ただレイオニクス1人で1話書くのは上手くいかなかったので、新しいレイオニクス達の顔見世的な感じです。ノリ的にはニュージェネレーションシリーズ恒例の中盤総集編な感じかな。以前登場したレイオニクスの何人かは再登場しております。
――空間の歪み――
そこは宇宙、さらには時空から切り離されたと思しき謎の異空間。砕けた岩石が浮遊し、大気が虹色に輝く幻想的な世界である。
本来は究極人工生命体ゼヴォスが根城とする空間だが、今はレイオニクスとなって彼を使役するペルフェクト星人の拠点となっている。
「惑星アシヨシでのレイオニクスバトルのファーストステージはそろそろ終わりだな」
「キュインキュイーン……」
浮かぶ岩石の一つに足を組んで腰掛けながら、傍らのゼヴォスにペルフェクト星人は語りかけると、肯定するかのようにゼヴォスは電子音を鳴らす。
「生き残りは今どれぐらいいる?」
「キュイーン」
主の問いに対し、ゼヴォスは頭部のモノアイから映像を投影する。
「ほぉ、思っていたよりは多いな」
蒼色の髪の毛先を指で弄りながら、女は投影された映像を閲覧する。
そこに映るのは、惑星アシヨシでレイオニクスバトルを戦い抜いてきた猛者達の姿であった。
「果たして、この中の一体誰が我が父の体となるのだろうな?」
そう興味深げに呟くペルフェクト星人の表情は、父の本来の目的を知りながらも、何処となく無邪気で、そして美しくも残酷なものであった。
「!」
けれども、映像内にあるレイオニクスの顔を見た途端、ペルフェクト星人の表情が今度は曇り、明らかに不機嫌そうになる。
「まだ生きていたのか…」
何処となく大仏を思わせる容姿の男。彼は別の次元から召喚されたものの、レイオニクスバトルやレイブラッド星人の後継者の座など興味はなく、独自の目的で行動していた。
「とはいえ、我が父からまだ排除するよう命令は受けていない。
あの御方にも何かお考えがあるのだろう。しばらくは様子見だな」
しかし、そんなあの男に対してレイブラッド星人はまだ排除命令を出していない。彼女個人の心情としては排除に動きたいところだが、そこまでの越権行為は許されていない。
「それはさておき。見れば、知らない顔もそれなりにある」
試験官である自分が試練を課した者、そうでない者。面識のある者、ない者。惑星アシヨシにいるレイオニクスの数は多数。
それこそ、あらゆるマルチバースに存在する知的種族のほとんど全てを網羅するほどの数がいると言っても過言ではない。
「さて、どんな者達なのだろうな?」
興味深げに、投影されるレイオニクス達の映像をペルフェクト星人は再び眺めた。
かつて全宇宙の征服を企んだガルタン大王。彼は愚かにも、その野望の最大の障害となるであろうM78星雲・光の国に軍勢を率いて攻め込むも返り討ちにあい、その戦いで息子である王子も失ってしまう。
やがて時は流れ、ウルトラの一族に憎しみを募らせていたガルタン大王は復讐を目論んだ。その手始めとして当時地球の防衛に当たっていた新人ウルトラマンであるウルトラマン80、さらには彼が命を狙われていることを伝えに来た光の国のユリアン王女を狙う。
しかし、結局は戦いの末に配下のガラガラ星人諸共返り討ちにあい、大王は爆死。父子共に亡くなり大王率いる勢力は瓦解、その血筋も完全に途絶えたかに思われた。
――とある小島――
そこは島というにはおこがましいほどに小さい。直径150mあるかどうかで、岩礁と呼ぶには大きすぎるが、島と呼ぶにはあまりに小さいものであった。
草一本生えておらず、周囲を海に囲まれた小さな小さな小島だが、そこを拠点とする物好きなレイオニクスもまた存在する。
「ガガー!」
ヘドロ怪獣 ザザーン
ウルトラマンジャックが地球防衛をしていた時代、オイル怪獣タッコングと同時に東京湾に突如出現した怪獣。全身が猛毒のヘドロを帯びた海藻で覆われ、顔も大きな唇以外が明らかではない。
「キーシュ! キーシュ!」
油獣 ペスター
かつて初代ウルトラマンと戦った怪獣の別個体。横繋ぎにした2体のヒトデのような体の繋ぎ目にコウモリに似た顔があるという、怪獣の中でも一際異形の姿をしている。
海を住処とする怪獣であるが、油獣の別名通り石油を常食する。体内は食した石油が充満しているという、まさに石油タンクである。その石油を利用した高熱火炎を武器とする。
「ガガー!」
「キシュシュー!」
小島の真隣で下半身を海水に浸からせながら、2頭の怪獣が争っていた。
しかし、戦況はペスターの方が有利で、ザザーンは押され気味であった。ペスターの肉体は石油が充満しているおかげで弾力性があり、単純な打撃には強かったからだ。したがって全身に猛毒のヘドロを帯びている以外に決め手に欠けるザザーンには相性が悪かった。
そもそも、猛毒を帯びているといっても、かつて戦ったタッコングには普通に体当たりと噛みつきで倒されており、人間や普通の動植物相手ならともかく、怪獣相手には大した効果を示していない。
「キシュ!」
ペスターは怪獣としても異様な体型だが、その分ザザーンより手のリーチが長かった。弱点であろう頭部にもヘドロ怪獣の殴打は届かず、敵の長い手による攻撃をパリングしてなんとか防ぐのが精一杯であった。
「ヒャハッ! この弱さじゃ、手持ちにしてもしょうがねえな!」
そんな2体の戦いを、小島の中央で左手で頬杖を突いて寝転がりながら眺める男。
無防備に小島の上で寝転がっていた彼を喰おうと思ったのか、ザザーンが海からいきなり現れたのだが、彼は起き上がりもせずにペスターを召喚し、後は任せていた。
「ペスター! そいつはいらん! ブチ殺してかまわんぞ!」
半魚人 ボーズ星人(RB)
かつてウルトラマンレオと戦った宇宙人の同種族。緑色の体色、鮭のような顔、頭部や体の各所に鰭を生やし、別名通り見た目はまさに半魚人である。そして右腕は非常に長い鞭状で、これを使って敵を叩き殺すのを得意とする。
「ゴオオオオ!!」
「ッ!?」
小手調べは終わったとばかりに、ペスターは口から高熱火炎を吐く。その性質上、火に弱いザザーンはいきなりの火炎攻撃に驚いて海中へとひっくり返ってしまう
「ガガー!」
これは敵わないと思ったのか、ザザーンはそのまま振り返ることなく背を向け、泳いで逃げようとする。
「ハッ、尻尾を巻いて逃げるとは情けねえ野郎だ! だが、俺を喰おうとしたんだ。逃がすなよペスター!」
被害は受けなかったが、ザザーンが自分を喰おうとしたことは許せなかったらしい。ボーズ星人は笑いながら、野良怪獣を始末するよう配下に命じる。
「キシュー」
同じく背を向け、ペスターはザザーンを追いかけようとする。
「キシュッ――!?」
だが、その瞬間。突如その右半身が、上空から降ってきた光線で貫かれる。
「――!?」
ボーズ星人が驚いたのも束の間、光線の熱がペスター体内の石油に引火、爆発。油獣はそのまま木っ端微塵となり、ボーズ星人も爆発の衝撃波で吹っ飛び、海中に投げ出された。
(な、何だ!? 一体何が起きた!?)
海の中に沈んでいきながらも、混乱のあまりそれどころではない半魚人。
(!!!!)
ボーズ星人の発達した視力が、爆炎に照らされオレンジ色となった周囲の様子を正確に捉えた。その目に入った光景は2つ、海中と海上だ。
海中には大爆発を起こしたペスターの肉片と、大爆発を至近距離でモロに浴びて炎上、焼死したザザーンの死体。
海上では空からペスターを狙撃した後、小島へと降り立ち、鎮座する怪獣の姿だった。
(野郎!!!! よくも俺のペスターを!!!! ブチ殺してやる!!!!)
相棒を殺された凄まじい怒りから、大爆発から運良く生き延びて且つ逃亡の絶好の機会であるにもかかわらず、ボーズ星人は上陸しての報復を選んだ。
「テメェェェェェェ絶対に許さねェェェェェェェェェェッッッッ!!!!」
怒りで錯乱して絶叫しながら、ボーズ星人は水中から飛び上がり、小島へと着地した。
そんな彼を、異形の怪獣が島の真ん中で見下ろしていた。
「グゴロロロロロロ……」
爆撃帝獣 グルジオカイザー
二足歩行の肉食恐竜のような怪獣。サイボーグであるようで、頭部の角を始め、全身に棘が生えており、金属質の強靭な甲殻で全身が隈なく覆われている。しかし何よりの特徴は背中に背負った巨大な砲身である。
「貴様が俺のペスターを!!」
「そうだ」
「!!」
目の前の怪獣がそう答えた――わけではない。その声は怪獣の足元から聞こえた。
「おぉ、あの大爆発に巻き込まれて生きていたか。大した生命力だな」
「ッ!!??」
この怪獣の主人らしき者が、怪獣の足元より現れる。しかし、ボーズ星人が驚いたのは、敵レイオニクスの存在でなく、その姿であった。
「貴様はガルタン大王!? だが、貴様はウルトラマン80に敗れて死んだはず!!」
左手に持った
「残念ながら人違いだ。とはいえ、貴様があの御方と余を見間違えるのも無理はない。
同じ一族故か、自分で言うのもなんだが瓜二つだからな」
「何だと…!?」
「余はジェネラル・ガルタン。大王の甥である!!」
侵略星人 ジェネラル・ガルタン(RB)
あのガルタン大王の妹の息子。大王の甥であり、王子の従兄弟にして、一族の血を継ぐ最後の男。鋭い歯の生えた口を持つ深海魚のような凶悪な顔つき、豪奢な鎧を纏っているという姿は伯父である大王そっくりだが、体格はさらに一回り大きい。
また【爆裂青竜刀】を得物としていた大王に対し、こちらは狼牙棒という巨大な棘付き棍棒を武器とする。
「貴様が誰であろうがどうでもいい!! 俺の今の望みは貴様等の命だけだ!!!!」
相棒のペスターの仇を討つべく、ボーズ星人は伸縮自在の鞭状の右手をジェネラルに向けて伸ばす。
「フン!」
素早く伸ばされた右手を、ジェネラルは狼牙棒の柄で受け止めて巻き取る。
「あの怪獣の件は悪かったなァ。なにしろ貴様等は油断しきって隙だらけだったものでついなァ!」
「テメェェェェェェ!!!!」
レイオニクスバトルはルール無用、乱入や不意打ちも問題ないとばかりに開き直るジェネラルに、ボーズ星人の怒りのボルテージはいよいよ最高値となる。
「そうやかましく吠えるな。最期が見苦しくなるだけだぞ…!」
そう呟き、ジェネラルは狼牙棒から電撃を流す。それに伴いボーズ星人は感電し、咄嗟に狼牙棒から右手を放してしまう。
「クソッ!」
感電しダメージを受けたボーズ星人は倒れるが、それでも尚敵の主従を睨みつける。
「グゴロロ…!!」
しかし、それもグルジオカイザーの口から破壊光線が放たれるまでだった。
凄まじい勢いの青色の破壊光線に呑み込まれ、半魚人はこの小島、さらにはこの世からも消え去った。
「怪獣を失っても単身で挑んでくるとはな。身の程知らずの無謀な馬鹿ではあるが、その意気は褒めてやろう」
「グゴロロロロロロ」
チンピラではあったが、怪獣を失ってもその仇を討とうと最期まで抵抗したその意気だけは称賛すると、主従は半壊した小島からすぐに宇宙船で飛び立ったのだった。
ガルタン大王が敗死したことで壊滅し、宇宙から消え去ったかに見えたガルタン軍。しかし、その血筋が絶えたわけではまだなかった。
大王の甥であり、一族の血を引く最後の男――ジェネラル・ガルタンがまだ残っていたのである。
元々はガルタン大王の命に従い、宇宙を一族の物とすべく彼は自らの軍を率いて各地で転戦していた。だが、大王が敗死したことで瓦解しかけた軍をまとめ上げるため急遽戦地から帰還し、彼が首領となった。
そうしてガルタン軍の崩壊は辛うじて防がれたが、大変なのはここからであった。軍が弱体化したため占領地では反乱が一斉に起きただけでなく、大王の死をきっかけにガラガラ星人達もガルタン一族を見限り、既に大半が離反してしまっていたのである。その結果、軍は大幅に縮小し、征服した惑星の多くを手放さざるをえなかった。
さらにはエンペラ軍やグア軍団といった、より大きな勢力を誇る悪党どもに脅かされるようになった。ガルタン軍は必然的に活動を制限され、そいつらが同じくウルトラマン達に敗れて消滅するまでは長く雌伏していなければならなかったのだ。
そして時は流れ、巨悪達は滅び去った今。まさに今こそが、待ちに待った勢力拡大の絶好の機会である。
絶妙なタイミングで接触してきたレイブラッド星人の精神体により彼の遺伝子を与えられ、レイオニクスとなったのもその一環。
レイブラッド星人の後継者となり全宇宙の支配者となる……という話自体、ジェネラルは内心では全く信じていないが、この惑星アシヨシは宇宙でも稀に見る“怪獣超無法惑星”。自軍の戦力となる怪獣の捕獲にはもってこいのため、同じく全宇宙の征服を目論む競合するライバルの排除を兼ねて、レイオニクスバトルに参加しているわけだ。
千載一遇の好機だからこそ、形振りかまってはいられない。利用出来るものは何でも利用してやる、というのがジェネラルの方針である。
――とある火山帯――
デスレ星雲人デスルーグの縄張りである火山帯。相変わらず火山の噴火の絶えぬ焦熱地帯であるが、今日は訪問者があった。
「アァーオォ――!!」
今日も縄張り内を見回りのため巡回していたアーストロン。しかし、突如現れた怪獣に襲撃され、取っ組み合いとなっていた。
「キュララララ!!」
敵はアーストロンと同じく二足歩行の恐竜型の怪獣。姿形もなんとなく似てはいるが、頭部の角は上でなく前を向いており、また黒っぽいアーストロンと比べて、その体色は眩い黄金であった。
「ここの主の噂を聞いてやって来たが、こいつがその戦力なら拍子抜けだな!」
この怪獣を使役する敵レイオニクスは、自分の怪獣と取っ組み合うアーストロンの実力を見極めると、鼻で笑った。
「やってしまえ!」
「キュララララ!」
主の呼びかけに応じ、敵怪獣は組み合っていたアーストロンを巴投げで軽々投げ飛ばす。
「アオォッ!」
硬い火山帯の地面に放り投げられ、さらには受け身を取るのに失敗して背中を強打し、アーストロンは悶絶する。
「くたばれ!」
「キュララララ!!!!」
黄金の怪獣は口から溶岩光線【ヘルマグマ】を倒れるアーストロン目がけて放とうとする――
「ウゴオオオオオオ!!!!」
――も、すんでのところで別の怪獣が黄金の怪獣目がけて体当たりをくらわせ、狙いがそれてしまう。光線はアーストロンのすぐ近くの地面に命中、爆発した。
「キュラ!?」
「何だ貴様!」
驚く黄金の怪獣と敵レイオニクス。
「ウゴ」
「アオー」
黄金の怪獣に体当たりをくらわせ、アーストロンを救ったのは同僚のファイヤーゴルザであった。彼は倒れるアーストロンに手を差し伸べ、立たせてやる。
「チッ、まぁいい! 2体であろうが、コイツの敵じゃない!」
「だといいがな…」
「!!」
敵レイオニクスが驚いて振り返ると、この2体の怪獣の主であるデスルーグがいつの間にか立っていた。
「ようこそお客人。こんな所へ今日は何の御用かな?」
「ほほう、お前がデスルーグか! 知れたこと、レイオニクスバトル以外に何がある!」
縄張りの主であるデスルーグが現れても尚、敵レイオニクスは猛々しい態度を崩さない。
「お前の命も! 持っている怪獣も! 今日は全部いただきに来たのよ!!」
暗殺宇宙人 ナックル星人(RB)
残忍かつ狡猾で好戦的な性格で知られる、かつてウルトラマンジャック、ウルトラマンメビウスと戦った宇宙人の同種族。頭部は黒いが両目や口(?)、額の結晶体は全て赤く、対して体は白く、所々に付いた赤い球体が特徴的で、首周りと足首周辺は白い毛に覆われている。優れた格闘能力を持ち、目からは怪光線を放つ。
「キュララララララロロロロロロロロ!!!!」
用心棒怪獣 ブラックキング(金)
頭部の黄金の角の力が全身に行き渡り、パワーアップしたブラックキング。ブラックキングの名は文字通り名前だけになった黄金の体色が特徴。
元々強力だった能力がさらに強化されており、口から吐く溶岩光線【ヘルマグマ】もさらに強力になった他、強力な電撃光線【MAXヘルサンダー】も吐けるようになった。
「ほう、ブラックキングの強化個体か! 悪くない……いただこう!」
一方、デスルーグもブラックキングに強い興味を示し、やる気になった。
「上等だァァ!! やってみろ!!」
「キュロロロロ!!」
飼い主の感情の昂りに呼応してか、黄金のブラックキングは両手を振り上げて敵陣営を威嚇する。
「いいのか? 2対1だぜ?」
「お前こそザコ2匹で私のブラックキングに勝てると思っているのか? それなら大きな勘違いだ!」
「面白ぇ……ならばお手並拝見といこう!」
その言葉でデスルーグもさらに闘志に火が点いた。
「アーストロン! ファイヤーゴルザ! 合体光線だ!」
「アァーオォ――!!」
「ウゴオオオオ!!」
アーストロンがマグマ光線、ファイヤーゴルザが強化超音波光線を同時に吐き出して融合。二種類の性質を持った光線が黄金の怪獣に迫る。
「ブラックキング! MAXヘルサンダー!!」
「キュロロロロ!!」
ブラックキングは電撃光線を吐いて迎撃する。光線同士が射線上で激突しスパーク、やがて反応を起こして大爆発した。
「アオォッ」
「ウゴッ」
爆発の閃光を浴びて、2体の怪獣は咄嗟に手で目を押さえて防ぐ。
「キュララララ!!」
「アオーッ!?」
「ウゴァッ!?」
しかし、ブラックキングは逆にかまわず突っ込んできた。敵が無防備なのをいいことに、そのままダブルラリアットを喉元に叩きこみ、両者は地面に倒されてしまう。
「やるな…」
2体分のダメージがリンクし、デスルーグはよろけながらも敵を称賛してみせた。
「どうした? これで終わりじゃないんだろ?」
「当然だ。ますますその怪獣が欲しくなったぜ」
「なるほど、有名人なだけはある。減らず口を叩く余裕がまだあるか!」
残忍なナックル星人はデスルーグの意思が微塵も揺らぎもしていないことを感じ取るも、だからこそその闘志をへし折る楽しみが出来た。
「命と怪獣だけじゃない。お前のそのプライドも奪ってやるか!」
そう決めたナックル星人はレイオニクスパワーを増大させ、ブラックキングの黄金の体色がさらなる輝きに満ちる。
「キュロロロロロロ!!!!」
用心棒怪獣 ブラックキング(金)(レイオニックバースト)
「なるほど……“真のレイオニクスバトル”をお望みか。これは手が抜けんな…」
敵レイオニクスの腕前を把握し、デスルーグもレイオニクスパワーを増大させ、両怪獣へと送り込むと、2体は炎のようなオーラを纏う。
「アァーオォ――!!!!」
凶暴怪獣 アーストロン(レイオニックバースト)
「ウゴオオオオオオ!!!!」
超古代怪獣 ファイヤーゴルザ(レイオニックバースト)
「これで条件は五分だ!! さぁ、命懸けの戦いを愉しもうぜ!!!!」
「それだけで勝てると思っているのだったら大きな間違いよ!!
ブラックキング! 全怪獣の頂点に君臨するお前の真の力を見せつけて地獄へ叩き落してやれぃ!!!!」
怪獣コンビとブラックキングは共に強化され、激しい攻防を繰り広げた。その戦いは火山帯をさらに猛烈な暑さで包み込むと同時に、灼熱の大地を削り取り破壊する凄まじいものであった。
怪獣の中には、他の怪獣を餌とする者もいる。ツインテールを捕食するグドン、ケムジラを捕食するバードンなど、地球で確認されているだけでもいくつか例がある。
――とある森――
海に隣接するこの森を治めるエリアボスは2頭いる。そしてその怪獣達は兄弟であり、脅威には2頭が力を合わせ今まで立ち向かってきた。
「キシャアアオオー!!」
兄怪獣 ガロン
「ギシャアアオオー!!」
弟怪獣 リットル
世にも珍しい兄弟の怪獣で、別個体はかつて共にウルトラマンレオと戦っている。爬虫類型の小さな頭部、ずんぐりとした体格、鋏状の手、長い首の側面から生えた細く長い2対の角は両者同じ。しかし、ガロンには頭頂部に赤いトサカがあるがリットルの方は平らで、さらには兄は緑、弟は青とそれぞれ体色が異なる。
兄弟の性格自体は凶暴かつ短気だが、単体での強さはそこまででもない。しかし兄弟が力を合わせて戦うことで、強さで数段勝るはずのウルトラマンレオを追い詰めている。
「………………」
草木も眠る丑三つ時。突如“それ”は異空間から現れた。
現れたその途端、周囲の生物、さらには怪獣達まで一斉に目覚めると同時にその脅威を悟り、即座に逃げ出してしまう。
この場に残ったのは兄弟怪獣だけ。ここ一帯のエリアボスとしてのそのプライドからか、はたまた縄張りを奪い取られることへの忌避感からか、彼等だけは逃げなかった。しかし、敵の異様さは感じ取っているのか、普段の凶暴さは鳴りを潜めている。
「キャアーオォ…!」
高次元捕食獣 レッサーボガール
かつてウルトラマンメビウスと戦ったボガールの近縁種と思われる宇宙怪獣。横に角が生えた顔、鋭い牙の生えた口、全身を覆う血管のような赤い筋、魚の背鰭にも似た背中の羽状の器官、細長い尻尾、他の怪獣よりは比較的人型寄りの灰色の体躯が特徴。
桁外れに食欲旺盛なのはボガールと同じ。しかし知能は低く、擬態能力や特殊能力も持たないなど、明確に能力が劣るためレッサーボガールと名付けられている。
とはいえ、並の怪獣を超える脅威なのは変わりなく、ウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライを怪獣墓場から地球まで次元を越えて追いかけてくるなど、獲物への執着も半端ではない。
「キシャアアオオー!!」
「ギシャアアオオー!!」
対峙する両者。両怪獣の猛々しい威嚇にも、高次元捕食獣は怯まない。むしろ、どんな味かと見定めるかの如く落ち着き払っていた。
「キシャ!」
「ギシャ!」
レッサーボガールは隙がない――が、睨み合いがずっと続きそうなことに痺れを切らしたのか、兄弟が先手を打って仕掛けた。
まずリットルが正面切って突進し、一方でガロンは背後に回り込む。
「ギシャアアオオー!!」
ところが、リットルは肉弾戦を仕掛けると思いきや、ある程度近づいたところで口からロケット弾を連射。弾頭はレッサーボガール目がけてまっすぐ飛んでいく。
「ゲーップ…!」
「ギシャ!?」
だが、命中するかと思われた全てのロケット弾は、突如シャコ貝の如く変形、巨大化したレッサーボガールの口に吸い込まれ、そのまま呑み込まれてしまう。数秒後に遅れて体内で爆発音がしたが、高次元捕食獣は平気そうで、ただゲップをしたのみであった。
「キシャオオ……!」
弟が正面から挑んだ隙に、後ろから両腕を振り上げて襲いかかったガロンだったが、いきなり伸びてきたレッサーボガールの尻尾に絡め取られ失敗していた。
「ギシャアアオオ!!??」
「キシャオオ!?」
ロケット弾が呑み込まれるという予想外の事態に呆然としていたリットル。だが、レッサーボガールはそんな彼に躊躇なくその巨大な口で頭から齧りつく。
弟怪獣は必死でもがくも、元々の地力の差もあり、為す術もなく呑み込まれていった。
「キシャアアアアオオオオ――――!!!!」
ガロンの上げた咆哮は、弟を殺された怒りでも憎しみでも、また悲しみでもない。それは同じ運命を辿るであろう自分の未来に対する恐怖の悲鳴であった。
「キシャアアオオ!!!!」
「!」
兄怪獣は必死でもがき、尻尾の拘束から脱出する。ガロンの本来の実力からすれば意外であり、レッサーボガールもこれには少々驚いていた。
「キシャアアオオ」
ガロンは恐怖で頭がいっぱいで、弟の仇を討つ気など微塵もなかった。背を向けて一目散に走り出し、一度も振り向かなかった。
「………………」
逃げられはしたが、レッサーボガールは別に慌てなかった。そもそも、彼には異空間を介してどんな場所でも自由自在に移動出来る能力がある。例え惑星の反対側に逃げられようとも、すぐに追いつけるのである。
「キシャオオー……!」
そんなことは露知らず、ガロンは必死で走って逃げる。しかし闇雲に走り続けていたせいか、途中で蹴躓いてすっ転んでしまう。
「キャアーオ……」
そろそろいいだろうか――勝手に止まってくれた敵を見て、レッサーボガールは背中の羽状の器官で異空間への入り口を開き、そちらへ移動しようとする。
「………!」
しかし、そこで何か異状を感じ取り、レッサーボガールは移動をやめて周囲の様子を探る。
「キシャ…」
一方、ガロンは捕食への恐怖で気づいておらず、よろよろと立ち上がりまた逃げようとするが――
「―――キシャオオオオオオ!!!!????」
それも足元の地面が吹き飛び、そこから現れた何かに噛みつかれるまでだった。
「ガハハハハハハハハ」
野太い笑い声にも似た異様な咆哮を上げ、現れた灰色のもの。赤い目の付いた大きな頭部、大きな牙が不揃いに生えた巨大な口を持ち、一見肉食恐竜にも似た体型だが、両腕がなかった。
「キシャアアオオ!!??」
頭から丸呑みにされたガロンは再び恐怖の悲鳴を上げ、懸命に抵抗するも、結局無意味であった。弟同様、あっという間に呑み込まれていき、断末魔も腹の中に消えていった。
「ガハハハハハハ!!」
現れたものはガロンを呑み込んだ後、頭を上下に振る。あたかも、それは喜びを示す動作であるかのようだった。
「キャアーオ……」
敵の正体が何かは分からないが、あれの実力は自分を上回るものだと高次元捕食獣は瞬時に判断した。
『あー、待った。逃げないでもらおうか』
「!」
上空から声が聞こえ、レッサーボガールが上を見上げると、真夜中の空に浮かぶ一機の宇宙船があった。どうやら、ここから声が発せられているようだ。
「――!?」
敵の飼い主だろうか? そう思って高次元捕食獣は身構えたが、何故かその途端体が重くなり、地面に倒されてしまう。
「君の選択肢は2つ。私のメツオーガに喰われるか、それとも降伏し私の怪獣となるかだ。
ちなみに後者をオススメするよ。まぁ、私がレイオニクスである以上、敵の怪獣と戦う機会はたくさんある。だから、君にひもじい思いはさせないつもりだ」
「キャアーオ……」
重力操作に押さえ込まれ、涎を垂らす宇宙伝説魔獣が迫る中、選択の余地はなさそうであった。
「賢明だな」
地面に押さえつけられながらも、レッサーボガールは両手を上げた。それを降伏の意思と見て、レイオニクスは満足する。
「では、君と私達は今から仲間だ。レイオニクスバトルを共に戦い、理想に向かって歩んでいこう」
レイオニクスは宇宙船の中でバトルナイザーを発動する。するとレッサーボガールの体は緑色の光球へと変化し、宇宙船の船底を透過し、バトルナイザーへと吸い込まれていった。
「これからよろしく頼むよ」
バトルナイザーの画面で咆哮を上げるレッサーボガールを見て、レモジョ星系人は微笑んだのだった。
用語解説
ヘドロ怪獣 ザザーン
かつてタッコングと共に東京湾に現れた怪獣。全身が猛毒のヘドロを帯びた緑色の海藻に覆われており、頭部は分厚い唇以外には目鼻といった部位が確認出来ないが、比較的人間寄りの体型である。
水棲怪獣であり、また海藻に包まれているせいか乾燥に弱いらしい。戦闘力も怪獣の中では低く、タッコングと戦った際は噛みつきと体当たりで倒されている。
本個体は惑星アシヨシの海中に生息していた。ある時小島の真ん中で寝ていたボーズ星人を餌としようと浮上してきたが罠であり、ペスターに迎撃されている。しかしペスターが爆死した際、爆発に巻き込まれて同時に焼死するとばっちりを受けた。
油獣 ペスター
かつて初代ウルトラマンと戦った怪獣の別個体。直立したヒトデ2体をくっつけたような体躯で、その接合部にコウモリに酷似した顔があるという、怪獣の中でも際立って異形の外見をしている。そのため、怪獣の中でも横幅が特に広い体型であり、本来のニュアンスとはやや異なるが四足歩行怪獣である。
海棲であるが、他の水棲怪獣とは異なり、油獣の別名通り石油を常食している。そのため体には常に石油が充満している天然の石油タンクであり、これを利用し高熱火炎を吐いて攻撃が可能。また、体が満杯の水袋状態なので打撃には強いが、一方で高熱攻撃を受けると引火・誘爆する危険性が付き纏っている。
かつて現れた個体は中近東で石油タンカーを襲いまくって被害を出し、日本に流れ着いた後は石油コンビナートに上陸して火の海にした。とはいえ、本質的にはそこまで戦闘力の高い怪獣ではなく、あっさり初代ウルトラマンに倒されている。
本個体はボーズ星人に使役されており、相棒として可愛がられていた。現れたザザーンを迎え撃つも、突如現れたグルジオカイザーに光線で狙撃されて引火、大爆発を起こして死亡。天然の石油タンク同然という問題から、ジェネラルからも「レイオニクスバトルには不向きな怪獣」と後で酷評されている。
半魚人 ボーズ星人(RB)
かつてウルトラマンレオと戦った宇宙人の同種族。水陸両生の性質を持ち、体が頭以外骨になってもまだ動こうとしたほどの生命力を持つ。見た目は半魚人の名の通り、頭部に鰭の付いたサケが人型になったような見た目だが、右手は長く太い鞭状となっている。
レオと戦った個体は集落に伝わる海坊主伝説を隠れ蓑に北海道石狩湾に潜伏し、地球侵略の機会を窺い続けていた。またその過程で村民を複数殺害して被害を出している。
本個体は海に囲まれたある小島を根城にしていた。他のレイオニクス同様に全宇宙征服の野望を持っていた模様。
しかしある時、現れたザザーンと相棒のペスターの戦闘中、ペスターがグルジオカイザーに狙撃され死亡してしまう。ペスターとは深い絆があったようで、逃亡のチャンスを捨ててまで仇討ちを選ぶも、ジェネラル・ガルタンとグルジオカイザーには敵わずペスターの後を追うこととなる。
性格はチンピラ気質ではあったが、強大な敵にも怯まず向かっていった点は、ペスターとは逆にジェネラルにはそれなりに評価されている。
侵略星人 ジェネラル・ガルタン(RB)
二つ名は“大元帥”。あのガルタン大王の妹の息子で、大王と王子亡き後のガルタン軍の現在の首領。見た目は伯父であるガルタン大王と瓜二つで、深海魚のような凶暴な顔つきと、豪奢な鎧を纏っている姿は同様だが、体躯はさらに一回り大きい。また【爆裂青竜刀】を得物としていた大王に対し、こちらは狼牙棒という棘付き棍棒が得物である。
元々は大王の命に従いガルタン軍の将軍として、宇宙を大王の物とすべく転戦していた。だが、大王と王子亡き後瓦解しかけたガルタン軍をまとめ上げるため急遽戦地から帰還し、自らが二代目の大王となった。
その後レイブラッド星人が接触してきてレイオニクスとなったが、レイブラッド星人の後継者レースには何処か胡散臭さを感じており、あまり興味はない。レイオニクスバトルを繰り返すのもガルタン軍の戦力となる強力な怪獣の捕獲と、同じく全宇宙征服という野望を持つライバル達を抹殺するためである。
戦闘力が高いという理由でサイボーグ怪獣やロボット怪獣を好む。ただ、レイオニクスとしてそこまで実力があるわけではないのだが、本人の戦闘能力自体は伯父を凌ぐ。また何処か行き当たりばったりで力押しな面が強かった伯父と違い、冷静かつ慎重な性格だが、手段を選ばない部分は同じである。
政治手腕に関しては伯父より抜群に高く、領土こそかつてと比べ物にならぬほど縮小したが、統治自体は以前より上手くいっており、住民からも支持されているほど。ガラガラ星人達も大半が離反したものの、残った者達からはより強固な忠誠を引き出すことに成功している。
彼のやり方で特徴的なのが、他の星への侵略の際、独裁者によって支配されている星を最優先して狙う点である。迅速に侵略し短期間で支配者とその配下達を一掃、悪政から解放するのである。その後もあらゆる手厚い支援政策をすることで、侵略者でありながら住民からは星を解放した英雄として絶大な支持を獲得し、スムーズに統治を行なっている。
ただし、本人は本来なら首領向きではないと考えており、仲が良かった王子の補佐をしたいとかつては思っていた。大王とも仲は良く、甥だからと目をかけられていたが、ジェネラルの方も伯父を尊敬しつつも、その短慮な面には内心うんざりもしていた。
事実、この欠点のせいで大王は命を落とす結果となり、その尻拭いを自分がさせられることになっている。ただし、大王のカリスマ自体は未だ生きており、そのため下手に周囲にそれを愚痴ることも出来ないでいることにはストレスを感じている模様。
また、先代より遥かに軍の領土が縮小している事実を恥としており、彼が大王でありながらそう名乗らないのはこれを気にしているため。そしてその発端となったウルトラマン80を憎んではいるが、それ以上に憎んでいるのは大王戦死直後に領土を侵略したエンペラ軍で、光の国だけでなく彼等とその残党とも激しく対立している。
爆撃帝獣 グルジオカイザー
ジェネラルがある怪獣バイヤーから購入し、レイオニクスバトルでの戦力としているサイボーグ怪獣。出自は定かではなく、元となった怪獣がどういった種族なのかも不明だが、並の怪獣を凌ぐ高い戦闘能力を持つ。
頭部に2本の角、背中には鋭い背鰭が連なり、全身に太い棘を生やした直立二足歩行の肉食恐竜のような外見だが、全身が青黒い金属質の甲殻で隙間なく覆われている。しかし一番の特徴は背中に装備された巨大な砲身で、ここから凄まじい威力の大出力ビームを発射する。また、それより威力は劣るが、それでも十分な威力の破壊光線を口から吐くことも可能。
購入後もジェネラルの配下により改造が行われており、戦闘能力がさらに強化されている。ただし、そうなっても自己意識が失われているわけではないようで、ジェネラルとは意思疎通を行う場面もある。改造は施したものの、ジェネラルは一応相手の意思は尊重しているらしく、もし意見に不一致がある場合もきちんと自分で説得を行なっている。
暗殺宇宙人 ナックル星人(RB)
かつてウルトラマンジャック、ウルトラマンメビウスと死闘を繰り広げた宇宙人の同種族。残忍で好戦的だが、用意周到で慎重なことでも知られ、ウルトラマンジャックにいきなり挑むのではなく、戦力分析のために怪獣を差し向け、そのデータを元にブラックキングを訓練している。またウルトラマンジャック=郷秀樹の弱点となりうる坂田兄妹を殺害することで、その精神を追い込んでいる。
黒灰色の頭部に赤い目、額と口の部分にも赤い結晶体が付いている。体色は白く、赤い球体が付いており、肩から首周りにかけては白い体毛に覆われている。ちなみにジャックと戦った個体とメビウスが戦った個体は顔立ちが異なるが、この個体はメビウスと戦った方に似ている。
デスルーグのような予選突破組ではないが、強化されたブラックキングを使役するなど、この個体は実力派のレイオニクスであった。多数の怪獣を所持するデスルーグを躊躇なく襲うなど種族の悪評に違わず好戦的で、デスルーグもその闘争心を刺激されている。
他にも怪獣は所持しているが、一番信頼しているのはブラックキング(金)。その信頼の強さは「全怪獣の頂点」と評することにも表れている。彼と共に、レイブラッド星人の後継者となり全宇宙征服を成し遂げようとしている。
用心棒怪獣 ブラックキング(金)
黄金の角の力が全身に行き渡り、パワーアップしたブラックキング。この変種の最初の発見場所は怪獣墓場で、そこの電磁波を吸収して変異したと見られている。
見た目はブラックキングと変わらないが、体色は眩い黄金へと変化している。全能力が強化されており、口から吐く光線【ヘルマグマ】がパワーアップしただけでなく、強力な電撃光線【MAXヘルサンダー】も吐けるようになった。
この個体はナックル星人(RB)に使役されており、デスルーグの怪獣を奪うため彼の縄張りに主と共にやって来た。アーストロンを光線抜きで圧倒し、ファイヤーゴルザの加勢があっても尚優勢に渡り合うほどの実力がある。また眩い閃光にも怯まないほど凶暴で、怪獣コンビの合体光線をMAXヘルサンダーで相殺するなど、その強さはデスルーグも欲しがるほどである。
ナックル星人(RB)からは深く信頼されており、「全怪獣の頂点」と評されるほど。ブラックキングもまた主とは深い絆があるようである。
兄怪獣 ガロン
弟怪獣 リットル
かつてウルトラマンレオが戦った兄弟怪獣の別個体。その時は東京近郊の地底から現れたが、実は宇宙怪獣であるらしい。
共に凶暴な性格だが兄弟の情は強いのか、片方が危機に陥ればもう片方が助けに現れる。単体ではそこまで強くないものの、兄弟が力を合わせることで強さを発揮し、本来数段強さの勝るウルトラマンレオを追い詰めた。MACにも多数の殉職者を出したほどである。
共にずんぐりとした体格だが、爬虫類型の頭部は小さい。両手は鋏状となっており、体には節ごとには一対の丸い模様が付いている。兄弟の違いとして、兄には頭に赤いトサカが付いているが、弟にはなく頭部は平らで、また兄が緑色の体色なのに対し弟は青い体色である。
惑星アシヨシに現れた兄弟は、海に面するとある森の一帯のエリアボスとして君臨していた。ただし、他のエリアボスほど強いわけではなかったようで、その座を狙う挑戦者は比較的多かったようである。
ある日の真夜中、異空間から突如レッサーボガールが現れ対峙するも、コンビネーションを発揮する暇もなくまず弟リットルが喰われてしまう。しかし兄は仇討ちなど考えず、恐怖して逃げ出す醜態を晒すが、たまたま騒ぎを聞きつけてやって来たレモジョ星系人のメツオーガに喰われてしまった。
尚、兄弟は近くで見ていたレモジョ星系人からはレッサーボガールの実力を測るための噛ませ犬として見られており、エリアボスでありながら捕獲の必要性は考慮されていなかった。
高次元捕食獣 レッサーボガール
かつてウルトラマンメビウスが戦った宇宙怪獣の別個体で、初発見時は怪獣墓場内の小惑星に生息していた。その見た目の類似から、怪獣の天敵として悪名高いボガールの近縁種と見られているが、知能は低く擬態能力も持たないなど、明らかに能力が劣るため、
ボガールと違い群れで行動するが、死亡した仲間の死体を他の個体が即座に貪り食うなど、仲間意識は無いに等しい。ただし、危険性はボガール同様並の怪獣より高く、ボガール亡き後の地球での怪獣出現の原因という説もある。
体色はボガールと同じく灰白色で、血管のような赤い筋が全身に走っているのも同じ。体躯もボガール同様、他の怪獣よりはやや細身で比較的人型に近い。ただしボガールと違い、普通の生き物と同じく頭部に口があり、そこで捕食を行う。
そして必要ならば、口内に牙が隙間なく生え揃った奇怪なシャコ貝のような形状の巨大な顎へと変化させることも出来る。手には鋭い鉤爪を4本生やしている。
背中には骨で出来た扇のような一対の羽状の器官があり、これで異空間への入り口を開き、自由自在に好きな場所へと移動出来る。この能力で怪獣墓場から地球まで移動してウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライを襲撃している。また、追跡の際には獲物に付着した死んだ仲間の臭いを辿って追っているとも言われる。
“怪獣超無法惑星”であるこの惑星アシヨシにも現れた個体がおり、密かに怪獣や弱いレイオニクスを捕食し続けていた。また、その過程で少なくない怪獣を捕食したことで、知能や能力面でボガールモンスに近い進化を遂げており、獣でなく知性体としての狡猾さが見られるようになっている。
ただし、ガロンとリットル兄弟を襲撃した際、たまたま近くにやって来ていたレモジョ星系人(RB)に目を付けられ、自分を上回る暴食の化身であるメツオーガを差し向けられてしまう。重力操作能力で押さえつけられ、絶体絶命の危機となったがそこで降伏し、レモジョ星系人の怪獣となった。
変異して知能は高くなったが、怪獣の捕食を最優先する生態上、ポリシーなど特にないのは変わっていない。あっさり降伏したのは自己の生存のためではあったが、レイオニクスの怪獣となるならば敵怪獣との交戦機会がそれなりにあり、捕食の機会を十分確保出来るという打算的な判断からであった。