ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~金ぴかと白兎~ 作:kejan
ベル・クラネル
僕は、迷宮へ向かって走っていた。突然、誰かの視線を感じ背筋に冷たいものが走る。
あたりを見回すが早朝ということもあり人影はない。
気のせいかと思い、歩き始めると後ろから声をかけられた。
「あの、落としましたよ。」
給仕服を着た女性だ。そこの酒場の店員さんかな。
魔石を手渡してくる。あれ、昨日千部換金したはずだけど。
「ありがとうございます。」
「こんな早くから冒険ですか?」
「ええ、まあ。」
答えた瞬間、おなかがなってしまった。そういえばまだ何も食べていなかった。
「良かったらこれどうぞ。」
店員さんは、お弁当箱を渡してくる。
「そんな悪いですよ、見ず知らずの方に。」
「代わりといっては何ですが、今夜の夕食はぜひ当店で。駄目ですか?」
イタズラっぽく微笑まれる。かわいい。
「わ、わかりました。」
店員さんと約束を交わし、迷宮に向かう。
迷宮内
いつも通り、上層でモンスターを狩っていた。
あの人に追いつきたい。そんな思いから、いつも以上に気合を入れて頑張っている。
ギルガメッシュ
二度寝から目を覚ます。
もう日は完全に昇っており、昼手前ぐらいだろう。
すでにヘスティアも仕事に行っているのか、拠点にはいない。
今日は行きたいところがある。
歓楽街だ。
別に女に飢えているわけではない。
歓楽街を支配しているファミリアの主神が気になるのだ。
イシュタル
我が生前、ウルクを支配していたころにちょっかいをかけてきた女神と同じ名だ。
求婚を断った腹いせにと天の牡牛を地上に放ってきたり、わが友、エルキドゥを・・・
まあ良い。ひとまずは敵情視察兼暇つぶしというやつだな。
歓楽街
さすが昼間の歓楽街に人はいないか。
まあ、興味もないが。
あの奥の一際大きな建物がイシュタルファミリアの拠点か。
さすがに、あそこに正面から突入するのは戦闘になりそうで面倒だ。
やはり感じないな、おそらくイシュタルめも神の力を封じられているのだろう。
さて、街をぶらつき時間をつぶすか。
ベルクラネル
夕方
僕は迷宮から帰還しステイタス更新を行っている。
神様からステイタスの写しをもらい、内容を見て驚愕する。
「熟練度上昇トータル160オーバー!?」
僕が喜んでいるのに反して神様は不機嫌そうな顔をしている。
神様は、「バイト先の慰労会に行ってくる!」と飛び出して行ってしまった。
どうしよう。この後朝の約束があるから、お店に一緒に行こうと思っていたのに。
しょうがない。
神様はまた今度ということにして王様と二人で行ってこよう。
次回はロキファミリアが登場。