荒島 真己のスキキライ   作:平均以下のクソザコ野郎

17 / 30
シンヤドライブ(俊伯様の作品)

深夜の或る道の駅。その向かいの通りには小さな民家や小型低層マンションが少数ずつ並ぶ程度かつ背後は田園地帯となっている為に人気は無いが、駐車場用の照明と24時間営業な休憩室を兼ねた道路情報無人提供コーナーと建物の隅に併設された同じく24時間営業なコンビニおよび隣の敷地に建つ24時間営業なセルフサービス式ガソリンスタンドの灯りに照らされている御陰で多少の明るさを保っている。

その駐車場へ、初心者マークが指定位置に貼られたキャブコンこと『V670(4WD化仕様)』が荒っぽい運転で入ってくる。これまた荒げに駐車するのだが駐車用白線の枠内に綺麗に収まっている。

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「は、はぁ……やっと止まった……」

 

彩雅(助手席)

「はぁ、へぇ……ジ、静様ぁ……」

 

静(運転席)

「いやー深夜ドライブも中々いいもんだねえ。他の車が少ないから飛ばしやすいよ」

 

クーカ(テーブル付き後部座席)

「はぁ、はぁ……お、お前……免許取り立ての癖して、ぶっ飛ばしすぎだっての!ったく、後は俺が運転するから お前は他の席で、持ってきた茶でも飲んでろよ」

 

彩雅(助手席)

「いやクーカさんも駄目でしょ。数少ない対向車やパトカーの人とかに小学生が運転してるかと思われても面倒だし」

 

クーカ(テーブル付き後部座席)

「小学せ……っ!や、やかまし……うっぷ!」

 

「あれ?クーカさんが車酔いだなんて意外だなぁ。確かBURKセイバーの操縦は僕よりも激しかった筈なのに……」

 

クーカ

「自分の操縦で酔うワケねーだろ!だいたい航空機と自動車の揺れ方の違いも有れば、運転席や助手席が酔い難くて後ろ側の席ほど酔い易くなるのは……」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「まぁまぁ、そんな状態で蘊蓄を語っても余計に疲れるだろうから、後の運転は私が しますよ。静様はコッチの助手席へ御移りください」

 

静(運転席→助手席)

「あっ、うーん、日本円で1600万円もした此のキャブコンを早々に壊したくないから、僕としては複座四輪バギーよりは大人しい運転をしてるつもりなんだけどなぁ」

 

彩雅(助手席→運転席)

「さっきのアレで大人しいんですか……?でもほら、静様はここまでずーっと運転されたんmですから今回ばかりは……」

 

クーカ(テーブル付き後部座席)

「初心者マークを付けて深夜道をぶっ飛ばす高級キャブコンってのも妙な光景かもなあ……」

 

互いの席を代わる劉静(リウ・ジン)と魏彩雅(ウェイ・ツァイヤー)。

 

クーカ(テーブル付き後部座席)

「それじゃ運転がマシになるなら、俺もソッチの右向き席の方へ移るか」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「あっ、それじゃ私も」

 

クーカ(テーブル付き後部座席→右向き席)

「お前はその席!」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「えー」

 

彩雅

「あっ、そうだ静様!中国支部の爆撃機隊へ戻ってから風龍のメインパイロット席をお使いになられるのならば、その時はサブパイロット席は どうか私に」

 

「えっ、魏くんをかい?」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「そんなこと言って、本当は静様の戦闘服ごしの お尻を『特等席』から堪能しようって魂胆なんでしょ?」

 

彩雅(運転席)

「いやー、いいでしょ別に。その際の操縦とか戦闘とかも、ちゃんとこなすつもりなんだから」

 

クーカ(右向き席)

(なんだコイツら……)

 

静(助手席)

「クーカさんは、なんで僕達の深夜ドライブに参加しようと思ったんです?」

 

クーカ(テーブル付き右向き席)

「ん、ああ実はアリアから薦められたんだよ。ただ、なんか『大元の作者以外で感想を送ってくれてるのが其の人だけだから媚びといて』と、よく解らん薦められ方をしたんだが……」

 

静(助手席)

「な、なるほど……」

 

彩雅(運転席)

「それは そうと、気分転換にラジオでも聴きましょう。知ってる番組は無いので適当にですけど……」

 

静(助手席)

「ああ、それも良いね!深夜だから音は小さめにね」

 

彩雅(運転席)

「はーい」

 

クーカ(右向き席)

(車は ぶっ飛ばすクセして、そこは守るのか……)

 

車載ラジオを点ける彩雅。

 

ラジオからの男の声

『マイクテスト……』

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「えっ、マインクラフト?」

 

静(助手席)

「袁(ユェン)君『マイクテスト』だよ。でも此の声、聞き覚えが有るような……」

 

ラジオからの男の声

『……ゴモラ。異論は認めない』

 

ラジオからの女の声

『防衛隊員だよね?怪獣かっこいいとか言って大丈夫?』

 

クーカ(右向き席)

「!?……女の声も、しかも防衛隊員って、まさか……」

 

ラジオからの男の声

『……名前名乗れ』

 

ラジオからの女の声

『アルマ・フィオリーニと申します』

 

クーカ(右向き席)

「やっぱり……!」

 

ラジオからの男の声

『荒島真己と申します』

 

静(助手席)

「はぁっ!?」

 

彩雅(運転席)

「あっ!もしかしてBURKの広報部が企画してるって噂の短時間深夜ラジオなんじゃ……!」

 

静(助手席)

「あっ、あーアレかぁ……」

 

クーカ(右向き席)

「まさかアレを本当に やるとは……」

 

ラジオの男の声あらため荒島

『……日曜日に更新できなかった時の詫び替わりに投稿する、荒島とアルマがパーソナリティを勤める短時間深夜ラジオです』

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「へー……詫び替わり……そのうち状況が変わってソレすら形骸化していったりして」

 

静(助手席)

「ま、まあ、そうなった時は継続不能となった事を公に認めつつ其の理由をきちんと述べて、今後の放送形態とかをどうするのかを告知をするなりした方が、ダンマリ状態をズルズル続けるよりは視聴者からの印象も良くなるだろうね」

 

荒島

『……更新ってなんだよ』

 

ラジオからの女の声あらためアルマ

『あ、スタッフさんから そこ追及ダメって出てる』

 

彩雅(運転席)

「あー、リュージュさんがクーカさんに今回のドライブへの参加の薦める時に言ったっていうアレも、その追及ダメなヤツと似たような理由だったりして……」

 

クーカ(右向き席)

「んな、まさか……いや、有り得なくもないか?」

 

アルマ

『私と荒島さん割と話すこと少ないからじゃないかな...劉静がいないとそんなじゃない?』

 

彩雅(運転席)

「ん?最後の辺りが聞き取りにくかったけど、でも……」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「なんか引っ掛かる内容が聞こえたような……」

 

静(助手席)

「まあまあまあまあ!正確に聞き取り損ねた箇所は、もう仕方ないだろうから、なるべく静かに続きを聞こうじゃないか」

 

彩雅(運転席)

「んー、まあ、そうですねえ……」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「うーん……」

 

クーカ(右向き席)

(誤魔化しやがって……悪運の良い奴め……ん)(ウトウト)

 

荒島

『マジでゴモラだったらいくらでも語れるわ』

 

アルマ

『好きだよねゴモラ。リーゼロッテ隊長から聞いたんだけど部屋にゴモラのポスター貼ってるんだって?』

 

荒島

『いわゆる推しよ。いっちゃん最初のウルトラマンと戦ったタイプのゴモラ。これ話したら余裕で1時間超えるわ』

 

彩雅(運転席)

「いや、どんだけなの……」

 

静(助手席)

「あはは……初代ゴモラの被害で亡くなった人の遺族からクレームが来ないか少し心配かもね」(苦笑)

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「大坂城で、有人状態だった筈の61戦車が蹴飛ばされたりとかしてましたしねえ……あっ、そうだ。皆は何か好きな怪獣とか無いの?」

 

静(助手席)

「えっ?うーん、好きというか愛用してる怪獣なんだけど僕なら『ペガ星人』かな」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「あー、あのネットで画像検索や動画検索とかした際に『ペガッサ星人ペガ』の方が割と優先的に出がちになってる所為で、ペガって固有名のペガッサ星人の事を存在そのものが検索妨害だと思ってそうだなって一部で言われてるっていう」

 

彩雅(運転席)

「でも愛用と言いますと?」

 

静(助手席)

「ああ、それはね……日本の大手ゲーム会社のナムコンがBURKの全面協力の元で制作したっていう『ウルトラ×モンスターズ ドリームスーパーバトル』っていう格闘ゲームが有るだろ。僕は其れをプレイする時には殆ど必ずペガ星人を使うようにしてるんだけど……ちょっと待ってね」

 

静が自身のスマホを取り出して、3D格闘ゲームの動画を表示する。

 

静(助手席)

「ほら、こんな感じのだよ」

 

彩雅(運転席)

「へー、ペガ星との気圧差で地球上だと体が水揚げされた深海魚みたいに膨らんじゃうから宇宙船内から出られない、面白いキャラですね」

 

静(助手席)

「ああ、このあくまでも自身が乗っている宇宙船それも円盤龍ナースとかとは違って本来は怪獣枠たりえない物で戦うという独特感とか、なんとかして宇宙船内から動かぬまま目的を達しようとする黒幕たらざるをえない感、そして画面外のヒロタって人への他力本願な割合が少なくない感じとかを僕は気に入っているんだ」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「なるほどぉ……あっ、実は私も、あのゲームでは『魔神怪獣コダイゴン』を愛用してますねー」

 

静(助手席)

「ほお、なかなか渋いのだね」

 

彩雅(運転席)

「あー、そう言えば蘭玲さん、調金でアクセサリーを作ったり、プラスチックから美少女フィギュアを自作するのが趣味な筈だけど、それでしょ」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「うん、元・人形って所が気に入ってるのー」

 

静(助手席)

「ふふっ、ある意味で袁くんらしいよ。ああ、魏くんは何か好きな怪獣は無いのかい?」

 

彩雅(運転席)

「んー、私はー……どっちかというとウルトラ戦士枠なんだろうけど……」

 

彩雅も自身のスマホを取り出して、静たちに視せるべく動画を表示するが、カーミラの両乳房と尻肉が超大幅に誇張されて、激しく動く度にそれらがプルプル揺れている。

 

彩雅(運転席)

「この愛憎戦士『カーミラ』ってのを常に使ってますね」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「あっ、これ絶対に お尻で選んだでしょ」

 

彩雅(運転席)

「あ、やっぱ解る?ウルトラ戦士は男性ウルトラマンも概ね良い お尻してるから好みなんだけど、やっぱ女性ウルトラマンだった方が お尻の肉感が解りやすくて、そそるんだけど……(以下略」

 

静(助手席)

「ま、まあ其れも魏くんらしくて良いんじゃないか」(冷や汗)

 

彩雅(テーブル付き後部座席)

「えー」

 

静(助手席)

「あっ、そうだクーカさんは何か好きな怪獣は……」

 

クーカ(右向き席)

「くー、かー……くー、かー」

 

静(助手席)

「あっ、寝てるよ」

 

彩雅(運転席)

「ホントだ。さっきから会話に入って来てないなと思ったら……」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「クーカさんが、くーかーくーかー寝息をたてちゃって……」

 

彩雅(運転席)

「たぶん、さっきの静様の運転に晒され続けた所為で疲れちゃったんですよ」

 

静(助手席)

「えー、そうかなー」

 

彩雅(運転席)

「きっとそうですよー。歳くうと疲れやすくなるそうですし」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「ツァイやん、そんなロリババァなんて言うとクーカさんもガチで気を悪くするよ」

 

彩雅(運転席)

「いや、そこまでは言ってない」

 

静(助手席)

「んー、走行中にベッドへ寝転ばすと急停止とかの時に却って体が跳ねすぎるかもしれなくて危険だから、その席のままにしておこうか」

 

彩雅(運転席)

(やっぱ、車の運転は荒くても其処の安全面は配慮するんだ……)

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「ああ、それなら安全性が更に高い筈な、こっちの後部座席の方へ運んで……」

 

彩雅(運転席)

「いやアナタ、クーカさんが隣で寝てる隙に髭でも書こうって魂胆でしょー?」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「バレたか。あっ例のラジオ番組、話してる間に終わっちゃったみたい」

 

静(助手席)

「本当だ、別の番組になってる。意外と放送時間が短いんだなあ……ところで折角、日本の道の駅にしては珍しく併設コンビニが24時間営業の所に停まったんだから、そこで何か買って夜食とでもいかないかい?」

 

彩雅(運転席)

「あっ、いいですね、それ!」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「じゃあ私が買ってきますんで、なに食べます?」

 

静(助手席)

「じゃあ僕は黒豚饅と、フルーツ乗せ杏仁豆腐と、ペットボトルのジャスミンティーを」

 

彩雅(運転席)

「あっ、私はチャーシュー饅と、後2つは静様と同じので」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「了かーい。あっ、ところでクーカさんは何を『喰ーか』解ります?」

 

静(助手席)

「えっ、寝てるからクーカさんの分は無くても良いんじゃないのかい?」

 

彩雅(運転席)

「うん私も、くーかーくーかー寝てる人を起こしてまで買わなくても いいと思う」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席)

「うん解った。じゃあ、くーかーくーかー寝てるクーカさんが何を喰ーか は気にせず買ってこないって事で」

 

静(助手席)

「いや君達、いつの間にそんな日本語での駄洒落みたいなのを覚えたんだい?」

 

蘭玲(テーブル付き後部座席→起立)

「いやまあ色々ありまして……それじゃ買いに行ってきますんで二人とも後で お金かえしてくださいねー」

 

彩雅(運転席)

「うん、わかったー」

 

静(助手席)

「ああ、ちゃんと返すからレシートを捨てないようにね」

 

蘭玲

「はーい。じゃ、行ってきますねー。ん……ぽいぽいちゅっ、ちょっと待ってねー♪」

 

小声で歌いながら車外へと出て行く蘭玲。

 

静(助手席)

「にしても袁君は何かの作業で待ってもらう時に、あの自作らしき歌をよく口ずさむね、魏くん」

 

彩雅(運転席)

「ええ。何かの切っ掛けが有ってハマったんですよ、きっと」

 

クーカ(右向き席)

「くー、かー……」

 

(終)




『袁蘭玲(ユェン・ランレイ)』
 BURK中国支部爆撃機隊に所属する女性隊員であり「劉静さまファンクラブ会員」の一人でもある。
曹白牌や夏侯純と違ってムッツリしておらず自身の欲望や性癖を隠そうとしてない。当然レズっ気満載。ぶりっ子っぽい。気に入った女性に自身の臍を舐めさせたがるので、それで付いた渾名が「妖怪『臍舐めさせたがり』」。
調金でアクセサリーや自身の性癖が多大に含まれた美少女フィギュアを作るのが趣味。魏彩雅(ウェイ・ツァイヤー)の事は「ツァイやん」と呼ぶ。

『魏彩雅(ウェイ・ツァイヤー)』
 BURK中国支部爆撃機隊に所属する女性隊員であり「劉静さまファンクラブ会員」の一人でもある。
清楚な御姉さん然としているが実際には相当な尻フェチ。しかも同じく尻フェチである曹白牌や夏侯純と違ってムッツリしておらずに自身の性癖を得に隠そうとしていない。彼女も当然ながらレズ系あるいは両刀系。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。