エロゲー世界で悪役に転生したので、自分だけのヒロインを見つけます   作:グルグル30

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クリスティアルート&レディシアルート

 

 クリスティアは威風堂々とした王の器を持つ少女だ。

 だが、同時にそんな風に振る舞うことに疲れているという一面もあり、アレクはそんな彼女の弱音を話せる相談相手として、彼女を支えていき、王となるための手助けをするという、恋愛物の王道のようなストーリーが彼女のルートだ。

 

 その過程の中でレディシアとダルベルグ公爵派が数々の妨害を行ってくる。

 クリスティアとアレクは、そんな妨害を退け、逆に彼らの悪事の証拠を集めて、ダルベルグ公爵派を排除するために動き出すのだ。

 

 ダルベルグ公爵派の隠蔽もあり、決め手になる情報を得られない二人。

 そんな二人が耳にしたレディシア達の最大の弱点となる情報……それこそがレディシアの出生の秘密に関わる話だ。

 

 アレクは、表向きは病に煩ったためとされ、王宮内の他派閥の者が近づけない場所で療養していることになっているが、実際には秘密を漏らさないために幽閉されていた、レディシアの母親であるアマーリエの居場所を突き止めると、クリスティアとともに密かにその場所へと忍び込み、アマーリエを救出する。

 そしてアマーリエに過去の事情について問いただすと、彼女は涙ながらに当時に何があったのか真実を語り始めるのだ。

 

 クリスティアの母親であるセリーヌがクリスティアの妊娠に気付いた頃、アマーリエには妊娠の兆候がなかった。

 その為にそのままなら、クリスティアだけが生まれ、これまでと同じようにユーゲント公爵派が実権を握るという形になってしまっていた。

 それを許せなかったのがアマーリエの父親であるダルベルグ公爵だ。

 

 気弱な王はユーゲント公爵派とダルベルグ公爵派、その双方に顔を立てるために、第一子の妊娠がわかるまでは双方の妃を愛し、平等に子作りを行って、次代の王を作るという話を取り決めていた。

 だからこそ、セリーヌの妊娠が分かったその前日までは、アマーリエも王と交わっており、それを知っていたダルベルグ公爵はまだ間に合うと思ったのだ。

 

 妊娠が分かった時点で王はアマーリエの元を訪れない。

 そうなれば現段階で妊娠していなければ、確実に王権はユーゲント公爵派に渡ってしまう……そう考えたダルベルグ公爵は、確実に妊娠させるためには、別の種を使ってでも妊娠が分かるまで、アマーリエに子作りをさせ続けるしかない、と言う発想にいたってしまった。

 

 だが、そこらの男相手にやらせれば、アマーリエの子が大人になったときに、王の子供ではないと気付かれてしまう危険性がある。

 幾らDNA鑑定がない世の中だと言っても、容姿や魔術回路など遺伝するものは多い、下手な相手との子供を作ってしまえばバレてしまう危険性は高いのだ。

 

 そこでダルベルグ公爵が目を付けたのは、王宮で病によって寝たきりになっている先王だった。

 先王とは言え、王家の血が流れており、仮に子供を作ったとしても、現王は先王の血も継いでいるのだから、明確には見分けがつきにくい……。

 そう考えたダルベルグ公爵は、先王の警護を元から潜らせていた自派閥の者の暗躍によって、自派閥の者へと入れ替え、そして警備にわざと穴を作って、その時間にアマーリエを先王の部屋へと向かわせたのだ。

 

 アマーリエは現王とは側室とは言え、婚約者の一人として、昔から親交がある所謂幼馴染みという関係だった。

 だからこそ、現王のことを好いていたし、愛し合って彼との子供を作りたいと思っていたのだ。

 

 だが、父親であるダルベルグ公爵には逆らえなかった。

 貴族の令嬢として育てられてきた彼女に取っては、当主の意向とは絶対のものであり、これまで育てて貰った恩や、逆らった時の恐ろしさも含めて、命令に従わないということを行う強さが彼女にはなかったのだ。

 

 そうして彼女は先王の部屋に入る。

 先王のズボンを脱がせてそれを露わにし、自らは全ての衣服を脱いで裸になったあと、寝たきりの先王に跨がり、必死で自分のそれに先王のそれを差し込むのだ。

 

 準備が終わった後、アマーリエは先王の上で腰を何度も動かす。

 

 好きな相手と結ばれて、そして王妃というこの国の女性として、最高の立場になれたというのに、自分はこんな所で寝たきりの老人を相手に何をしているのだと。

 

 そんな状況におかしくなったアマーリエは、「ごめんなさい、ごめんなさい」と呟きながら涙を流し、そして狂乱したように笑って、全てを忘れたいのか快楽に身を任せて、まるで先王の上で淫らに踊るように先王と致すのだ。

 

 まあ、そんなこんなで無事妊娠には成功し、アマーリエはレディシアをその体に身籠もるのだ。

 そう、つまり、レディシアは、現王とアマーリエとの子供ではなく、先王とアマーリエとの子供なのだ。

 

 アマーリエは涙ながらにその事実を語り、そしてセリーヌの身に起こった事についても、クリスティアに対して謝る。

 

 アマーリエが、ダルベルグ公爵が怖いのに、こうして口を開いてくれたのは、姉のように慕っていたセリーヌがダルベルグ公爵派の手引きのせいで、警備が薄くなったことで侵入してきた魔族に攫われてしまったことがあるからだ。

 それ以降、自室に引きこもるようになってしまったことを知っていた彼女は、このままではいけないと全てを打ち明けることにしたのだ。

 

「娘だけは助けてあげてください……」

 

 そう、土下座をして頼み込むアマーリエを見て、レディシアは決して殺さないと約束すると、全ての証拠を持ってダルベルグ公爵を糾弾する。

 結果として、全ての真実が明るみになり、ダルベルグ公爵一派は処刑され、敵対派閥を殲滅したクリスティアが王となって、全ての真実を知って絶望したレディシアは修道院送りとなる形で、王位継承権争いは終わりを迎えるのだ。

 

 そして王となった日、クリスティアは宣言する。

 

「私の伴侶はアレクだけだ! 今回のような伴侶の後ろ盾を元にした諍いが起こらないように、私はアレクとのみ子供を作る!」

 

 そう皆の前で宣言し、アレクとの間に子供が出来ず、血筋を残せない事態に陥る可能性を考えた各所から反発をされながらも、それを押し切ったクリスティアは初夜で言うのだ。

 

「私の婿はお前だけだ。だからこそ、しっかりと私を孕ませてくれよ。婿殿」

 

 そう弾んだ様子で言ったクリスティアに対して、気持ちを抑えられなくなったアレクは、それまで溜めていた分も含めてクリスティアを愛す。

 そうしてクリスティアは子供に恵まれ、多数の子供達を育てながら、王としてこの国をアレクと一緒に導いたとなってクリスティアルートは終わる感じだ。

 

☆☆☆

 

 一方でレディシアのストーリーでは真逆の展開が行われる。

 彼女のストーリーでは各地で暗躍しながら、クリスティアを排除し、王位を簒奪するまでの道筋が描かれることになっているのだ。

 

 アレクはそんなレディシアに使える手駒として見いだされ、取り巻きを使って連れ去られ、そしてレディシア派に仕えることを強制されるのだ。

 

 そうやってレディシア派の一員として暗躍することになったアレクは、次々と任務を成功させて、レディシアからの信頼を集めていくようになる。

 いつしか、情勢はダルベルグ公爵派へと傾き、そしてその中心人物となっていたアレクを逃さないようにするために、レディシアは取り巻きを使ってアレクを自らの別荘へと招くのだ。

 

 いよいよレディシアとエッチイベントか! と全国のプレイヤーが期待の目を向けたが、レディシアルートはその斜め上を行った。

 ベットルームで息を飲むアレクの前で服を抜き出したのは、なんとその場にいたレディシアの取り巻きのAとBだった。

 そう、取り巻き達はアレクを籠絡するために、レディシアからの命を受けて、アレクとエッチするための行動を開始したのだ。

 

 そうしてアレクは、レディシアの見る前で、取り巻き二人と3Pをする。

 事前に仕込まれていた取り巻きの手腕で快楽付けにされたアレクは、レディシアを裏切ることなく働き続けるのだ。

 

 いや、お前がアレクとエッチするんじゃないのかいとか、取り巻きにエッチを強要できるなんてとんでもない求心力だなとか、色々と突っ込み所は多いが、唐突な3P展開に度肝を抜かれたプレイヤーが多かったのも事実だ。

 

 そうして活躍を続けたアレクによって、ついにレディシアは弱気な王に、自分の王位継承を認めさせるのだ。

 王となったレディシアは、レディシアだけは助けたクリスティアとは違い、クリスティアも含めたユーゲント公爵派の全てを処断する。

 そうして、王国は悪のダルベルグ公爵派の手に落ちることになるのだ。

 

 そしてアレクを伴侶とし、そして初夜でレディシアは、取り巻きの二人と共に、アレクを待ち受ける。

 

「わたくしは貴方だけを伴侶にするつもりはないわぁ。だからこそ、貴方にもわたくし以外の女と好きなだけまぐわうことを許して上げるわぁ」

 

 そう言ってアレクとレディシア達は4Pを始める。

 そうしてレディシアもアレクも多くの男と女と、王国そのものを使ってまぐわいながら、人生を楽しんだとエピローグが入り、レディシアルートは終了となるのだ。

 

 そんな感じの内容なので、悪役の手下になるレディシアルートより、正義の側として活躍するクリスティアルートの方が人気があると思うだろう。

 だが、実際はレディシアルートが圧倒的な人気で、クリスティアルートの方が、プレイヤーの人気は圧倒的に低いという状況にある。

 

 なぜなのかと言うと、クリスティアルートが王道過ぎてありきたりなのと、明確なエッチシーンが最後までないので、あまりエロくないというのが原因だ。

 クリスティアルートに関しては、過去回想で一枚絵CGが表示され、声優の泣き笑い演技が凄かったアマーリエの先王レイプの方が、背徳的でエロかったと言われるほどであり、王道展開が結果的に一般的なエロゲーを嗜んでいたプレイヤーに取っては物足りない出来となってしまっていたのだ。

 一方でレディシアルートではレディシアだけではなく取り巻きまで付いてくる。

 

 多くのプレイヤーが、一ルートで三人もエッチ出来るなんてお買い得だと、自らの性欲に従って嬉々として悪事に荷担したというわけだ。

 

 エロゲプレイヤーのそう言う自分の性欲に正直な所、嫌いじゃないよ。

 

 俺的にはクリスティアのような王道の方が好きだが、まあ、その辺は人の好みという奴だろう。

 

 取り敢えず、以上がクリスティアルートとレディシアルートの詳細であり、これから起こる王位継承権争いの全容というやつだ。

 

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