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――BURK惑星調査隊によるホピス星調査の任務から、約2ヶ月。それだけの月日を経た今も、
調査に参加していたオーストラリア支部出身の天才女科学者こと、シャーロット博士の話が事実ならば。あの惑星は凄まじい威力の光波熱線によって滅ぼされたことになる。……が、その熱線を放ったという「下手人」の行方は終ぞ掴めないままだったのだ。
つまり最も肝心な真相だけが判明しないまま、調査隊の任務が終わってしまったのである。腑に落ちない、という感想に尽きているのは彼に限った話ではない。だが、彼を苛んでいるのはそれだけではなかった。
(……なんか、もっと大切なことを忘れちまってるような……そんな気がするんだよな)
調査任務の後、いつの間にか隊員服の胸ポケットに納められていた1本のペンライト。その得体の知れない物体に視線を落とし、荒島は独り思案する。
それが――かつてホピス星で共闘した「ウルトラマンリード」が残した、変身システム起動点火装置「ベーター
このペンライトは一体何なのか、ホピス星で起きていたことと何か関係しているのか。答えが出ないまま、彼はその「相棒」を静かに凝視――
「あだぁっ!?」
――していたのだが。その思案を断ち切るような衝撃で脳を揺さぶられ、彼はパラソル下のビーチベッドから転げ落ちてしまうのだった。
「荒島ーっ、そんなところで何カッコ付けた雰囲気出してんのー? 早くこっち来なさーい!」
「ふふっ……さっきからそこで何を黄昏ているんだい? 君にそんな優雅な格好が似合うとは思えないのだがなぁ?」
その様子を遠くのプールから眺めていた爆乳美女達は、くすくすと微笑を浮かべながらビーチボール遊びを堪能している。彼女達は皆、扇情的な水着姿に相応しいスタイルの持ち主ばかりであった。
「……バカヤロー! てめーらどこ狙ってんだゴラァァ! BURKセイバーのパイロット様がなんてヘタクソな狙いしてやがるッ!」
「きゃー! 荒島が怒って来たー!」
「あははっ、逃げろ逃げろ〜!」
怒り心頭といった表情で起き上がった荒島が、彼女達が居る広大なプールに向かって怒号を上げたのはその直後だった。そんな彼の反応すらからかうように、美女達は白々しく逃げ回っている。
鍛え抜かれ、引き締まっている腰回りに反した安産型の巨尻と、特大の爆乳。そんな抜群のプロポーションと絶世の美貌を併せ持つ彼女達は――荒島と同じく、ホピス星の調査任務に加わっていた宇宙戦闘機「BURKセイバー」のパイロット達なのだ。
今日は久々の休暇を利用し、このリゾートホテルのプールまで遊びに来ていたのである。同じく休暇中だった荒島をいきなり呼び出した挙句、ドライバーとしてこき使いながら。
「あははっ、それにしてもさっきの転倒はなかなかにユニークだったね。退役後のセカンドライフはリアクション芸人かな?」
「やかましい! さっきの1発は絶対お前だろ、
「さぁて、それはどうだろうね? ふふっ!」
プールに飛び込んだ荒島が真っ先に捕まえたのは、中国支部出身の
「……だとしたら君は
「な、なにぃ……?」
荒島の太い腕でか細い肩を抱き寄せられた彼女は、満更でもないと言わんばかりにうっとりと金色の目を細め、蠱惑的な微笑を浮かべている。
白く優美な彼女の指先は、水の中で荒島の逞しい腹筋を挑発的になぞり上げていた。男装の麗人、と呼ぶにはあまりにも暴力的なGカップの乳房が、むにゅりと彼の胸板に擦り付けられる。
「……劉、お前なぁ……」
「うふふっ……君の力で『本気』を出されたら……僕の身体は一体、どうなってしまうのだろうね……?」
男の欲望を煽るように白い柔肌を隙間なく密着させ、むっちりとした巨尻を水中でくねらせる彼女の瞳が、荒島を射抜いていく。
紺色のショートヘアから漂う甘い女の香りと、筋骨逞しい肉体に擦り付けられた柔肌の温もりが、荒島の「雄」を煽っていた。強い雄の「遺伝子」を欲する本能の匂いが、2人の境目を曖昧にして行く。
「ごふっ!?」
「なぁ〜に私の部下に手を出してるんですかっ! 荒島さんのえっちっ! り、劉も少しは抵抗しなさいっ!」
「ふふっ……おやおや、これは残念。どうやら『真犯人』は他に居たようだね?」
そこに炸裂したのは――BURKセイバー隊の隊長であるドイツ支部出身の美少女、リーゼロッテによるビーチボール攻撃だった。彼女の登場に劉静は肩を竦め、苦笑を浮かべている。
金色のツインテールを振り乱し、頬を赤らめて荒島を糾弾している稀代の才媛は、Aカップの極致とも言うべき真っ平らな胸を張っている。
その胸とくびれたウエストに対して、あまりにも巨大な安産型の爆尻は、想い人が他の女性と触れ合っていたことへの嫉妬に震えていた。先ほど荒島を転倒させた1発も、実は彼女の仕業だったのである。
「……この速度と角度、今度こそ間違いねぇ! 真犯人はテメェかリーゼロッテ〜!」
「あははっ! ざぁ〜こざぁ〜こ、10歳も下の女の子に遊ばれてるよわよわ隊員っ! 悔しかったら捕まえて見なさ〜いっ!」
この1発でようやく「真犯人」に辿り着いた荒島は、両手を振り上げてリーゼロッテを追い始めて行く。そんな彼に悪戯っぽく舌を突き出した爆尻美少女は、満面の笑みを咲かせて彼の追跡から逃げ回るのだった。
そんな2人の様子を、劉静を含む他の女性隊員達は微笑ましげに見守っている。彼女達を率いてきた若き隊長は、想い人が自分だけを見てくれているという悦びに震え、幸せに満ちた笑顔を振り撒いていた。
「たはは……リーゼロッテ隊長ったら、荒島隊員好き好きオーラ全開じゃん。でも良かったよ、荒島隊員もちょっとは元気出たみたいだし」
「今回の旅行も、実際のところは隊長が彼のために企画したものだったからね。最近の彼は何か思い詰めているようだったし、隊長もずっと心配だったのだろう」
ホピス星の調査任務が終わってから約2ヶ月。その間は怪獣や異星人の襲来も減少傾向にあり、束の間ながら平穏な日々を過ごせることも多かったのだが。荒島はそんな中でも、どこか浮かない顔をしていた。
その様子を心配げに見詰めていたリーゼロッテの切ない表情を、劉静達は今でもはっきりと覚えている。だからこそ、屈託なく笑い合っている2人を見守る彼女達も、朗らかな微笑を溢しているのだ。
「待てコラァア〜ッ!」
「あははっ、待っちませ〜んっ!」
劉静達に見守られる中、荒島とリーゼロッテの追いかけ合いが続いて行く。102cmという特大の桃尻をぷりぷりと振り、プールを泳ぐリーゼロッテは、自分を追い掛けて来る想い人に愛を込めた眼差しを向けていた。
それはウルトラアキレスの地球降着という、新たな戦いの幕開けから約4ヶ月前のことであった――。
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荒島関連CPの募集は活動報告、及びメッセージにて引き続き行っております。他人任せの企画ではありますが、よろしくお願い致します