虹ヶ咲のメンバーを無自覚に曇らせる転生者の話   作:投稿するヒゲ

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今回も怪文書でのお目々汚し失礼します。


第三話 同好会

 せっちゃんにサインを貰い、興奮が冷めない僕は、同好会の教室へと向かっていた。

 

 気分が高まり過ぎて、思わずスキップしてしまいそうになる。だってあの『優木せつ菜』の生サインだぜ?ファンだったら歓喜の感情が怒髪天突き抜けてポックリと逝っちまいそうなもんよ。

 咄嗟に数学のノートにサインしてもらったが、このノートはもう使えないな。今後は有名スクールアイドルのサインノートにしよう。

 

「結、本当にスクールアイドル同好会なるものがあるのですか?」

 

 あ る ん で す。

 

 てか、この世界はこの同好会中心で廻ってると言っても過言ではないのだ。必ず見つけ出して、全力で貢いでやる。

 

「あっ、あれじゃないかな」

「確かに扉に同好会って書かれてるね」

 

 おっしゃ、ここは勢い任せに突撃だ!

 

 イクゾー! デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ!

 

 邪魔するで〜、扉ドーン!!

 

「ひゃあっ!いきなり何ですか!?」

 

 ドウモ。ナカスカスミ=サン。イッパンツウカテンセイシャです。

 

「なんだか今日の結ちゃん、テンション高くない?」

「あっ、貴女はかすみんの後ろの席の超絶美少女の方!?っとその他大勢の皆さん」

「その他大勢って……」

 

 相変わらずのかすみんは大袈裟に身振り手振りして驚いている。感情豊かに変わる表情をいつまでも見ていたい気持ちに駆られるが、このままでは怪しい奴認定されてしまうので事情説明フェイズに移る。

 

「なるほどなるほど。つまり、皆さんは同好会への入部希望者ですね!」

 

 いや、なんでそうなる。

 僕はただ、同好会のファンとして協力したいだけとの有無を伝えただけなのに……このポジティブさ見習わなければ!

 

 そして、このだだっ広い部屋にかすみんしか居ないって事は……もしかして、もう同好会崩壊イベント後って事なのかな?

 

 どうやって侑たそってメンバーを引き戻したんだっけかな。いかんせん転生してから時間が経ち過ぎて記憶が朧げだ。

 まっ、こっちには主人公ちゃんがいる訳だから僕は安心して同好会を応援していこうかな。

 

「えっと私は別に……」

「私もちょっと遠慮しとこうかな……」

「璃奈ちゃんもそう思います」

 

 あれれ?

 皆さん思いの外乗り気じゃないっぽい?

 僕の記憶だと、少なくともこの時点で侑たそはスクールアイドルに興味津々だった筈なのに。

 

「えー、こーんなにカワイイかすみんと一緒に活動できるんですよー。入りましょうよー」

 

 そう言ってかすみんが僕の手を握ろうとした所を、栞子が瞬時に手で掴む。

 

「あまりしつこい勧誘は校則で禁止されていますよ」

 

 栞子さん?

 さっきから黙りだと思ったら、何か怒ってます?凄い威圧感なんだけど。

 

 ほら、かすみん栞子の謎のプレッシャーで顔を青くして震えてるじゃん。でも怯えてるかすみんも世界一可愛い。可哀相は可愛い。Q.E.D.

 

「それに同好会は廃部との報告がありますよ」

「なぜそれを!?貴女!さては生徒会からの刺客ですね!?」

「刺客ではありませんが、生徒会に入る予定です」

 

 なにやら二人してバチバチし始めたので、取り敢えず栞子の袖を少し引っ張る。

 

 栞子さんや、スクールアイドルはやらないけど同好会に入ってスクールアイドルを応援はしたい。

 原作の侑たそやあなたちゃんみたいには出来ないけれど、この世界に転生したのだからこのぐらいはしなければバチが当たる。

 

「……そうですか。やっぱり結は」

 

 栞子が何か言ってたみたいだけど、後半がよく聞き取れなかったので上手く返事ができない。

 

「では、こうしましょう。元の同好会のメンバーをもう一度集められたら私も生徒会長に同好会存続の話をしてみます。そして、私も同好会へと入部します」

 

 えっと、なぜ栞子が条件指定してくるのかとか、なぜ生徒会に入ってもいない栞子が生徒会へと意見できるのかとか、疑問は絶えないがこれはチャンスや。必ず同好会を存続させてみせる!

 

「結が入るなら私も入る。璃奈ちゃんボード、『やったるでー!』」

「はいはーい、私もトキメイチャッタから入るー」

「あっ、じゃあ私も入ろうかな(便乗)」

「なんですか貴女達は!手のひらくるっくるですね!でも良いです。かすみんが必ず廃部を撤回させてみせますよー!!」

 

 よしよし。なんだか良い雰囲気になってきた。随分と展開が違う気がするが僕も精一杯貢献してみせるぞ!

 

 うおおおおお!

 

 僕はテンションの高まりのまま、かすみんの手を握って部室から出て行くのだった。

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