怪獣超無法惑星   作:フルメタル・ミサイル

13 / 55
 今回の怪獣&レイオニクスはバスクケーキ様及び翔 長月様考案のものを手直ししたものです。
 ちなみに今回は噛ませ犬との戦闘があるので長くなりそうかなと思って前後あるいは前中後編に分割します。

 それと作中に出てくる極寒の惑星コンルの出典は怪獣バスターズシリーズです。


炎vs氷!! その1 処刑人グローリア

 レイブラッド星人と並び、宇宙の支配者として知られた暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。彼には大勢の部下がいたが、その中でも最強として知られたのが『暗黒四天王』である。

 それらの内2人、“謀将”デスレムと“豪将”グローザムは、かつて4万年前に光の国にエンペラ軍が攻め込んだことで起きた『ウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)』に従軍した古参であった。2人は大勢のウルトラ戦士を打ち倒し、その壮絶な戦いぶりは敵だけでなく味方をも畏怖させたという。

 地球侵攻の際ウルトラマンメビウスに激闘の末敗れ去り、主君のエンペラ星人もまた滅び去ったが、それでもこの2人の威名は未だ宇宙中に轟いている。それに伴い出身種族であるデスレ星雲人とグローザ星系人も未だ宇宙中で恐れられる存在となっている。

 

 

 

 

 

 ――とある氷原――

 

 吹き荒ぶ吹雪の中、レイオニクスが1人歩いていた。

 

(たった数ヶ月でこの変化か。信じられんな……)

 

 雪と氷により何もかもが凍りついた酷寒の大地。現在この地に棲む生き物は少なく、その分数少ない餌を巡って生存競争も激しくなっている。

 しかし、本来はこの地にはもっと多くの生命が息づいており、こんな白銀一色の世界ではなかった。こんな世界に様変わりしてしまったのは、なんとここ数ヶ月での話であった。

 

(地域一帯の気候変動によるものではない。たった一人の宇宙人が科学技術の助けもなしに、己の能力のみでこの銀世界を造り上げたというのか)

 

 男はふと屈み、尖った突起状の左手で地面を突くが、先端が刺さるのみ。

 

(硬いな)

 

 どうやら付近一帯の地面は既に永久凍土と化しているらしかった。

 

(この有様では怪獣とて耐えられまい)

 

 怪獣でさえ、元より寒冷地に棲む種族ぐらいしかこの極寒の環境には耐えられないだろう。

 

(とはいえ、私には問題ないが)

 

 冷凍怪人 ブラック星人(RB)

 

 かつてウルトラマンジャックと戦った宇宙人の同族。口のない仮面のような白い顔に大きく真っ赤なギョロ目、格子状の模様をした黒い体、鋏状の右手と尖った突起状の左手が特徴。

 土星に前線基地を造っていたが、そこでこき使う奴隷が不足したため、地球人の男女1000人を攫い冷凍・移送後、(恐らくは基地で)繁殖・奴隷化しようと企んだ。そのために雪女怪獣スノーゴンと共に雪山の山小屋に人間に化けて潜み登山客を攫っていたがMATにバレた上、最終的にはウルトラマンジャックと戦闘になりスノーゴン諸共倒された。

 ちなみに彼はなんとかつてウルトラマンジャックに倒されたブラック星人の弟である。当然ジャックを恨んでおり復讐を目論んだこともあったが結局実現には至らず、今はレイブラッド星人の後継者の座を得て宇宙を支配するという野望に邁進している。

 

(……そして奴等もな)

 

 彼も平気であるが、この異常気象を引き起こした張本人とその手下達も当然そうである。

 

「縄張りの誇示のつもりか? ふざけおって…」

 

 付近一帯をこの銀世界に変えたのは縄張りの誇示だろう。そして、我が物顔で図々しくこの地に居座る連中をブラック星人は気に入らなかった。

 

「奴がどれほどのタマかは知らんが、全て奪い取ってやる」

 

 ブラック星人が敵の縄張りにわざわざ入ったのは、当然レイオニクスバトルを行うためである。

 敵がどれだけ悪名高かろうと関係ない。誰であろうと叩きのめして勝利し、怪獣もこの土地も丸ごと奪い取る決意であった。

 

「!」

 

 1時間ほど歩き続けたところで、急に吹雪が止んだ。

 

(偶然か?)

「ギュイイアア」

「ッ!」

 

 突如辺りに轟く怪獣の咆哮。ブラック星人は警戒し、自分のバトルナイザーを右手に構える。

 

「ギュイイイイアア」

 

 すぐさま鳴き声の主がブラック星人のすぐ前の永久凍土を突き破り、地上へと現れた。

 

 核怪獣 ギラドラス

 

 かつてシャプレー星人に操られた、天候を操る能力を持った四足歩行の怪獣。頭部と頬に生えたくの字に曲がった太い角、全身を覆う銀色の鱗、独特な形状の四足が特徴である。

 地球に出現した個体はシャプレー星人の命令で青沢山脈の地底でウルトニウムを採掘していたが、主人の死を感じて地上に姿を現すも、戦いの末ウルトラセブンに敗れている。

 

「ここの歩哨か!」

 

 恐らくは縄張り内の警戒に当たっていた怪獣だろう。そしてこの怪獣が現れてから吹雪が止んだこと、そもそもギラドラス自体が天候を操る能力で知られていることから、恐らくはこの怪獣が異常気象の原因であると思われる。

 

「ギュイイアア!」

「おっと!」

 

 ブラック星人目がけギラドラスは上から頭を勢い良く叩きつけるも、星人は当たる寸前後ろに飛び退いていた。

 

「よかろう! 加える戦力としては悪くない!」

『バトルナイザー、モンスロード!』

 

 ブラック星人は右手に構えたバトルナイザーより怪獣を召喚する。

 

「グウオオオオ」

 

 雪女怪獣 スノーゴン

 

 かつてブラック星人と共に地球で奴隷拉致のため暗躍した怪獣。ホッキョクグマを思わせる白い毛で覆われた屈強な肉体に、一本角を生やした毛のない恐竜のような頭部が特徴。

 雪女怪獣の別名通り地球人の女性に化けることが出来る他、冷凍ガスを口や両手から放出して相手を氷漬けにする能力を持つ。その力でウルトラマンジャックを一度は凍らせ体をバラバラに引き裂いている。

 

「スノーゴン! 接近戦に持ち込め!」

「グウオオオオ」

 

 ブラック星人の指示を受け、スノーゴンはギラドラスに組み付く。

 ギラドラスの天候操作能力はかつてウルトラセブンを苦しめるほど強力なものであったが、一方でそれはセブンの弱点が寒さであったから効果覿面だったのもある。しかしスノーゴンは雪女怪獣の別名通り、単なる低温や冷気には強いためセブンの時と違い優勢には持ち込めない。

 そしてギラドラスはかつてウルトラセブンと戦った際、肉弾戦に持ち込まれアイスラッガーで首を切断されて敗北している。

 

「グウオオ…!」

「ギュアッ!」

「スノーゴンのパワーでもびくともしないのか…」

 

 だが、スノーゴンは見誤っていた。確かにギラドラスは格闘戦はそれほど得意ではないし、一方でスノーゴンは凍りついたウルトラマンジャックをバラバラにしたほどの腕力の持ち主ではある。しかし、そもそもギラドラスの体重は15万tもあるのだ。2万3千tのスノーゴンとの体重差は実に6倍以上である。

 そのためスノーゴンは冷気への耐性及び格闘戦の有利を悟って敵に組み付いたはいいが、動かせないでいた。

 

「馬乗りになって殴りまくれ!」

 

 スノーゴンの失態を修正すべく、主人は新たに指示を下す。

 

「グウオオオオ!」

「ギュアアアア!!」

 

 スノーゴンは手を放しギラドラスに馬跳びで素早く跨ると、その上から頭頂部及び背中へ激しい殴打を加える。今度は効いたらしく、ギラドラスは苦悶の叫びを上げる。

 

「冷凍ガスもプレゼントしてやれ!」

 

 鬼気迫る形相のスノーゴンに殴られまくり、たまらずギラドラスも敵を振り落とすべく激しく跳ね回り抵抗する。そんな敵の反抗を断とうとした主人の指示により、スノーゴンは頭上から冷凍ガスを吐きかける。

 

「ギュイイアア!」

 

 自身の能力で放つ吹雪より数段上の冷気が浴びせられ、ギラドラスはたまらず悲鳴を上げる。いくら冷気に強くとも関係なく、すぐに氷像になるのはこれでは目に見えていた。

 

「スノーゴン、殺すなよ! 凍らせるだけでいい!」

 

 ブラック星人は戦力にすべく捕まえる気でいたので、敵とはいえ目の前の怪獣を殺すつもりはなかった。

 

「……騒がしいから出向いてみれば、なんとも情けない様をさらしているなぁギラドラス……」

「!!!!」

 

 突如周囲に響き渡る声。その途端、ギラドラスは一瞬体を震わせた後硬直してしまう。

 

「現れたな…!」

 

 ブラック星人は慌てる様子はなかった。むしろこれを待っていたとばかりに喜びさえ窺えた。

 

「我が領土を踏み荒らす者よ。レイオニクスバトルを所望と見るが、如何に?」

「そのために私はやって来た!」

 

 ブラック星人は姿なき者にそう返答する。

 

「よかろう。受けて立とう」

 

 空より雪と氷が降り注ぎ、それが一ヶ所に集結。すぐさま、刺々しい甲冑にも似た宇宙人の姿へと変わる。

 

「オレの勝利には違いないだろうがな!」

 

 冷凍星人 グローザ星系人グローリア

 

 かつて暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人に仕えし“暗黒四天王”が1人“不死身のグローザム”の同種族の宇宙人。グローザム同様、氷で出来た甲冑のような硬質で鋭角的なフォルムが特徴。

 グローザ星系人は宇宙人全体でもトップクラスの冷気の能力と強力な再生能力を持った種族であり、彼もまたその例に漏れずこの領域一帯を凍りつかせるほどの凄まじい冷凍能力の持ち主である。

 

「そうは言うが……この勝負は私の勝ちだと思うが?」

 

 ブラック星人はギラドラスを指差す。必殺の天候操作が通用しないどころか、スノーゴンに馬乗りになって殴られまくったギラドラスは息も絶え絶え、どう見ても殺される寸前である。

 

「そうだな…」

 

 グローリアは敵の発言を肯定し、ギラドラスをちらりと見やる。

 

「確かに貴様のスノーゴンの方がギラドラスよりは強いようだ。このままではギラドラスが無様にやられるのを見るだけだ」

「フ、分かっているじゃないか。このまま指をくわえて見ていたらどうだ?」

 

 ブラック星人は鼻で笑い、あまつさえ挑発する余裕を見せる。

 

「それは面白くない。だから、ここは仕切り直しといこう」

「! 何を!?」

 

 敵の言葉に嫌な予感がしたブラック星人が身構えた瞬間、グローリアは大口を開け、猛烈な冷気を吐き出す。

 

「ギュイイアアアアアアアア」

「ゴ!?」

 

 しかしそれはブラック星人に向けられたのではなく、なんと自身の使役怪獣であるギラドラスの方へと向けられていた。上に乗っていたスノーゴンはすぐさま飛び退いたから大事なかったが、ギラドラスは断末魔の叫びを上げてあっという間に凍りついてしまった。

 

「自分の怪獣を…!?」

「オレの部下に弱者は必要ない!」

 

 驚くブラック星人にグローリアはそう吐き捨てる。

 

「では二回戦といこうか。そのスノーゴンでも、もしくは他に怪獣がいるなら出してもかまわんぞ」

「ならば、お言葉に甘えるとしよう」

 

 ギラドラスへの迎撃のためにスノーゴンを出したが、別に彼の戦力はそれだけではない。

 もう一体、さらに強力な怪獣をブラック星人は所持している。

 

「自分でわざわざそう言ったんだ。後悔するなよ!」

『バトルナイザー、モンスロード!』

 

 スノーゴンに続き、ブラック星人のバトルナイザーから怪獣が召喚される。

 

「キュイイーン!」

 

 宇宙海獣 レイキュバス

 

 かつてネオフロンティアスペースにおいてウルトラマンダイナと戦った怪獣の別個体。カニとエビが合わさったような見た目をした甲殻類型の怪獣で、シオマネキのように巨大な右の鋏とそれより少し小さい左の鋏が特徴。

 パワー・防御力共に高く、さらには高熱と冷気の両特性を持つ。特に冷凍ガスはダイナを氷漬けにするほど強力である。

 

「ほう、レイキュバスか。悪くないな!」

 

 グローリアも新たに現れた怪獣を見て感嘆した。

 

「貴様もさっさと怪獣を出すのだな」

「2対1か…ハンディとしては物足りないが、いいだろう」

 

 スノーゴンとレイキュバスが相手にもかかわらず、グローリアは二回戦での自身の怪獣は1体だけで十分だと余裕を見せる。当然ブラック星人はその態度が気に入らなかった。

 

『バトルナイザー、モンスロード!』

 

 それを今証明しようと、グローリアのネオバトルナイザーからも怪獣が召喚される。

 

「ピギャアアアア!!」

 

 進化怪獣 ラゴラスエヴォ

 

 かつてウルトラマンマックスと戦った冷凍怪獣ラゴラスの別個体が溶岩怪獣グランゴンのマグマコアを捕食し、その影響により進化したもの。全身が赤熱化するようになり、口から吐く-240℃の冷凍光線に加え、胸部に新しく生成されたマグマコアから火炎弾を放つ能力を得た。

 冷凍光線と火炎弾を同時発射、命中時に対象へ急激な温度差を生じさせ破壊する【超温差光線】が必殺技である。

 

「なるほど……デカい口を叩く根拠がこいつか……」

 

 レイオニクスとしてそれなりの経験があれば、バトルナイザーの図鑑データを見るまでもなく敵の怪獣の強さは大体分かるようになる。成程、これほどの怪獣ならば調子に乗った尊大な態度を取るのも当然というものだろう。ブラック星人はそう苦笑するしかなかった。

 

「格の違いが分かってもらえたかな?」

「くだらんことを言うな。そんなもの簡単に覆るのがレイオニクスバトルだろうが!!」

「グウオオオオ!!」

「キュイイーン!!」

 

 主の意思に反応し、レイキュバスとスノーゴンはラゴラスエヴォに挑みかかる。

 

「その意気や良し。健闘を期待しているぞ」

「ピギャアアアア!!」

 

 スノーゴンは突進、ラゴラスエヴォとがっぷり組み合う。

 

「ゴ!」

 

 相撲を取り合う2体だが、ここでスノーゴンは向きを変え互いの位置が入れ替わる。

 

「キュイ!!」

 

 それによりラゴラスの背中はレイキュバスに向く。それを待っていたとばかりにレイキュバスは巨大な右の鋏を振り上げ腰を挟み込んだ。

 

「ピギャア!」

 

 腰を大鋏で挟まれ身動きの取れなくなったラゴラスエヴォ。そこへスノーゴンが前面から冷凍ガスを、レイキュバスは背後から火炎弾を浴びせてくる。

 

「ほう、連携は取れているな!」

 

 一方、相棒の危機にもかかわらず、グローリアは呑気に感心している。

 

(こいつ何を呑気な…)

 

 ブラック星人は呆れるが、それ以上に違和感があった。

 

(いや、ラゴラスエヴォもそこまでダメージは負ってはいない…)

「………………」

 

 文字通り挟み撃ちにされながらも、じっと耐えているラゴラスエヴォ。袋叩きにされているにもかかわらず、そこまで深刻なダメージを負っている様子はない。

 確かにラゴラスエヴォは高熱と冷気の両特性を持ち冷凍ガスにも火炎弾にも耐性はあるとはいえ、それでも恐ろしい防御力である。

 

「こいつらの実力は大体分かった。そろそろいいだろう」

「何!?」

「ラゴラスエヴォ。貴様の力を思い知らせてやれぃ!!」

「ピギャアアアアアアアア」

 

 ようやく好きに暴れられるとばかりに、主の号令に喜びの咆哮を上げるラゴラスエヴォ。

 

「キュ!?」

 

 ラゴラスエヴォは自分の腰を挟んでいたレイキュバスの右の大鋏の爪を両手で掴むと、そのまま力任せに開かせて脱出する。

 

「ピギャー!」

「ゴウ!?」

 

 さらには大鋏を掴んでレイキュバスを軽々持ち上げると、そのままスノーゴンに投げ飛ばす。驚いたスノーゴンは反応が遅れ、投げ飛ばされた仲間の下敷きになってしまった。

 

「ピギャアアアア!!」

 

 両者が起き上がろうともがいているところで、ラゴラスエヴォは後ろに大きく飛び退く。そして口からの冷凍光線、さらには僅かに遅れて胸部のマグマコアからの火炎弾を両者の100mほど前の地面目がけて発射する。

 

「ギュウ~~………」

「ゴア………」

「グアアアアアア」

 

 両者は融合、全てを破壊する【超温差光線】となる。あえて距離を開け、かつ直撃でなく地面にわざと撃ったことでダメージは相当抑えられていたものの、それでもその余波だけでレイキュバス・スノーゴン共に戦闘不能。ブラック星人に至っては等身大だった故、そのまま蒸発してしまった。

 

「ハッハァー! 残念だったな!」

 

 先ほどと同じく再び雪と氷が集まり、そのままグローリアの姿へと変わる。彼は相棒の必殺技発射のタイミングでテレポートし、影響の及ばない場所に一旦移動していたのだった。

 

「生かしたということは、戦力になりそうということか」

「ピギャ」

 

 主人の問いに、ラゴラスエヴォは頷いた。

 

「これでまた、レイブラッドの後継者へと一歩近づけるな」

 

 戦力になりうる怪獣2体が手に入り、グローリアはご満悦であった。

 ちなみにラゴラスエヴォが始めは無防備に攻撃を受けていたのは、敵怪獣の実力を査定するためであった。その辺の判断はこの怪獣に一任されており、怪獣だけあえて生かしたのも主人の戦力になると彼が判断したことによる。

 

「! いかん、バトルナイザーも蒸発していないだろうな!?」

 

 しかし、ここでもしかしたらブラック星人がこの2体以外の怪獣を持っていないだろうか、という疑念がグローリアに湧く。慌てた冷凍星人は凍土に這いつくばってバトルナイザーを探し始めた。

 

「プギャギャッ」

 

 主人のそんな様子を見て、ラゴラスエヴォはおかしそうに笑いを漏らす。

 

「あった!」

 

 所々損傷は見られたが、なんとか原形を保っていたバトルナイザーをグローリアはどうにか見つけ出し、嬉しそうに天に掲げたのだった。




用語解説

 冷凍怪人 ブラック星人(RB)

 かつて雪女怪獣スノーゴンと共に地球人を攫い、土星の前線基地まで連れていき繁殖させて奴隷を増やそうとした宇宙人の別個体。黒い体、赤いギョロ目の付いた口のない白い仮面のような頭部、鋏状の右手と尖った突起状の左手が特徴。
 山小屋の番人に化け、雪山の山小屋を根城に登山客のカップルを氷漬けにして誘拐を繰り返していたが、やがて悪事がMATに露見し郷秀樹=ウルトラマンジャックと戦いになる。しかしスノーゴンを倒され自分も等身大の状態で容赦なく攻撃を叩き込まれ爆死した。
 このブラック星人はそのウルトラマンジャックに倒された個体の弟である。ジャックを恨んでおり、兄の仇を討つ気はあったのだが、兄の死から数千年以上経った今でも果たせていない。現在ではレイオニクスとなり、兄に代わって宇宙征服の野望を果たすべくレイブラッド星人の後継者となろうと目論んでいたが、グローリアのラゴラスエヴォに敗れ蒸発する。
 使役怪獣はレイキュバスとスノーゴン。他にも怪獣を持っていたようだが、残らずグローリアに奪われてしまう。グローリアの見立てでは、手持ちの怪獣の数からして並以上の腕はあったらしい。ちなみにグローリアの評判を知って挑んでおり、それでも自分なら勝てると思っていたようだ。

 核怪獣 ギラドラス

 かつてシャプレー星人の命令で地球の中心核にある物質ウルトニウムを採掘していた怪獣の別個体。頭部と頬から一対生えた赤く平たい角、鱗で覆われた体、アザラシに似た四足歩行体型が特徴。天候操作能力を持ち、相手を冷気や暴風雨で苦しめる戦法を得意とする。星人の暗躍を知ったウルトラ警備隊及びウルトラセブンとの戦いになり、アイスラッガーで首を刎ねられて倒された。
 本個体は同じくシャプレー星人(RB)に使役されていたが、主人がレイオニクスバトルで倒された際グローリアによって奪われた。その後は彼の縄張りの歩哨として働かされていたが、侵入してきたブラック星人(RB)及びスノーゴンに叩きのめされていたところ、その不甲斐なさで見限った主人により氷漬けにされてしまった。
 ――と思われたが、実際は敵に殺されるのを恐れたグローリアによりあえてこちらが処刑したように見せかけた演技である。適切な温度で加熱すれば復活出来るようになっており、ラゴラスエヴォにより戦闘後に解凍されて復活している。
 ちなみにグローリア曰く天候操作能力以外は大して強くないとのことで、敵怪獣と格闘戦にでもなったら十中八九勝てないという。それでも彼は面倒は見ているので、強奪されたとはいえ一応懐いてはいる。

 雪女怪獣 スノーゴン

 かつてブラック星人と共に地球人誘拐に暗躍した怪獣。主人同様地球人の姿に化けることが出来、山小屋の番人の孫娘に化けて地球人カップルを氷漬けにして攫っていた。それに気づいたウルトラマンジャックと戦いになるも口及び手からの強烈な冷凍ガスで氷漬けにし体をバラバラに引き裂いたが、ウルトラブレスレットの力で復活したジャックにより逆転、敗死した。
 雪女怪獣という別名を持つが、変身時はともかく正体は何処にもその要素はない、角の生えた恐竜の頭をしたホッキョクグマのような姿をしている。その見た目通り肉弾戦と口と手からの冷凍ガスを武器としている。
 本個体も件のブラック星人の弟に使役され、ギラドラスを格闘戦で圧倒したが、ラゴラスエヴォには敵わず敗れた。その後レイキュバス共々彼の戦力として奪われている。ブラック星人とは良好な関係を築いており彼の復讐心も知っていたが、結局叶えてやることは出来なかった。

 宇宙海獣 レイキュバス

 かつて水棲生命体スヒュームに操られウルトラマンダイナと戦った怪獣。カニとエビの合わさったような甲殻類系の怪獣で、シオマネキのように右の方が大きい左右非対称の鋏、飛び出た目、エビのような尾が特徴。一応四足歩行怪獣ではあるが、歩行時に使うのは太い後ろ足のみで、中足は退化しかけているのか非常に細く、ほとんど使用されない。
 高熱と冷気の両特性を持ち、目が赤い時は火炎弾、青い時は冷凍ガスを放つ。火炎弾は成層圏の標的を狙えるほどの射程と精度、冷凍ガスはダイナを氷漬けにしたほどである。さらには甲殻類故防御力も高く、鋏のパワーもダイナを圧倒するなど、あらゆる能力に隙がない。
 地球では主人の命令で南極の氷を溶かし海水面を上げるという企てを実行していた。やがてダイナと戦闘になるも氷漬けにするが、死闘の果てに敗北する。
 本個体はブラック星人(RB)にスノーゴンと共に使役されており、彼の切り札とされていた。しかし敵のラゴラスエヴォには敵わず、手加減した超温差光線の余波だけで戦闘不能に追い込まれた。後にスノーゴン共々グローリアに奪われてしまう。
 スノーゴン同様ブラック星人には懐いておりその復讐心も知っていたが、主人の願いを叶えてやることは最後まで出来なかった。

 冷凍星人 グローザ星系人グローリア

 グローザ星系出身のレイオニクスで、レイオニクスバトルでは対戦相手を全て殺害していることから“処刑人”の異名を持つ。かつて暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人に率いられたエンペラ軍の中でも最強の『暗黒四天王』が1人、“不死身のグローザム”の同種族。
 グローザム同様、弓のような頭部、肩と胸部に生えた巨大な棘、線上の単眼、両腕にそれぞれ付いたランタンシールドにも似た剣付きの盾が特徴。同じく強烈な冷気を操り、強力な再生能力を持つが、本人曰くグローザムにはさすがに戦闘力共々劣るとのこと。
 同種族のグローザムはエンペラ軍の最高幹部の1人であるが、彼はエンペラ軍とは無関係のフリーの悪党である。他のレイオニクス同様、レイブラッド星人の後継者として選ばれ全宇宙を支配する野望を持つが、一方でグローザムを故郷の英雄として大いに尊敬している。ただし彼の主君のエンペラ星人についてはグローザムのことを都合良く使い潰したとして嫌っている。
 惑星アシヨシに来る前に別の星でのレイオニクスバトル優勝者である、いわゆる『予選突破組』。惑星アシヨシに来る前、極寒の惑星コンルでのレイオニクスバトルで唯一勝ち残った。だが、それでもレイブラッド星人の後継者になれる水準ではなかったので、このアシヨシにやって来てレイオニクスバトルを続けている。
 アシヨシに来てさらに研鑽を積んだ現在の彼は、ネオバトルナイザーを持つ強豪として悪名高きレイオニクスとなった。ある地域一帯を己と怪獣達の能力で極寒の気候に変え、そこを縄張りとして居座っている。ちなみにラゴラスエヴォはコンルで入手した相棒であり、1番信頼を寄せている。

 進化怪獣 ラゴラスエヴォ

 かつてウルトラマンマックスと戦った怪獣の別個体。冷凍怪獣ラゴラスが溶岩怪獣グランゴンのマグマコアを捕食し進化したもの。その影響で冷気だけでなく高熱属性も操るようになった。グローザ星系人同様弓のような頭部、蒼と赤の入り乱れた体色、胸部のマグマコア、長い尾が特徴。ラゴラスより知能も向上しており、人間を憎み嘲笑っている。
 ラゴラスの時点で口から-240℃の冷凍ガスを吐いたが、それに加え胸部のマグマコアから火炎弾を放つようになった。必殺技は冷凍ガスと火炎弾をほぼ同時発射し、命中時対象に温度差による破壊を起こす【超温差光線】。あまりの威力故、DASHの戦闘機が10m近づけば蒸発しそうになり、さらにエネルギーを追加して照射すればウルトラマンマックスのギャラクシーカノンを押し返せるほど。
 本個体はコンルに生息していたのをグローリアが捕獲したもの。ただしラゴラスエヴォに進化したのは、アシヨシにやって来てから倒した野良のグランゴンのマグマコアを捕食した時である。
 グローリアがレベルの高いレイオニクスであるせいか、マックスと戦った個体よりもさらに能力が向上している。腕力だけでレイキュバスの鋏をこじ開け、巨体を軽々持ち上げてぶん投げるほどである。超温差光線もさらにパワーアップしており、直撃させない余波だけで2体の怪獣を戦闘不能に追い込んだ。
 グローリアからは1番の相棒として信頼されており、敵怪獣の捕獲か殺害かの判断も一任されているほど。知能が高いため判断は的確であり、彼が殺さなかった怪獣はきちんと戦力として役立っている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。