転生したらオバロ世界のエルフだった件について   作:ざいざる嬢

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更新遅れて申し訳ない……。

忙しかったのと、この話の展開を四つぐらい書いてどれにするかですごく悩んでました。



アレーティアと戦争part5 〜英雄死す〜

 

 

 待ってましたよぉ!この瞬間(トキ)を!!

 ガゼフ・ストロノーフ。オーバーロード作中で私の知る限りアインズに最も気に入られた人間の一人だ。それに周辺国家最強の戦士としても名が広まっている。

 彼の人柄は素晴らしいと思う。カルネ村を救った時に現れた怪しげな魔法詠唱者であるアインズに馬上からではなく地に足を着けて感謝の気持ちを伝えられる。王国民のために命を張り投げ出せる。下手したら帝国の騎士たちよりも高潔な精神を持っている。

 また、平民出身で傭兵として戦い腕を上げ今では王の片腕にまで成り上がった功績も持つ。

 王国の貴族のボンクラ共からしたら面白くない、平民風情がなどと思うだろうけどこの世界に生まれた私は彼の偉業を称賛する。

 

 

 そして──だからこそ叩き折りがいがある。

 

 

 そんな経歴を持つ彼がそれを上回る圧倒的実力者に敗れたら?

 王国で彼に憧れていた国民たち、なんだかんだ武力だけは認めていた貴族たち、最も信頼を任せていた王たち全ての心をへし折ることができる。

 

 

 ……いや、一人だけ動じなさそうな人がいましたね。あの人には正直敵に回られたら面倒なので早々に抱き込むか処理したいところなんですけど。

 

 

 彼を倒せば後は簡単だ。最早王国に帝国に勝てる戦力は冒険者を除けば現状無い。王国は実質帝国にはもう歯向かえない。

 ランポッサ三世を捕虜にしようがしまいが結果はもう変わらない。

 

 おっと、そんなことを考えていたらガゼフが走って跳躍して……おお、届いた!?

 

「〈斬撃〉!」

 

「ニンブル下がりなさい!〈重要塞〉」

 

 まさかのレイナースが間に入り槍であのガゼフの攻撃を防ぎましたよ!?しかも〈重要塞〉まで使える様になっているとは……教えたの誰でしょう?ルミリアは使えないはずなのでナザミ?それとも自前?

 

「くっ、やはり手強い!陛下、御無事ですか!?」

 

「戦士長……!私は無事だとも。しかし、私のために多くの者たちが……」

 

「陛下、申し訳ありませんが悲しむのは後です。今はこの窮地を脱することだけお考えください」

 

 後から追いついた戦士団も──大分数が減っている様ですが──王の守りに入りましたね。

 

「陛下ー!!」

 

 ……ん?あれはレエブン侯?それに親衛隊の元冒険者チームまで。拘束していたはずでは??

 

「レエブン侯、一体どうやって抜け出したのですか?」

 

「へへっ、盗賊を甘く見てもらっちゃあ困る。マジックアイテムが無くても縄だけの拘束ならどうにかなるってもんさ」

 

 すごく得意げに盗賊……確かロックマイアーが言ってきますが、生きてればいいのでまあそんなにって感じですね。それに、彼らが所持していたマジックアイテムや装備は没収しているので脅威度もそこまでないです。

 さて、この場には現状王国の重要人物、最大戦力が集まったことで舞台は整いました。なので始めるとしましょうか。

 

 

 

「では改めて自己紹介させていただきます。私は粛清騎士、皇帝陛下より王の身柄を捕らえるべく参りました」

 

「そうか、私はリ・エスティーゼ王国戦士長ガゼフ・ストロノーフだ。先程戦った四騎士だったか……一人は倒したが二人とも凄まじい強さだったぞ」

 

「一人は倒したんですか……」

 

 恐らくルミリアですね。負けてしまった様です。それを避けるべくナザミとセットにしていたのですが、上手くいかないものですね……。

 ああ、ルミリアの訃報にニンブルもレイナースも流石に驚いている様です。

 

「なんですか?ルミリア様を倒したから私も倒せるとでも言いたいんですか?舐めないでほしいですわね……!」

 

 苛立った様子でレイナースが槍を構えています。やる気があるのはすごく評価高いんですけどどうでしょうね?まだガゼフ相手は厳しいんじゃないかな……?とはいえ攻撃力の高さなら新旧四騎士で最高みたい(ナザミの防御力の方が上)なのでワンチャンあるといえばありますが、ガゼフにそれが通じるかと言われれば微妙です。

 

「粛清騎士様……コイツやってしまっても構いませんわよね?」

 

「レイナース落ち着いてくれ!勝手に交戦するな!」

 

 とか考えてる間に滅茶苦茶好戦的になってるんですけどどういうことです??戦う分には構わないんですけどせめてニンブルと組んで挑むべきでは?

 ……はっ、それはダメでした。ガゼフは私が相手をすると決めてました。

 

「レイナース、今回は私がやりますので下がってください。この戦いがこの戦争の幕引きになりますので」

 

「……承知しましたわ」

 

 レイナースを下がらせて私も武器──マジックアイテムでも何でもない奪い取ったミスリル製のメイスを無限の背負い袋から取り出し戦闘態勢に入ります。何故メイスかと聞かれたら一番加減がしやすいからですね。ルーンも刻んでませんし、下手に相手を殺すことも──当たり所さえ悪くなければ──ないはずです。

 思えばかつてカッツェ平野で……ナイトリッチでしたっけ?結構強めのアンデッドを潰れたトマトのようにしてしまった記憶がありますが、あれは例外です。はい。

 

「王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ、貴方に鮮血帝の剣であるこの粛清騎士が一対一の決闘を申し込みます。──この戦争最後の戦いを」

 

 ここでスキル〈威圧〉を発動。精神面に負荷をかける……みたいなスキルです。〈絶望のオーラ〉より安全なので相手にプレッシャーを与えたい時は便利なスキルです。

 そこらの兵なら気絶するか震えて動けなくなったりするのですがガゼフは果たして?……おお、歯を食いしばって耐えましたね。流石精神力は最高峰、どこかの岩で出来た椅子をぶん投げられてビビって戦意喪失していた女戦士とはそこが違いますね。

 

「おっと、決闘を受けていただく前に対価について提案があります」

 

「提案だと?」

 

「はい、これより私とガゼフ・ストロノーフによる一対一の決闘で、もしそちらが勝てばエ・ランテル近郊を割譲するだけでそれ以上の要求はしないと約束しましょう。無論、王国にしばらく……期限はそちらで決めてもらって構いませんが、その期間は帝国が侵攻しないことも約束します。

 ただし負けた場合は……これ以上侵攻はしませんが、こちらの要求を全て呑んでいただきます」

 

「ふざけるな!そんな条件呑めるわけないだろう!?」

 

 レエブン侯が叫びます。アニメでラナー王女に「ダメだ!」と叫んだ時ぐらいには大声でしたね。でもこればかりはどうにもならないんですよね。

 

「しかし、この条件を呑んでいただかないとこのまま王国軍を蹂躙してその足で王都まで侵攻することになりますけどそっちの方がいいですか?」

 

「なん……だと……?」

 

「その場合はこの場にいる貴方たちも捕らえて捕虜にしないといけません。後は……分かりますね?」

 

 これは提案という名の脅迫です。拒否権なんて最初からないんです。拒否すればそれ以上の惨劇が待っているのですから。

 それに気づいた王やレエブン侯はガゼフに全てを託すしかない訳でして。

 

「……その決闘受けて立つ!」

 

「戦士長!」

 

 そして、ガゼフもそれに応えるしかない……この時点で実質詰みですね。私に負けはないので。

 

 

「ありがとうございます。お礼と言っては何ですが能力強化の時間ぐらいは待ってあげます」

 

「何?貴様はいいのか?」

 

「ええ、理不尽な脅迫をした罪悪感はあるのでそれぐらいは譲歩しますとも」

 

「……ではお言葉に甘えさせてもらうぞ。武技〈能力向上〉〈能力超向上〉──」

 

 やはりバフ盛りは必須ですよね。ガゼフも私が自分より上と認識しているのか強化系のポーションも飲んでこれでもかと備えてます。

 それに対して私は敢えて何もしていません。料理バフも扇動スキルによるバフもありません。しかし、今の私からすればガゼフ程度ならそんなことをしなくとも相手出来ます。むしろバフ盛りしたらワンパンしてしまうので強化はしない方がいいです。

 

 

「準備は万端みたいですね」

 

「ああ、お陰様でな」

 

「では──始めましょうか」

 

「行くぞ粛清騎士!」

 

 

 ◯

 

 ◯

 

 ◯

 

 

 

 二人の戦士と騎士が互いに剣を取り向き合う中、それをこの場に残ったランポッサ三世、レエブン侯、親衛隊の元オリハルコン間冒険者チーム、そして生き残った戦士団の面々は固唾を呑んで

 

「果たして……戦士長殿は勝てるのだろうか」

 

 ポツリと、それでいて全員の耳に入る程度の声が思わず出てしまいレエブン侯は急いで口を噤んだ。だが気持ちは分かると誰もが納得はする。なにしろあの騎士──万を超える兵たちを殺し尽くした死神──は到底理解出来ない攻撃の数々を繰り広げていた。

 剣を振るえば雷が、氷が、炎が兵を襲い挙句聞いたこともない魔法で容易に自分を含め経験豊富な親衛隊すら無力化した強大な敵。それを相手に不安を抱くななどとは誰も言えない。

 

「正直分かりませんが……もしかすると可能性はあるかもしれません」

 

「どういうことだ?」

 

「はい、冒険者の中にたまにいるのですが魔法詠唱者だった者が急に剣を取り戦士としての技量を身につけようとして失敗する、ということがあります。

 確かに魔法を扱え戦士としても戦えるのであればあらゆる状況に対応出来る……まさしく英雄と呼ぶに相応しい強さを得ていることになります。

 大抵そういう物語の英雄に憧れた駆け出しがやりがちなことですが、結局は中途半端に終わり大成しない者がほとんどです。それならば一つのことに特化した方がより強くなれます。もしも粛清騎士の力が戦士としてのものではなく魔法詠唱者としての力ならもしかするとそういうこともあり得ます。

 そして……あれだけ猛威を振るった魔法の数々を使って魔力が減っていないわけがありません。大分消耗していると考えるべきでしょう」

 

「なるほど、戦士としての力はそれほどでもない可能性があるということですね」

 

「ええ。無論これは噂にあったフールーダ・パラダインを上回る実力、というのを前提に考えた希望的観測ですので……」

 

 とはいえこの説明にはこの場にいる全員が僅かに希望を抱いた。

 どうかその話の通りであってくれと神に祈る。どうか戦士長に勝利をもたらしてくれと。

 その祈りが通じたかは不明だがガゼフのコンディションは激戦の後で疲労は残っているものの数時間前よりそのステータスは向上していた。

 手強い強敵──ナザミとルミリアとの戦いは確実に彼の力になり、今の彼は指輪の力がなくとも英雄の領域に立つ力を持っているだろう。更に武技による身体能力の向上により彼は更にその先に立とうとしていた。

 そして遂にガゼフが剣を上段に構え粛清騎士へ向かい──

 

 

 

「武技〈土竜叩き〉!!」

 

 

 

 

 ──その瞬間、粛清騎士の姿がブレてガゼフの姿が消えた。遅れてドオオォォン!という轟音が地面から大気へと響き渡り、地面が粛清騎士を中心にクレーターのように陥没した。

 

 

 

 

「………は?」

 

 

 誰の声だったろうか。そんなことを誰も気にしていられない。ただ目の前の現実が理解出来なかった。

 そこからガゼフの姿が消え、そこには粛清騎士が()()()()()()を振り切った姿のみが残っていた。

 ただ、前方には先程はなかった底が見えない穴が発生していた。

 

「い、一体何が……!?」

 

「せ、戦士長はどこに!?さっきまであそこにいたはずなのに何処に消えた!?」

 

「まさか魔法!?そんなことも可能なのか!?」

 

 ざわめく王国の見届け人達を見た粛清騎士は淡々と事実を口にする。

 

「さて、私の勝ちですね。ああ、ガゼフ・ストロノーフなら……この穴の中です」

 

 粛清騎士の指差す穴の大きさは凡そ人が一人入れる程度の大きさしかない。

 

「せ、戦士長おおおおおおお!!!」

 

 思わず戦士団の何人かが埋められたガゼフへ絶叫を上げる。ランポッサ三世とレエブン侯もガゼフの無事を願いたいが現状それは許されない。

 何故なら新たに武器を取り出した粛清騎士が既に目の前に迫っていたから。

 

「彼の安否が気になりますか?ご安心ください、生きてますよ。王国の宝物に守られていなければ死んでいましたね。早く掘り出して治療を受ければ命に別状はないはずですよ」

 

 ガゼフはこの一撃をもって死んでもおかしくない攻撃を受けたが、生きているのは王国五宝物の一つ守護の鎧(ガーディアン)に付与された致命的な一撃を避けるという能力によってだ。これによりガゼフは即死を免れた。また、ポーションよりは遅いが不滅の護符(アミュレット・オブ・イモータル)により僅かではあるが少しずつ傷は癒えていく。追撃さえなければガゼフが死ぬことはないのだ。

 それを知りランポッサ三世は安堵の息を吐く……がそうも落ち着いてはいられない。

 

 

「決闘は私の勝ちです。なのでランポッサ三世、近日中に改めて使者を送りますので我々の要求を全て呑んでいただきますね。ああ、そんな絶望的な顔をしないでください。少なくとも王国を滅ぼす、ということは今の帝国はしませんので」

 

 そう、負けた。負けたのだ。戦争も決闘もなにもかも。これから先の王国の未来を思うと少なくとも明るい未来は見えないなとランポッサ三世は思わず自嘲する。全ては王国が出した誤った判断で民を苦しめてしまうことに胸が張り裂けそうになっていた。

 

 

 粛清騎士は他の二人の四騎士を連れこの場を立ち去っていった。

 

 

 

 そうして王国と帝国の戦争は終わりを告げた。

 結果は明白、王国の惨敗、そして帝国の圧勝。同時に周辺国家に王国軍十五万の内およそ四万を単騎にて滅ぼしたという粛清騎士の名が轟いた。

 

 

 

 

 ○

 

 ○

 

 ○

 

 

 

 

「あ~やっと終わりました。思いの外スムーズに終えられて良かったです」

 

「……なんというか、王国民には同情します」

 

「これが戦争ですからね。個人の意思ではなく、国の思惑で望まなくても戦わなければいけない最低の戦いです」

 

 戦争を終えて思わず愚痴ってしまいましたが忌々しい戦争も計画通りに進み、後処理はジルクニフに丸投げすれば万事解決──ああ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。日を改めてそれは行うとしましょう。

 

 転移の魔法で戻ってくるとジルクニフや他の騎士達が駆け寄って来て……ん?なんだあれ?

 

「アレーティア、よく戻「陛下、ちょっとそこどいてください」

 

 真っ先に駆け寄ってきたジルクニフを押し除けて違和感を感じた場所にフレイム・オブ・アゼルリシアを振りかぶると……

 

 

「……うおおおおおお!??」

 

「なっ!?何者だ!?」

 

「透明化か!さては暗殺者か!!」

 

「陛下お下がりを!」

 

 

 見知らぬ人物──頭から指先、爪先まで全身を全て覆い尽くした不審者が姿を現しました。

 こんなやつ原作にいましたっけ……?イジャニーヤの暗殺者より隠蔽に優れているのでかなりの実力を持った暗殺者なのは間違いないですね。見た目不審者ですけど。

 よし殺そう。雇い主が誰かは一度殺して生き返らせてから吐かせればいいんです。生まれながらの異能(タレント)で〈真なる蘇生(トゥルー・リザレクション)〉は習得済みなので問題ありません。

 

 

「くっ、聞こえるか!?今すぐ撤退す──」

 

「遅い」

 

「ぐわあああああああ!?」

 

 如何に手練れだろうと私の方が上ですね。敢えて背後に回ってフレイム・オブ・アゼルリシアを背中から腹にかけてブッ刺してやりました。これでもう逃げられません。

 

「ではさようなら。スキル〈爆裂剣〉

 

「や、やめ───」

 

 

 フレイム・オブ・アゼルリシアが真っ赤に輝き爆発し確実に不審者の命を消し去りました。フレイム・オブ・アゼルリシアに刻んだルーンで威力も上がっているので過剰攻撃にも程がありますがジルクニフの安全を考えると仕方ありませんね。

 今残っているのは身体のいたるところが焦げついた死体だけです。

 ただ、身につけている装備は割と無事なので後で脱がせて回収して牢に叩き込みましょう。中々レア度が高そうですし役立てそうです。

 

 

「おお、流石粛清騎士様……我々が気づけなかった暗殺者をあんな簡単に……」

 

 騎士達からは称賛の声が上がっていますがそこはどうでもいいです。むしろこの不審者が誰と連絡を取っていたのか、そこに興味があります。

 

「陛下、この不審者は帝国に持ち帰り蘇生した後尋問して情報を引き出します。場合によっては王国、もしくは他国の間者の可能性もありますので結果は随時ご報告いたします」

 

「あ、ああ任せる。しかしこんなに近くにいたのに誰も気づかないとはな……」

 

「も、申し訳ありません陛下!私がいながらこの様な輩を……」

 

「いや、アレーティアでなければ気づかない程の暗殺者だ。イジャニーヤより上ならば仕方ない……とは言い難いがそう思うしかあるまい。それよりコイツは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そこが気になるな」

 

「とりあえずトーマス、他の四騎士と共に厳戒態勢を。近くにいるかもしれない仲間がこの不審者を回収しに来ないとも限りませんから」

 

「ははっ!」

 

 

 さあ、戦後処理もしないといけませんね!もうひと頑張りしましょう!

 

 

 






????→漆黒聖典──遠方から第七席次『占星千里』が、現地では第十二席次『天上天下』がこの戦争を監視していた。
 監視理由はついに表舞台に粛清騎士が出てきたため。そして、トブの大森林奥地にて破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)もといザイトルクワエを滅ぼしたのがアレーティア=粛清騎士なのかの確認。
 アレーティアに見つかる前に離脱していたら助かったのに、顔を確実に確認するために残っていたらバレて処された挙句死体諸共装備まで回収された。
 タイトル副題の英雄死すは彼のことである。
 余談ですがアレーティアが彼のことを全く知らない理由は原作では喋ってもいない上に僅かしか出ていなかったため印象に残っていなかったから。


ガゼフ──結果的に原作では超えていなかった英雄の領域に入門。しかし相手が悪かった。殴られて埋まった。王国の五宝物を装備していなければ即死だった。

王国の皆様──王国軍十五万の内、およそ五万人が死亡。有力貴族も多くが死に、ネームドで生き残っているのはガゼフ、ランポッサ三世、レエブン侯、ブルムラシュー侯、ぺスペア侯。ウロヴァーナ辺境伯は高齢のため不参加。
 更にアレーティアに脅迫され全ての条件を呑まなくてはいけなくなってしまいお先真っ暗。内部が荒れるのは確実。

アレーティア──脳筋なりに全てを能力と暴力で解決した我らが主人公。王国は泣いてもいい。
 地味に蘇生魔法を習得済みだが現状使う機会が一切ない。
 メイスが折れたのはアレーティアのパワーに耐えられなかったのと守護の鎧の方が硬かったから。
 〈土竜叩き〉の上位武技〈星砕き〉があるがこちらは未使用。こっちだったらガゼフがミンチになっている。



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