怪獣超無法惑星   作:フルメタル・ミサイル

1 / 55
 大怪獣バトルシリーズは終わってしまいましたが、まだまだ見たい怪獣同士の戦いの組み合わせがある!
 もう見られないのだったら、俺が書いてやる! そう思って書きました。
 あなたが見たい怪獣同士の戦いの組み合わせ、オリジナルレイオニクスバトラーなどを随時募集しております。


ファーストステージ
プロローグ~惑星アシヨシ


 惑星ハマーでの死闘の末、レイブラッド星人はレイ達に敗れた。それでも一時の器であったアーマードダークネスを破壊されただけであって精神体そのものは無事であり、脱出するレイ達に尚も追いすがるが、ここで加勢に来たウルトラマンとウルトラセブンの光線により、宇宙の支配者もついに滅び去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――かに思われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光線が命中して消滅したように見えたが、それもあくまで一時的なもの。レイブラッドの魂は尚も健在である。しかしレイブラッドはレイをここまで育成しておきながらも彼等にあえなく敗れたことで、ついに息子のことを諦めざるを得なくなった。

 他に候補となり得るのはキール星人グランデ、そしてウルトラマンベリアルぐらいか。だがグランデはレイと協力して共に自分を打ち倒してしまった。素質はともかく後継者になる気がないのはレイと同じで、無理矢理体を乗っ取ることもまた今や不可能だ。

 一方ベリアルについてだが、まだレイオニクスバトルをやる必要がなかった遥か昔に作り上げた原初のレイオニクスである。

 当時、宇宙制覇に邪魔な光の国のウルトラマン達を抹殺すべく、光の国を追放されあてもなく彷徨っていたベリアルを見つけたのは僥倖だった。

 のちにウルトラの父と呼ばれるようになるウルトラマンケンと並ぶ戦士だったベリアルだが、様々な理由から光の国の中枢、命とさえ言えるプラズマスパークコアに手を出してしまい追放されてしまう。そんな彼を見つけ出して無理矢理己の因子を与え、さらなる力と悪の因子を植え付けパワーアップさせると共に、自分の忠実な手駒とした。結局すぐに敗れて牢獄に閉じ込められはしたが、実力と素質という意味ではレイ以上だった。

 だが、そのベリアルも自分が敗れてよりすぐの時期に復活し、一時は光の国でさえ単独で制圧するという大金星を挙げたものの、すぐにレイとウルトラマンゼロに敗れ、何処かへと消えてしまった。宇宙中を探しても見つからないため、死んだか、生きていても自分でも簡単には探せないような別次元のような場所にいるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 レイ、グランデ、ウルトラマンベリアルという候補達を立て続けに失ったレイブラッド。そのため、肉体復活のための計画を練り直すことにした。

 一連の争乱の舞台となった惑星ボリス及び惑星ハマーだが、それはあくまでレイが関わったレイオニクスバトルの範囲内でしかない。レイオニクス育成のための惑星は他にもまだ存在していた。最有力候補達をいずれも逃しはしたが、ならば今回はそれに匹敵する、あるいは彼等をも超えるほどの実力のレイオニクスあるいは怪獣を生み出せば良いだけのことだ。

 そう思い直したレイブラッドは、早速レイオニクス育成の牧場の予備として用意していた惑星の一つ、『アシヨシ』の改造に着手した。

 自らの超能力、超技術を用いて、太陽系第3惑星『地球』に酷似した環境を人工的に再現したのである。

 

 

 

 

 

 レイブラッド、さらには地球に侵略に来たことのある一部の宇宙人には分かっていたことなのであるが、太陽系第3惑星『地球』は自然豊かな星だった。そして、その自然環境に育まれたのか、宇宙全体から見ても異常と言えるほどの数の怪獣が生息していた。とはいえ、現在の地球では怪獣災害はもう起きなくなって久しく、怪獣は絶滅したと断言出来るほどだそうだが。

 けれども、これだけは断言出来る。それは地球という水と緑の豊かな、生命に満ちた星の環境は、怪獣の生育と進化にこの上なく適していた。そして、そんな地球という星は数多の宇宙人達と、地球外で生まれた宇宙怪獣達をも惹きつけた。

 一方で、怪獣の出現と宇宙人の暗躍は時に地球に住む地球人達を危機に陥れた。だがある時より光の国から正義の使者“ウルトラマン”達がやって来て地球と地球人達を護るようになった。

 ウルトラマン達は愚かにも地球人達を好きになり、彼等との絆を育んだ。後継者最有力候補であったレイも地球のレイオニクスだったからかは不明だが奴等は干渉した。そのせいか、やがてレイは正義の心や人間らしさなどというくだらない感情に目覚め、愚かにもレイブラッドの後継者の座を放棄してしまったのである。

 

 

 

 

 

 だが幸い、この惑星アシヨシが今の環境となったことはまだウルトラマン達に知られてはいない。以前のアシヨシは恒星や近隣の惑星との位置関係などこそ地球と酷似してはいたが、水や空気、他に有用な資源などもない、生命なき荒野の惑星。せいぜい星間を移動する宇宙怪獣が休憩に立ち寄るのが関の山で、宇宙人達も見向きもしない、単に名前があるだけの星だった。

 そんな不毛の惑星をレイブラッドは自らの力で魅力的な惑星へと変えた。水と空気、気温や地質、挙げ句は動物や植物などの生態系や埋蔵された資源までをもほぼそっくりなものに模倣・再現した。今のこの星を地球人達が見たら喜んで入植しに来るだろう。それほどまでの完成度だった。

 しかし、レイブラッドは無償の善意でこの星を創り上げたのではない。むしろ悪意に満ちた思惑を持っていた。

 その悪意を象徴するかの如く、レイブラッドは最後の工程を始めた。

 この星の生態系の頂点に位置する存在にして、あらゆる生命に対する脅威にして蹂躙者――怪獣達を連れて来たのだ。

 

 

 

 

 

 レイブラッドは多数の怪獣を従えていたが、その中に『四次元怪獣ブルトン』がいた。一見生物には思えない、人工物にも見える奇怪な怪獣であるが、レイブラッドも重宝していたほどに多彩な能力の持ち主でもある。

 特にレイブラッドが重要視していたのが、この怪獣の『あらゆる次元の壁を超える』という能力である。別の場所同士だけでなく、過去や未来の時代、あるいはパラレルワールド、別次元の宇宙などとも自由自在に次元の穴を開け、そこを行き来したり、もしくは物体や生き物を連れて来ることが出来る。大雑把に言えば、あらゆる場所から怪獣を連れて来ることが出来るのだ。

 それだけでなく、レイブラッドはかつてウルトラマンレオに破壊されたブラックスターの破片から生み出した円盤生物、異次元人ヤプールのリザーブしていた超獣、別次元より流れ着いていたスペースビーストまでをも再生させていた。さらには時空波を宇宙中に放つことで、わざわざ宇宙怪獣や異次元怪獣までをも呼び寄せた。

 これらの怪獣達が順次アシヨシに放たれたために当然生態系は激変したが、元より怪獣以外の生命はその糧として利用させる気でしかなかったレイブラッドは全く気にすることはなかった。

 そうして惑星アシヨシは、惑星ボリスや惑星ハマーが平和に見えるほどの魔境と化した。かつての地球を思わせるほどに多数の怪獣が現れては地上を闊歩する。彼等の出現で生態系の下位へと格下げされた他の生物達も極短期間で軒並み凶暴化し、アシヨシは宇宙でも稀に見るほどに上から下まで熾烈な生存競争が行われるようになった。

 ここまでお膳立てが済んだところで、最後の仕上げとして、レイブラッドは自らの因子を分け与えた者達に啓示を与えた。怪獣達に遅れて新たなレイオニクス達が惑星へと殺到し、再び熾烈なレイオニクスバトルが幕を開けたのである。

 

 

 

 

 

 これはこの欲望に満ちた蠱毒の惑星にやって来た者達と、彼等に従う者達の物語である。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。