転生したらオバロ世界のエルフだった件について   作:ざいざる嬢

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あけましておめでとうございます。
今年もオバロエルフをよろしくお願いします。

お年玉といっては何ですが、chatGPTでイラストが描けると聞いてアレーティアのイメージイラストを作ってみました。


【挿絵表示】


後、お気に入り数が10,000を超えました!本当にありがとうございます!!


皇帝「思いつきで仕事を増やすなァッ!!」

 

 

 

「……ってことがあって、困ってるんですよ」

 

「なるほど。 故郷に帰りたいという気持ちは………まあ分からなくもないか……」

 

 私の帰郷に付いていく希望者を募ってから数日、ほぼ全てのエルフが参加希望を出したことによって色々と計画を見合わせることが必要となり、同行予定のアインズ様へと相談しに来た次第です。

 元々、そんなに大人数で行くつもりはなかったのですが、ここまで希望者が多いと希望者を絞りつつどれくらいの人数で大森林に向かうのかを明確にしておかなければいけません。

 今回はアインズ様というゲストもいますからね。ナザリックもアインズ様を独りで行かせるという選択肢はないでしょうし、その辺りも打ち合わせないと後々痛い目に遭うことになりそうですから、この辺りはしっかりとしないといけません。

 心の中のジルクニフが普段もそれぐらいしっかりしてくれと言っている気がしますが、気にしない方向で。

 基本私は頭脳労働が苦手なので、大まかな計画を立てたら出来る人に任せる方が安心できますからね。 だから困ったらジルクニフとラナーに丸投げしているんです。 代わりに私が不眠不休で働きますから。でもラナーの相手を一日中というのはちょっと……。

 

 閑話休題。

 

「それでなんですけど、ナザリックからはどれぐらいの護衛が就く予定なんですか?」

 

「一応同じエルフであるアウラとマーレに加えて、彼女たち配下の魔獣を数体。後は護衛と偵察を兼ねてハンゾウというモンスターを連れていくことになっています」

 

 今聞いた戦力だけでエルフ国どころか帝国も余裕で滅ぼせますね。多分、クソ親父のベヒーモスも相手にならないと思います。

 あのベヒーモスも私の根源の星霊(プライマル・スターエレメンタル)より弱いですし、レベル的に八十ぐらいだと考えれば、対するはレベル一〇〇の守護者二人にアインズ様(プレイヤー)。加えて高レベルのモンスターたち。

 負ける要素が見当たらない……。世界級(ワールド)アイテムやワールドチャンピオンでもなければ勝てないのでは?

 

「合わせると結構な人数になりますね。 こうなると帰郷も大人数での冒険になっていいかもしれませんね」

 

 私の故郷であるエイヴァーシャー大森林はとにかく広い。

 前世でいうところの富士の樹海とかアマゾンとか比にならないんじゃないかってぐらい。

 なんせ一応この大森林を治めているクソ親父の娘である私が全貌を把握できていませんからね。

 クソ親父も把握してないでしょ……と思いましたけど、あの下半身に忠実な頭エロフなら大森林の何処にエルフの集落があるかぐらいは把握してそうなんだよな……。どうなんだろう?

 まあ、興味はありませんがクソ親父を排除した後はその辺りを調査しないといけませんね。

 

「帝国領内にもトブの大森林と呼ばれている場所がありますが、エイヴァーシャー大森林はそことは比べ物にならないぐらいに広いですし、あの森でしか生息していないモンスターもいるので、魔獣使いのアウラさんなんかは楽しめるんじゃないですかね?」

 

「なるほど。この世界独自のモンスターが生息しているのですか。 それは見るのが楽しみですね」

 

 アインズ様はレア物が大好きですから、こういう情報を与えておけばきっと探索も楽しくなるでしょう。

 中でも『大樹海十五王』と称されているモンスターたちもいますし。 ……あの白いゴリラも確か十五王でしたね。絶対にあの時のお礼をしてやるからなァ……!!

 

「フフフ……」

 

「ア、アレーティアさん? どうしたんですか?」

 

「ああ、すみません!! つい積年の恨みが……」

 

「え!? そんな恨みを抱くようなことが!?」

 

「アインズ様も気をつけ──いや、気をつけるのはあのゴリラか。 あのゴリラ糞投げてくるんで気をつけてくださいね?」

 

「糞!?」

 

 アインズ様にクソを投げつけるような相手を、たとえモンスターだろうがナザリックの守護者たちが許すだろうか? 否、絶許! アルベド、シャルティア辺りはズタズタのミンチにしてやると意気込むことになるでしょう。

 なお、過去やられた経験のある私は次に会ったら絶対殺すと決めています。

 

 と、まあ森での生活を語りつつ談笑していると──

 

「……アレーティアさんの話を聞いて考えたんですが、私たちが保護しているエルフ達も故郷へと帰した方がいいのかもしれませんね」

 

「ああ、確かナザリックで保護していたんでしたね」

 

 魔導国が建国してからエルフ奴隷は帝国の協力もあり全て没収。専用の奴隷業者なんかもまとめて全部潰し、保護したエルフ達はナザリックで保護することになっていました。

 帝国で引き取っても良かったのですが、アインズ様がエルフを受け入れる姿勢だったので身を引いた次第です。

 

「今は治療を終え第六階層で働いてもらっていますが、アウラとマーレを通して意思確認をするべきですね」

 

「そうですね。一応、可能であれば帝国内のエルフに親族がいないかも調べた方がいいですね。売られて別れてしまったケースもあるでしょうし」

 

「確かに……それでしたら、出立前に一度どこかで顔合わせする機会を設けましょうか。 場所は……あの闘技場は使えませんか?」

 

「ああ、あそこなら丁度いいですね。勿論構いませんよ。 ただ、普段訓練に使っている騎士もいるので予め周知しないといけませんね」

 

 トントン拍子に話が進んで気持ちがいいですね。

 まあ、ここでの話し合いはあくまで歓談、相談なので改めて議題に出したり、予定を組んだりと忙しくなりますが私もアインズ様も優秀な人材を抱えているので問題なく事態を進められるでしょう。

 

 この後、魔導国、帝国間でのエルフ交流会の話の案を出し合い、同時に帰郷に連れていくエルフ希望者も大森林の事情に詳しく案内出来る者に今回は限るということで終わりました。

 

 

 ………ただ、このエルフの交流会が思いもよらぬ事件を起こすことを()()()はまだ知らないのでした。

 

 

 

 ○

 

 ○

 

 ○

 

 

 

「おい、また思いつきで仕事を増やしたな」

 

「こ、今回は私だけじゃないですって!! 魔導神!魔導神アインズ・ウール・ゴウン様が言ったことに乗っかっただけですからぁ!!」

 

「黙れ!帝国の皇帝である俺を差し置いて魔導神との間で話を進めるとは何事だ!!? 相手の不興を買ったらどうなるかなんてお前が一番解っているだろうがァ!!!」

 

「お、おっしゃる通りです……」

 

「それもこれも……おい辺境侯夫人(ラナー)! お前がちゃんと手綱を握っておくべきだろ!!」

 

「あらあら、皇帝陛下ともあろう方が己の失態を部下の妻に……アレーティア辺境侯の()()に求めるのですか?」

 

「だからお前の伴侶はあくまでアルス・ティアーズ辺境侯だと言っておろうがァ!!」

 

「はいはい、そうでしたね。 愛しの旦那様に免じてそういうことにしてあげますよ」

 

「こ、こいつ……!!」

 

「……あの~元凶の私が言うのもなんですけど、本題に戻りませんか?」

 

 相変わらず仲が悪いジルクニフとラナー。

 それを「ああ、いつものか」と半ば呆れながら見守る私とお姉ちゃんと側近たち。 え?私が言うなって?それはそう。

 

 今回集まったのは先のアインズ様との話し合いで出た案、魔導国保護下のエルフと帝国在住エルフの交流──もとい離れ離れになったエルフ達の再会を目的とした交流会の件ですね。

 これは元々ジルクニフとラナーも考慮していたことで、もう少し両国の情勢が落ち着いてから……と思っていて魔導国には既に提案していたそうです。 その流れを私とアインズ様がぶっ壊したというわけですね。はい。

 

 魔導国側は一先ず新たな神である魔導神を筆頭とした六大神信仰に代わる──本来信仰されてしかるべきであるアインズ・ウール・ゴウン信仰の布教が行われています。

 今までの人間至上主義ではなく、アインズ・ウール・ゴウンの下ではあらゆる種族へ平等に生と死が与えられ、信じる者は安寧を得る。 魔導王の──アインズ・ウール・ゴウンの下にこそ永遠の繁栄が、理想郷が存在するというような教義だったと思います。

 私は宗教には詳しくないのですが、原作で魔導国が出来た時にアインズ様がモノローグで語った、かつてのナザリック地下大墳墓で"アインズ・ウール・ゴウン"が見せていた世界を再現し、どこかにいるかもしれない仲間たちと再会した時にはこの国を自慢しようという考えの基作られた教義なんだと思います。

 今のところアインズ様も鈴木悟という人間が強く残っていますし、カルネ村で初めて人を殺すような体験もしていないので、そんなに酷いことにはならないでしょう。多分。

 

 と、長々話しましたがこのアインズ・ウール・ゴウン信仰への宗旨替え?が徐々に進んでいるものの、六〇〇年の歴史を持つ宗教だけに根付いた信仰を排するというのはナザリックを以てしても困難で、時折アインズ様自ら(パンドラズ・アクター)がその威光を示すというデモンストレーションを行っているらしいです。

 精神操作系魔法で思考を操れば楽だ……なんて考えましたが、バレると洗脳だなんだと大問題になり、周辺国家から邪教扱いされてしまうやもしれませんからナシですね。

 こればっかりは時間をかけるしかありません。

 

 そんな状況なのでエルフ達の問題は基本アウラとマーレが第六階層で面倒を見ているとか。

 ちなみに私はナザリックに行ってもそのエルフ達には会いに行ったことはありません。

 私が用があるのは第九階層ロイヤルスイートと宝物殿ぐらいですからね。

 

「一先ずはアレーティア、交流会自体はお前自身が帰郷し大森林の地理を把握してからでも遅くはない。 襲われたエルフの集落などの記録はおそらく法国──魔導国に残っているだろう。

 それにお前に昔聞いた話だと法国が森の中に拠点を築いていたのだから、そういった場所への道標が必ず存在するはずだ。 その辺りを問い合わせるといいだろう」

 

 おお。流石はジルクニフ。 私の昔話からそこまで導き出すとは。

 正直私はそんなこと思いつきもしませんでしたね。

 

「確かに、エルフ討伐軍の進軍は順調だったって私も聞いていたわね。 神官長たちからも時が来たら声を掛けるって聞かされていたわ。 だからその辺りの情報は残っているはず」

 

 本当ならその時が来ればエルフ王と王女(アレーティア)を警戒して漆黒聖典が総出撃する予定だった──とジルクニフの背後に控えていたお姉ちゃんが呟きながらも情報提供してくれました。

 

「尤も、魔導国になった時に人間にとって不利になる情報を破棄している可能性もあるけれど」

 

「あの襲撃の中そんなことできるんですか?」

 

「法国の歴史は長いから、そういう事態に陥った時の策はいくつも用意されている……って聞いた覚えがあるわ」

 

 ああ、六百年の歴史がありますからね。そういった事態に備えてあるのは不思議じゃありません。

 なんだったら原作でも魔導国に屈して何十年、何百年雌伏してでも内部から崩壊させるなんて計画を練ったりするぐらいですし。人間種のためなら何でもやりますからね。

 ならエルフもドワーフも人間種なんだから受け入れた方がよかっただろ……って、エルフと不仲なのはクソ親父のせいでしたね。おのれクソ親父め。

 

 そう考えると法国がドワーフなどの人間種も認められないのは、クソ親父という人間を裏切った人間種がいるせいなのでは……? アイツ、マジで余計なことしかしませんね。もう殺すしか……いや、殺したらダメでした。生きてナザリックに引き渡さねば。司書長とも約束しているんです!!

 

「あ、そうだ。 お姉ちゃんも一緒に行くでしょ?」

 

「え?」

 

「元々お姉ちゃんも行く予定だったならいいでしょ? お姉ちゃんがいれば戦力的にも問題ないし」

 

 お姉ちゃんが参加すれば()()()()()()()()()()()()()()()、アインズ様の護衛の層も厚くなって良いこと尽くめです!

 それにお姉ちゃんはアウラとマーレと会ったことがありますから、多少円滑に物事を進められるでしょう。

 

「えっと、でも……」

 

「いいじゃありませんか義姉様(おねえさま)。 折角ですから姉妹水入らず……とまではいきませんけど、ちょっとした休暇と思って楽しんできては?」

 

「おい、勝手に──」

 

「聖王国の件もありますしいいではありませんか陛下? 聖王国が戦力の貸し出しを申し出た時に旦那様の他に挙げられる戦力ですし、計画上丁度良いのでは?」

 

「ぐぅ……!!」

 

「それに、義姉様は法国から解放されてなお、法国と帝国以外の地をご存知無いと思うんです。 これを機に見識を広めるのもいいかもしれませんよ」

 

 ……流石ラナーというか、口が上手いというか。ジルクニフが何も言えなくなってしまってます。

 こうして、お姉ちゃんもエルフ国帰郷への参加が決まりました。

 ジルクニフは納得していないみたいでしたけど、丸め込まれてしまったから仕方ありません。

 

 

 この後、私は仕事を増やした責任を取るべく、ロータスたちに指示を出してエルフ達の村の位置のおおよその特定をしたりと忙しい日々を送ることになるのはまた別のお話です。

 とても疲れたので次は思いつきで仕事をしないようにしようと心に決めたのでした。

 

 

 

 





アレーティア
いつもの思いつきムーブをかまして怒られる。
魔導国で保護されたエルフ達に干渉しないのは、原作知識で悪いようにはされていないのを知っていて、ナザリック内で不興を買って実験台にでもされない限りアウラとマーレに仕える生活を送れるだろうという予測から。(WEB版参照)
加えて言うと、後ろめたい気持ちがあるから接触をしなかったという理由がある。


アインズ様
原作同様元の世界への帰還は微塵も興味がない。
ただ原作よりも人間性をかなり残しているので、そういう気持ちを理解しないことはない。
もしもかつてのギルドメンバーが一緒に転移したとして、その人物が現実世界への帰還を望んだらアインズは──鈴木悟は一体どうするのだろう?
そんな短編を読みたい・書きたい。
この世界で初の冒険を少し楽しみにしている。

魔導国側の奴隷エルフたち
基本、ナザリック第六階層で生活している。耳は治療済み。
結構な数がいるので交代でアウラとマーレの世話をしている。
原作より数が多いのでかなりウザがられている。それでも無碍にされないのはアレーティアという存在のお陰だったりする。
お世話していないエルフはアレーティアがナザリックに提供したエルフツリーの育成などをしている。



感想、高評価あると嬉しいです。よろしくお願いします。

後、ハーメルン用のXアカウント作ってみたので、よろしければフォローお願いします。

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