ハイスクール・イマジネーション   作:秋宮 のん

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作業が思いのほか進まないっ!?

っと言うわけで、今回も時間稼ぎのおまけページ。
本編作業に支障が出ては本末転倒なので、超短い四コマ風三話ですが、ごまかし程度に楽しんでいただければ幸いです。


おまけ編 【こだわり】

おまけ短編

 

 

★こだわり★

 

・A

 

「むむむぅ~~~………っ!」

 市街区、ショッピングモール、食品売り場にて、甘楽弥生が、珍しく難しい顔をして考え込んでいる。

 買い物に付き合っているルームメイト、オルガ・アンドリアノフ(珍しく制服着用)は、面倒そうに声をかける。

「いつまで悩んでるのさぁ~~? さっさと買って帰ろうぅ~~?」

 刹那、物凄い速度で振り返った弥生の手が、ビンタしたのではないかと言う衝撃を伴ってオルガノ頬に触れた。一瞬()たれたと思ったオルガだが、勢いと衝撃があったわりに、頬に痛みはなく、身体も吹き飛ばされてはいない。

 至近距離に顔を寄せた弥生は、未だ嘗て彼女が見せたことのない真剣な表情で語りかけてくる。

「醤油一つにも種類があって、種類があると言うことには意味があるんだよ? 味だけでなく栄養も、同じメニュー、同じ調理法でも、選ぶ食材の種類によってそれらのパラメーターは大きく変動するんだ。のんびりタダ飯ぐらいが、神聖な食材選びに口出ししていいことじゃないんだよ?」

「お、おおぅ………っ!?」

 気圧されたオルガが後ずさるのに合わせ、弥生はまた品定めへと戻ってしまう。

 彼女の本気を理解し、もう二度と邪魔をするまいと誓ったオルガ。………それでも一言だけ、心中でツッコミを入れたいとは思った。

(だからって、朝食の卵かけご飯用の醤油一本を買うのにここまで時間費やさんでも………)

 

 

 

・B

 

 東雲カムイの部屋でルームメイトの夜徒神(やとがみ)留依(るい)を加えた三人で勉強をしていた朝宮刹奈は、時計を確認して呟く。

「あ、もうこんな時間? そろそろお昼にする?」

「ん~~~………? そんなにお腹すいてないから、簡単な物で済ませたいな?」

 瑠衣の提案にカムイは片手を挙手して賛同する。それを微笑みながら承諾した刹奈は、ペンを置いて立ち上がる。

「じゃあ、私が何か簡単な物作るわね? 簡単なチャーハンでいいわよね?」

「野菜多めが良い」

 瑠衣がリクエストすると、刹奈はやっぱり微笑「了解♪」っと承諾し、瑠衣の使用しているエプロンを借りて台所へと向かう。―――っと、同時に立ち上がったカムイが、何故かベランダに向かったので、気を引かれて足が止まる。同じく気になったらしい瑠衣と一緒にベランダを覗き、その光景に思わず二人は疑問を投げかけた。

「「何しようとしてるの?」」

「何、って? 野菜多めが良いと言うから………?」

 カムイはベランダに作った小さい家庭菜園に成っている、立派な野菜を採取しながら、とてつもなく珍しく、幼さを感じさせる無邪気で可愛らしい表情をして返した。

 この時瑠衣は、冷蔵庫の野菜が中々減らない三年間の謎をようやっと知った。

 

 

 

・C

 

 八束菫の部屋に遊びに来ていた桐島(きりしま)美冬(みふゆ)は、台所でした物音に驚き、菫と共に確認に向かう。

「どうした、の………?」

「ああ、菫、悪いな騒がせて………」

 台所にいた菫のルームメイト、東雲カグヤは、小麦粉を頭から被ってしまった己のイマジン体、カグラを抱っこしながらバツが悪そうに答える。

「カグラが、せっかく客が来てるんだから、覚えたてのクッキーをご馳走したいって言ってな? 別に危険はないから軽い気持ちで了承したんだが………、うっかり手を滑らせてこの有様さ」

 苦笑いするカグヤは、小麦粉を頭から被ってしまい、半泣きになっているカグラをあやしながら頭を下げた。

「もてなすどころか騒がせたな。ここを掃除して、カグラを風呂に入れたら、なんかお菓子でもその辺で買ってくるから、許してくれ」

「そんな、許すも何も、カグヤさんもカグラちゃんも悪いことなんて何もしてません」

 美冬が微笑みながら許すと、カグヤは今度は普通に笑んで頭を下げる。

「でも、カグラちゃんと一緒にお風呂に入ったりしないでくださいね? 犯罪ですから?」

 念のため釘を刺しておく美冬。エロの常習犯であるカグヤに対する適切なツッコミのつもりだったのだが………。

「え? なんで犯罪?」

「なんでって………、幼女に対して破廉恥な事をすれば当然犯罪です!」

「………? 何もしねえよ?」

「一緒にお風呂は十分犯罪です!」

 いつものノリで美冬が釘を刺していくのだが、唐突に菫に肩をたたかれ、勢いが止まる。

「菫さん?」

「大丈夫………。意外だけど、大丈夫………」

 そう言って菫はカグヤへと視線を向ける。菫と美冬に真っすぐ見られながら、カグヤは不思議そうに首を傾げていた。

「破廉恥も何も………、カグラ(幼女)は性欲対象外だろ?」

 あまりに純粋な表情で述べられた言葉に、菫は補足説明を入れる。

「カグヤ、本気で幼女に欲情したりしな、い………。カグヤはエロい、けど………、とっても健全………。健全エロ………」

 美冬はカグヤのキャラが壊れたような気がして目まいを起こすのだった。

 




~あとがき~

おまけとは言え、せめて、この倍は書きたかった!
―――っと言う衝動は抑え、三十分で仕上げました。
本編は………、ただいまスランプ中………。書けない! でも核! ―――ッじゃなくて書く!

とりあえずもう少し待ってください。今ようやっと戦ってる場面掻き始めたあたりです(遅っ!?)。

雨にも風にも挫けながら、ついに虫にも負けて打ちひしがれて、それでも私は書くことだろう!

…。
……。
………。
………はい、遅れてすみません。頑張ります。

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