転生したらオバロ世界のエルフだった件について   作:ざいざる嬢

104 / 112

アンケート思った以上に拮抗した結果になっていたので、投票締め切りはもう少し(次回更新まで)延長したいと思います。

ちなみにですが聖王国編はアレーティアが不在になります。理由はこの作品では聖王国編と最終章が時系列的に同時進行だからです。
しかし、アレーティア抜きにはこの世界の聖王国編は成立しない、とだけ。

余談ですが、更新遅れた理由は何回も書いては消してを繰り返してたからというのと、とあるアーティストにドハマりしてたからです。
まさか、アイドルとかじゃなく御年70を超える方のファンになるとは思わなんだ……でもあのライブDVD何回も見返しちゃう……。好き。



アレーティアとお茶会

 

 

 

 神前試合から早一年が経ち、振り返れば色々なことがありました。

 

 ナザリックに入り浸り過ぎてジルクニフやラナーに怒られて滞在時間を減らしたり、コキュートスと適度に手合わせして経験を積んだり、それに合わせて魔導国と帝国での合同軍事演習を開いたり、その延長でお姉ちゃんを稽古台にして職業の組み合わせを確認したり、壊れた装備たちを新調したり、時折夜に襲い掛かってくるラナーを返り討ちにしたりと割と濃密な一年を過ごしたと思います。

 

 時折、聖王国で内乱が起こっているみたいな話を聞きましたが、何が起きているんでしょうね?原作ではそんなことが起きなかったとは思うんですけど。

 いや、聖王国両脚羊の牧場は出来ていたんでしたっけ?

 時期的には蜥蜴人(リザードマン)編では既に稼働していましたけど、デミウルゴスが牧場を作ったという話は聞かないし、今はザイトルクワエの眷属の種の増殖に少しずつ成功して、アウラとマーレが忙しくしていると聞いたぐらいでデミウルゴスが巻物(スクロール)の量産に成功したという話は聞きません。

 まあ、私がナザリックの正式なメンバーではなくアインズ様の友人で協力者という立ち位置ですし、そこまで詳しく内部の話を聞かせたりはしませんか。

 

 さて、そんな私はと言うとアインズ様からの依頼を一部終え、しばしの休暇に入っています。

 アレを見た時のアインズ様と守護者たちの反応は凄まじかったですね。特にアインズ様。 正直、予想はしていましたけどあそこまでの反応をするとは思わなくて……やり過ぎちゃったなと反省してます。

 とはいえ、満足いく結果は残せましたし、今後の製作における協力の約束と今回の分の報酬も貰ったので結果的には良しですね。

 加えて言えばデミウルゴスが()()()()()()()()使()()()って熱弁してましたし。

 ……というか、この世界でも聖王国編は起きてしまうんですね。

 私が介入すればカルカ様が棍棒にされることも無くなるとは思うんですけど、ナザリックにとっては都合が悪くなるから多分ダメでしょうね。

 そもそも現時点で聖王国と帝国の関係も良いものではないので、手を貸すのも正直難しいですしね。

 でも、そもそも現時点でナザリックは世界征服を視野に入れていないはずなので、聖王国を手中に入れる必要はないと思うんですけど……。まあ、考えられるとしたら宗教観念の違いとかでしょうか?

 アインズ・ウール・ゴウン信仰と四大神信仰は相容れないところがありますからね。どの世界でも宗教というのは厄介なものだと思います。

 

 話を戻します。

 休暇に入った私はこのままエ・ランテルで過ごすのも有りだと思ったのですが、そういえば最近帝都の方には顔を出していないことに気づき、久々にジルクニフの子供たちに会いに行こうと思い立ち、色々とお土産を持って後宮へと向かいました。

 

「アレーティア様!久し振りですね!」

 

「アレーティアさま!お会いしたかったですの!」

 

「エクセレフくん、サンディちゃん、久しぶりですね」

 

 後宮に着けば笑顔で迎えてくれたのは長男であるエクセレフくんでした。遅れてサンディちゃんも私に駆け寄ってきてくれました。

 他にもジルクニフの子供は後三人いるのですが、まだ赤ちゃんなので後であやしに行きましょう。

 

「アレーティア、ようやく顔を出してくれたのね」

 

「ロクシーも久しぶりですね。 あ、これ私が作った茶菓子です」

 

「ありがとう。 積もる話もあるし、そのお菓子をいただきながらお茶会にしましょうか」

 

「賛成ですの!」

 

「ではメイドを呼び出します。 アレーティア様、少々お待ちいただけますか?」

 

「ええ勿論。エクセレフくんもなんだか皇族としての貫禄が出てきたね」

 

「と、当然です!」

 

 あ、顔が赤くなってる。可愛い。

 エクセレフくんもサンディちゃんも大きくなっていますが、まだ子供らしさが残っているようで何よりです。

 

「アレーティア、貴女も用意しなさい?」

 

「え?用意も何も軍服(これ)が正装で……」

 

「…………」

 

「……はい、ドレスに着替えます」

 

 ロクシーの無言の圧力には敵わないんです。はい。

 後宮に来ると半ば強制的にドレスを着させられるんですよね。まあ、貴族としては正しいのかな?

 その場に合った服装というのは前世でもこの世界でも求められる大切なマナーということですね。そういうことで納得します。

 ロクシーから用意されたドレスの試着を小一時間行い、化粧もして茶会のために用意された部屋へと赴きました。

 テーブルには椅子が五つ用意されていました。参加者は私を含めて四人なんですけど、どうして席が余っているんでしょう?

 などと、考えているとサンディちゃんがぱあっとした笑顔で駆け寄ってきました。可愛い。

 

「わあぁっ……アレーティアさま、とってもお綺麗ですの!」

 

「サンディちゃんもそのドレス、とってもよく似合っていますよ」

 

 サンディちゃんは黄色のプリンセスドレスを着てはしゃいでいます。完全に見た目はゆるふわ皇女ですね。

 エクセレフくんは品の良い貴族然とした礼服を着ています。ただ、まだ着慣れていない感がありますね。でも何故かボーっとしています。

 

「エクセレフくん?」

 

「…………はっ! も、申し訳ありません!アレーティア様のあまりの美しさに思わず……その……」

 

「ありがとう。 そう言ってもらえて嬉しいですよ」

 

「……エクセレフの今後が心配ね…………」

 

 そう言うと、後ろでロクシーが何やら呟いていたようですがよく聞き取れませんでした。

 

 ちなみにですが、今回の私が着ているドレスは白を基調としたエキゾチックなドレスです。言うなればジルクニフが普段着ている服の女性版みたいな感じです。

 それに合わせて化粧なんかも変えてます。鏡で自分を見た時、見たことない自分がいてまたも驚きました。ロクシーは相変わらずこういったことが上手ですね。

 

 それからお茶会を始めて、エクセレフくんとサンディちゃんの近況を聞いたり、私の話をしたりと楽しい時間を過ごしていたところ……。

 

 

 

「アレーティアァァァァッッッ‼︎‼︎」

 

 ジルクニフがやって来ました。今回は怒られるようなことしてないと思うんですけど!?

 

「陛下、政務はどうしたんですか?」

 

「トーマスたち文官たちに任せてある!

 そんなことよりも、何故最初に俺の下に顔を出さずに後宮に直行しているんだ!?」

 

「そんなことって……」

 

 私でも仕事は後回しにはしないのに……。私の場合は出来る人にぶん投げるので必然的に上手く回っているわけですが。

 無茶振りはしますけど、報酬は色を付けて支払っているのでWin-Winですね!

 と、そんなことを考えているとジルクニフはロクシーが用意していた席へと誘導していました。 なんで一つ席空いてるんだろって思ったらジルクニフの席だったんですね。

 もしかして、ジルクニフを呼んだのってロクシーなの?

 

「お、お父様、その、えっと、大きな声を出すのはあまり良いことではないと思うのですわ……」

 

「そうですよ父上。 バハルス帝国の皇帝ともあろう方が、そんな声を荒らげるなど……はしたないですよ」

 

「ええい!その通りだが、今は置いておけ!」

 

「あ、そこはちゃんと認めるんですね」

 

 ギロッと睨まれてしまいました。私が何をしたと?

 それからジルクニフが空いた席に座ったので、ご機嫌取りも兼ねて私手ずからお茶を淹れてあげました。そのまま口にすると少し驚いたような顔をしていました。

 それもそのはず。私は一年前の敗北から学び〈天賦の才Ⅳ(オールマイティ・ジーニアス)〉を使いこなすべく、戦闘だけでなく日常生活でも使用するようにしたのです。

 今回はメイドや給仕といった職業をメインに選択し、なんなら暗殺や襲撃対策にロイヤル・ガードなどの職業を選択しています。スペックだけならナザリックのメイドたちや戦闘メイド『プレアデス』をも上回ること間違いなしですね。まあ、こんなこと公の場ではとても言えませんが。

 そんな訳なので、色々ボーナス効果がある状態で淹れたお茶がいつもより美味いと感じるのは当然のことです。

 

「はぁ……、まあいいか。 とりあえず話を戻そう。アレーティア、何故後宮に直行した?」

 

「え? ロクシーやエクセレフくんとサンディちゃんたちに逢えてないなって思ったんで……」

 

「……どれぐらい逢っていなかったんだ?」

 

「えっと確か……」

 

「神前試合という行事が行われてから心配をかけたと顔を出してくださって以来なのでおおよそ一年振りですよ」

 

 エクセレフくんがフォローしてくれました。よく覚えていましたね、と褒めてあげると顔を赤くして微笑んでくれました。可愛い。

 対照的にジルクニフは不機嫌な顔に戻りましたが。

 

「アレーティア、俺とお前が最後にこうして顔を合わせたのはいつ頃だ?」

 

「えーっと……あ、神前試合の会場で会って以来じゃないですか?」

 

「そうだ、つまり俺も会うのは一年振りということだな」

 

 ……あ、もしかして一年も顔を合せなかったから怒ってるってことです!?

 

「ま、待ってください。会いはしませんでしたけど、話はしたじゃないですか!伝言板で!」

 

「そうだな、魔導国関連の仕事をこっちに丸投げにしてきたな。 聖王国との諸々も含めて、ほぼ一方的にな」

 

「…………」

 

 はい、怒られるようなことしてましたね。完全無自覚です。無自覚って怖いですね(現実逃避)

 

「アレーティア」

 

「……なんですかロクシー?」

 

「いくらなんでも蔑ろにしすぎよ。 貴女との関係はよく知っているけれど、それは良くないわ」

 

 ロクシーからの冷たい視線が刺さる。痛すぎる。

 あ、や、やめて!サンディちゃん!そんな残念な人を見る目で私を見つめないで!!

 

「アレーティア様、まずはお父様に謝るべきだと思いますわ」

 

 ……スゥ───ッ。

 

「大変申し訳ございませんでした」

 

 深々と頭を下げます。 エクセレフくん、サンディちゃん。こうはなっちゃいけないよ。

 

「……もういい。 お前はそういうやつだったと再認識した。

 だが、そうだな……お前が悪いと思っているのなら、一つ頼みを受け入れてはもらえないだろうか」

 

「は、はい!なんでもしますよ!」

 

「ん?今なんでもって言ったな?」

 

 やべ、不用意なことを言ってしまった!?

 ロクシーがやや呆れたように溜息を吐いてる!

 

「では……一月後に帝国で開催される各国の大使を招待した舞踏会に私のパートナーとして参加してもらおうか」

 

「……ッ!! 父上!それはズルいです!!」

 

「エクセレフ、ズルいとはなんだ?お前のお披露目はまだまだ先だぞ。 それに……大声を出すのはなしたないのではなかったか?」

 

 ……なんでエクセレフくんとジルクニフが若干険悪になっているんですかね?

 エクセレフくんも舞踏会に出たかったんですかね? でもエクセレフくんの年齢だとジルクニフの言う通りお披露目には早いんですよね。

 

 さて、舞踏会ですか。パートナーとしてだと女状態でないといけないんですよね。でも……。

 

「私が出るとアルス・ティアーズ辺境侯が出れないんじゃないですか?」

 

「その点は案ずるな。策がある。 お前はこの場でこの話を受けると言ってくれればいい」

 

 ん~、まあジルクニフがそこまで言うのならいいでしょう。

 

「分かりました。 引き受けさせていただきます」

 

「そうかそうか!受け入れてくれて何よりだ。

 ……後は、もう少し定期的に顔を出せ。お前がお前なりに忙しくしているのは理解しているが、それでも心配になる。 それに、俺の子供たちもお前に会えるのは嬉しいだろうからな」

 

 そう言われると弱いですね。 私の鍛錬やナザリックから引き受けている仕事も有りますが、もう少しペースを落としてゆとりを作るとしましょう。

 

「それも了解しました」

 

「……一応言っておくが、後宮にだけ顔を出すなよ?まずは俺に会いに来い。いいな?」

 

 そう言ってジルクニフはカップのお茶を飲み干して立ち上がり仕事に戻ると言って去っていきました。

 

「舞踏会、か」

 

「騎士として参加することはあっても、一人の令嬢として参加するのは初めてよね。 ──あなたの場合は王女といった方が正しいかしら」

 

「やめてくださいよ。私なんてド田舎のなんちゃって王女ですよ?」

 

「アレーティア様ってどこかの国の王女様だったんですわ!?」

 

「アレーティア様がどこかの国の王女様……なら……」

 

 どうやら私の王女時代の話が気になる様子ですが、これはあまり話さない方がいいでしょう。なんせ、ほぼほぼ生死が掛かった血みどろの生活でしたから。

 ……そうですね。時期的にも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……ところでロクシー」

 

「なにかしら?」

 

「……私、舞踏会のマナーとかダンスとか全然知らないので教えてもらえませんか……?」

 

 貴族をぶっ殺すことを生業にしていた私は、貴族の作法などには通じていないので、ここで身につけておかねばマズいことに気づいてしまい──結果として、エクセレフくんたちと一緒に学ぶことになりました。

 余談ですが、将来エクセレフくんが舞踏会に出る時のパートナーになって欲しいというお願いをされたので、エクセレフくんが覚えていたらという約束をしました。

 でも、エクセレフくんが舞踏会に出る頃には婚約者とか出来ているんじゃないですかね?ジルクニフはあの事情から婚約者──正妃は未だおらず、側室が何人か入れ替わりでいる感じですからね。

 次代の皇帝には自分のような苦労はさせないとも言っていましたから。

 

 そんなことを考えながら、しばらく後宮に通う日が続き──ラナーに当然のようにバレてしまい、ラナーからも指導を受けることになったのはまた別の話です。

 

 

 

 





アレーティア
相変わらず好き勝手している主人公。
流石に仕事を投げすぎたし、顔も出さな過ぎたので怒られた。
今回の後宮でのドレスはFGOのクレオパトラ第三再臨辺りがイメージ。

ジルクニフ
色々と鬱憤が溜まっていたが、それを上手く利用し舞踏会のパートナーになる約束を取り付けて内心大歓喜。散々煽って来たラナーを招待状と共に煽り返した。
実は今回のアレーティアの衣装がドストライクだったりする疑惑。

ロクシー
影からジルクニフを援護していた。
実のところ結ばれずともジルクニフとアレーティアの間に子供が出来ることを望んでいる。
多分その内、アレーティアに直訴する。

ラナー
煽られたし、自分のパートナーをジルクニフに取られたためどうしてやろうかと内心キレてる。それはそれとして貴重なアレーティアに何かを教える機会が来たので、この機を逃さずに教え上げた。当然、これをネタにジルクニフを煽る。
ナザリックがいなければ聖王国を使った最大の嫌がらせをする予定だったりした。

エクセレフ
ジルクニフの息子。優秀度的には将来はザナックの上ぐらいになる。
見てお解りの通り、アレーティアに惚れてしまっている男の子。アレーティア自身は異性のパートナーがいないのを知って、隣に立つべく日々勉学に打ち込んでいる。
なお、父であるジルクニフは皇帝としては尊敬しているものの、恋敵として認識しているため反骨心バリバリ。
もしも彼が皇帝になった場合、伴侶は恐らくエルフになると思われる。

サンディ
ジルクニフの娘。優秀度的には将来はカルカと同程度。
ロクシーからはあまり政治的なことには向いていないと判断を下されている。恐らく父親であるジルクニフより母親の遺伝子が強い。
ただ、それとは別に支えるものとしての才はあるので、後の政略結婚などで有力貴族や他国の王族などに嫁げるような教育をメインに受けている。


感想、高評価などモチベーションアップに繋がるので、よろしくお願いします。


聖王国編は……

  • 最終章前に読みたい
  • ダイジェストでいい
  • 最終章が終わってからでいいから読みたい
  • 無くてもいい
  • 両方同時進行するんだよォーッ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。