エロゲー世界で悪役に転生したので、自分だけのヒロインを見つけます   作:グルグル30

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今回の話は結構エッチな感じになっているのでご注意ください。


猛攻

 

「え? ここってウクト!?」

 

 転移した直後に周囲の光景を見たエルザがそう言う。

 そして直ぐに気付いて俺を見た。

 

「あんた、転移魔法が使えるのね!」

「まあな、とっておきってやつだ」

 

 俺は簡潔にそう言うとその場に全員居ることを確認する。

 

「それじゃあ、ここで解散だ。お嬢様も早く家に帰った方がいいんじゃないか?」

 

 俺の言葉で既に夜になっていることに気付いたエルザは顔を青くした。

 

「は、早く帰らないと……!」

「それじゃな」

 

 そう言って俺は転移で自領に帰ろうとするが……。

 

「あんた達、何処に泊まるの!?」

「は? 何でそんなこと……」

「明日、ダンジョンに潜るときに場所が分からないと合いにいけないでしょ!」

 

 そう至極真っ当なことを返されて思わず答えに困る。

 そんな、俺に対して来幸が話しかけてきた。

 

「このまま自領に帰るとジーク様に捕まるかもしれません。ここはダンジョンを攻略し、婚約破棄をするまではこの街に泊まった方がいいのではないでしょうか?」

「……そうだな。一応そうしておくか」

 

 別に泊まる所なんてそれこそ転移を使えば自由に出来るし、エルザとの合流も別の場所で待ち合わせをすればいいだけだが、携帯電話などもなく時間にルーズな部分があるなんちゃって中世の状態だと、ここで宿を取ってそこを目印にエルザに合流して貰った方が良さそうだった。

 

「この街で一番質のいい宿屋は何処だ?」

「それならあそこの夕焼け亭だけど」

「じゃあ、そこに泊まるから、明日はそこに来てくれ」

「わかったわ!」

 

 エルザはそれだけを言うと走るように去って行く。

 俺達は夕焼け亭へと入り、店主に空き部屋を聞いた。

 

「二人と三人が止まれる部屋はあるか?」

「うちは二人部屋しかないよ」

「じゃあ、三部屋分空いているか?」

「ちょうど二階の三部屋が空いているね」

「じゃあ、それで頼む」

「はいよ。毎度あり、これが部屋の鍵だ。風呂は男女別で一階にあるから、好きな時間に入っておくれ、貴重品の面倒は見ないから、自分で守りなさいよ」

「分かった」

 

 俺は店主とのやり取りを終わらせて鍵を受け取った。

 そして部屋分担について仲間と話し合う。

 

「じゃあ、俺が……」

「じ、自分が一人部屋でもいいですか? カミィ……」

 

 分けようとしたところでケイトスがそう言う。

 

「ん? どうしてだ?」

「今日、迷宮で調査したことを整理したいし、じ、自分は他の人が側にいると眠れないたちなので、一人で寝たいです」

「ああ、分かった。じゃあ、これを受け取ってくれ」

 

 他人が側にいると眠れないというのは、現代日本人としては、結構分かるような悩みだったので、俺は迷わずケイトスに鍵を一つ渡した。

 

 これで鍵は二つ。

 男子と女子で分ければ丁度いい感じになるだろう。

 そう思ってクレアに渡すと――。

 

「じゃあ、アタイとレオナルドで一つだね」

「っすね」

「――は?」

「それじゃあ、また明日です! フレイ様」

 

 鍵を受け取ったクレアはそれだけ言うと、呆然とする俺が再び言葉を掛けようとするよりも早く、自分達の部屋にレオナルドとともに入っていてしまった。

 

「え、ええ……」

「では、私達も行きましょうか」

「ちょ、ちょっと待て!」

 

 何てことないように部屋に入ろうとした来幸を止める。

 

「いやいやいや! 何あっさりと入ろうとしているの!? 男女が同じ部屋で寝るのはさすがに不味いだろう!?」

 

 俺が当たり前な倫理感でそう言うと、来幸は不思議そうに首を傾げた。

 

「フレイ様にとって、攻略対象の私は好意を持つ対象ではないのですよね? でしたら何の問題もないのではありませんか?」

「そ、それは……」

 

 そうだ。俺に取って攻略対象は好意を持つ異性ではない。

 だから、俺と同じ部屋だったとしても安全だというのは、確かに来幸の言う通りではあるのだが、それを理由に同室を許可されるとはさすがに考えていなかった。

 

「それとも……」

 

 そう言って来幸はぐいっと近づき、上目遣いで俺を見る。

 

「もしかしたら、私を恋愛対象にして、襲ってしまうかも知れない……そう思っているのですか?」

「そ、そんなわけはない!」

 

 来幸のその一言を俺は精一杯否定した。

 

「ならばいいですよね。他に部屋も無いようですし、早く行きましょう」

「……わかったよ」

 

 論破された俺は渋々部屋に入った。

 そしてそこで見た光景に思わず呻く。

 

「だ、ダブルベッドだと……?」

 

 部屋にベットは一つしかなく。

 明らかに二人で寝る用の代物だった。

 

「どうしました? フレイ様?」

「いや、ダブルベッド……」

「些細なことです」

 

 いや、些細なことで片付けないで!?

 俺はそう思うが、来幸は気にせずに風呂に行く準備を始めた。

 

「あ~! もう! 俺も風呂に行く!」

 

 このままではやってられない。

 俺も急いで準備をすると風呂へと向かった。

 

☆☆☆

 

 風呂がなんでこんな一般の宿屋にあるかというと、この世界がなんちゃって中世のエロゲー世界だからだ。

 インフィニット・ワンの幾つかのキャラのエロシーンでは、所謂お風呂を使ったお風呂プレイもあったため、無駄に風呂の設備が整った世界になっている。

 

 エッチシーンのバラエティを出すために必要だったんだろうな~。

 そんなことを考えながら、俺は風呂を出た。

 

 正直言って、この衛生環境やエロ方面で歪に進化している世界を、この世界の人間はどう思っているのだろうと思うが、気にしても仕方ないと思い直す。

 

 部屋に戻ると既に来幸はいた。

 女性のお風呂は長いというが意外と早かったらしい。

 と言うよりも戻りたくなくて俺が長湯したせいかもしれないが。

 

 そう言えば風呂で冷静になって気付いたが、俺だけ転移でどっか別の宿を取れば良かったんだよな……。

 

 途中でそんな風に思い直したが、それをすると来幸を恋愛対象だと意識した事になってしまうと思い、今更言い出せない状況に合った。

 

 俺はもう何かを考えるより、さっさと寝てしまおうと布団に入る。

 それを見て来幸もダブルベッド近くに来て、布団に入るかと見せかけて、来ている服を脱ぎ始めた。

 

「っは!? 何やってるんだよ!?」

「私は、寝るときは何も付けない派なんです」

「いや、何も付けない派なんですとか言われても困るんだが!?」

 

 そう言ってる間に来幸はあっとまに下着だけの姿になった。

 まだ成長途中だからか、立派なブラではなく、スポーツブラのような胸全体を覆うものを付けているが、大人になりかけの体は、そのブラでは抑えきれておらず、平面のブラが胸の形に押し上げられている姿は、背徳的なエロさがあった。

 

 そしてそんな来幸が自らのブラを外すために手を掛ける。

 

「まった! さすがにそれは許さないぞ! 全裸の女と隣で寝ていた何て噂されたら、俺のヒロインに誤解されるかもしれないだろうが!」

 

 俺のその言葉に来幸はブラを外すための手を止める。

 そしてにこやかに笑った。

 

「さすがに冗談です」

「そ、そうか……」

 

 そう言うと来幸は俺に近づいてくる。

 

「人と全裸で寝るのは、恋人になってからですよ」

 

 俺の耳元でそう小さく言うと、来幸はそのまま布団に入る。

 

「おま……なんでそのまま寝るんだよ!?」

「全裸ではありませんから」

「いや、だからそう言う――」

「私のことを攻略対象として見てるなら別に問題ありませんよね?」

 

 決め台詞のように来幸がそう言う。

 俺は思わず言った。

 

「そう言えば何でも意見を通せると思ってないか!?」

「さて、どうでしょうか?」

 

 何処か、俺への当てつけのようにそう言う来幸。

 そして俺に対して追加で言う。

 

「そもそも、私の全裸なんて、初めてあったあの日と、ゲーム内で散々見慣れているのではないですか? 今更見たところで何にもならないでしょう」

「それはそうかも知れないが……」

「だからこそ、ここで私と寝た方が良いのです」

「どういう理由で!?」

 

 俺が思わずそう反論すると来幸はクスリと笑った。

 

「ここで私に手を出さなければ、フレイ様だけのヒロインを見つけるまで、他の女に手を出さないという証明になるでしょう? フレイ様、恋愛経験がないから誑かされるんじゃ無いかと心配していたじゃありませんか」

 

 そして何処か妖艶に来幸は言う。

 

「だから私で練習をしましょう? 攻略対象であり、協力者でもあり、そして全裸を見慣れている私だからこそ、こう言った誘惑に関して耐えるための訓練を行える事が出来るのです。これは協力者としての私の献身です」

 

 なんていう暴論だ。

 俺は内心そう思った。

 

 だが、同時にこの程度のことを乗り越えられなければ、いつか合う俺だけのヒロインに対して、お前だけを愛していると言い切れないと実感していた。

 だからこそ、乗せられている気もするが、来幸の話に乗る。

 

「いいだろう。その話乗ってやる!」

「では、寝ましょうか」

 

 俺はそう言ってベットに潜り込んだ。

 隣では下着姿の来幸が寝ている。

 

 だが。この程度では俺の未来のヒロインへの愛は覆らない。

 

 ともかく早く寝ようと思っていると、宿の壁が薄いせいか、隣の部屋――クレアとレオナルドの部屋から何やら声と音がし始めた。

 

「……あ……ん」

「なんだ……?」

 

 俺が疑問に思って耳を澄ませると徐々にその声は大きくなっていった。

 

「あん! レオナルド! もっと右に!」

「わかってるっすよ! クレアここが好きっすからね!」

「あああ~! いい! レオナルド! レオナルド!」

 

 何かがぶつかる音と共に、レオナルド達の声が大きくなる。

 

 一瞬、何が起こっているのか理解出来なかった俺は、やがてその二人がどういう状況にあるのか理解し、思わず驚愕する。

 

 あ、彼奴らまだ十四歳だろ!? 中学生くらいの年齢じゃないか!?

 なのになんでこんな所でおっぱじめてやがるんだ!?

 

 姉さんヒロインであったクレアはアレクの四歳上で、現在十四歳であり、銀光騎士団の纏め役でもあるレオナルドも俺より年上の十四歳となっている。

 そのため、十歳の俺のより年上とは言え、それでも現代日本ならまた中学生くらいの年齢だ。

 そんな者達がエッチな行為に耽っているのを聞いて俺は衝撃を受けていた。

 

 いや、そもそも現代日本でも中学生くらいになれば、手の早い奴らはそう言った行為をやり始めるものだっけか? それじゃこれはおかしくない?

 と言うか、中世レベルの世界に現代日本を当て始めるのが間違いなのか? 結婚のための年齢制限なんてものはないし、若い内から産んで増やせが当たりまえの世の中なら、こうやって若くてもやりまくっているもの……?

 

 そう言う行為は少なくとも高校性くらいの年齢になってから、恋愛経験が少なく、そう思っていた俺は、混乱から思わずそんなことをぐるぐる考える。

 

「ああ、レオナルド! もうダメ!」

「自分もっす! クレア!」

 

 そうこう考えている内に二人はフィニッシュに突入したようだ。

 更に艶やかになっていく声に、俺が耐えられないと横を向こうとすると、俺の腕に何かが絡みつくような感触があった。

 

「こ、来幸!?」

 

 気付けば俺の右腕を抱き枕のようにして来幸が寝てしまっていた。

 がっちりと絡められた腕は動かすことが出来ず、風呂上がりのせいか興奮したように赤く火照った来幸の体は熱を持っていた。

 

 俺が何とか腕を解放しようとしている間に、隣で行われていた狂騒は終わりを告げたのか、レオナルド達の声が聞こえなくなる。

 

「お、終わったのか……」

 

 これでようやくゆっくり寝られる……。

 俺がそう思った矢先――。

 

「クレア! まだ満足出来ないっす!」

「ええ! 朝までやりましょう!」

 

 そんな言葉聞こえ、俺は思わず思った。

 

 此奴ら朝までやるつもりかよ!?

 

 そして再び始まる二人の艶声。

 

 その二人の声がうるさかったのか、俺の腕で抱き枕にした来幸が音に合わせて身動きをし、それによって来幸の体の一部が俺の腕や手に擦るようにあたり、それによって来幸が艶やかなで悩ましげな呻き声を上げる。

 

「んっ…、あっ」

 

 その声を聞いていると、さすがに俺も興奮を隠せなくなり、俺に抱きつく来幸の感触と、その体に目が行きそうになってしまう。

 

 まずい……このままではまずい!

 

 恋愛をこじらせている俺だって体は健全な男性だ。

 このままでは性欲に抗えなくなってしまうのではないかと、俺は俺自身にこれまでにないほどの危機感を抱いた。

 

 将来の俺だけのヒロインの為に、こんな所で他の女性相手に、行為に及ぶという不誠実な真似をするわけにはいかない。

 だからこそ、俺は何としてもこの状況を乗り越える必要があった。

 

「そうだ! 俺にはあれがあった! 俺の強い味方が!」

 

 俺はその存在に気付くと自分に向けて魔法を放つ。

 

「スリプル!」

 

 かつて来幸を浚う際にも使用された対象を眠らせる闇魔法。

 これを使えば、ちょっとやそっとの事では目覚めなくなるのだ。

 

 これで周囲の状況に惑わされず安心して眠れる。

 そう思った俺は、朧気な意識の中で、目をばっちりと開き、「あと少しでしたね」と、恥ずかしそうに顔を赤くしながら、こちらを見て呟いた来幸の姿を見たような気がした。

 

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