転生したらオバロ世界のエルフだった件について 作:ざいざる嬢
今更ながらオーバーロード四期良かったですね。
ラナーのダンスシーンには驚かされました。
聖王国編も楽しみです。出来れば前後編でやって欲しいという願望が…(笑)
大量の希少金属(この世界基準)を獲得したので早速幾らか換金してもらいました。
買い取ってくれたドワーフの人が目を見開いてどこでこんなに集めたのかと聞いてきましたが企業秘密です、とだけ答えておきました。
いや~しかし結構な大金になりました!次から弁償が必要になったらリユロさんにまた鉱山を紹介してもらいましょう。
さて、金銭も手に入れたので幾らかバザルさんに支払い、残りの金銭で鍛冶屋に弟子入りします。
そもそも何故鍛冶を習いたいと思ったかといえば簡単に言えば実験です。私は武技使用時は魔法使用不可、魔法使用時は武技使用不可……即ち戦士、魔法詠唱者という2つのビルドを切り替えて使うことが出来ますがこの2つしか出来ないのか?という疑問のもと生産職も身につけられないかと考え、こうして教えを請おうとしていた訳です。また、仮に身につけられたとしても経験はどうしても必要なので、戦士時や魔法詠唱者時は見本とする人たちがいますけど生産職の人はほぼいませんので。
何より、自分だけの武器…欲しくないですか?欲しいに決まっています!!
ジルクニフに強請れば支給されたアダマンタイト製の鎧みたいにオーダーメイドしてくれますが、自分に合っているかというと微妙です。鍛冶ができるようになれば今支給されているものもリメイクできるかもしれません。夢が広がりますね。
なので、どうせ弟子入りするなら1番腕がいい人に習いたいと思い、とりあえずバザルさんに誰が1番腕がいいか聞いたところ、それは鍛冶工房長だと言うので早速会いに行きましたが……。
「いきなり来て弟子にしてくれじゃと!?知識もない上にドワーフでもない者に教えることなぞないわ!!出直してこい!!」
はい、断られてしまいました。当然ですね。原作でも職人気質で気難しい印象がありました。そんな人にいきなり素人が鍛冶を教えてくれ、と詰め寄っても相手にされないでしょう。お酒も飲めませんしね。ちょっと考え不足でした。
なので、他に沢山いる弟子の方々に誰か鍛冶を教えてくれないかと頼んでみましたが、誰もが兵士の装備やマジックアイテムを作るので手一杯な状況だから他を当たってほしいと言われてしまいました。……体のいい厄介払いじゃないですよね?
ただ代わりに比較的手が空いてるだろうという職人を数人教えてもらったのでそちらを頼ってみます。
〇
〇
〇
「お主が鍛冶を習いたいという娘さんか?ワシはゴンド・ファイアビアドという。ワシでよければ基礎ぐらいなら教えてやれると思うがどうじゃ?」
「アレーティアと申します!こちらこそご指導ご鞭撻よろしくお願いします!」
「ははは!元気がいいのう!まずは鍛冶をするために必要なことがあってじゃな、それは────」
まさかの原作キャラ遭遇です。ゴンド・ファイアビアドさん、ルーン工匠…もといルーン技術開発家を名乗り過去の輝かしき栄光を取り戻すべく研究を続けている方です。
残念ながらレベルの関係上ルーン工匠としては実を結ばなかったものの、恐らくどのドワーフよりもルーンの可能性を信じ情熱を注いでいると思います。
鍛冶工房長に習えなかったのは残念でしたが、こうしてルーンの知識を持っている御仁に教えていただけるのは幸運だったのかもしれません。機会があればフールーダにでも紹介してみましょうか。案外お互いに話せば新しい気づきがあるかもしれません。
思えばルーンは原作──ユグドラシルには存在してはいたけど無かった技術。まだ全貌が明らかになっていない未知の技術とも言えます。過去にあった六つのルーンが刻まれたハンマーが最高傑作とのことですが、これを超える数を刻むことが出来ればもしかするとユグドラシルの武具にも匹敵するものが作れるかもしれません。
現地の素材では始原の魔法を使って作られた竜の秘宝でもない限りユグドラシル製の物には敵いませんからね。私もいくつかそれらしい物をクソ親父の宝物庫からパクって持ってはいますけど、レアリティ的には〈
…よくよく思えばどうしてあの宝物庫にユグドラシル製のアイテムがあったんでしょう?もしかして私の実力が神人みたいなのってあのクソ親父がプレイヤーの子孫的なアレなんですかね?うーん…考えるのはやめましょう。きっとその内分かるでしょう。むしろ分からなくてもいいです。誰かの地雷を踏みそうな気がするので…。
話を戻します。ユグドラシルのアイテム作成にはデータクリスタルというモンスターの素材とは別のアイテムが必要らしく、これの有無が現地とユグドラシルのアイテムの格差を生じさせているのかもしれませんね。この世界でそれを手に入れるには過去に転移してきたプレイヤーの遺産なんかを探す必要があります。探すとしたら…大陸の中央とかずーっと南の方か、もしくは王国から南西にある王国崩壊直前に青の薔薇が向かった滅びた王国の跡とかですね。後は八欲王が支配してたという都市のほぼ確実にギルドの跡地であるエリュエンティウ。
もしかすると、このアゼルリシア山脈の大裂け目の最下層にあったりするかもしれません。そこは原作でも調査されていませんし。
後、これはうろ覚えなんですが……今回私が標的にしているラーアングラー・ラヴァロードのいる溶岩地帯の溶岩は天然の転移門から流れてきているという記述があった気がします。その転移門の先を調べてみるのも面白いかもしれません。
大分脱線しましたがゴンドさんの説明も終わり、実際に鍛冶を体験してみます。
ところで金槌とハンマーって何が違うんでしょう?大きさ?
〇
〇
〇
ゴンド・ファイアビアドはルーン工匠を名乗っているが、偉大な祖父と父の才を受け継ぐことが出来なかった。それでも日々ルーン技術の可能性を模索していた。
しかし、研究を続けるも目に出る成果は出ず何より自分の発想を実行しようとしても自分にそれを行える技量がなく、ただただ鬱屈した日々を過ごしていた。
そんなある日、外からやってきた人間の娘が鍛冶を教えてくれる人を探しているという話を聞いた。大金を所持しており金払いは良さそうだと──ルーンの研究には資金と鉱石が必要なため──名乗りを挙げた。ここしばらく何の成果も得られていなかったのもあり、ちょっとした気晴らしにという気持ちもあった。誰かに教えてる最中に気づくこともあるだろうと考えながらアレーティアと名乗る顔を隠した娘に鍛冶を教え始めて数日が経ち……ゴンドは目の前に可能性の原石を見た。
「うーん…ダメですね。私が欲してるレベルに達してない……。やっぱりもっとレアな鉱石を使わないとなのか……」
「いや、これでも十分だと思うんじゃが……とんでもない出来じゃぞ?始めて数日なのに腕は間違いなく儂を上回ったではないか……。この剣だって希少鉱物を使っておらんのにどこぞの名剣と比べ物にならんぐらいに鍛えられておる。何が不満なんじゃ?」
「これじゃあ使い捨てる分には構いませんけど、メイン武器として使うには弱すぎるんですよ。折角鍛冶が出来るようになったんですから自分で作った武器を使ってみたいんですけど、まだ足りないんです。」
そう言い出来た剣をその前に作っていた武器の山に重ねる。重ねられた武器の高さは悠にゴンドの身長を超している。どれもここ数日で槌を振るい始めたとは思えないほどの出来栄え。商人会議長や鍛冶工房長に見せれば良い反応が返ってくるには違いないが、それでも彼女は満足しなかった。
正直に言えばもうゴンドが鍛冶について教えられることは何もない。一を教えれば十以上になって返ってくる。わずか数日で、どの鍛冶職人の腕をも抜いてしまったのではないかと思わせるほどの才覚。才能がないゴンドの心の中には嫉妬心が渦巻いていた。
…しかし、それと同時に、もし彼女がルーン技術を身につけたらどこまで辿り着けるのかという希望が生まれてもいた。自分に技術は無いが知識はある。亡き父も技術書を読み解いた自分の考えを肯定してくれた。故に、ゴンドは自分で成し得なかった夢を、ルーンの未来を彼女に託してみることにした。
「…それなら、魔化ではなくルーンを刻んでみるのはどうじゃ?魔化とは違い時間はかかるが金は魔化よりかからんし刻む文字によってはより強化出来る。儂は……ルーン工廠としては無能じゃが知識だけは持っておる。他のルーン工匠を紹介してもいい、どうじゃ?やってみないか?」
──溺れる者は藁をもつかむという言葉がある。ゴンドはまさに今溺れていた中で藁を掴んだ。
そして幸運なことにその藁は藁ではなく……溺れる自分を引き上げるロープだった。
「ルーンですか?帝国にもそういった物が刻まれている品々があるのは知っていますが……詳しく聞かせてもらっても?」
次回予告という名のナニカ
アレーティア「実験に希少鉱石が足りないんでまた案内してください」
リユロ「ま、まあいいだろう」
数日後
アレーティア「足りないからまたお願いします」
リユロ「また!?あんなに獲ったのに!?」
更に数日後
アレーティア「フロスト・ドラゴンの素材が欲しいので案内してください。」
リユロ「」