ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~金ぴかと白兎~ 作:kejan
ロキ
ギルガメッシュが立ち去った後の豊穣の女主人では異様な雰囲気に包まれていた。それもそのはずである。
いくら酒に酔っていたとはいえロキファミリアの幹部でレベル5の冒険者であるベート・ローガ(二つ名=凶狼(ヴァナルガンド))が手も足も出ず、一方的に敗北したからだ。
「良いのか?追いかけなくて。」
ファミリアの幹部でドワーフのガレス・ランドロック(二つ名=重傑(エルガルム))が効いてくる。
「かまわへん。それより、ベートの容体はどない感じや?」
「なに、命に別状はないわい。回復薬をかけておけばすぐ目を覚ますじゃろうて。」
ガレスが答える。
とはいえ、今は迷宮攻略ではなく宴に来ているわけで、誰も回復薬など持ってきていない。
「じゃあ、あたし拠点に戻って回復薬取ってくるよ。」
アマゾネスの少女ティオナ・ヒリュテ(二つ名=大切断(アマゾン))が言うとすぐに店を出ていった。
「しかし、先ほどの金髪は何者だ。」
ファミリアの副団長でエルフのリヴェリア・リヨス・アールヴ(二つ名=九魔姫(ナインヘル))が困惑した様子でつぶやく。
「あんな奴見たいことないわ。それにしても団長がいないときなんてタイミング最悪ね。」
アマゾネスでティオナの姉ティオネ・ヒリュテ(二つ名=怒蛇))が文句を言う。
「さっきの奴、冒険者じゃないと言っとたな。どうじゃロキ嘘をついていた感じはしたか?」
ガレスが尋ねてくる。
「いや、嘘をついてるとは思わへん。ただ・・・」
「なんじゃ、はっきりせんな。神は嘘を見抜けるんじゃないのか?」
「せや、神に嘘はつけん。ただ、さっきのは正直分からんかった。まるで、同じ神と対峙しとるときみたいやった。」
ファミリアに動揺が走る。
「ならば、先ほどの金髪は神だとでもいうのか?」
「いや、それはありえん。あんな奴見たことない。」
リヴェリアの問いに返答する。
そう、神ではない。ただ神に近い何か、そんな感じがした。
「ひとまず、ティオナが戻ってくるのを待とうや。」
しばらくして、ティオナが回復薬を持って戻ってきた。回復薬のふたを開け、床に寝ているベートにかける。すると、ベートは目を覚まし体を起こす。
「あのくそ野郎はドコだァ!!!」
目を覚ましたばかりなのに絶叫する。
「全く、貴様というやつは。起きた途端に騒がしいのう。」
「うるせぇ、くそジジイ!」
ベートがガレスに食って掛かるが一撃で静かにさせられる。せっかく起こしたのにな。
「じゃあ、ベートも起きたし帰るで~。ミア母ちゃん、また来るわー。」
さてさて、さっきのことの奴は適当に探りを入れとくか。
読んでくださりありがとうございました。