ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~金ぴかと白兎~ 作:kejan
ギルガメッシュ
地面に転がるソーマファミリアの冒険者に向けて声をかける。
「さて、何故そこまで金に執着するのか聞かせてもらおうか、雑種ども。」
「なんで俺たちがそんなこと…」
反論しようとした冒険者の頬を王の財宝から射出された剣がかすめ言葉が止まる。
「答えなくないなら答えなくていい。面倒だがほかの冒険者に聞くとしよう。その場合貴様らには…」
「わ、わかったよ。酒だ、ソーマ様の酒を買うのに金が要るんだよ。」
「酒だと?貴様らそんなもののために躍起になっていたのか。」
くだらない理由にあきれていると冒険者は慌てた様子で説明し始めた。
「ソーマ様の酒だ。神酒だぞ。そこいらの酒とはわけが違う。あれを一度飲んだらほかの酒なんか飲めなくなっちまうんだよ。」
神の作る酒か。
少しだが興味が出た。
そのうち手に入れて飲んでみるか。
さて、これまでの話から整理すると、ソーマファミリアの冒険者は主神の作った酒を買うため金集めに躍起になっていたことになる。
そして、主神の作る酒にはどうやら通常の酒よりも依存性が高いようだ。
つまり、悪いのはソーマという神ではないか。
自分の眷属を追い込むとはつくづく神の考えることはわからない。
「もういいだろ?見逃してくれよ。」
冒険者が命乞いをしてくる。
ここで殺してしまってもいいのだが下手をしてこの街にいられなくなるようなことがあると面倒である。
「そうだな。今の我は寛容だからな。見逃してやる。失せるがよい。」
そう告げると冒険者たちは蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
現状、ソーマファミリアの問題はベルに影響を与えることはないだろう。
とはいえ、あの少女を雇い続けるのであれば何かしら手を打つ必要がある。
退屈は嫌いだがこうも面倒ごとが続くというのも嫌になるな。
ひとまず拠点に戻るべく歩を進めることにした。
リリルカ
あの金髪の青年が本当に何を考えているのかわからなかった。
いや、一つだけ確かなことがあった。
あの青年はベル様を大事にしている、それだけは間違いない。
今回助けてくれたのもベル様の心配事を増やさないためなのであろう。
こんなにも心配してくれる人がいるなんて少しベル様のことがうらやましくなった。
いろいろなことを考えながら歩いているといつの間にか下宿先についていた。
うだうだ考えていても仕方がない。
まずは、今後も同様の事態が起きたときに対応できるよう準備する。
そして、金を集めてファミリアを抜ける。
そのためにも明日の冒険に備え寝ることにしよう。
読んでいただきありがとうございました。
更新遅くなり申し訳ありません。