転生したらオバロ世界のエルフだった件について   作:ざいざる嬢

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三周年記念です!

なんと、前回更新してから天啓が降りてきてあっという間に書ききれました。
自分でびっくりしています(笑)

周年恒例となったIFアレーティアの続編をお楽しみください!



【三周年記念番外編】もしもアレーティアの見た目が至高の四十一人の妹君と瓜二つだったら③

 

 

 

 私、ヤマセ・アレーティアはナザリックを出てエ・ランテルにいます。

 ナザリックという拠点をなりゆきで得てしまった私はしばらく滞在したものの、少しばかり居心地が悪く一時的にナザリックを離れるという決断を下しました。

 理由はそう──ニート生活が性に合わなかったんです。

 

 これでも私はアダマンタイト級冒険者。この大陸を旅し、お母さん(あけみちゃん)を探し百年近く活動していた女エルフです。そんな私がずーっと同じ場所でじっとしていられるかといえば答えは否。

 確かに一度は落ち着くことはあっても、そのままダラダラとしているのは性に合わないのです。

 それに、お世話ばかりされるのも……なんだか申し訳ないという気持ちが強く、私はモモンガさんに直談判し滞在費を支払うことを受け入れてもらいました。めっちゃ渋られましたけどね!

 

 その代わりに護衛をつけられることになったのですが……。

 

「アリィ?どうしたっすかー?」

 

「い、いや、なんでもないですよ()()()

 

「そうっすか? なんだか固くありません?ねぇ()()()?」

 

「そうかもしれないけど、あんまベタベタくっつくとアリィが困ると思うわ」

 

 ……はい、私の冒険者仲間としてレギィことルプスレギナとソリュシャンことソーイが護衛に就くことになりました。どうしてこうなった。

 まあ、ナーベラルよりは社交性もあってコミュニケーションに困ることはないと思うんですけど、今までソロでやって来たので落ち着かないというかなんというか……。

 更には──

 

『アレーティア、これも持っていくといい。ああ、あとそれからこれも護身用に必要だな。それからその装備だと心許ないから宝物庫から──』

 

『モモンガさん! これ以上は大丈夫です!大丈夫ですから!!私一応百年以上この世界で生きてますので、そこまで用心しなくても大丈夫ですから!』

 

『そうか? ……じゃあ一応、これらの巻物(スクロール)はソリュシャンに預けておこう。後──』

 

 ──と、過保護すぎるモモンガさんに困らされましたね。

 いや、心配してくれるのは大変ありがたいんですけど、流石にそんなに持てないというか……。なによりも申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまうのでね。

 

 と、そんなことを考えている間に冒険者組合へと到着しました。

 今日まずすることはレギィとソーイの冒険者登録とチーム申請です。

 強さ的には全く問題ありませんが、二人には冒険者としての実力を証明するものが今はないので、しばらくは二人の実績を積むために多くの依頼を受けることになります。

 まあ長く周辺国家で活躍しているアダマンタイト級冒険者である私の紹介ともなれば、(カッパー)からのスタートは無いとは思いますが。精々白金(プラチナ)認定が貰えればいいなぐらいでしょうか。

 

 ギルドのドアを開き中に入ればやはりというかなんというか、集まる視線。

 自分で言うのもなんですが美人三人が入ってくれば男衆の視線が集まるのは仕方ありません。私一人の時ですらいつも注目の的でしたし。

 

「おいあれ……」

「アダマンタイト級冒険者のアレーティアさんだ!後ろに連れてるのは……もしかして仲間か!?」

「嘘だろ!?冒険者になってからずーっとソロでやってきたアレーティアさんがチームを作ったってことか!?」

「何つー美人だよありゃ……見てみろ他の女冒険者たちの顔。呆気にとられてんぞ」

「あ!あの赤毛の娘、こっちに手を振ってくれたぞ!」

 

 ……騒がしい。ずーっとソロとか言わないでほしいです。私はぼっちじゃない。

 はあ、さっさと受付を済ませちゃいましょう。

 

「すみません、いいですか?」

 

「は、はい!如何なされましたかアレーティア様!」

 

「この二人の冒険者登録とチームの申請をお願いしたいんですが」

 

「か、かしこまりました! しょ、少々お待ちください!組合長へ報告してまいりますので!」

 

 ドタバタと音を立てて受付嬢が去ってしまいました……。登録手続きぐらいはしていってほしかったんですけど。

 

「やっぱりそうだったのか!」

「あの二人……装備はかなり良さそうだな。特に赤毛の姉ちゃんは露出が高くて眼福……ヒィッ!?」

「見たところ戦士と盗賊か? アレーティアさんは元々信仰系の回復魔法や召喚魔法が使えるから仲間を必要としてないって話だったが、心変わりでもしたのか?」

 

 ……早く来ないかなぁ、なんて思っているとズカズカと近づいてくる相手がひとり。

 

「おう、アレーティアさん。 エ・ランテルに来ていたんだな」

 

「貴方は……『クラルグラ』のリーダー、イグヴァルジさん、でしたっけ」

 

「よく覚えていたな。 ところで、後ろにいる女共は何だ?まさか仲間、だなんて言わないよな」

 

 なんかやけに突っかかってきますねコイツ。 前に依頼を手伝ってもらった時も妙に反骨心を抱いていたというか……面倒くさかった覚えがあります。

 そう言えば原作にこんなやつがいたような気が……。

 

「ええ、その通りですよ。 彼女たちは私がスカウトした腕利きです。これから私と冒険者チームを組む予定です」

 

「なっ!?」

 

 イグヴァルジの顔が驚愕に包まれていますが、他の冒険者は驚きつつも「あのアレーティアさんがスカウトだと……!?」「そうなると実力は折り紙付きか」など納得の意を示しています。

 こういう時、ネームバリューって便利ですね。

 しかし、イグヴァルジは納得していないようで──。

 

「冗談もその辺にしろよ。 アンタはこの場にいる誰もが認める英雄だ。そんなアンタの仲間がただ見てくれが良い女二人ってのはどうなんだ?」

 

「………」

 

「大体、仲間を求めているのならここにも山程いるだろ。 俺のようにアンタと仕事をしたヤツもいる。少なくとも俺たち『クラルグラ』はそこの女共よりも役に立つ」

 

「………」

 

「お前たち二人もその装備もアレーティアさんに貰ったものだろ?そんなおんぶにだっこのお荷物を仲間にするよりも──っ!?」

 

「もういいです。それ以上口を開かないでもらってもいいですか?」

 

 私は静かにイグヴァルジの首元に鞘に入れたままの剣を当てて威圧しました。

 理由は私が不快に思ったのと………レギィとソーイが今にも「コイツぶっ殺してやる」的な雰囲気を醸し出しているからですね。

 なので、ここは私が率先して怒る必要があったんですね。

 殺すなとは言わないので、せめて場所を変えてほしいです。

 

「彼女たちは強いですよ? ハッキリ言ってイグヴァルジ、お前では相手にならないぐらいには」

 

「~~~ッ!!?」

 

 私にビビりながらもイグヴァルジは信じられないといった反応をしていました。

 ようやく『クラルグラ』の他メンバーが現れ、状況を理解し謝罪をするも私はそれを受け入れません。

 どうせならここで実力を示してもらった方が後々楽になりますから。

 

「な、何事ですかこれは!?」

 

「おや、組合長。お待ちしてましたよ」

 

 ようやくエ・ランテル冒険者ギルドの組合長アインザックが現れました。

 出てくるのは遅かったですが、ある意味グッドタイミングです。

 

「組合長、今日は先日私がスカウトしたこの二人を私の新たに結成するチームのメンバーに加えようと思いまして、まずは冒険者登録にと思ったのですが……イグヴァルジが因縁を吹っかけてきまして……」

 

「……本当かね?」

 

 険しい顔つきで『クラルグラ』の面々を睨みつける組合長。元オリハルコン級冒険者の彼は現役を引退したものの、このエ・ランテルの冒険者全体で見れば上澄みの実力者です。

 立場、実力ともに『クラルグラ』には手を出しようがありません。

 加えて言えば組合長はアダマンタイト級冒険者である私の不興を買うことを恐れている節もあります。私がホームを持たずに各国を放浪していることは有名な話ですが、不興を買った結果私がエ・ランテルに寄り付かなくなった場合、組合としての評判などに影響が出る可能性があるので、自然と私の肩を持つことになります。ありがたい話ですね。

 まあ、今回の一件は多くの冒険者が目撃しているので『クラルグラ』の肩を持つような冒険者はいないと思いますが。

 

「ま、待ってくれ! 因縁だなんてそんな……ただ俺は、この二人は相応しくないと、そう──」

 

「──なら、試してみますか?」

 

「は?」

 

 悪いとはこれっぽっちも思っていませんが、先に吹っ掛けてきたのはお前ですからね、イグヴァルジ。

 丁度いい踏み台として利用させてもらいます。

 

「組合長、この二人──名をレギィとソーイというのですが、間違いなく『クラルグラ』を上回る実力を持っています。 なので、どうでしょう。本来なら階級試験を受ける必要がありますが──『クラルグラ』の方々とレギィとソーイの二人で模擬戦を行い、勝った場合は最低でもミスリルのプレートを約束願えないでしょうか?負けた場合はしばらくの間、どのような依頼でも無償で受け持つと約束します。どうでしょう?」

 

「それは──いや、君がそう言うなら……分かった」

 

「組合長!?」

 

「……イグヴァルジ、お前の身から出た錆だ。受け入れろ」

 

「~~~ッ!!」

 

 イグヴァルジが舐められていると思っているのか顔を真っ赤にしてこちらを睨みつけていますが無視です。

 むしろ同情します。だって……ほら、私の意図を理解したレギィとソーイ(極悪メイド二人)が猟奇的な笑みを浮かべているのですから。

 

 

 

 ●

 

 ●

 

 ●

 

 

 

 

「も、もう許ジデ……!」

 

「ダメっすよー? 〈大回復(ヒール)〉ほら、まだ頑張れるっすよねー?私たちよりも役に立つんすよねー?ねー?」

 

「うふふ、毒のお味は如何? このままだと死んでしまうかもしれないわね♡」

 

 結果はお察し。 『クラルグラ』の面々は二人に身も心もズタボロにされてなお、二人の憂さ晴らしに付き合わされています。

 観戦に来ていた冒険者は皆ドン引き……でしたが、同時に私でないとこの二人は制御できないという風に納得したのか反感はありませんでした。

 そして、二人はオリハルコン級冒険者と認められ、アダマンタイト級冒険者となるための功績を積むために多くの依頼をこなすこととなったのでした。

 

 

 ある日はギガント・バジリスクの討伐を──。

 

「ただのデカいトカゲだったっすねー。 アウラ様の猛獣たちの足元にも及ばないっすねー」

 

「これでも現地では相当な脅威らしいわよ、姉様」

 

「まあ、この程度なら聖弓ぶっ放して一撃で殺れますからね」

 

 

 

 またある日は銀級冒険者チームを一人残し全滅させた野盗化した傭兵団『死を撒く剣団』の討伐を──。

 

「アリィ~? 団長らしい男以外は皆殺しにしたっすけど、この性欲処理に使われてた女たちはどうするっすか?」

 

「彼女たちは被害者なので、申し訳ありませんけど治療した上で連れ帰ります。 その内の一人は冒険者組合で見かけた覚えがあるので、前回の生き残りだと思います」

 

「了解っす!」

 

「……姉様、手伝いますよ」

 

「え?ソーちゃんの手伝いは……ああ、そういうことっすね」

 

「……レギィ、ソーイ、そういうのはせめて私の見えない所でお願いします」

 

「とりあえず、そちらが終わったら教えてください。団長とブレイン・アングラウスを主犯として引き渡して依頼はそれで終了です」

 

 

 

 またある時はエ・ランテルの共同墓地で発生したアンデッドの大群と、とある異能(タレント)持ちを拉致しこの騒動を引き起こした主犯格との戦いを──。

 

「バ、バカな!? 骨の竜(スケリトル・ドラゴン)が浄化されただとッ!?ありえぬ!! 骨の竜には魔法に対する絶対耐性が──」

 

「それって、第六位階までしか無効化しないっすよー? 私はぁ、それ以上の神聖系の魔法を使えるから、無意味ってわけっす!」

 

「だ、第六位階以上の魔法を行使しただと!? バカを言うな!お前のような──」

 

「まっ!こんな魔法を使わずとも──ホイッ! この通り、骨の竜ぐらいなら一撃で倒せるっす!」

 

「あ、ありえない……骨の竜二体がこんなにもあっさり……」

 

「あ、その顔いいっすね~!好きな表情っす!私の中のお気に入りランクがググッと上昇っすよ」

 

「レギィ姉様、お遊びはその辺でお終いにしましょう」

 

「あ、遊び、じゃと」

 

「ソーちゃん、そっちは終わったんすか?」

 

「ええ。 速さが自慢だったみたいだったけど、スッといってドスッで終わったわ。 念のため死体は私の体内で保管しているわ」

 

「流石ソーちゃん!出来る妹っすね!」

 

「アリィからもアンデッドの大群は大方処理を終えたと連絡があったわ。 私たちもそろそろ片付けましょう」

 

「え~? まあ、仕方ないっすね。楽しめないのは残念っすけど、これも仕事っすからね」

 

 

 

 こうして、私たちは多くの依頼をこなし、このズーラーノーンの起こした騒動を収束し、攫われたンフィーレアを救出した功績から全員がアダマンタイト級冒険者として認められることとなりました。

 

「案外呆気なかったすね」

 

「まあ、私の知名度もあったからというのもあるとは思いますけど、最終的には困難な依頼を難なく果たしたというのが大きいよ」

 

「これで大手を振って動きやすくなりましたねアリィ。 ところで冒険者チームには名前が必要みたいだけど、何か決まってる?」

 

「はいはーい!私は──「ごめんレギィ、実はもう決めているの」」

 

 私が決めたこの名前、ナザリックとの出会いが私の転機になると信じて。

 そして、いつかお母さんとの再会を願って付ける名前は──。

 

 

 

 

 数日後、大陸を放浪していたアダマンタイト級冒険者ヤマセ・アレーティアが仲間を見つけ冒険者チームを組んだことがエ・ランテルから周辺国家へ広まることになる。

 新たなるアダマンタイト級冒険者チームの名は──『黎明』。

 たった三人でありながら、全員が英雄を逸脱した強さを持つことはすぐに知れ渡ることとなった。

 

 アレーティアは願う。

 どうかこの話が、母の耳に入るようにと。

 

 






アレーティア
今回は冒険者としての活動をメインにエ・ランテル騒動を解決。
遂に冒険者チームを結成。三人の美女の揃うアダマンタイト級冒険者チーム『黎明』として活動開始。
実のところかなり方々で活躍しているので、この世界の冒険者の大半はアレーティアのことを生ける伝説として認知している。
アダマンタイト級冒険者になった最大の理由はその知名度からお母さんの方から自分を見つけてくれないかという淡い期待から。後は情報の集まりやすさが段違いというのもある。
なお、集めた情報から法国にもしかしたら囚われているのではないかと密かに睨んでいる(なお冤罪)

レギィ
アダマンタイト級冒険者チーム『黎明』の神官(クレリック)
その正体は戦闘メイド『プレアデス』の次女、ルプスレギナ・ベータ。
メイド姿ではなく、アインズが用意した冒険者用の装備を用意している。要はオバマスの『笑うメイス』レギィ。
よくもあんなエッチな装備がR-15にも厳しいユグドラシルで許されたものだ。
え?16巻のマーレが許されているなら問題ない?そっかぁ……。

ソーイ
アダマンタイト級冒険者チーム『黎明』の暗殺者(アサシン)
その正体は戦闘メイド『プレアデス』の三女、ソリュシャン・イプシロン。
メイド姿ではなく、アインズが用意した冒険者用の装備を用意している。要はオバマスの『アサシン』ソーイ。
体内にアインズから預けられたアイテムを大量に保有しているので、有事の際は一番頼りになる存在。

ブレイン
ナレ死ならぬナレ敗北。相手が悪すぎた結果、捕まる。
次に出てくるとしたら八本指編。

クレマンティーヌ
ナレ死。ソーイにスッといってドスッ!でやられた。
原作と違い死体は体内に回収し、ナザリックに持ち帰られる。
カジットがアンデッド騒動の全ての元凶ということに。

イグヴァルジ
踏み台。
レギィとソーイに因縁をつけた理由は単に気に食わなかったから。仲間にするなら同じ仕事をしたクラルグラ(特に自分)の方がいいだろと、喧嘩を売りながら自分を売り込んでいた。結局のところ原作でモモンに突っかかった理由と大差ない。
ボコボコにされた後は他の冒険者たちの冷ややかな目に晒され、耐えられなくなった仲間が続々と引退してしまい『クラルグラ』は解散。
自棄になったイグヴァルジの消息は公には不明になっているが、実は裏でソリュシャンが美味しく頂いている。



ここまで読んでいただきありがとうございます。
如何だったでしょうか?ルプスレギナとソリュシャンのキャラエミュが上手くいっているか不安ですが、個人的には楽しく書けました。

続きは四周年か、それともその前に帝国ルート完結して連載になるかは……私次第ですね!頑張ります!


感想、高評価のほどよろしくお願いします!!

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