ちょっとクズな直哉くん   作:いかのシオカラ

5 / 6
第5話

-直哉くんと虎杖くん-

 

二人で組手を行っていたある日

 

「虎杖くんはあれやね。拳が速すぎて呪力が遅れてやってくるね」

 

「え?どゆこと?」

 

「そのまんま。呪力コントロールがまだ上手くできてないから、2回衝撃が生まれてる。一度は拳、二度目は呪力って感じで」

 

「へえ、それって駄目なこと?」

 

「うーん、一概にどうとは言えへんかも。並の相手やったら混乱するかもしれんけど、並を越える相手やったらすぐに対応されるね」

 

「それって悪いことじゃ...」

 

「なはは。まあ考え方次第やけど...今のうちに直しとこか。じゃないととびっきりの超奥義が難しいかもしれんし」

 

「超奥義!?」

 

「そう。その名も黒閃。打撃・呪力2つの到達誤差を0.000001秒以内におさめたときに発動。空間はゆがんで呪力が黒く光る」

 

「なにそれー!俺も使えるんでしょ、教えて!」

 

「教えることはできへんかな。0.000001秒以内ってのが難しすぎて、狙って出すんがほぼ不可能なんよ」

 

水をのどに流し込み、一息。虎杖くんに向き直る

 

「でも、そのステージには連れてったげる。まずは打撃と呪力をあわせることからはじめよか」

 

「押忍!お願いシャス!」

 

 

-直哉くんと交流戦-

 

未確認の自らを真人と名乗った特級との遭遇からはや数週間。

約束の交流戦。

ちょっとばかし久しぶりの京都のメンバーとの再会だ。

っとその前に、学長へあいさつに行こう。

扉の前で三輪ちゃんが見張りを行っている。

 

「どうも、三輪ちゃん。学長おる?」

 

「あ、直哉さん。はい、いらっしゃいますよ...ただ今は...」

 

「あー、バチバチ?なら後にしよか」

 

なんてことを話していたら、ガラっと戸をあけ、五条くんが出てきた。

 

「いいよ、もう終わったし」

 

三輪ちゃんがそわそわしながら五条くんにゆっくり近づいていく。

そういえばこの子、五条くんのファンだったな。

さっさと挨拶をしとこう。

 

「どうも、学長。お元気そうでなによりです」

 

「...直哉か。そちらも息災そうだな。...はあ」

 

「僕が言うのもなんですが心中お察しいたします」

 

学長がため息をつくのも仕方がない。

交流戦で虎杖が生きていて急遽参加します。

なんて、僕なら禿げ上がっているだろう。

あれ?これ黙ってた僕もぶん殴られるんじゃないだろうか。

ここは早めに謝ろう、そうしよう。

 

「すみません、学長。虎杖くんのこと」

 

「ああ、そういえばお前が虎杖を指導したんだったな。構わん。どうせ五条からの無茶ぶりだろう」

 

「はは。大体そんな感じです」

 

「...今年の交流戦はお前と冥冥が監督役だったな」

 

「ええ。未確認の特級にここしばらくの異変のこともありますからね。僕自ら志願させていただきました。一応言っとくと五条くんとは繋がってませんよ」

 

「...お前と話していると安心するよ。普段は...」

 

「ああ、葵のことですか」

 

「まあ、そんなとこだ」

 

「それで、学長。虎杖くんのことです」

 

「宿儺の器がどうかしたのか?」

 

「僕は...虎杖くんや未確認の特級がどうも繋がっているようにしか思えんのです」

 

「というと?」

 

「宿儺の指。最初どこにあった思います?百葉箱ですよ。不自然が過ぎる。なんかの罠かもしれません」

 

「...」

 

「...ぶっちゃけ聞くんですけど、虎杖くん暗殺しようとしてますよね?ちょっと待ってほしいんです」

 

「お見通しか。しかし、いくら直哉からの頼みであったとしてもそれは聞けんな」

 

「なはは、そりゃそうですね。ほんなら今の会話はなかったことにしといてください。僕もこのことは誰にも伝えません」

 

「お前もなかなか難しい位置にいるんだな」

 

「あなたほどやないですよ」

 

...

.....

.......

 

五条くんが交流戦の合図を行いスタート。

生徒たちが一斉に動き出す。

 

「さすがに人数と戦力的に、順平は見学ね」

 

「やっぱり、力不足ですよね...」

 

「いやいや、順平くんもよう頑張ったよ。あのスパルタについてこれただけで十分やわ」

 

へこんでいる順平くんの背中に手を当て

 

「ま、叩き込めることは全部叩き込んだし。来年は絶対参加しよな」

 

「はい!」

 

「なっはっは」

 

「京都の子たちも寂しがってたし、直哉くんも暇があればあの子たちを見てほしいんだけど...」

 

隣に座っている歌姫先生が聞いてくる。

確かに、もう教えることもほぼないし、術式でぱっぱと移動できるし、そろそろ京都に戻ろう。

あんまりこちらに居すぎて、僕がいるのが当たり前になるのもよくないだろう。

 

「そうですね。そろそろ京都戻りますわ。どうせ術式ですぐ移動できるし」

 

「そっか、ありがとね。ふへへ」

 

「歌姫キッモ」

 

「あ”」

 

「いや、なんつー声出してるんですか」

 

 

-直哉くんと交流戦2-

 

交流戦も中盤に差し掛かったころ、三輪ちゃんが狗巻くんの呪言で眠ってしまった。

両者が再起不能と判断。急いで現場に向かい、お姫様だっこ。

 

「ぐーすか寝よってからに...」

 

よっこいしょと抱え鬱蒼とした森を抜ける。

っが、ここで異変に気付く。

 

「帳..?」

 

突如、ドゴンと嫌な音。

たしか向こうは川辺だったか。

確かに先ほどからやけに大きな音がしていると思ったが...

いささかゆっくりしすぎたな。

術式を発動し、急いで向かう。

森を抜け、川辺に言った瞬間、特級が真希ちゃんに攻撃をしようとしていた。

 

「しゃい!」

 

顔面に飛び蹴り。

特級を吹き飛ばす。

 

「直哉...?」

 

「はいはい、直哉やでー。立てそう?」

 

「ああ、なんとか。恵、いけるか?」

 

横に倒れていた恵くんがよろよろと立ち上がる。

 

「なんとか。種をなんとかギリギリで躱したので」

 

っと突如、大きく水しぶきが上がり

 

「「ナオヤン(好敵手)!」」

 

最高の助っ人が来た。

 

「葵に虎杖くん。...なはは。ほんならあいつぶっとばそか!真希ちゃん、三輪ちゃんのことお願いね」

 

真希ちゃんに三輪ちゃんを任せ、特級に向き直る。

 

「まて、好敵手。...ブラザー、お前がやつになにをされようと黒閃を放たない限り、一切手を出さん。好敵手も、それでいいか?」

 

「...虎杖くん」

 

「やらせてくれ、ナオヤン!」

 

「わかった。行ってこい悠仁!」

 

「応!」

 

背中をバシッと叩き、悠仁が特級に視線を向ける。

静寂が流れ...悠仁が動き出す。

拳が放たれた瞬間、空間がゆがみ呪力が黒く光る!

特級が木でガードするが、それごと腕を吹き飛ばす。

 

「なっはっは。さすがやね」

 

「Congratulation、ブラザー。お前はお今、呪力の味を知ることができた。三秒前の未熟なシェフはもういない。別次元の自分に成ったのだ」

 

「...ありがとう二人とも」

 

「礼は、勝ってからにしとき」

 

「そうだぞブラザー。さあ、調理を始めようか!」

 

術式を発動し、特級に攻撃を始める。

とはいっても、大体は悠仁や葵のカバー。

3人ともパワーは並みの術師よりも数段上のため、どんどん追い込まれていく特級。

たまらず大きな樹木を形成する。

上まで移動しみんなで総攻撃。

しかし、呪力で形成された木だったため、消し去られてしまった。

空中で落ちていく3人。

落下中でも鋭い蔓でこちらを貫こうとしてくる。

たまらず

 

「「「ブラザー」」」

 

っと声が重なる。

足を合わせ、空中の攻撃を回避。そのまま墜落。

木をクッションにしたので軽傷で済んだ。

 

「ブラザー、いけるか!」

 

「無問題!」

 

「まだまだ!」

 

「上々!」

 

地面へと降りてくる特級。

 

「これより、俺の術式を解禁する。お前たちに言えることはただ一つ。俺を信じろ、そして止まるな!」

 

「オッケー二つね」

 

特級に向かって走り出す3人。

っが、葵が足を掴まれそのまま遠くに投げ飛ばされる。

その先には樹木で作った針山。

しかし、葵の術式は...

目の前まで迫っていた特級と葵が入れ替わり、悠仁の拳が葵へ。

 

「うおー、東堂!?」

 

「葵の術式は場所を入れ替えることができんねん」

 

「そう、その名も不義遊戯。ちなみに...」

 

「手を叩くことが発動条件だ!」

 

それぞれの場所が入れ替わりながら、攻撃を続ける。

僕の術式でのスピードでの攪乱。不義遊戯での入れ替えで攪乱。

そしてそれぞれの膂力がどんどん相手を追い詰めていく。

3人の攻撃、コンビネーション、

 

「楽しい!」

 

最高に楽しい。

鼓動がバクバクと高鳴り、脳が歓喜の声を上げる。

そんな中でもう一度、黒閃を発動させる悠仁。

脳が覚醒状態に入るため、黒閃を撃ったあとは黒閃が出やすくなるのだ。

速度をあげ、マッハまで到達する。

そんななかで悠仁が3回連続で黒閃を発動させる。

次も出す。そんな予感がしたため、それに合わせ俺の最高の一撃を食らわせる。

顔面にマッハでの一撃。

放ったパンチは黒く光り、悠仁とサンドイッチする形で深々と突き刺さった。

自然と口から笑い声が漏れた。

 

「なはは」

 

力を失ったかのように倒れ、そのまま消えていく特級。

俺たちの勝ちだ。

 

...

.....

.......

 

あれからしばらくしての交流会、続き。

本当は個人戦になるはずが、五条くんの策略で野球に変更。

現在はみんなで野球を行っているが...

メカ丸不在のため、僕が代わりにピッチャーを行うことに。

すごく気恥しい。

 

「直哉くーん、こっちむいてー!」

 

「ははは...」

 

どこから用意したのか歌姫先輩が一眼レフで写真を撮る。

 

「おーい、直哉ー、はよ投げろー」

 

「はいはーい」

 

まあ、なにはともあれ。

生徒たちが全員無事でよかった。

 

...

.....

.......

 

「ねえ、三輪。聞きたいことがあるんだけど」

 

「はい」

 

ドゴっ!壁に突き刺さる右腕。

 

「ヒイ!せ、先生!」

 

「...直哉くんのお姫様だっこどうだった?」

 

「...」

 

「...」

 

「あんまり覚えてないんですけど...結構がっしりしてて...よかったです」

 

「いいなー」

 

 




三輪は直哉のことは特になんとも思ってないです。
直哉は三輪のことを可哀そうな年下の女の子と思ってます。

高専の生徒は、直哉がよく練習つくので若干レベルアップしてます。

-評価-

楽巌寺 5
「よく生徒たちを見てくれている。高専に来ないか?」

メカ丸 2
「うざい」

加茂 3
「気がよくて話がしやすい」

西宮 3
「メカ丸や東堂に頼みごとをするときの仲介人その2」

三輪 4
「任務で一緒になったら、ご飯に連れてってくれる。良い人」

歌姫 5
「いたた、足くじいちゃったー。ど、どうしよっかなー。待って直哉くん!」

追記
ちょいクズ直哉についての質問があれば感想欄に書いて欲しいです。ていうかそっちの方が直哉が動き出してくれるのでありがたい...
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。