転生したらオバロ世界のエルフだった件について   作:ざいざる嬢

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新年最初の投稿です(激遅)

遅れた理由は活動報告にて。ついでに今後書きたいと思ってる作品なんかもちょこちょこ語っているので興味あればご覧ください。

そして総UA数100万突破しました!皆様の応援のおかげです!ありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします!



エ・ランテル観光 〜破滅の序章〜

 

 

 私がナザリックと接触して三日……つまり、約束の日が来ました。

 

 今回は送迎に転移魔法は使いません。今のところ私は戦士としての技量のみを披露しているので、魔法が使えることは伏せておくことにしています。いずれバレることなんですけど、自分のステータスを簡単に教えるとか中々に愚かではないかと思ってのことです。

 敵対するつもりは微塵もありませんが、私という個人に関しては考察の余地を残しておけば軽率に戦うなんてことにもならないと思いますから。原作でもツアーの鎧の全貌を暴くためにパンドラズ・アクターに影武者やらせて観戦して、二度目の敗北も良しとするぐらい慎重ですからね。

 

 話を戻します。転移魔法は使わないので今回は立派な馬車を用意しました。勿論、自作です。

 他の馬車とは比べ物にならない高級感に、魔法効果が多く付与されている上に、有事の際はマジックアイテムによる外敵の迎撃機能まで付いてるおまけ付きです。現状私が持っているのと、ジルクニフにプレゼントしたのとオークションで売りに出した三つしか存在しない代物です。これなら同伴するアルベドも満足して……くれるといいなぁ。 ちなみにオークションでは金貨千枚で売れました。

 更に言えば、この馬車を引いているのは私自ら育て上げた八足馬(スレイプニール)です。そこらの八足馬とは文字通り馬力が違います。持久力、速度共に申し分ありません。

 

 

「お久しぶりですアインズ様。 お迎えに参りました」

 

「アルス殿、今日はどうぞよろしくお願いします」

 

 よし、今のところ関係は良好です。

 アインズ様は原作通り胸元をローブを閉めて隠し、腕はガントレットで、顔は以前と同じく嫉妬マスクで隠してます。

 ……ふと思ったんですけど、この嫉妬マスクって毎年配布されていたんですかね?そうなると初期からプレイしていたプレイヤーは十枚持っていることになるのでは?となると、アインズ様は十枚持っていると……いや、仕事でログイン出来なかった可能性もあるので本人の名誉のためにも一枚しか持っていないということにしておきましょう。

 でも、いっぱい持っているのなら一枚ぐらい欲しいですね。記念的なアレで。

 

「それと……ご紹介します。私の妻です」

 

「初めましてアインズ・ウール・ゴウン様。 妻のラナー・ティエール・シャルドロン・ライル・ティアーズです。お会いできて光栄ですわ」

 

 今回の私のメインウェポンです。ラナーがアルベドを抑えてくれると信じて……!

 

「これはご丁寧に……ご存知かと思いますが私はアインズ・ウール・ゴウンと申します。 そして、こちらが今日私の供周りを務めるアルベドです」

 

「ご紹介に与りました、ナザリック地下大墳墓守護者統括アルベドと申します」

 

 アルベドが大人しい……?いきなり下等生物発言しないかなとヒヤヒヤしてましたが、そんなことはなかったみたいです。

 ちなみにアルベドは完全武装しています。ぱっと見、真なる無は持っていないようですが……。正直デートだからおめかしして来ると思ったんですが。

 

「折角アインズ様と二人でデートなのに……いいえアルベド、これはチャンスよ。アインズ様を完璧にお守りしてシャルティアと差を──」

 

 めっちゃ小声で自分に言い聞かせてますね。

 多分名義上護衛だからおめかし出来なかったんですね。仕事ですし仕方ありませんね。

 後、補足するならば()()()()()()()()()()()()()。 まあここで指摘することでもないので流しておきましょう。気づいてるの今のところ私とアルベドだけでしょうし。

 

「本日は同じ女同士、よろしくお願いしますねアルベド様」

 

「……ええ、どうぞよろしく」

 

 アルベドがどこかお堅い印象が……もしかすると、この時点ではラナーの情報を一切得ていないので『下等生物風情が』とか『折角のアインズ様とのデートなのに余計な虫が増えた』とか思っているのかもしれません。

 まあ、アルベドはラナーに任せてアフターフォローはアインズ様にしてもらえればいいので、私は気にしない、気づいていないことにします。

 

「では、こちらの馬車へどうぞ」

 

 話もそこそこに馬車へとご案内。同伴です。

 席は私とラナー、アインズ様とアルベドに分かれ対面するかたちになりました。正面には当然アインズ様がいます。 全員乗り終わったので御者に声を掛けて出発します。

 

 

「さて、これよりエ・ランテルへと向かいますが、最初にこちらをお渡ししておきます」

 

 そう言って私が取り出したのは金貨、銀貨、銅貨がたんまり入った袋とお手製のエ・ランテルパンフレットです。 パンフレットは当然自作で、この日のためだけに作りました。当然ですが、この世界の文字はあの片眼鏡のマジックアイテムがないと読めないのを見越して、全て日本語で書いてあります。

 

「こ、こんな大金受け取るわけには……」

 

「お気になさらず。 アインズ様方はこの世界の通貨をお持ちではないでしょう?なので、こちらで用意させていただきました。

 エ・ランテルはそちらのパンフレットを読んでいただけると分かりますが、元々交易都市ということもあり物流が盛んなのです。それに伴ってありとあらゆる商品が市場に並んでいます。

 そんな場所へお連れするのに、金が無いからただ商品を眺めるだけというのもつまらないと思いますので、そちらの金貨を使って気になったものを購入していってくだされば」

 

「し、しかしですね、こんな大金を受け取っても我々には返せるものが……」

 

 この頃のアインズ様は腰が低いですね。というより慎重なのか。 出会って間もない相手にあれこれ善意を振る舞われると何か裏があるんじゃないかと疑う感じに近いんでしょうか。

 

「でしたら、これは私たちからの友好の証の一つ、もしくは献上金とでも思っていただければ。 その方が気兼ねなく使えるでしょう?」

 

 多分、献上金の方が守護者たちからのウケはいいんですよね。至高の御方に献上するのは当たり前という考えもありますから。

 

「そういった形でも受け取れませんか?」

 

「…………いや、そういうことならありがたく受け取らせていただきます。『友好の証』として

 

 お、こうして明言してもらえるのは非常にありがたいですね。 アルベドは今は兜をつけていないので素顔が見えているのですが、そこには少しばかり驚きの表情が浮かんでいます。とはいえ、何かに納得したのかすぐに表情は元に戻りましたが。

 

「そう言ってもらえて幸いです。

 では、改めてパンフレットを読んで気になったところから順に案内させていただこうと思います」

 

 こうしてしばらく馬車の中ではパンフレットをじっくり読むアインズ様と、それを横から眺めるアルベドの姿があるのでした。

 

 

 

 

 ◯

 

 ◯

 

 ◯

 

 

 

 同時刻、エ・ランテル領内にて。

 

 

「皆、用意はいいな?」

 

「当然です。 この日のために備えてきましたから」

 

 彼らはスレイン法国のしがない若者たちだ。そんな彼らは今、法国を離れとある行動を起こそうとしていた。

 

 六大神信仰において人間以外の異種族は全て排除すべきという教えが流布されている。その為、法国と戦争を続けているエルフ国などはそれに当たり、捕えられたエルフなどは同じ人間種ではあるが人間ではないため、奴隷として扱われる。ドワーフも土地的にはアゼルリシア山脈で生活している為、ほぼほぼ奴隷として流れてくることはないが扱いは恐らく変わらないだろう。

 そして近年、スレイン法国の目と鼻の先でエルフやドワーフといった異種族が我が物顔で生活しているという話が市民に商人伝いで流れてきた。

 国民の多くはそれに嫌悪感を抱いたが、帝国でもそれらの種族は普通に生活しているという話は聞いている、知っているためそこまで重くは捉えなかった。

 しかし、次に流れてきた話によってそれは覆った。

 

 

 

 現バハルス帝国、エ・ランテル領では異種族だけならず、モンスターや亜人といったものまで隣人として生活していると。

 

 

 

 これには法国民の大多数が異を唱えた。神に愛されし人間が排除すべきものと手を取り合っているのを許していいものか、と。

 

 法国内は次第にエ・ランテルへと攻め込め、異教徒を許すななどの声が上がり、敵意が帝国──エ・ランテルへと向いていた。

 これに気づいた法国上層部は即座に会議を行い、即座に行動に移した。 各神官長たちがエ・ランテルに関しては手出し不要というお触れを出し、外交にて改善を図るという建前でどうにか抑えることになった。

 法国上層部はエ・ランテルの支配者であり、恐らく揺り返しにより降臨した神であろう粛清騎士を絶対に敵に回したくなかったため、かなり厳しく信徒たる国民には言い聞かせたのだった。

 これにより、一時的にとはいえ暴走は落ち着いた……かのように見えた。だが、黄金の策略からは逃れることはできなかった。

 

 

 エ・ランテルから帰ってきたとある武器商人はこの状況を商機と見たのだ。不満が溜まっている法国の若者たちに声をかけ

「このままでいいのか?」

「教えに反した異教徒たちがのさばっているのを見過ごしていいわけがない」

「道を誤った人間を正すのは我々法国民の使命だ」

「神官長たちは耄碌している。目を覚まさせるのは新しい時代を築き上げる君たち若者だ。是非とも支援させてほしい」などと聞こえのいい言葉を聴かせ集め、反抗組織たる過激派を作り上げたのだ。

 そして数年かけ、それなりの規模になった過激派は遂に行動を起こした。武器を手に取り、馬に乗り、目指すはエ・ランテル領内。

 

「我らに信仰の加護を!」

 

「「「「信仰の加護を!!」」」」

 

 それぞれが六大神へと簡易的にではあるが祈りを捧げ──カッツェ平野を越え、やがてエ・ランテル領内へと侵入した。

 

 そうして辿り着いた村で──

 

 

「異教徒を皆殺しにしろ!」

 

「やはりいるな……モンスターやエルフなどの穢らわしい存在と生活を共にするなど許せぬ!」

 

「火矢を放て!火を以って浄化するのだ!」

 

 

 許されざる暴虐が行われようとしていた。

 





アレーティア
ナザリックへのおもてなしに尽力中。他にも色々用意しているが、一度に全部渡したりはしない。現状は計画通りというか想定通り。
裏で起きていることはまだ知らない。

ラナー
裏で起こっていることの全ての元凶。ただし、このタイミングでそれが起こるのは全くの想定外。フィリップみたいなやつがいたに違いない。
動機はアレーティアのため。

アインズ様
貢がれた人。友好か献上かで友好を選んだのは鈴木悟としての人間性の影響か……それとも?


アルベド
デートという名の護衛。やたら美人な人妻下等生物が現れて警戒していた。
ただ話してみると頭がとてもよく、割と楽しかったから下等生物から有用な人間にまで格上げした。
アレーティアに対する評価は決して油断出来ない大敵。アインズ様が友好関係を築いて、後に処理するつもりだろうという結論に行き着いた。

法国民の皆さん
ラナーの遠隔操作で暴走した若者たち。
エ・ランテル内でやらかす。

法国上層部
国民がやらかしたのを巫女姫からの報告で把握。
まだ間に合う!聖典を派遣してなんとしてでも止めるんだ!(間に合わないし、止まらなかった)


今回短めでした。次回以降から長くしていきたいですね。

感想、高評価などいただけるとモチベがぐんぐん上がると思いますので、よろしくお願いします。
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