「荒島さんとヴァルトシュタイン隊長っていつからそんなに仲が良くなったのですか」
そんな物言いで会話を始めたのは、床に座り自身の体のサイズを測られている望月であった。
「...あァー、いつからだっけか?調査隊できてそっからの付き合いだった気がすっけど」
望月の腕や脚の長さや太さをメジャーで測っていた荒島がそれに返す。
しかし、リーゼロッテはそれを否定する。
「初対面はもっと前ですよ?」
「...えっマジ!?」
「えっ!?...忘れたとか本当に記憶ザコですねぇ?...しょうがありません。私と荒島さんの出会い、お話してあげましょう」
「(覚えがねェんだけど...?)」
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あれは6年前のことでした。
私はまだドイツに住んでおり、BURKに入るための体力をつけようとして、ランニングをしていました。
今思えば、結構おバカさんでしたね。9歳の女の子が1人でランニングなんて。
『ほっ、ほっ...あ、えっ』
しゅん、という音が聞こえた後、私はどこかの廃墟に瞬間移動していました。
『(...ここは...)』
【〜...〜〜!】
【〜〜、〜〜〜〜〜】
飛ばされた先には、黒い宇宙人が2人いました。
その宇宙人は何やら言い争っているようでしたが、こちらに気づくのに時間はかからなかったです。
【...!〜〜!】
【〜!〜〜!〜】
『...は、はr』
パシィン
乾いた音と共に、ほっぺたに激しい痛みが走ります。
ぶたれたんです。
『...え』
【〜〜〜〜〜】
【〜〜〜〜〜】
パシィン
パシン
バシッ
笑い声らしき声と共に、私を叩き続ける宇宙人たち。
幼い頃の私にとって、それはとてつもない恐怖を感じる時間でした。
『やだっ...やだ!やめて!』
バシッ
パシッ
『やめっ...やめ...』
パシン
パシィ
バシン
『...や...』
私の意識が途切れる瞬間、騒がしい音が近づいて来ました。
なにか固いものをぶつけていくような音が、こっちに向かって来たんです。
【?】
【?】
~!
...ニイ...-ヨ
ドアの前で話し声が聞こえたあと、再びその音は私と宇宙人がいる部屋のドアを叩いたんです。
ゴンゴンゴンゴン
【〜!】
1人の宇宙人がドアを開けた時...3人目の宇宙人が、ドアを開けた宇宙人を巻き込んで吹き飛ばされました。そして...
それを行った人は、凄く血まみれの日本人でした。
『オラァッ!!!テメェとっとと大学返せクソエイリアンがボケカスまっくろけのクサクサ野郎大学卒業出来なかったら叶先生に呆れられんだろうがオラァァァッ!!!!』
1人目と3人目を蹴りと鉄パイプで壁まで追い詰め、そこからは殴る蹴るの大乱闘。自身の頭からの血も気にせずに、ひたすら宇宙人を殴り続けていました。...それを行ったのが...
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「そこにいる荒島さんです」
「??????????????」
「なんで思い出せないんですか!?!?」
「だって大怪我したのは覚えてるけどお前とあった覚えねーもん!!」
いつの間にか来ていた鶴千の背中に隠れて返す荒島。
「...それにしても、ヴァルトシュタインはそんなことがあったのか」
「なーに階級上の私を呼び捨てしてるんですか鶴千隊員。次の服合わせあなたですからね」
鶴千のスネを蹴るリーゼロッテ。
「...まぁ、頭に怪我してましたし、病院で手術を受けたあと即帰国したらしいですから。覚えてないのもまぁしょうがないですね」
「おう、しょうがないな」
荒島のケツを蹴り飛ばすリーゼロッテ。
「ギャウン!!!」
「...ま、貴方がいなかったら私もここにいなかったので。感謝してますよ?それなりに」
序盤何してたの?=服制作の為のサイズチェック。ヤバい所はリーゼロッテにやってもらう。
惑星調査隊=この小説の世界線では地球以外の惑星を探索する為、新たに結成し、日本に常駐する部隊という認識。ホピス星が初の実践投入ではある。
黒い宇宙人=荒島によってそこそこの傷を負わされた後母船へ。生死不明。
この後の荒島=リーゼロッテの言った通りに日本に帰国。大学に戻った時は叶先生に泣かれるし、行方不明になってたので友人達からも驚かれる。