転生したらオバロ世界のエルフだった件について 作:ざいざる嬢
今回、独自設定とオリジナル要素を多々含んでいますのでご注意を。
ゴンドさんにルーン技術を習い、他のルーン工匠の方に指導していただいてから早数日……完成しました。
まさか伝承のあのハンマーを超える程の物が出来あがろうとは……ゴンドさんも指導してくれたルーン工匠の方も泣いています。ルーンの新たな可能性を見たと。噂を聞きつけて見に来たルーン工匠の方々も目を輝かせて剣を見つめています。
ゴンドさんも「儂は…儂の考えは…ルーン技術への想いは間違っておらんかったと……証明してくれてありがとう……!!」と号泣しながら手を握ってくれました。
それもそうですね、ゴンドさんの考えはどれも間違ってはおらず、恐らくレベル的な問題で再現出来なかった事が複数あったように感じました。
ただ…男泣きしてる皆様には申し訳ないんですけど、正直物足りないです。
何せルーンを
正直、七つで十分だと思います。
しかし私が目指す高みはもっと上、ユグドラシルの武具のレベルを目指しています。この剣もレベル的に言えば凡そ五十程度でしょうか?
ただ、このルーンを学ぶ過程で思わぬものを身につけられたのは予想外の収穫でした。それについてはまた後程語ります。
七つしか刻めなかったのは恐らく素材に問題があります。この七つ刻んだ剣はアダマンタイトやオリハルコンといった希少金属を惜しみなく使っています。
ぶっちゃけ、私が前回採取した量では試作なども含めて到底足りなかったのでまたリユロさんに案内してもらい、今度は掘り尽くすレベルで掘りまくりました。必要としていたオリハルコンやアダマンタイトなどの鉱脈が見つかったのは本当に幸運でしたね。
あの時のリユロさんは「こんなに掘れるならもっと早く掘っておくんだった。なんで…なんでもっと早く教えてくれなかったんだ」と項垂れていましたが気のせいです。案内したのはリユロさんなんで私に責任はありませんね。
ちなみに、あまりにも多く掘りすぎて
一応この根源の星霊を紹介するとレベル九十相当の高位精霊で私が召喚できる最強のモンスターです。見た目は人型ですが、外見は皮膚が(?)宇宙のようで、星空のように所々が発光している…と言えば分かりますか?もっと分かりやすく言えばスマブ〇のタ〇ーとか無〇転生のヒ〇ガミみたいなやつだと思ってください。
初めて召喚したのはあのクソ親父にベヒーモスで半殺しにされた頃です。あのベヒーモスより強いモンスターを召喚できれば……と召喚魔法に没頭していた頃に急に使えるようになったスキルです。
嬉々として使ってみたものの当時の私のレベルでは制御できず、あのクソ親父がベヒーモスと一緒に全力で戦ってようやく倒せたというぐらいには強かったです。その後命の危機もあってか、アドレナリンがドッパドパのせいか、ものすごく興奮して抱きしめて「私のアレーティアが!私のベヒーモスを上回るものを召喚できるなんて!素晴らしい!素晴らしいいいいい!!」と大声を上げていたのは…あまり思い出したくない思い出ですね。
そんな原初の星霊でしたが、ここ最近でようやく制御できるようになってきたのでこうして試しに召喚しています。
レベル九十なだけあって使う魔法は強力。私も使える〈
さて、この剣を量産しろと言われれば私であれば可能です。製作に掛かる時間も魔化に比べて遜色ないところまで出来ています。ですが、コスト的な面を考えるとあまり現実的ではないです。
ただでさえ希少なアダマンタイトやオリハルコンといった希少鉱石を大量に使いますから素材的な問題があります。
また、素材に妥協したとしても低位、中位のルーンであればミスリルまででも三文字までは問題なく刻めますが、もっと多くのルーンを刻むにはそれ以上の鉱石を用意しなければなりません。そしてアダマンタイトやオリハルコンでも低位、中位、高位のルーンを含めても七つまでが限界でした。
即ち、鉱石だけでは七文字が限界なので、また別の素材を模索しなければなりません。
なので……試し切りも兼ねていよいよ挑戦しに行きましょうか!ラーアングラー・ラヴァロード!!
〇
○
○
さて、ゴンドさん、バザルさん、そしてゼンベルを引き連れてやってきました王都フェオ・ベルカナへの難所の一つ、溶岩地帯!
当初の目的、チョウチンアンコウの様なモンスターのラーアングラー・ラヴァロードに遂に挑みます!
さて、今回は
なぜこのような仕様になったかは…ルーンが関係している、と言えば分かりますかね?
「ところで…ゴンドさんとバザルさんは分かるんですけど、ゼンベルはどうして?この溶岩地帯は普段湿原や湖畔で暮らすリザードマンには厳しい環境ですよ?」
「いやあ折角だからよ、こういう所になんて滅多に来れるもんじゃあねえし見物にな!…ついでと言ったら何だが、後は姐さんの戦いっぷりを見てみたいわけよ」
「そうじゃな…ゼンベルも
「儂としてもルーンの可能性を拓いてくれたお嬢さんがこんなことをしなくてもと思うんじゃが……せめてモンスターを変えんか?ラーアングラー・ラヴァロードはあまりにも危険すぎる。今からでも遅くない、一度帰ってゆっくり考えた方がいい」
う~ん、ゴンドさんもバザルさんも私を心配してくれるのはありがたいんですが…。案内だけしてくれたら帰ってくれて構わなかったんですよね。
まあ、守りながら戦うのは少々手間ですが出来ないことはないのでこれも一つの経験として糧としましょう。
「では一応防護魔法は掛けておきますけど、私とアレの戦いに巻き込まれないようにしてくださいね?」
いくつか魔法でバフを盛ったところで…いざ開戦!
〈
──ならば教えてあげましょう。
この日この時、私の
「まずは地の有利を奪いましょうか。〈
ダムの水の放出を彷彿とさせる大規模水属性魔法〈激流〉でまず周囲の溶岩を一気に冷ましていきます。全てを冷ますことはできませんが一部をこうして固めることによって足場を確保します。転移門から絶えず溶岩が流れてきますが一時的にでも足場を確保できればいいので無視します。
固まった溶岩の上に降り立つとラーアングラー・ラヴァロードは餌が近寄ってきたとばかりに疑似餌のような部位──触腕をこちらに伸ばしてきます。なので、早速〈セブンスター・ルーン〉の出番です。武技は使えませんが私の戦闘技術には何ら遜色ありません。触腕を切り裂いてやります。
ズバッといい音を立てて触腕が切り裂かれました。これに驚いたのか、ラーアングラー・ラヴァロードは怒り一度溶岩に潜り勢いをつけて飛びかかってきます。なかなかの速度ですが私からすればまだ遅い。むしろ飛び散る溶岩の方が危険です。大きく開いた口に無詠唱化した〈
勢いは落ちそのまま冷えて固まった溶岩の上に落下しました。足場に亀裂が入りましたが構わず接近して剣で斬りつけます。この鱗も確か原作でオリハルコンを凌ぐ硬さを持っていると言われていた気がしますがこの剣──〈セブンスター・ルーン〉の前では面白いぐらい簡単に切り裂くことができました。
この剣に刻まれたルーンの付与効果は七つ。素材はアダマンタイト、オリハルコン等の希少金属を高レベル生産職の鍛治を得た私が鍛えているんです。王国のレイザーエッジを超える切れ味を持っていると言っても過言ではありません。
この日まで強者だったラーアングラー・ラヴァロードは長らく感じていなかったであろう痛みに苦しんでいます。ちなみに戦士化して武技かスキルで斬っていれば一撃でした。魔法詠唱者で良かったですね!
そして、トドメとばかりに〈セブンスター・ルーン〉でラーアングラー・ラヴァロードの皮膚にルーン文字を刻んでいきます。これは生産職としてのルーンの刻印ではなく、魔法詠唱者としてのルーンの刻印、攻撃のためのルーンです。
刻んだ文字は″
ラーアングラー・ラヴァロードの皮膚を突き破り私の身の丈を超える大きさの氷が出現しました。ラーアングラー・ラヴァロードは痛みにのたうち回って溶岩に飛び込んで逃亡を図ったようですが逃がしません。
「〈
先程と同じように剣で空中に″
そしてこれこそ、思わぬ副産物である
この刻印魔法は一文字で発動するものから、元々存在する位階魔法を強化する形で使用する付与魔法としても使えます。
元よりある
ただ私の使える高位の魔法ってどれも規模がとんでもないので、人がいる所で使おうものならどんな被害が出るか分からないため、試す場所は考えないといけません。
ちなみにこの剣でなくとも普通に指とかでもルーンは刻めますが、この〈セブンスター・ルーン〉で刻むとボーナス効果があるのでそれも利用しています。
さて、こうして当初は倒して経験を積むことが目的でしたが、ルーンという思わぬ副産物のお陰でこの素材にも利用価値ができたというもの。現時点ではこの〈セブンスター・ルーン〉が最高傑作ですが、この素材や他の高レベルのモンスターを素材にすれば七つ以上ルーンを刻むのも夢ではありません。
胸を高鳴らせて次はどんなものを作ろうかと思いを馳せていると、ゴンドさんが私のもとに駆け寄ってきました。
「お、お嬢さん今のはなんじゃ!?ルーンで魔法を使ったのか!?」
鬼気迫る感じですね。まあ…確かにルーンを刻んで武具を作るだけの技術だったのに、急に魔法としても使えるなんて言われればルーン開発をしているゴンドさんにとっては信じられないことなのかもしれません。
「ええ。この剣でルーンを刻まなくても……ほら」
一応目の前でも見せてあげました。すると目を輝かせて大声で笑い始めました。気でも狂いましたか!?私何かやっちゃいました!?
「儂は…ルーンはまだ先があった!これを笑わずしていられんわい!これを廃れゆく技術と思っていた連中を見返せる!ルーンはまた蘇るんじゃ!嬉しくて笑いが止まらんわい!わはははははは!!」
気が狂ったわけではないようなので安心しました。後ろの二人もちょっと引いてます。なんでしょう、どこかフールーダに通ずるものがあるというか……今度紹介してあげましょう。
こうして私のドワーフ生活は終わりを迎えました。
ラーアングラー・ラヴァロードを倒したので、目的を果たした私は多くのドワーフの方々に──主にルーン工匠の方々に──別れを惜しまれながらフェオ・ライゾを後にしました。
ゼンベルには折角なので作ったルーン武器の一つをあげました。またいつか会おうと握手を交わして。
ああ、勿論ルーン工廠の方々にもいくつか置いていってますよ?六文字ぐらい刻んだやつもありますが、アレはそこまで出来は良くない(アレーティア基準)ので置いていっても問題ないです。
また機会があれば来たいものです。
おまけ ダイジェスト風味
そういえばフロスト・ドラゴン!忘れていました!!リユロに案内してもらいましょう!!
「何用だ人間の小娘!その身につけている装備を置いて去るなら見逃してやっても……」
「武技〈炎斬〉!!」
「ぐわああああああ!???」
「命が惜しければ卵と鱗と牙と骨と……諸々私に差し出しなさい」
「父上!おのれ人間風情があああああ!!」
「やめなさいトランジェリット!力の差が分からないの!?」
「その名前!原作で死んでたしこいつぐらいはいいですよね!!武技〈閃光〉!!」
「なにを……」
首を落としてやりました。ヨシ!一匹丸々手に入ったのは嬉しいですね!
あ、ついでに宝物庫の中の物も少々拝借しましょう。私が見終えたら次来た時にでもルーン工匠の方々にあげれば喜ばれるでしょう。
「ば、ばかめ。その宝物庫は我々が全力で攻撃しても開かな……開いただとぉ!?」
胸元火傷しているのに元気ですねオラサーダルク。他の妃たちなんて震えて動けなくなっているじゃないですか。寒いんでしょうか?
扉については多分今盗賊化しているのか、鍵開けスキルみたいなものが発動したのでしょう。あっさり開きました。
さてさて……おお!それはもう見たことがないぐらいの財宝が山のようにあります!これだけあればまた帝国で私がやらかしたとしても問題がないぐらいにありますね!
ただ、これは本来ドワーフの物……いくつか拝借するとはいえ全て持ち去る気はありません。
今後の武具製作に役立ちそうなものとルーンの技術書などを
ああ、ちゃんと扉は閉めないとですね。指さし確認ヨシッ!
「何故閉めた貴様あああああああ!!」
「開けたら閉めろって習わなかったんですか?」
「黙れええええええ!その宝は全て私のも……」
「いいえ!持ち帰って結構です!卵もここに!なのでどうか……」
「キーリストラン!お前えええええ!!」
喚いてばかりでうるさいですね。無詠唱化した〈
「話の分かる相手は嫌いじゃないですよ?卵は二つですか……そんなに多産じゃないんですね。」
「申し訳ありません。元々我々ドラゴンは長命故に子を多く残さないので……」
「いえいえ、お気になさらず。ああ、それと……私も長命でして、何事もなければ後三百年以上は普通に生きられると思いますので……
あれ?なんか絶望したような顔をしてます。末永くよろしくお願いします、と伝えたつもりなのに……。
とりあえず、目的のものは全て手に入れたので帝国に帰りましょう!溶岩地帯の転移門はその内通ってみます!ワクワクが止まりませんね!!
・根源の星霊召喚、根源の星霊
ブルーレイの特典「プロローグ 下」に名前とレベルだけ登場したモンスター。
登場してすぐ退場したため詳細不明。
ベヒーモスと同じく普通の手段では召喚できないがアレーティアの場合、生まれながらの異能によって授かったものなので設定はオリジナル要素たっぷり。
ベヒーモスより強い。
・刻印魔法(ルーンマジック)
完全オリジナル、習得条件はルーン系の職業とドルイドを習得していること。
元ネタはケルト神話でドルイドがルーン魔法を使っていたというところから。
魔法というよりスキルという方が多分正しい。
最強化した魔法を更に強化できるが、代わりに二重、三重化は出来なくなる。
なお作者はルーンにわかなので間違っている可能性はあるので間違っていたら申し訳なく。
・ゴンド
今回最大にアレーティアの恩恵を受けた人。
ルーンの新たな可能性を見て他のルーン工廠をまとめあげ技術の復活と改革を目指す。
・ゼンベル
基本は変わらないものの、アレーティアの作った槍を持っていてルーンが四つ刻まれている。多分フロストペインより強いけれどゼンベルは自分の力だけでフロストペインの所有者を倒したいはずなのでザリュース戦では使わないはず。
・ラーアングラー・ラヴァロード
被害者その1
この世界でも割と上位の強さを持っていたため、試し斬りもかねて倒された。
炎に対する完全耐性は持っていたが雷や氷には耐性がなかった設定。
もしもアレーティアが超位魔法の天地改変なんかを使えていたらもっと楽に倒されていた。
・ぺ・リユロ
被害者その2
気づけばアレーティアに採掘所を三ヶ所掘り尽くされた。
もっと早く掘っていれば全てクアゴアの物になったのにと案内したことを後悔している。
更にフロスト・ドラゴンの元に案内させられてしまいドラゴンに気づかれる前に別れたもののバレたら……
・オラサ―ダルク
被害者その3
アレーティアとの実力差を理解できずわからされた挙句、自分達では開けられなかった宝物庫の中身を奪われ、子供一人と卵まで奪われた。
傲慢だったのがいけなかった。命あるだけ御の字。
・トランジェリット
被害者その4
原作で死んでたから殺してもいいよね!という脳筋思考で処された。
後にルーン武具の礎となる。
・キーリストラン
被害者その5
原作で上手く立ち回ったヘジンマールの母龍
勘違いでもう逆らえないと思ってしまい、今後は他の妃と一緒にオラサーダルクを抑えるべく行動する予定
・ジルクニフ
被害者その6…もとい0
次回、帰って来たばかりのアレーティアを一発ぶん殴ろうとしているがそれを超える厄介ごとをアレーティアが持ち帰ってきたため胃に大ダメージが入ることが確定
ここまで読んでくださりありがとうございます。
遂にUAも20万超えと嬉しい悲鳴を上げています。
また、コメント、高評価はとてもモチベーションが上がるのでどうかよろしくお願いします。