ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~金ぴかと白兎~   作:kejan

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基本的にはベル視点で進めます。

街案内をする(させられる)ことになったベルは当初の予定通りギルドに向かうことにした。


ギルドへ

「街案内ですか!?」

 

「そうだ、我を案内できるなどそうそうないことだ、誇るがよい。」

 

無茶苦茶だ。それよりも大事なことを思い出した。今日は、アドバイザーであるエイナさんに呼び出しを受けているんだった。

 

あっ、ギルド職員のエイナさんならこの街のことにも詳しい。少し、申し訳ないけどエイナさんにも協力してもらおう。

 

「あ、あのでしたらこれから会う約束をしている方が、この街にとても詳しいのでついてきていただけませんか?」

 

目の前の男性に提案してみる。お、怒られないよね・・。

 

「まぁ、良かろう。案内するがよい。」

 

良かった。納得してくれた。ひとまずギルドに向かって歩き出す。

 

「あの、まだ名前を伺っていなかったのですがなんと及びすればよろしいでしょうか?」

 

名前を聞いていなかったことを思い出し、聞いてみた。

 

「そうか、名か。我のことは王と呼ぶがいい。」

 

「お、王!?どこかの王様なんですか?」

 

確かに王様なら、この傲慢さも威圧感も納得できてしまう。あれ?本名は教えてもらえないのかな。王族だから名を隠しているんだろうと勝手に納得する。

 

「まあ、そんなところだ。それでベルよ、あとどのくらいだ?」

 

「もう到着しますよ。あっ、あの建物です。」

 

指をさしながら答える。ギルド本部はクエストの受注や魔石・ドロップアイテムの換金できる場所ということもあり大勢の冒険者であふれかえっていた。

 

ギルド本部の中に入り受付へ向かう。いつも通り受付嬢として働いている方に声をかける。

 

「エイナさん!」

 

「ベル君。来てくれたんだね。あれ、その後ろの方はどなた?」

 

いつも一人で来る僕に連れがいることが珍しかったのか、尋ねてくる。

 

「こちらの方は、さっき出会ったばかりなんですけど、王様です。」

 

「王様!?えっと、いろいろ聞きたいことはあるけど、奥の部屋に行こっか。王様?もよろしいですか?」

 

王様は無言でうなづき、奥の応接室に入りソファに座る。あの王様、ソファの中央に足を広げて座られると僕が座れないのですが・・。

 

ひとまず、ソファの後ろに立ちエイナさんに声をかけようとすると

 

「では、エイナとやら、このオラリオという街について教えてもらおう。」

 

王様がエイナさんに質問、いや指示をした。

 

エイナさんはいつも受付で見せている笑顔で王様にこの街のことを教えている。いや、若干、額に青筋が見えるような・・。気のせいということにしておこう。

 

一通りこの街の仕組みについて聞き終えたのか、王様は僕に問いかけてきた。

 

「ベルよ、貴様も冒険者なのか?」

 

「はい!といっても一週間前に冒険者になったばかりの駆け出しなんですけど。」

 

王様の目が僕を見据える。まるで、品定めをするかのような目だ。それに、何か自分の本質を見極められている気さえする。満足したのか、ソファーから立ち上がると

 

「冒険者ということは、どこぞの神の眷属なのだろう。案内しろ。」

 

「わかりました。では僕の拠点に案内します。エイナさん、ありがとうございました。」

 

「ベル君、くれぐれも迷宮に入るときは一層で冒険すること!約束だからね!」

 

拠点に王様を連れていくためにギルドから出る。日はだいぶ傾き、夕焼けが広がっていた。

 

拠点に向けて歩きだそうとしたところで、背後の王様から声をかけられる。

 

「ベルよ、雑事を思い出した。しばし待て。」

 

そういうと王様はギルドの中へ戻っていった。

 

数分後、用事を済ませた王様が戻ってくる。途中、ギルドの中で悲鳴のようなものが聞こえた気がしたが関係はないだろう。

 

僕と王様は拠点に向けて歩き始めた。




読んでくださりありがとうございました。
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