転生したらオバロ世界のエルフだった件について 作:ざいざる嬢
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ありがとうございます!!
前回の感想件数見てにやにやしてました。
もっと欲しい(強欲)
聖王国編の円盤の発売も決まったので今から楽しみですね!
「酷い目に遭った」
「自業自得でしょ。 反省しなさい」
み、耳に痛い……。
昨晩、ラナーに拘束を受けた上で戦いを挑まれて、なんとか勝つことが出来ました。
いや。まさかラナーが私にそんな感情を抱いていたなんて、これっぽっちも考えてませんでしたね!クライム一筋じゃないんかお前とついツッコミたくなってしまいましたけど。
これも原作の流れを無視して行動した結果、と言うべきなんでしょうが。
ただ、私はラナーの想いには応えられません。こればっかりは……ね? 今の私にそんなことまで考えられる余裕はありませんから。
色恋沙汰も……うーん、なんだかんだ二十年女として生きてますけど男を異性として見れるかどうか微妙なところですね。心はまだ自称少年なんです。
まあ、そういうことは全部終わった後で考えればいいでしょう!
さてさて、今私はベッドにラナーを置き去りにしてお姉ちゃんの部屋にいます。
今回はお姉ちゃんの強化のためですね。頑張るぞい!
「それより、私の装備を調整するってどういうことなのよ? 六大神の宝物は私の手元に無いし、今はあなたの用意したものを着けてるけど」
「ああ、それはお姉ちゃんの戦力をもっと上げるために必要なことなんで」
お姉ちゃんは私との戦いの果てで六大神由来の装備を全て失うことになりました。鎧は粉々にしたし、あの大鎌もナザリックへと寄贈しましたので、お姉ちゃんの戦力が駄々下がりなんですよね。
それに、近いうちに打診するとあるイベントでお姉ちゃんにも出番をと思っているので、このままではいけないなと思った次第です。
「確認ですけど、お姉ちゃんの
そう尋ねるとお姉ちゃんはギョッとした表情を見せました。 もしかして、お姉ちゃんってラナーのこと苦手なんですかね?
「え、ええ……まあ概ね合っているわ。装備している武具防具の記憶を読み取ってそれを再現する……そういう
中でもカロンの導きを使っていたスルシャーナ様のThe goal of all life is deathを超える能力はなかった……とずっと思っていたのだけどね」
「ああ、あの
私の場合は生まれながらの異能でどうにか対処しましたけど、知っていたら最初から〈
まあ、それを差し引いても私でも出来ない〈
「なら、問題なさそうですね。後は色々検証が必要になりますけど……」
「……まさかだけど、
「ええ、
勘がいいですね。そんなお姉ちゃんは好きですよ?
今のお姉ちゃんは正直弱いです。六大神由来の装備を失ったことで、異能を活かせず、どうも信仰系の魔法を使えるのに今まで不要だったからとロクに使わず、戦士として戦ってきた結果魔法の腕前は錆びついています。
そんな状態であのクソ親父を倒せると思っているんですかね? 今のままクソ親父に挑んでも、多分ベヒーモスといい勝負をして、クソ親父の横槍で形勢が崩れて負けるまでが関の山です。
多分、当時お姉ちゃんを育てた人たちはこの異能にしか目が行ってなかったんじゃないですかね? 六大神の──プレイヤーの力さえ使えれば、敵などいないとか考えていたんじゃないかな?
甘すぎる考えですね。この世界の相手ならどうにでもなるかもしれませんけど、私やナザリック──ひいてはプレイヤーにはそれでは及びません。
私だって、ナザリックの守護者相手に勝てるかどうか不明瞭だというのに。
ただ、この世界ではレベルダウンして職業レベルを振り直すということは現実的ではありませんし、そこはもう仕方ないものと受け入れましょう。
なら、逆転の発想を。
私がお姉ちゃんに合わせた職業構成を〈
これでお姉ちゃんは最強です(過言)
後は魔法とか習得出来ればいいんじゃないですかね?多分レベル的には九十は確実でしょうし、今まで魔法を習得していないなら今から覚えることも出来るんじゃないですかね?
ユグドラシルのシステムだとレベルが上がるごとに習得出来る魔法が増えるはずで、習得出来る魔法を何にするかをアインズ様は悩みに悩んだと言っていた描写があった気がするので、その場に限らず後からでも選べる──習得はできるはずです。上手くいけば第十位階も問題なく使えるようになるでしょう。
「さあ、これから忙しくなりますよ♪」
「……まあ、強くなれるって思えばいいことなんだけど」
「じゃあ、一先ず鮮血騎士の訓練場に行きましょう」
「ええ……と、言いたいところだけど、いいの?」
「何がです?」
「いや、だって、十日も留守にしてその翌日にまたエ・ランテルを離れるって、ちょっとよくないんじゃないかしら?」
「……………」
そんな正論言わなくてもいいじゃないの、お姉ちゃん……。
でも、思いついたからには今やりたい……。私は長女じゃないから我慢できないんです。
────ダメでした。
目覚めたラナーに動きを読まれて、残念ながらこの日からしばらくは執務に励むこととなりました。
◯
◯
◯
「酷い目に遭った」
「辺境侯なんでしょう? 立場があるんだから身分に合った仕事をしなさいよ。 法国の神官長たちを見習いなさい」
ぐうの音も出ません。
確か法国の神官長たちは真に国のため、人のために身を尽くすために給料が少ないんでしたっけ?私には真似出来ませんね。神聖魔導国となった今はどんな風になっているんでしょうね?今度聞いてみましょうか。
さて、数日拘束された甲斐あってラナーからも許可を得られたので、早速訓練場へと転移しました。
転移すると既に先客がいました。
「ん? これはアレーティア辺境侯!ご無沙汰しております」
「アレーティア様!それに姉君まで!」
「久しぶりですねガゼフ殿。 それにアセロラ」
リ・エスティーゼ王国第二王子ザナック・ヴァルレオン・イガナ・ライル・ヴァイセルフ。
彼は王国が帝国になった際、条件付きで旧王都に当たるリ・エスティーゼと辺境伯の地位を与えられることになりました。無論、王族の血筋に当たるので結婚相手などは帝国が指定することになったり、そういった約定は結んでいるみたいですけど。
そんなザナック辺境伯に私兵として仕えることになったのがガゼフたちですね。本音を言えば引き抜きたかったんですけど、断られてしまったので、仕方ありません。
アセロラはあの
「二人は今日は一緒に訓練ですか?」
「え~、まあそんなところです。 近いうちにブレインと剣を交えることになっているので、稽古に付きあってもらっているんです」
「つ、付き合うだなんてそんな……」
完全にほの字じゃん。
頬を赤らめてそんな……赤い髪のウルフカットが似合う女戦士だったアセロラにこんな一面があったとは……応援してあげた方がいいかな?
いや、こういうのは温かく見守るのがベスト!元々ガゼフにそういう話は無かったし、どんなことになるか分からないので余計なことはしないに限りますね。
まあ、万が一相談されたら手助けする程度なら許させるでしょう。頑張れアセロラ!
「そうなんですね。 ブレインも最近装備を新調したんで、いい勝負になりそうですね」
今のブレインは鮮血騎士人間部門なら紛うことなき最強です。
武技〈領域〉を進化させた〈神域〉に加え、木刀──魔樹の根により伸縮する斬撃を放てるようになったことで〈神域〉の外にまで射程が延びています。
その強さはあの法国との戦いで漆黒聖典第五席次『一人師団』を単独で倒したほどです。その報告を受けた時、正直驚きましたね。英雄の領域のその先──逸脱者に手が届くんじゃないですかね?原作でもコキュートスとの戦いで、敗れながらも限界を超えたブレインですから。
「装備と言えば辺境侯、本当にこの装備をいただいてもよろしかったのですか?」
「ええ、勿論ですよ。 帝国は実力を示せば平民でも取り立てろという方針ですし、平民であれど王国最強の戦士と呼ばれたガゼフにこれぐらいするのは当然です」
ガゼフが今着けている装備は王国の五宝物ではなく、私がガゼフのために用意したものです。それぞれがガゼフに合った能力をルーンで刻んでいます。
王国の五宝物は帝国に献上されたので、ガゼフという戦力を活かすために用意しました。一応、ガゼフの立ち位置はザナック専属の戦士──もとい騎士という扱いになっていますので、帝国の騎士を預かる立場として、その実力に見合ったものを用意するのは当然のことです。
だから本当は空席期間が終わった四騎士の座に着いてほしかったんですけどね。彼が忠誠を誓っているのはランポッサ三世から後を任されたザナック辺境伯なので。
「辺境侯……感謝します」
「ああ、いっそのこと爵位も与えてしまいましょうか?一代限りの騎士爵ではなく──」
「いえ、それは結構です」
「……あら、これは意外ですね。 正式に爵位を与えられればやっかみもなくなるでしょう?」
「確かにそうかもしれません。 ただ、自分のような人間にそういった爵位というのはどうにも合わないというか……」
「ああ、分かりますよそれ!」
そういう意味だと私とガゼフはある意味似た者同士ですね。
私も辺境侯なんて爵位要らなかったのに! それをジルクニフが勝手に! 粛清騎士の立場で十分だったのに!!
「それに、今は同じとは言え王国の人間がそういった待遇を受けるのは、帝国の人間にとって面白い話でもないでしょう」
「え? 誰か文句言おうものなら黙らせますけど?」
帝国の騎士は実力至上主義。実力があれば誰であろうと認められます。
性格面に問題があれば私とお姉ちゃんとルミリア、レイナースで矯正すればいいんです。
他人を妬む暇があったら武器を取れと。妬むだけだからお前はダメなんだと、心と体に教え込むのが帝国流です。 え?他種族を下に見る?それならゴ・ギンとリユロの出番です。
「ガゼフ様、これがアレーティア様だ。 アレーティア様にお任せすれば全てが解決しますよ」
「……なんだろうか、こうも力で全てを解決する人を見ると自信を失くしてしまいそうになるな」
「そ、そんなことを言わないでくださいガゼフ様! あの時、私を救けてくれたのはアレーティア様とガゼフ様だったことに間違いはありませんから!」
何故か少し落ち込むガゼフを励ますアセロラの何とも言えない空気をどうにかやり過ごし、折角だからと少し稽古をつけてあげてから本題に入りました。
○
○
○
日が落ち、空には月と星々が輝く中、ズタボロになったお姉ちゃんが大の字で地に伏しています。
誰のせいかと言ったら私のせいですね。反省はしていません。
「お姉ちゃ~ん?生きてますか~?」
「……な、なんとか、ね」
ググッとゆっくりと上体を起こしてなんとか座る姿勢を取っていましたがそれでもキツそうです。
それもそのはず。検証して色々判明した後、それを使いこなせるようにとそれなりにガチバトルを繰り広げましたから。
その甲斐あってか訓練場はボロボロ、お姉ちゃんはズタボロ。私はピンピンしています。
「ひ、酷い目に遭ったわ」
「傷を癒す魔力も無さそうですね。 でもあえて治癒の魔法は使いませんよ?」
「……そんなので傷を治してたら、訓練の意味が無いでしょ? アレーティアも、私もよく分かっているでしょ?」
私たち姉妹はこういうところでは似ていますよね。 逆を言えばこうならなければ生きていけなかった者同士とでも言いましょうか。
安易にポーションや治癒魔法に頼っては強くはなれないと、私たちは身に染みてそれを理解していますから。
「じゃあお姉ちゃんをねぎらうために私も腕を振るうとしますか。 何が食べたい?」
「オムレツに決まってるわ。フワフワでトロトロのやつ」
「お姉ちゃん、それ好きですよね」
「私の好物よ。 何か悪いかしら?」
「いーえ、そんなことありませんよ。 じゃあ、帰りましょうか」
お姉ちゃんの手を取り、転移する。 行く先は当然エ・ランテル。私たちの帰る場所へと。
転移して帰宅すればラナーが出迎えてくれ、怒られる!?と身構えたもののそんなこともなく、折角なので三人で夕食を過ごしました。
私に対抗してかラナーも料理を振舞ってくれました。原作でも孤児院で料理をしていた描写もあってか、中々に美味しかったです。
その後は入浴を済ませて、楽な格好で私は一人悩んでいました。
「お姉ちゃんはいい特訓相手になると思ったんだけどな……」
そう、今回のお姉ちゃん最強計画はいわば私の特訓相手を増やすためでもありました。
この世界でナザリックを除けば私と対等に戦えるのは恐らく真なる竜王やツアーぐらいです。そこに加えて私のエインヘリヤルに、お姉ちゃん。
相手にとって不足なし……なんですけど、私が強くなりすぎたのか少し物足りないというか、成長を感じられないんですよね。行き詰ってしまったというか……。これはどうにかしなければいけません。
この世界において力とは全てです。力がなければ全てを奪われます。 そんな中、停滞というのは良いことではありません。
もしかするとレベル上限に差し掛かったかとも思い、
「そうなると……やっぱりこれしかないかな」
どうせなら帝国も巻き込んでしまおう。 場所は……訓練場を少し改修して広く壊れにくくすればいいかな?この辺りは相談してみましょう。
「神聖魔導国と帝国の親善試合……うん、これでいこう」
珍しく計画書を書いて、ジルクニフに提出──いや、先にアインズ様の許可がないと駄目ですね。
まあ、
後は……一応評議国からツアーも観戦で呼び出せばプレイヤー案件ですし、戦力を図る意味でも駆けつけてくれるでしょう。
「なんだか楽しくなってきましたね!」
仕事じゃない仕事に取り掛かる私は、多分この時普段の仕事よりも生き生きしていたと思う。
──数日後、無事私の提案は受諾され、帝国と神聖魔導国の親善御前試合が開催されることとなりました。
アレーティア
勝った人。
レベル的なことで悩み中。しかし、既に壁は破っている。
親善御前試合という一大イベントを発案し、アインズとジルクニフの胃を痛めつけた。
アンティリーネ
装備が六大神のものからアレーティアのお古に変わった。
ただ、タレントでそれを装備していたアレーティアの記憶から多くのスキルを使用可能になり、装備もアレーティアがアンティリーネに合わせたものを作れるので総合的には強化されている。
切り札がThe goal of all life is deathから
その他については信仰系魔法についてお勉強中。
ガゼフ
英雄の領域は超えている。今なら漆黒聖典クレマンティーヌにも勝てる。
アセロラ
鮮血騎士の元奴隷エルフ。
エルヤーに敗れ、アレーティアとガゼフに救けられてからガゼフに対してとある気持ちが芽生えた疑惑。
エルヤー
まだ生きてる。今は首から下が肉の塊になっている。WEB版のロバーデイクみたいな状態。
でも死ねないようにアレーティアを筆頭に元奴隷エルフ達が甲斐甲斐しくお世話をしている。
その内ナザリックに実験台として引き渡され、エントマのおやつになるかもしれない。
Bloodborneが楽しい毎日です。最近地底人デビューしようとしています。
次回から数話御前試合書いて、小話をいくつか書いたら最終章へと突入予定です。
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