冥府の如し深淵より這いあがる絶望の龍   作:178

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旧校舎のディアボロス
ならず者が巣くう町


ピピピ ピピピ ピピピ

 

「ん~…」『…起きよ我が契約者、時間である』

 

 

「んえ?分かったよ」

 

カーテンを書ければ快晴、電線に鳥が止まり心地よいぐらいに鳴く

 

「おはよぉ…」

 

「おはよう、深也」

「深也おはよう、ご飯できてるから温かいうちに食べなさい」

 

「分かったぁ」

 

俺淵原深也改め「淵竜 深也」は、孤児だった所を淵竜家の「巻比古」さんと「霹靂」さんの養子になっている、淵が違う読み方でも漢字が一緒なのは偶然である

 

現在俺が住んでいる場所は「駒王町」そして通っている高校は「駒王学園」二年生である

 

「ご馳走様!」

 

「はいお粗末様~」

 

制服に着替え、バッグを持ち玄関に向かう

 

おっと”大事な物”を忘れていた

 

忘れ物を取りに行ったら再び玄関に向かう

 

「行ってきま~す」

 

「「いってらっしゃーい」」

 

俺は外に出て学校へ向かう、この時期の風は心地よくて好きである

 

「~♪」『随分と機嫌が良いそうだな我が契約者よ』

 

鼻歌を歌っていると俺と契約した悪魔(?)、ガイアデルムが聞いてくる、因みに俺はデルムって言ってる

 

「こんな気持ちの良い朝を歩くんだ、気分が良くなるに決まってるだろう?」

 

『うむ…我は長きに渡りてその長寿を暗闇で過ごしてきたのだ、契約者の感情は我にはわからん』

 

「それは残念だ」

 

はたから見れば独り言だが、周りには人は居らずそこにいるのは一人の青年である

 

 

「深也先輩、おはようございます」

 

そうして歩いていると、隣の角から一人の少女が話しかけてくる

 

「あぁ、塔城さんおはよう」

 

彼女は搭城小猫、同じ学園に通う一年生である、彼女とは登校経路が同じで毎朝この場所でばったり会っては一緒に登校している

 

「今日は随分ご機嫌ですね」

 

「今日は天気がいいから…かな?」

 

登校中は他愛もない話をしながら学校へ向かう

 

だが最近思うことがある、登校中彼女との距離が近い気がする

 

この前そのことを言ったら

 

「それは先輩の気のせいです」

 

の一点張り、今や諦めているがやっぱり近いのである

 

『やれやれ、契約者は初心なのか鈍なのか」

 

だまらっしゃい、あとそれどういう意味だ

 

『自身で考えることを推奨する』

 

畜生

 

こんなことを話していたら周りに生徒が多くなってきた、学校に近づいてきたという事である

 

周りは騒がしくなり、校門をくぐる

 

「ねぇ、あれ深也先輩と搭城さんじゃない?」

「あいつゥ、どうやって塔城さんと仲良くなったんだ…」

「眼福眼福」

「ムッコロス!」

 

周りから妬みやらなんやら色んな視線が送られる

 

確かに学園のマスコット的存在と一緒に歩いてたら多少は妬まれると思うけどここまでとは思わなかった

 

「じゃぁまたね」

「はい、それでは」

 

俺たちはそれぞれの教室に向かう、今日は静かな日常になればいいなぁと思う…

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「こらー----!!待てー--!!」

 

「またやってる…」『懲りぬ奴らだ』

 

そんな怒号が聞こえてくる瞬間は俺の静かな一日の終わりを迎える合図である

 

この学園の名物『変態三人組』による覗き被害である

 

元浜 松田 兵頭の三人で構成されている変態三人組は立てば覗き座れば猥談歩く姿は色欲の権化と言われるほどの変態集団である、どうやら今回は剣道部の女子の着替え室を覗き込んだらしい、竹刀を持ちながら鬼の形相で追いかけている

 

つーかこっちに向かってくるんだが?

 

「あ!深也先輩!そいつら捕まえてください!」

 

振られちゃったら…やるしかないよねぇ?

 

「よぉイッセー、相変わらずだなぁ?」

 

「げ!?深也!?」

 

俺は変態三人組の前に立つ、こいつらは俺と同級生で同じクラスなのだ、邪の道をたどるなら修正するのが友って奴だ

 

「深也!聞いてくれ!確かに覗きはダメなことかもしれないがそこには男のロマンがあるんだ!お前も解ってくれるはずだ!」

 

「かもしれないじゃなくてダメなんだよ、後そこにあるのはロマンではなく罪だ、それと衝撃に備えた方がいいぞ?」

 

「「「へ?」」」

 

「成敗!!」

 

スパコ―――ン!!と綺麗で乾いた音が廊下に響き渡る、めっさ痛そう

 

「ありがとうございます!深也先輩」

 

「どういたしまして、あぁそうだ、穴がないか調べて生徒会に報告しとけ、後竹刀はそんな簡単に振り回しちゃだめだぞ」

 

「は、はい!わかりました!」

 

なんでこの子ちょっと嬉しそうなんだ?

 

「深也先輩って怒るときなんか可愛いよね」

「そうそう、何かメッてされてるような」

「頼れて可愛いなんてね!最高!」

 

何か奥の女子からひそひそ聞こえるが何言ってるかは分からない

 

「あら、今日も騒がしいわね」

 

後から声がしたので振り向くと

 

「きゃー-!王域三公よ!」

「今日は福日ね!」

 

黄色い歓声とともに現れたのは

 

一年、黒髪で赤い目を持ち細い体にたくましい筋肉を兼ね備えた「自纏 剛」

 

二年、蒼がかった銀髪ポニーテールに鋭い金色の目つきを持つ「月光 氷華」

 

三年、この中で身長が一番高く、朱がかった銀髪ロング、その姿は気高く美しい、真紅の瞳を持ち学園三大お嬢様こと「メルナス・ゼナベート」

 

この三人合わせて学園内では「王域三公」と呼ばれている

 

「貴方も大変ねぇ、深也さん?」

 

「全くですよ」

 

メルナスが俺に話しかけてくる、そうするとなぜかデルムが黙るのだ、

 

「剛、そいつら担いでおいて」

「りょーかい」

 

剛は三人を軽々担ぐ、運動部にも入ってないのにあの細身のどこからそんな力が湧いてるのやら

 

「氷華、先に生徒会に連絡を」

「もうすでにしてあります」

 

相変わらず仕事が速い

 

「そう、ありがとう…ほら貴方たち、もうすぐ授業が始まるから戻りなさい」

 

メルナスがそういうと、周りの生徒は解散を始める、彼女は生徒会でもないのにこんなに発信力があるのは、彼女自身のカリスマ性を理解しているからだろうか?

 

「あぁそうそう、深也さん?」

 

「はい何でしょう」

 

メルナスさんは俺に声をかける

 

「こ、今度一緒にお茶でもどっどう?」

 

「別にいいですよ」

 

「…ありがとう」

 

彼女はそういった後、すぐそっぽを向いて自身の教室に帰っていった

 

その中、剛は和んだ顔をしており、氷華はア〇ニャみたいな顔をしていた

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おい!深也!あと少しで逃げ切れたんだぞ!」

「俺たちのロマンを返せ!」

 

昼休み、俺の席ではイッセーと元浜によるブーイングが行われていた

 

「まぁまぁお前ら落ち着けよ、本当は深也も見たかったんだろう?」

「んなわけあるか」

 

『ほんとは?』

 

お前も乗ってくんじゃねぇ

 

「お前のために、俺のコレクションを貸してやろう!」

 

俺の机に置かれたのは大量の薄い本、あいつこれをどこに隠してたんだよ

 

「さぁ!選びたまえ!数多のジャンルを兼ね備えた俺のコレクションを!」

 

「そうか…じゃぁ…」

 

俺は無言で全本を重ねて手に取り

 

 

 

 

ゴミ箱にダンクする為走った

 

 

 

「「「奴を止めろぉ!!!」」」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「そんな落ち込むなよ…なぁ?」

 

「コレクション…コレクション…」

「おっぱい…おっぱい…」

「ア…ア…」

 

相当落ち込んでいる、風紀を乱すものだからと全部捨てるのはやり過ぎただろうか

 

「まぁあれ以外にもあるけどな」

 

前言撤回

 

そんな話をしながら帰路につく

 

下校時は塔城さんは部活があって忙しいらしい

 

「じゃぁ、俺帰りこっちだから」

 

「おう!じゃぁな!」

「またな!」

「次会ったら素直になっとけよ?」

「お前は一体何を言ってるんだ?」

 

俺は十字路を曲がり自身の家へ向かう

 

『…契約者よ、近くにはぐれの気配がするぞ』

「ここら辺多くない?」

 

俺は進路を変えた、また遅くなるって言っておかなきゃな

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あぁ~腹減った、今から人間襲って食おうかなぁ?」

 

とある廃工場、そこには一体の悪魔がいた

 

「…お!なぜか知らんが人間のにおいがする…」

 

悪魔はにおいの元をたどる

 

「おいおい!こんなところに人間が来るって!今夜はごちそうだなぁ!」

 

光の奥から人影が見える、それはゆっくりと近づいてくる

 

だが、形が鮮明になるにつれて、それは人間ではないと気付く

体の節々は青く怪しく光り、胴体や顔はまるでどこにでも続いているホワイトホールのようだった

 

肩から大きな腕のようなマントが生え、臀部には尻尾が付いている

 

まさにそれは悪魔のようであった

 

これは深也がガイアデルムと契約して手に入れた力「冥淵纏鎧」を身につけた深也であった

 

「何だオメェ…人間j」

 

深也は高速で悪魔に近寄り拳を振るう

 

「あっぶね!?」

「チッ外した」

 

悪魔はすぐさま後ろの周り、背後から攻撃しようとする

 

「クソが!てめぇぶっ殺してやる!」

 

悪魔は魔弾を発射するが、それは尻尾によって弾かれる

 

「何!?うぉおあぁ!?」

 

今度はマントの腕が悪魔を掴み投げ飛ばす

 

「がはぁ!?」

 

壁にたたきつけられる悪魔、そのすきを逃さず、両手に冥淵双刃ルナリヨスを持ち突き出す

 

「!?」

 

またしても悪魔は避け、ゼロ距離から魔弾を撃とうとする

 

「くらえ!」

 

「ふん!」

 

深也は即座に冥淵突槍パゴスでガードし

 

「でやぁ!!」

 

カウンターを決めランスを突き刺し、悪魔の腕をちぎる

 

「がぁ!?」

 

悪魔が後退する

 

「…!?何故魔弾が打てない!何故再生しない!?」

 

ガイアデルムの武器の付属している龍属性は属性の力を抑圧する特性があり、それによって魔力が使えなくなるのだ

 

深也は冥淵銃槍クラティスを手に持ち、リロードの動作をする

 

それからブラストダッシュで悪魔に急接近し、悪魔の目の前まで来たら

 

「おらああぁ!!!」

 

FBF(フルバレットファイヤ)を放ち、悪魔を丸焦げにする

 

深也は悪魔が倒れたのを確認するとキュリアを放ち、悪魔を吸わせる、ちぎれた腕にも吸わせた

 

ある程度すい終えたらキュリアを戻し、深也もその場を去る

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「…またやられてます」

 

駒王町を管轄地域にして動く「グレモリー眷属」こと塔城小猫、彼女ははぐれ悪魔の反応があった場所を訪れていたが、そこにあるのは腕がなく一部が焼けこげ大量の噛み後がある悪魔の変死体

 

『そう…』

 

電話から聞こえる声はリアス・グレモリー、小猫やその他眷属を持つ名高い貴族である

 

『分かったわ、戻ってきてちょうだい』

 

「分かりました」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「はぁ…」

 

とある部屋にてリアスは、ため息をつく

 

「やっぱり、メルナスの言った通り」

 

リアスは一人呟く

 

「深淵の悪魔はこの街にいるのかしら」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

自室でくつろいでいた深也の携帯電話が鳴る、掛けてきた人物は、イッセーであった

 

「なんだイッセー?猥談はしないぞ」

『いやいやそうじゃねえよ!』

「じゃぁ何だ?」

 

 

 

『俺、彼女ができました』

 

 

 

 

「マ?」




深也:童顔で他の男子生徒よりもちょっと背が低く、可愛いという理由で人気です
拓斗x深也という腐女子界隈でさらに拍車をかけています

小猫とは二年になったばっかりで登校中に合い、それから仲良くなっていきました

メルナスとの関係は上々、メルナスがデレるたびに剛と氷華からいじられています
案外かわいいところあんじゃん
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