転生したらオバロ世界のエルフだった件について 作:ざいざる嬢
例のごとく遅れた理由は活動報告にて。
今回ルーン文字についてかなりのオリ要素があります。
後、鍛治などについても。
というか作者が鍛治やルーンについて詳しくないので、調べながら妄想で書いてます。
本職の方がいたら申し訳なく。
ただ、オーバーロード本編でもドワーフが武器打ってる描写がないから……(言い訳)
「おおっ! 皆の衆手を止めよ! 鍛冶神が……鍛冶神がいらしたぞおおおおおッ!!!」
「「「鍛冶神ッ! 鍛冶神ッ!! 鍛冶神ッ!!!」」」
「「「うわぁ……」」」
はい、要望通りドワーフの鍛冶工房へと案内を進めたのですが……私が来るたびにこの熱狂する感じどうにかなりませんかね?
ほら、アインズ様もアルベドもあまりの熱気にちょっと引いてます。
ラナーはなんとも無さげに見えるのはどうしてでしょう? 何故か誇らしげですし。
「これはこれは辺境こ……鍛冶神様ようこそおいでくださいました!」
「ゴンドさん、辺境侯でいいんですけど? なんで鍛冶神って言い直したんですかね?」
「はっはっはっ! この場では辺境侯の名より鍛冶神の名の方が強いのでな! 申し訳ないが受け入れていただきたい」
スケールが!スケールがデカすぎる! 私なんて
この場にアルベド以外の守護者がいたら「至高の御方を差し置いて神を騙るとは不敬にもほどがある」とか言い出しそうです。 でもナザリックに生産職メインの人っていたっけな……?一人いた気がしなくもないんですけど、忘れてしまいました。
「そちらの方々は?」
「紹介します。私の友人、アインズ・ウール・ゴウンさんとアルベドさんです。 エ・ランテルへ観光に来たので案内していて、ドワーフの仕事とルーンについて気になったようだったのでこちらに来たわけです」
「おお!ルーンについてか! それなら任せてほしい……と言いたいんじゃが、ルーンに関してはワシらよりも最早鍛冶神様の方が詳しいのでは?」
くっ、余計なことを……まあ、いずれバレることですし私は全てのルーンを扱えても知識があるわけではないのでその辺りはルーン技術研究家のゴンドさんに任せるべきでしょう。
「私はあくまで扱えるだけですし、ルーンに関して熱心に研究されているのはゴンドさん達ルーン工匠の方々ですので、そのお株を取るわけにはいかないでしょう」
「むぅ……
「……あのルーン文字に関して私が言うのもアレですけど、例外中の例外です。 アレが多分裏文字とか神位文字に値すると思うんですけど、刻める素材が無い以上研究しようもありませんからね……」
ルーン文字に関しては謎が多いです。 前世でも存在は知っていましたけど、その実態に関しては全く知りませんでしたからね。割と手探りで模索していました。
その中でもあの文字だけは異端です。 理解出来ても理解出来ない、そんな文字です。
悔しいことにどんな武具にも現状刻むことすら出来ず、素材そのものが耐えられないためユグドラシルの高位の素材でもなければルーン武具としては扱うことすら出来ないでしょう。
……いや、
「さて、考察はそこまでにしてゴンドさんよろしくお願いします」
「おお、そうじゃった。鍛冶神様のご友人をこれ以上お待たせするわけにはいかんからの。
自己紹介が遅れて申し訳ない。 ワシはゴンド・ファイアビアド。ドワーフ国から来たルーン技術研究局長じゃ」
「はじめましてゴンドさん。 私はアインズ・ウール・ゴウンと申します。こちらが私の護衛であり腹心のアルベドです。
早速ですが、ルーン技術で作られた武具に興味がありまして……どのように作られるのか教えていただけますか?」
「そうじゃな……ではまず普通の魔化されたものとルーンが刻まれたものの違いの説明から入ろうかの。 まず──」
ここからの説明や質疑応答は基本的には原作と変わりないですね。この場にいるのがアウラとシャルティアではなく、アルベドという違いがある程度でしょうか。
「──そんな廃れつつあったルーン技術を復興させ、更なる先へと至ったのが鍛冶神様なんじゃ」
ん?気づけば私に話題が移っていました。
「ほほう……アルスさんがどのようにして鍛冶神とまで呼ばれるようになったのか気になりますね」
お、おいやめてくれアインズ様! 鍛冶神は自称しているわけじゃなくて他称なんですから! ガチ生産職のユグドラシルプレイヤーとアイテム製作勝負したら負ける自信しかないのに!
「そうじゃろうて、そうじゃろうて! ですので鍛冶神様、ご友人もおられることですし是非その腕前を我らの前で披露してくだされ!」
「それが目的でしょうあなた達」
ほら、ドワーフとここで働く弟子達が全員手を止めてしまいました。 こうなると私が何かを作るまで動かないので……仕方ないか。
本当ならもう使っていないセブンスター・ルーンやフロスト&フレイム・アゼルリシアを見せてお終いにするつもりでしたが、私の腕がどこまで現役ユグドラシルプレイヤーに通ずるかも気になるところですから、いい機会と割り切りましょう。
「仕方ありませんね……では少々着替えてくるので私の鍛冶工場まで案内を頼みます」
「おおっ!言ってみるもんじゃな! 皆の衆!鍛冶神様が槌を振るうぞッ!! 御客人方を最前列へ案内して差し上げろッ!!」
「「「おおおおおっ! 鍛冶神ッ! 鍛冶神ッ!! 鍛冶神ッ!!!」」」
だからその鍛冶神はやめて……ッ!!
さて、不本意ではありますがこうして武器を打つ事になってしまいましたが、やるからには本気でやります。
私が武具、マジックアイテムを作る時は着替えをします。 何故かというと、ボーナス効果を持つ装備を持っているからです。名を〈
これは私がエルフ国……クソ親父からパクってきた──拝借してきたもので、装備時にステータスが若干低下するものの製作したアイテムが完成した時に通常通り完成したものより強化される仕様があります。
着替えを済ませてから私が使う鍛冶場へと向かえば、ほぼ全部ドワーフのルーン工匠とその弟子で観覧席は埋め尽くされていました。最前列にはゴンドさん、アインズ様、アルベド、ラナーの順に座っている始末。 実にやりづらいですね(遠い目)
そんなことも言っていられないので、さっさと始めましょう。 武具を打っている間に髪が邪魔になるといけないので、服装に合うように鉢巻を巻きます。 バンダナでもいいんですけど、こっちの方が合うとドワーフ達から猛プッシュされたので。
「おお……見よ!! 白金の髪に照らされ輝いている鉢巻をッ!! まさに鍛冶神ッ!!!」
そんなことを言うバカはどこのどいつ……声の方を見れば鍛冶工房長じゃないですか!? アンタ今はドワーフ国で待機の番でしょう!?下に示しがつかないんで勝手なことやめてほしいんですが!?
とりあえず湧き立つ
口元に人差し指を当てて「シィーッ」と発すればあれだけうるさかった鍛冶場に静寂になりました。 なんでしょうね、この無駄な統率感。ある意味では騎士団の統率を超えてると思うんです。
舞台も整ったので炉に火を入れて始めるとしましょう。 材料はこの世界基準で最高の鉱石であるアダマンタイトをメインにミスリル、ザイトルクワエの眷属の牙を使っていきます。ついでに職業を生産職に変えるのも忘れずに。
炉に鉱石を入れ熱していきます。 しばらくすると教育番組なんかで見るように熱されて紅く光るので、その辺りで金床へと取り出し金槌で叩きながら鉱石を鍛えていきます。この時に、職業の恩恵なのか鉱石が自然と一つになります。 他のドワーフでも同様のことが起きるので、ユグドラシルでもそうなんだろうなと思っています。そういうのがなければもっと時間がかかるんじゃないですかね?
そんなことを考えながら叩いても仕方ないので、雑念を振り払うが如く金属を叩く、叩く、叩くッ! ガキィンッ!ガキィンッ!と金属が叩かれる鍛えられる音が心地良いのはどうしてでしょう。職業病というやつでしょうか? 一時は帝国騎士団の武具を全て打ち直したりしていたんで、短期間ではあれどそこらの武具職人よりも多くの武具を使った自信があります。
これはまた別の話ですが、エ・ランテル領内にある村を治めることになった騎士達には特別に彼等専用の装備を作ってあげました。将来有望な彼等彼女等には今後も頑張ってほしいので気合を入れて作りましたね。
さて、何度か熱して、叩いて、鍛えてを繰り返した後、ここでザイトルクワエの眷属の牙を取り出し、これを鍛えた金属へと加えます。 すると金属と牙が一体化し、武器の形へと姿を変えます。
ここで一度手を止め、ルーンを刻みます。 ここでワンポイントなのですが、ルーン文字とは文字であるので意味のある言葉を表すことが出来る組み合わせで刻み込めば……
「「「「おおっ?!」」」」
この通り、ルーン文字の真の効果を表すことが出来ます。 ちなみにルーン文字を刻むには時間がかかるため、同じ効果を発揮するのに時間がかからない魔化が主流になってしまいましたが、私ほどのレベルになるとルーン文字を刻むのもあっという間です。 なんらかの
おそらくですが、過去作られた六文字のルーンが刻まれた大地を激震させるハンマーというのは、そういった言葉を示す文字が刻まれていたのではないかと思います。Groundとか。
なので今回は〈
「あれほどの文字数をあんな短時間で……」
「神業じゃ……」
「あれぞ、まさに鍛冶神ッ!!」
「あれはそんなにすごい技術なんですか?」
「ああ、ゴウン殿には伝わりにくいかもしれんが──」
外野が騒がしいですが終わりも間近なので無視しましょう。 解説もゴンドに任せます。
ルーンを刻み終えた後は砥石で刃を研いで磨きあげて……
「完成です」
そう告げれば鍛冶場には拍手の音だけがパチパチと響き渡りました。 アインズ様とまさかのアルベドまでがスタンディングオベーションしているのを見た時はちょっと驚きました。アインズ様はともかくアルベドにそんなことをする心があったとは……。
「素晴らしい仕事ぶりでした」
「ありがとうございます。 そう言ってもらえて何よりです。
良ければこちらは差し上げます」
そう言って私は完成したばかりの直剣をアインズ様へと差し上げ──献上します。 周りのドワーフ達が物欲しげな顔をしてますが無視です無視。今まで作ったもので満足してください。
「い、いいのですか?」
「ええ、勿論。 ルーン武器が気になっているのであれば、私の作ったものが一番という自信がありますので」
とはいえ、性能はユグドラシル基準で言えば微妙な域でしょう。鑑定しないと分かりませんがレアリティ的には
「……ではありがたく受け取らせていただきます。 ちなみにこの剣の名前は?」
「そうですね……では、ウィンクルムというのはどうでしょう?」
「ウィンクルム……良い名前ですね。
ところで、ひとつ頼みたいことがあるのですが……」
「なんでしょうか?」
この場面で頼まれることって一体なんでしょう? ……もしかしてユグドラシル素材で何か作ってくれとか?
「実はアルスさんの腕を見込んで、この素材を使って作ってみてもらいたいものがあるのですが──」
おお、まさかの予想通り! それもユグドラシル素材をアインズ様の提供で!! これは嬉しいですね!腕がなるってもんで──。
「アルス様!ここにおられましたか! 御客人との御歓談中に申し訳ありませんが緊急事態です!!」
突然、鍛冶場に通ずる扉をけたたましい音を立てて開けて飛び込んできたのは……領内の通信網を──スマートフォンもどきを利用した領内騎士での連絡網──管理している一人ですね。 確かに今日は余程緊急の事態が起きない限り取り次ぐなとは伝えてあったので、飛び込んでくるということは相当の事態が起こったのでしょうが一体何が……?
「何事ですか?」
一瞬呆気に取られた隙にラナーが代わりに返答してくれました。
「じ、実は数時間程前、辺境騎士アンドレから緊急の連絡が届きまして! エ・ランテル領内に賊が攻め入ってきたとのことです! それからアンドレからの連絡は途絶え──落とされたものと推測されます!」
この時、私の中の堪忍袋の緒がブチブチッという音を立ててちぎれていくのを感じた。
金屋子神
日本に伝えられる鍛冶に関する神。女神とも男神とも伝えられている。
あまのまひとつ
至高の御方。生産職メインのプレイヤー。円盤購入特典プロローグにて登場。書籍版巻末の至高の四十一人紹介もされている。
出番が僅かなためアレーティアの記憶に残っていなかった。
ナザリックにあるパワードスーツは多分彼の引退品? ペロロンチーノに挑んで撃墜された苦い記憶がある。
アレーティア
鍛冶神と書いてゾクガミと読まない。 でもドワーフ達はああなってしまった。
王国戦争編でアレーティアが首を飛ばしまくっていたのは、作者がその時『忍者と極道』にハマっていたからという裏話。
ルーン技術をほぼ完全に復活……どころか向上させている。ゴンドは嬉しくて泣いた。
次回からは修羅になる。
ゴンド・ファイアビアド
ルーン研究の第一人者であり研究局長を務める。
現在はアレーティアが作ったルーン武具の研究を進め、文字一つだけでなく単語として発揮する効果についての研究も並行して行っている。
余談ではあるが、ドワーフに研究用に渡しているルーン武具の存在をジルクニフは一切知らない。知らされていない。
アインズ様
ルーンというユグドラシルにはない技術に興味津々。
アレーティアが剣を打っている姿を見てかつての仲間である、あまのまひとつのことを思い出し懐かしんだ。彼がこの世界に来ていたら、一体どんなものを作っていただろうかと。
アレーティアにユグドラシル素材を渡してどのレベルの物まで作れるのか調べようとしたところで問題勃発。
ウィンクルム
ラテン語で絆を意味する。他には靭帯や紐など切れてはいけないという使い方をされる単語。(友人調べ)
装備効果は敵を倒した際に生じる経験値などが増加する。
ルーン設定
刻印魔法に関しては以前記述した通り。もう少し付け加えるのであれば使うルーン文字の位階(下位、中位、上位)によって再現出来る魔法の位階が異なる。
アイテム製作に用いるルーンについては、刻印魔法の制限にとらわれない。制限されるのはあくまで戦闘におけるルーン文字の使用。
今回語った通り、ルーン文字を無作為に幾つも刻むよりも一つの言葉として刻む方がボーナス効果は高くなる。
ただし、素材によって刻み込める文字数は異なる上にルーン文字について理解がないとここには至れない。
勿論、意味もなく刻んで強化することも出来るが、強さはあくまで魔化されたものとあまり変わらない程度の力しか得られない。この辺りがルーン技術が廃れた原因。
かつての魔神戦争の際に、これらに詳しいドワーフの王族と技術が失われたためルーン技術は衰退の道を辿ったが、アレーティアによって掘り起こされ現代に蘇った。
なお、アレーティア自身理解しているのではなく、その職業に成っている時に出来る気がするという感覚で完成させた感覚派なので、これからの技術の復興はゴンドたちに掛かっている。
例のルーン
作中で語った例のルーン文字の設定だけ語るのなら、全てのルーン文字に成ることが出来る“何も刻まないルーン文字”。通称、運命のルーン。
他には原初のルーン、死のルーンなどがある。
なお、アレーティアは原初のルーン、死のルーンは扱うことが出来ない。(種族的な問題で)
アニメでオスクが持っていた件に刻まれていたのはᚦᛟᚱᚾの四文字。アルファベットで表記するとThORN、即ちThornとなる。これは一文字目のᚦが元々ソーン、スリサズと呼ばれるルーン文字のため、この文字を補強、もしくは引き立てるために四文字刻まれたものだと考えられる。
なお、アインズ様が持っていたユグドラシル製の剣に刻まれていた二十文字はᛏᚢᚨᛈᛁᛉᛋᛗᛲᚷᛗᛞᛚᛇᛖᛒᚲᛩᛃᛓ(作者調べのため作者が間違えている可能性大。 あくまで参考程度に)
なお楽しい観光はここまで。次回から割とシリアスな展開になります。
それに伴い、法国に対するアンチ要素が増えるんで、アンチ・ヘイトは念のためのタグを外したことを報告しておきます。 大分今更ですけどね(苦笑)
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