天使が指を指しているその先には、鳩が歩いていた。

 

クルックー

 

「ハトか」

 

「な、なんだあの目は…何を考えているか全くわからないぞ……」

 

 真っ赤に染まった2つの(まなこ)。瞳孔を取り囲む白い線が更にその赤い眼を強調させる。

 

「こっち向いてるな」

 

 首を振りながら歩いている。

 

「なんか、遠くで見てる分には可愛らしいな、裁人よ」

 

「野生は下手に触るもんじゃないぞ、何か伝染るかもしれない」

 

 少しずつ空からハトが集まってくる。同じ羽色が故に一つの塊に見えそうにもなる。

 

 堕天使は少し冷ましたココアを飲んでいた。

 

(……腹空いたな、食うか)

 

 バッグの中からコンビニで購入したサンドイッチを取り出す。1つで3個入っているタイプだ。

 

「それ、食べていいのか?」

 

「まずは一つだ、一つ」

 

 包装を開き、サンドイッチを一つ取り堕天使に手渡す。

 

「いただきまーす」

 

 適度な甘さの黄色いたまごサンドを頬張る。

 

「ハム…」

 

 もう一つサンドイッチを包装から出し、口に運ぼうとした瞬間━━━

 

ビュンッ

 

「………ん?」

 

 手元からハムサンドが消えていた。堕天使はたまごサンドを食べている最中、何も気付いていない。

 

「ハムが…消えた。一体…」

 

 

 

「ハッハッハッハ!!!」

「このサンドイッチは我のモノだ!」

 

 どこからか威勢の良い声が聴こえる。そう遠く無い。いや、近い。

 

「まさか、俺のを取ったのか…?」

 

「その通りだ」

 

 少し先に見えるハトの群れの様子がおかしい。何か、禍々しいオーラを放っている。

 

「おい、堕天使おい」

 

「なんだ裁人」

 

「アレ分かるか」

 

「ハトじゃないか」

 

「そうじゃない、あの中に何か、居るぞ」

 

 次の瞬間。ハトの群れがバッと散開した。その中には裁人のサンドイッチを足元に置いた一匹の黒いハトが居た。

 文字通り、毛色が他とは違う。

 

「あ、アイツはっ!」

 

「知ってるのか?!」

 

「我は魔王六賢将の一人【狡猾なるタウベ】!」

「恐れ慄くがいいッッ」

 

 ………

 

「アレ、本当か?」

 

「裁人、残念ながらそうだ」

 

「残念ながらとはなんだ残念ながらとは。シンプル失敬であろう」

 

(あのハト、シンプル失敬とか言ったぞ。じゃねぇ)

 

「俺のサンド奪ってどーすんだよ」

 

「どうするも何も、喰らうのみよ」

 

「飯パクっただけかよ…」

 

「名誉に思え」

 

 右目に十字の傷を負った「タウベ」と名乗る不審なハトは、首を振りながら裁人達の方へと歩く。

 

「さぁ、堕天使よ。我と共に来るがいい」

 

「またそれ?いやじゃと言ったらいやじゃ!」

 

「ええいまたこのパターンか」

 

「何だお前、スカウト受けてるの?」

 

「そうだ。このハト、高い位からの堕天だというのに目をつけてしっつこくスカウトかけてるんだ」

 

 堕天使は呆れた顔をしている。

 

「まだ抵抗するか。だが、今回は簡単には行かぬぞ!」

「眷属共!かかれェ!!!」

 

 はけていたハトの群れがどこからか現れ、堕天使に向かい飛び込もうとする!

 

「ハッハッハッハ!!!くたばれ!」

 

「目的がすり替わって無いかアイツ?!」

 

「やばいやばい!裁人!なんかしろ!」

 

「なんかって何だ!クソっ!コイツでも食ってろ!」

 

 包装の中に残っていた最後のサンドイッチを飛んでくるハトの群れに向かって投げつけた!

 ハトの群れの中心にサンドイッチが入っていく。

 

「ど、どうだ」

 

 ハトの群れが投げ込まれたサンドイッチに誘導され、逆方向へと向かった。地面に落ちたサンドイッチに大量に群がっている。

 

「助かった…ハトで助かった……」

 

「しょ、しょせんハトはハトなのだよ!まいったかタウベ!」

 

「ぐぅぅ…眷属共がやられたか、だが我も力無しでは無いっ!くらえーッッ」

 

 タウベ自身が突撃を仕掛け、猛スピードで向かってくる!

 

「お前が”食らう”んだよ」

 

 バッグから豆のスナック菓子を取り出し投げる!

 

「うぉおおおえああああああああ豆ェエエエエエエエエエ」

 

 猛スピードを維持したまま豆のスナック菓子を捕捉しUターン、堕天使ではなく豆を追尾している。

 

「堕天使、今のうちだ。逃げるぞ!」

 

「おぶれ!」

 

「早く乗れっ」

 

 裁人と堕天使は飯に喰らいつくハト共を後に昼前の公園を去ったのだった。




そういえばミルクココアって水筒に入れちゃダメなんすね。
あとハトの眼の周りにある白い線は「アイサイン」と呼ぶらしい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。