怪獣超無法惑星   作:フルメタル・ミサイル

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 小エピソード集後半。今回はシリアスとギャグがあります。
 今回と次回で惑星アシヨシでのレイブラッド星人後継者レース・ファーストステージ終了となりますが、次回までで紹介しきれなかったレイオニクスは当然他にもおります。
 それと今回の一部怪獣のアイデアは不死身のケダモノ様及び翔 長月様のものを一部変えて出しております。


セカンドステージ突入! 中編

 かつてウルトラ戦士と最も多く戦いを繰り広げた宇宙人の種族がいた。彼等は敗北を重ねたが、未だウルトラマン達への復讐心を失ってはいなかった。

 

 ――とある盆地――

 

 太陽の照りつける真っ昼間。ここでもレイオニクスバトルが始まった。

 片方はこの盆地を根城とする者。もう片方は挑戦者である。

 

『バトルナイザー、モンスロード!』

「ギュガオオオオ!!」

 

 再生怪獣 グロッシーナ

 

 かつてウルトラマンダイナと戦った怪獣の別個体。ダイナが現れる10年前に駿河湾に現れ、当時のスーパーGUTSに倒されたが、仮死状態で眠っていたところをサイクロメトラに寄生され復活している。

 西洋兜の庇が付いたような頭部、鋭い牙の覗く大きな口、胸部から腹にかけての発光体、蛇腹状の甲殻が付いた背中、他の怪獣より細く長い尻尾が特徴。口から吐く赤い散弾状の光線と、尻尾を巻き付けて流し込む電撃を武器とする。

 

「いけ、グロッシーナ!」

 

 侵略宇宙人 ナターン星人(RB)

 

 かつてウルトラマンティガと戦った宇宙人の同種族。友好関係にあった別の惑星を突如裏切って侵略し、住民を殺戮した卑劣な種族である。

 ギザギザとした体表、鋭い牙の覗く口、赤、青、白で縁取られたカラフルだが禍々しい体色が特徴。動きは身軽であり、電撃を放つ能力を持つ。

 

「フォッフォッフォッフォッ……」

 

 一方、猛り狂う怪獣を見ても、盆地の主は笑うばかりであった。

 

「余裕を見せていられるのも今のうちよ。ナターン星正義により、お前は死なねばならないのだ!」

 

 そんな敵の態度が癇に障り、怒ったナターン星人は敵への抹殺宣言をする。

 

「キミノウチュウゴハワカリニクイ」

「なんだと!?」

「ダカラナニヲイッテイルノカ、イマイチワカラナイノダヨ」

 

 だがそれに対し、盆地の主は何処か感情を感じさせない、ひどく抑揚のない発音でそう挑発する。

 

「ならば思い知らせてやるぞ!」

 

 分からないのなら、力ずくで思い知らせてやるだけである。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」

 

 一方、そんな彼を嘲笑うかの如く、敵は不気味な鳴き声を上げる。

 

『バトルナイザー、モンスロード!』

 

 グロッシーナを迎え撃つべく、右手の鋏に持っていたバトルナイザーから、こちらも怪獣を召喚する。

 

「コゥオオオオー……」

 

 彗星怪獣 ドラコ(パワード)

 

 かつてウルトラマンパワードと戦った怪獣の別個体。対ウルトラマンに徹底的に調整された能力を持ち、出くわしたレッドキングを瞬殺し、パワードも一度は撤退に追い込むほどの高い戦闘能力を持つ。

 ワインレッドの体色、赤い目をした小さな頭部、昆虫のように横に開く口、背中には非常に薄い皮膜の大きな翼を生やしている。1番特徴的なのが両腕で、幅広の裾のような形状となっており、見かけ上は手が存在しない。

 細身だが生体反射外骨格で出来た体表は強靭の一言で、ウルトラマンパワードのメガ・スペシウム光線を跳ね返して逆にダメージを与えるほどである。

 

「なんだコイツは……!」

「ギュガオオ……」

 

 現れた怪獣は単なる凶暴な怪獣とは一線を画す、不気味な雰囲気を纏っている。同じ印象をグロッシーナも抱いたようで、威勢の良さは鳴りを潜めてしまった。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」

 

 宇宙忍者 バルタン星人(RB)

 

 最早説明不要と言っていい、ウルトラ戦士達の永遠の宿敵。宇宙人の中でもウルトラマン達と交戦した回数が最多の宇宙人として有名。

 二股に分かれた頭頂部、セミに似た顔、ロブスターのような両腕の鋏、細身の足が特徴。数々の超能力を操り、かつ科学技術に造詣が深い種族として知られる。

 

「何を怯えているんだ! やれ、グロッシーナ!」

「ギュ……ギュガオオオオ!」

 

 敵怪獣の不気味な雰囲気に気圧されて攻撃を躊躇うグロッシーナだったが、それでは埒が明かないためナターン星人は叱咤し攻撃させる。

 

「コゥオオオオ」

 

 突進するグロッシーナ。そんな彼にドラコは右腕を振りかぶり、何かを投げた。

 

「ギュガッ」

 

 次の瞬間、グロッシーナの額にはギザギザとしたナイフのような物が突き刺さっていた。

 

「………――――」

 

 勝負はそれで決した。グロッシーナは前のめりに倒れ、動かなくなった。

 

「え?」

 

 状況が理解出来ず、呆気に取られるナターン星人。

 

「……ッ!? オイ、嘘だろう!!!!」

 

 ここでようやく何が起きたか気づき、絶望して叫んだ。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」

 

 そんな彼を嘲笑っているのか、バルタン星人は不気味な鳴き声を上げるばかりである。

 

「ッ! まだだ! まだ私にはこれがある!!」

 

 ナターン星人はいつの間にか黒いガス状の物質を右手に持っており、それを倒れるグロッシーナに投げつけた。

 

「………………」

 

 バルタン星人は彼の行動を制止しなかった。何をやろうとしているのか興味があったからだ。

 無論、ドラコの実力に自信があるからこそ出来る真似である。

 

「ギュガッギュガッ………………ギュガオオオオ!!!!」

 

 黒い物質を浴びてすぐ、なんとグロッシーナは息を吹き返す。それどころか先ほどより凶暴そうな雰囲気となって、立ち上がった。

 

「ギュガオオオオ!!!!」

 

 再生怪獣 グロッシーナ(ダークマター吸収)

 

 グロッシーナは復活しただけでなく、より全身の甲殻が分厚い形状へと変化していた。

 

「ハハハハ!! 貴様にナターン星正義を思い知らせてくれる!」

「ギュガオオオオ!!」

 

 グロッシーナは口からパワーアップした散弾光線をドラコ目がけて吐き出す。

 

「コゥオオ」

 

 しかし、ドラコの生体反射外骨格は散弾光線が命中しても尚、傷が付かなかった。

 

「なに!」

「ギュ!?」

 

 驚くナターン星人。それは張本人であるグロッシーナも同じである。

 一方、ドラコは命中箇所を左手の裾で埃を払うかのように撫でた。

 

「何をしている! 光線が効かないのなら肉弾戦だ!」

「ギュガオオ!!」

 

 再び叱咤され、慌ててドラコに肉弾戦を挑むグロッシーナ。

 

「コゥオオ」

「ギュガッ!?」

 

 しかし両腕で掴みかかろうとした瞬間、真上に飛翔されて躱されてしまう。おまけにその時に右足の踵で後頭部を蹴られてしまい、グロッシーナはすっ転ぶ。

 

「ギュガオオオオ!!!!」

 

 一向に有効打を与えられない状況にグロッシーナも苛立ちが頂点に達したらしく、素早く起き上がって空中に散弾光線を乱射する。

 しかし、ドラコには当たらない。そもそもスピードが違いすぎるのである。

 

「フォッフォッフォッフォッ。コレイジョウヤッテモムダダトオモウガネ」

 

 バルタン星人は鋏を上に向けて揺らす例のポーズで、そんな状況をからかう。

 

「黙れぇぇ!! パワーアップしたグロッシーナにあの怪獣に一体何が出来る!!」

「デハ、ナニガデキルカオミセシヨウカ」

 

 バルタン星人はバトルナイザーでドラコに指示を送る。

 

「コゥオオ!」

 

 グロッシーナは怒りのあまり光線を吐きまくるも、空のドラコは宙を舞う1本の羽毛のようにヒラリヒラリと躱す。そのように攻撃を闇雲に繰り返していたグロッシーナだが、さすがに疲れが見え始めていた。

 

「ギュガッ……!」

 

 やがて、グロッシーナの口からは僅かな煙しか出なくなる。馬鹿の一つ覚えの如く光線を乱射していたが、ついにそれも出来なくなったらしい。

 

「コゥオオオオー……」

「ギュガッオッ!?」

 

 疲れのあまり、肩で息をするグロッシーナ。その隙をバルタン星人とドラコが見逃すはずもない。

 彗星怪獣は両手からナイフを取り出し投擲、グロッシーナの喉に深々と突き刺さった。

 

「なっ!?」

 

 ナターン星人が驚くも、もう遅い。それでもグロッシーナは絶命せず、光線を吐こうとするもガス欠の状態では出るはずもない。

 そしてさらに悪いことに、光線を吐こうと口を開けたため、その瞬間露わになった口内にナイフが突き刺さる。

 

「オゴゴゴゴ!!」

 

 柔らかい口内に鋭利なナイフが突き刺さり、鮮血が盛大に噴き出す。グロッシーナは痛みに耐えかね、ナイフを抜こうと慌てて口に手を突っ込むが、無防備になったその瞬間にまたナイフが喉に刺される。

 

「ギュ……ギュガ………」

 

 ついに立っていられず、グロッシーナは倒れる。しかし暗黒物質(ダークマター)のせいで強化された生命力がかえって災いし、苦しみの中死にきれなかった。

 

「ギュ!!」

 

 そんな地獄の苦しみを味わう彼を介錯するかの如く、ドラコはナイフを投擲。今度は後頭部、延髄の位置に突き刺さり、今度こそ本当にグロッシーナは永遠の眠りについたのだった。

 

「そ、そんな…」

 

 二度の敗北が信じられないあまり、ナターン星人はワナワナと震える。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」

 

 そんな彼にとどめを刺そうというのか、バルタン星人は左手の鋏を向けた。

 

「ま、待ってくれ!」

 

 相棒の後を追いたくないのか、必死でナターン星人は訴える。

 

「………………」

「くらえ!」

 

 けれども、そう言いながら、ナターン星人は腰のホルスターから光線銃を抜き、敵レイオニクスを撃とうとした。

 

「うわぁっ!!??」

 

 しかし、そんな苦し紛れの不意討ちが通じるはずもない。それより早くバルタン星人の鋏から放たれた光弾が、ナターン星人の手から銃を弾いてしまう。

 

「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」

 

 どうしようもない彼の運命を告げるように、バルタン星人は例のポーズで鳴き声を上げる。

 

「た、助けてくれ! 見逃してくれ! どうか私の生命だけは――」

 

 だがそこまで言いかけたところで、ナターン星人はバルタン星人の両手の鋏から放たれる特大の破壊光線に呑み込まれる。そうして、レイオニクスは相棒とは逆に苦痛すら感じる暇もなく、一瞬で蒸発してしまった。

 

「セイメイ? ワカラナイ。セイメイトハナニカ?」

 

 ここまで卑劣な悪漢を助けるはずもない。それ故か、かつて初代ウルトラマン=ハヤタ・シンに初代バルタン星人が言ったのと同じ台詞を彼に告げたのである。

 

「イタダクヨ」

 

 光線銃を弾いた際に一緒に飛んだ敵のバトルナイザーを鋏で拾い上げ、バルタン星人は画面を操作して敵怪獣のデータを調べる。

 

「……コイツダケトハナ」

 

 倒れるグロッシーナに目をやり、バルタン星人は落胆した様子を見せる。

 

「シュウカクハナシカ」

「コゥオオオオー……」

 

 そう言って、バルタン星人は空中高く敵のバトルナイザーを放り投げる。そして、ちょうどドラコの胸の位置まで飛んだところで見事にナイフが命中し、バトルナイザーは粉々に砕け散ったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かつてウルトラマンレオが地球防衛に当たっていた時代、悪魔の惑星ブラックスターからやって来た円盤生物達。彼等はブラック指令の指揮の下、地球侵略のために、ある時は卑劣な謀略と破壊工作を行い、またある時は分身をバラまいて人々を襲撃したりした。

 しかし、どの円盤生物も強力にして卑劣ではあったが、レオに勝つことは結局出来なかった。最後にして最強の円盤生物ブラックエンドもレオに倒され、ほぼ同時にブラック指令も死亡。そして、ブラックスターもレオによって破壊されてしまう。

 だが、その後の時代も円盤生物の脅威は細々とだが続いた。そして彼等はこの惑星アシヨシにも生息しているが、基本的には円盤生物同士で徒党を組んでいる傾向がある。

 

 ――とある荒野――

 

 この惑星アシヨシにおいて、ここは最も円盤生物の目撃が多い場所である。そんな彼等は実は野良怪獣でなく、あるレイオニクスの元に結集し、共通の目的のために戦っている。

 

「おっ、戻ってきたな」

 

 円盤生物 星人ブニョ(RB)

 

 円盤生物にして宇宙人、そしてレイオニクス。この惑星の円盤生物達の長であり、かつてウルトラマンレオに破壊されたブラックスターの復活のために、レイブラッド星人の後継者の座を得ようとしている。

 頭からは一対の細い触角を生やしており、タコを擬人化したような顔をしている。骨格のないブヨブヨとした体が特徴で、全身はゴムともビニールともつかぬ、だぶだぶとした独特の質感の緑色の皮膚であり、また手には指がなく丸い形状である。

 口から放つスリップオイルと火花が武器。直接戦闘能力は高くないが、この種族の本領は謀略であり、一度レオを死に追いやっているほどである。

 

「今日はダイジョウブだろうな?」

 

 荒野の拠点で寝転がっていたが起き上がり、ブニョは部下を出迎えようとする。

 ブニョは配下の円盤生物を惑星中に放っており、彼等を敵レイオニクスの下へ向かわせていた。しかし、それはレイオニクスバトルを行うためではなく、隙を見つけ次第暗殺させるためである。

 彼もレイオニクスではあるが、一々勝負を挑んで決着をつけることは非効率的で馬鹿らしいと考えており、このような真似をしでかしていた。

 

「ギュー!!」

 

 空の彼方から円盤形態でやって来た円盤生物は、慌ててブニョの前に着地する。

 

「ギュー!!」

 

 円盤生物 ブラックドーム

 

 カニとカブトガニを足したような姿の円盤生物。シオマネキのように赤い目が突き出ており、左右非対称の大きさの鋏が特徴で、特に右側がかなり大きい。体から放つ閃光と、口から吐き出す何でも溶かすペプシン溶解液が武器。

 強い光に反応する性質があり、ブラック指令の命令を無視してまでそちらに向かって行ってしまったこともある。

 

「おう、お帰り。今日こそちゃんと殺れただろうな?」

 

 戻ってきた部下を早速出迎えるブニョ。

 

「ギュー!!」

「は? ゼロ!? またかよ!! お前は一体いつになったら敵を始末出来るようになるんだ!?」

 

 ところが、ブラックドームから今回の成果もゼロだという報告を聞いた途端態度が一変、ブニョは激怒した。

 

「ギュー!!」

「何? 他の怪獣の縄張りに入っちゃって追いかけられたから、今回はそれどころじゃなくて逃げてきた…?」

「キャアアアアオオオオオオ!!!!」

 

 荒々しい鳴き声が聞こえるので、猛烈に嫌な予感しかしない。しかし、あえてブニョが空を見上げると、黒い怪獣が高速で空を飛んでくるのが目に入った。

 

「キャアアアアオオオオオオ!!!!」

 

 羽根怪獣 ギコギラー

 

 かつてウルトラマン80が戦った宇宙怪獣の別個体。住みやすい星を見つけるまでは何万年でも宇宙を飛び回る性質を持つという凶暴な怪獣。

 青黒い体にゴツゴツとした体表、不気味な真っ赤な目、下顎に生えた太い顎髭、鋭い爪の生えた3本指の手、背中に生えた足元まで届くほど大きな翼が特徴。翼の羽ばたきによる猛烈な突風と、口から吐く熱光線を武器とする。

 マイナスエネルギーを吸収してパワーアップする性質を持っており、初めは背中が弱点であったがこれによって克服している。

 

「キャオオオオオオ!!!!」

「うおおおおああああああ!!??」

 

 縄張りを侵犯されたことで相当怒っていたらしく、ブラックドームを執念深く追いかけてきたギコギラー。何故か向こうが着地してすぐには動けないことをこれ幸いとばかりに、口からの熱光線で爆撃する。

 存在に気づいていないのか、はたまた気づいていても特に気にしていないのか。その爆撃にブニョも巻き込まれた。

 

「バ、バカ!! さっさと撒いてこい!!」

 

 ブラックドームが逃げてくるぐらいなので、恐らく向こうの方が強いのだろう。バトルで打倒するのは困難とすぐ判断し、必死で逃げ回りながらブニョはブラックドームに一旦逃げて敵を撒くよう命じる。

 

「キャアアアアオオオオオオ!!!!」

 

 そうしてブラックドームが慌てて飛び立つと、ギコギラーは素直にそれを追いかけていったのである。

 

「ま、死んだら死んだでしょうがないか」

 

 ギコギラーの姿が見えなくなったところで、ブニョはそう吐き捨てる。

 ブラックドームが逃げ切れるかは分からないが、哀れな最期を遂げる可能性もある。しかし、それもそれで運命だと考え、ブニョは特に悲しみはしない。同じ円盤生物の仲間に対しても使えない役立たずと見れば見限る、そんな冷たい奴であった。

 

「でも、本来そんな弱い種族のはずじゃないハズなんだけどなぁ……」

 

 こうも失敗ばかり繰り返す配下を見れば、そう愚痴りたくもなるもの。円盤生物は地球侵略時はどれもそれなり以上の被害を出したものばかりで、本来あんな失態を犯すような間抜けではないはずである。

 にもかかわらず、あのブラックドームはドジばかり踏んでおり、今日のような失態も初めてではなかったりする。

 

「まぁ、いい。ボクチンの部下はあいつだけじゃないもんね~」

 

 気を取り直し、他の部下の帰りを待つ。

 

「おっ、来た来た♪」

 

 役立たずのブラックドームに次いで、戻ってきたのはハングラーであった。

 

「キシー!」

 

 円盤生物 ハングラー

 

 チョウチンアンコウのような姿をした円盤生物。光を点滅させられる触角の付いた頭部が全体の半分を占めており、ヒレではなく四足があり、背中には棘が生えている。武器は巨大な口での噛みつきと、口からの高熱火炎。

 一見肉弾戦には向いていない見た目をしているが防御力は高く、レオの攻撃を寄せ付けなかった。鉄分を餌としており、強力な吸引力で次々に自動車を吸い込み捕食。途中には口内で引火爆発するも平然としていた。

 

「さて、何人殺してきたかな?」

「キシー!」

「は? ゼロ!? またかよ!! 一体今まで何をやってたんだ!!」

 

 期待して聞くも、またも成果はゼロ。再びブニョは激怒した。

 

「キシー!!」

「何? 敵レイオニクスを襲う前にバレて追いかけられたから、慌てて逃げてきた…?」

 

 そこまで言われたところで機械の飛行音らしき音が聞こえる。この時点で嫌な予感しかしないが、ブニョは空を見上げた。

 

『フワンフワンフワンフワン………』

「おい、もしかしてあれって……」

 

 4機の宇宙船らしき機体が、空を飛んでこちらに向かってくる。

 

「キングジョー!?」

『フワンフワンフワンフワン………』

 

 宇宙ロボット キングジョーブラックカスタム

 

 ペダン星人の造った戦闘ロボット・キングジョーブラックのさらなるカスタム仕様。分離合体機能などはそのままに各性能はさらに強化され、右手は怪獣を一撃で爆殺する威力の大口径ビームキャノン【ペダニウムランチャーMk2】へと換装されている。

 

「キシー!!??」

「うわああああああああ!!!!」

 

 追跡していたハングラーを発見したキングジョーは、ペダニウムランチャー及び機体の各部からの破壊光線により地上を爆撃。またもブニョは巻き添えをくらう。

 

「キシー!!」

「バッキャロー!! お前の実力でキングジョーに勝てるか!! さっさと撒いてこい!!」

 

 そうして怒れるブニョの指示の下、円盤形態のハングラーは慌てて飛び立ち、キングジョーはそのまま彼を追いかけていった。

 

「ふぅ~~。危うく巻き添えくらって死ぬかと思った……」

 

 キングジョーが見えなくなったところで円盤形態から元に戻り、ブニョは体をグニョグニョさせながらへたり込む。

 ちなみに先ほどのギコギラーと違い、キングジョーのセンサーはそのままでは誤魔化せないと考えたのか。ブニョも等身大のまま円盤形態に変身、各種電波を断ってステルス状態となり、草陰に隠れるという念の入れようであった。

 

「あいつも助からんかもな」

 

 キングジョーはギコギラーなどよりさらに危険なため、ハングラーの置かれた状況はブラックドームよりまずいかもしれない。しかし死んだらそれも運命だと考え、見捨てるのがこの星人の冷淡なところであった。

 

「なんか嫌な予感しかしないなあ……」

 

 先ほどと違い期待する気も失せてきたため、ブニョは目に見えて暗い雰囲気になった。そもそも二度あることは三度あるという地球・日本国の諺があるぐらいである。

 

「ん!」

 

 ブラックドーム、ハングラーに続き、今度は太い触手を生やした円盤が戻ってきた。

 

「ヒュオオオオ……」

 

 円盤生物 デモス

 

 足の太いクモヒトデに間抜けな顔が付いたような姿の円盤生物。ただし間抜けな見た目とは裏腹に、多くの人間を襲い吸血し失血死させ、その中止の代わりにレオに降伏を要求するなど、やり口は非常に狡猾かつ凶悪。口から溶解液を吐き、分身を作る能力を持つ。

 

「ちゃんと殺ってきたんだろうな!?」

 

 三度目の正直とばかりに、語気を荒らげながらブニョはデモスに問う。

 

「ヒュオオオオ……」

「何? レイオニクスと出会う前に吸血して腹一杯になって眠くなったから戻ってきた!?」

 

 先ほどを超える最悪の報告にブニョは三度激怒した。

 

「………!」

 

 星人は慌てて空を見上げるが、今度ばかりは怪獣を連れてこなかったらしい。そこだけは安堵すべき点だろうか。

 

「どいつもこいつも……!」

 

 頭を抱えるブニョ。一方、デモスはそんな主人の心情を知ってか知らずか、眠気のあまりうつらうつらとしている。

 

「ん、吸血…?」

 

 またも嫌な予感がする。

 

「お前、一体誰から血を吸ったんだ?」

「ヒュオオオオ…」

 

 デモスは触手で空を指差す。ブニョがそちらに目をやると、遅れてやって来た怪獣の群れが目に入った。

 

「キャイイオオ!!」

 

 宇宙凶険怪獣 ケルビム

 

 かつてウルトラマンメビウスと戦った怪獣の別個体…というより群れ。特異な生態を多く持つ宇宙怪獣であり、陸海空の全てで行動可能という驚異の能力の持ち主。

 頭頂部の長い角、瞳のない目、頭部両側に生えたヒレ状の耳、長く鋭い爪の生えた4本の指、長大かつ先端に棘の付いた棍棒状の尻尾が特徴。

 口からは高熱火球を吐く。また反重力推進機関を体内に持ち、完全な陸生動物体型でありながら飛行機並の速度で移動出来、戦闘においても浮遊したまま尻尾を振り回すなど攻撃面でも猛威を振るう。

 

「お前あいつらに手を出したのか!?」

「ヒュオ♥」

 

 掴みかかるブニョに「ごめん」と照れながら、デモスは誤魔化すように触手の1本で自分の顔をかいた。

 

「キャイイオオ!!!!」

「うわああああああああああああ!!!!」

 

 デモスに何体血を吸われたのかは不明だが、ケルビムの群れは怒りに満ちており、下手人を見つけた途端火球で爆撃してきた。今回は数が違うため規模も前2回とは桁違いであり、そしてお約束のようにブニョもまた巻き添えをくらう。

 

「群れ相手に勝てるか!! さっさと撒いてこい!!!!」

 

 さすがに群れ相手にはバトルなど挑めるはずもない。不幸中の幸いで、慌てて飛び立ったデモスをケルビムの群れはそのまま追いかけていった。

 

「2度と戻ってくるなよ!!!! そのまま死んじまえ!!!!」

 

 ブラックドーム、ハングラーと違い、ブニョは怒りのあまり今度は本気で配下の死を願った。

 

「ああああああ!!」

 

 溢れる怒りを抑えきれないブニョ。体がブニョブニョしているにもかかわらず辺り一面の岩や地面を力強く殴り、蹴りまくった。

 

「フーフー………ん!!」

 

 ひとしきり殴り蹴った後で疲れ果て、肩で息をしていたところ、4体目が帰ってくる。

 

「カロロロロロロ!!」

 

 円盤生物 シルバーブルーメ

 

 ガラス製の風鈴と脚の長いクラゲが混ざったような見た目の円盤生物で、最初に地球で確認された種である。そしてそれ以上に、当時の防衛チームであるMACを宇宙基地及び隊員ごと体で呑み込み全滅させ、さらにはウルトラマンレオ=おゝとりゲンの恋人や弟分達まで呑み込み殺害したことで非常に悪名高い。長い触手と人間をも溶かす溶解液を武器とする。

 

「おい、敵は殺ったんだろうな!?」

「カロロロロロロ!!」

「何、その前に出くわした怪獣に喰われそうになって逃げてきたから、それどころじゃないだと!?」

 

 やはり失敗したことにはもう驚く気にもならないが、シルバーブルーメが妙に怯えているのが気になった。

 

「カロロロロロロ!!」

「助けてくれ? お前、一体何と出くわし――」

「ゴオオオオオオ!!!!」

 

 轟く咆哮が聞こえたため最高に嫌な予感がしたが、あえてブニョは空を見上げた。

 

「ゴオオオオオオ!!!!」

 

 超進化怪獣 ギラ・ナーガ

 

「お前ふざけんなああああああああ!!!!」

 

 現れたのは、この惑星の最強怪獣候補の一角にして、アシヨシの空を支配するギラ・ナーガ。ブニョが恐怖と絶望で絶叫するのも無理はなかった。

 

「!」

「ハッ!?」

 

 しかも、その絶叫に反応したギラ・ナーガとブニョの目があってしまう。

 出会った生物は全て殺戮するほどの異常な凶暴性を誇る怪獣に認識されてしまったことが一体どういうことなのか、ブニョにはよく分かっていた。

 

「逃げろ!」

「カロロロロロロ!!」

「ゴオオオオオオ!!!!」

 

 案の定口からの光線で爆撃されたが、ブニョはそれを掻い潜りながら再び円盤形態になって、シルバーブルーメと共にその場から逃げ出した。 

 

「うわああああああああ!!!!」

「ゴオオオオオオ!!」

 

 執念深く追跡してくるギラ・ナーガ。やがて2人は二手に分かれたところ、超進化怪獣はシルバーブルーメの方を追いかけたため、ブニョはなんとか無事に帰還することが出来たのだった。

 

 

 

 

 

「一体どうしてこうなるんだ………これだけ数が揃って暗殺一つ出来ない無能ばかり!」

 

 地に伏し絶望するブニョ。シルバーブルーメが逃げた後も順々に戻ってきた円盤生物達だが、暗殺に成功した者は一匹もいなかった。しかも失敗するならまだしも、報復に来る敵まで皆連れてくる有様である。

 おまけにデモスに至っては、食事したせいで眠くなって任務を途中で放棄する始末。何体かは怒りに燃える敵レイオニクスまで連れてきてしまった。

 その度ブニョは息を潜め、敵をやりすごさなくてはならなかった。しかし、こう毎度繰り返すのはさすがに精神的に疲弊する。

 

「お前らホントに分かってんのか!?」

 

 腹立たしいのは、なんだかんだで全員敵を撒いたことである。そのためか、全員が揃った途端、怒りに燃えるブニョは帰還を喜ぶどころか逆に説教タイムが始まった。

 

「これだけ数がいて誰も敵レイオニクスの暗殺に成功出来ないとは一体どーいうことだ!! 円盤生物とはバカで無能の集まりだってか!!??」

 

 横一列に並んだ円盤生物達に怒鳴り散らすブニョ。けれども、全員まことに嫌そうな態度で、誰も真面目に説教など聞いていない。

 

「キシー」

「何だハングラー!!……お前だって命令するだけで、後はサボって何もしていないじゃないか?

 失敗した分際で何エラそーな口を利いてるんだ!!!! ボクに文句を言いたいなら暗殺の一つも成功してから言え!!!!」

「ギュー」

「何だブラックドーム!!……言い過ぎだって? そう言いたくもなるわこのボンクラどもが!!」

「ヒュオオオオ」

「何だデモス!!……落ち着けって!? ボクが憤っているのは、お前らがあまりに使い物にならない役立たずしかいないからだ!!!!」

「カロロロロロロ」

「何だシルバーブルーメ!!……うるせーよだと!? そもそもお前らのせいだろ!!!!」

 

 ヒートアップするブニョに円盤生物達は各自意見や文句を述べるが、主人は言われる度怒りのままにに罵詈雑言を吐くため、両者の間の空気は段々険悪なものになっていく。

 

「いいか、よーく聞け!! 円盤生物の面汚しのゴミクズども!!

 次こそは敵レイオニクスの暗殺を成功させてみせろよ!! 出来なきゃお前達は円盤生物でなく下等生物だ!! 全員そこを肝に銘じておけ!!!!」

「………………」

 

 レイオニクスに対する絆など微塵も感じさせない、殺意の籠もった目でブニョを見つめる円盤生物達。

 

「何だその目は? 文句があるなら反逆罪で、今ここでお前達を処刑してやる!!!!」

 

 そうして、ここでブニョがそうかなり強気に告げたのが引き金となってしまう。

 

「ウガアアアアアアアア!!!!」

 

 堪忍袋の緒が切れた円盤生物達は激昂。恐ろしい咆哮を上げて、なんと主であるはずのブニョに襲いかかった。

 

「うおおおお!!??」

 

 しかし、ブニョも即座に円盤形態に変身、恐るべきスピードでこの場から飛んで逃げ去る。それを怒りに燃える他の円盤生物達が同じく円盤形態で追いかけた。

 

「何だ、円盤生物が円盤生物を追いかけてる…?」

 

 彼等の追跡劇をたまたま近くで見かけたレイオニクスは不思議そうに呟いた。事情を知らない彼に、この追跡劇が起きた理由など分かるはずもなかった。




用語解説

 侵略宇宙人 ナターン星人(RB)

 かつてウルトラマンティガと戦った宇宙人の同種族。友好関係にあった別の星を裏切って突如侵略し、住民をほぼ絶滅に追いやった卑劣な種族である。また地球にやって来た個体は無関係の地球人を殺害し、その遺体に憑依して利用する、追ってきた標的を殺害しようとした際には「ナターン星正義のため」と嘯くなど、非常に悪辣な振る舞いが目立った。
 赤、青、白で縁取られたカラフルだが不気味な色彩の体色、肩から腹にかけて生えるひだ状の外殻、牙の生えた口が特徴。電撃光線を放つ能力を持ち、動きも身軽であるが、ウルトラマンティガには通じず秒殺されている。
 この個体は宇宙の支配者となるべくレイオニクスとなるも、ある時究極進化帝王メンシュハイトに出くわし屈服させられ部下になってしまう。ただし、本心では忠誠など微塵もなく、むしろメンシュハイトの力を利用して甘い汁を吸おうと考えている。だが、当然向こうにもそんな考えは見透かされており、敵対者を潰すための捨て駒として扱われている。
 実際、レイオニクスとして大した実力はなく、素人に毛が生えたようなものらしい。そのくせプライドだけは異様に高くて傲岸不遜な、悪い意味でナターン星人らしい性格。
 グロッシーナにも大した愛着はなく、単に彼以外の戦力を持っていないから関係が続いているだけである。それはグロッシーナが倒れた途端、躊躇なく暗黒物質を使用し、強化したことにも表れている。
 メンシュハイトに他のレイオニクスを打倒して従わせるよう命令を受けているが、バルタン星人(RB)に声をかけてしまったのが運の尽き。交渉は決裂し、戦闘となるもグロッシーナをあっさり2度も殺されてしまう。卑劣にも命乞いをしてからの不意討ちを行うが通じる相手ではなく、破壊光線で昇天してしまった。

 再生怪獣 グロッシーナ

 かつてウルトラマンダイナと戦った怪獣の別個体。本来の強さはダイナの現れる10年前のスーパーGUTSに倒される程度だが、その時の個体は討伐しきれず仮死状態でいたところをサイクロメトラに寄生されて復活した。
 再生怪獣の別名はその事実からであり、本来の別名があったなどは不明。また、この時点での活動が本人の意思によるものなのか、それともサイクロメトラの操り人形と化していたのかも不明である。いずれにせよ、この時にはサイクロメトラのせいで地球崩壊級の爆弾怪獣となっていた。
 西洋兜の庇が付いたような頭部、鋭い牙の生えた大きな口、体前面の節ごとに付いた発光体、他の怪獣より細く長い尻尾が特徴。口からは散弾状の赤い光線を吐き、尻尾を巻き付けて流す電撃を武器とする。
 この個体はナターン星人に使役されているが、あまり賢くはないらしく、主人に叱咤されることが多い。また、主のレイオニクスパワーも僅かであるため、ほとんど強化されていない。当然、強力な怪獣であるドラコ(パワード)に挑まされたのは無謀の極みであり、暗黒物質の恩恵がありながら、敵に傷を負わせることすら出来なかった。

 彗星怪獣 ドラコ(パワード)

 かつてパワードバルタン星人にウルトラマンパワードの戦闘データ収集のため、地球に送り込まれた怪獣。出くわしたレッドキング(パワード)の喉をナイフで切り裂いて瞬殺し、ウルトラマンパワードも圧倒的な防御力により撤退に追い込んでいる。惜しくも二度目の戦いで敗れはしたが、彼はあくまで戦闘データ収集役であり、得たデータはパワードバルタン一味に送られ、最強の怪獣ゼットン(パワード)の強化に使われた。
 体色はワインレッドで、他の怪獣より細身の体躯をしている。頭部は小さく、昆虫のように口が横に開く構造となっている。足は鳥のように途中から細くなる形状で、背中には巨大で非常に薄い皮膜をした翼が生えている。
 しかし1番特徴的なのが大きな袖状の両腕で、見かけ上は(あるいは本当に)手が存在しない。ここからギザギザのナイフを出現させ、手を振って投げつける。
 異様で不気味な雰囲気の怪獣で、動作自体はゆったりとしているが、ミサイルの動きを見切って打ち落とせるほど反射神経が良い。飛行速度自体は早く、空中・宇宙問わず高速で飛行出来る。
 また全身が生体反射外骨格で包まれており、細身ながら鉄壁の防御力を誇る。その強靭さはストライクビートルのミサイルが通用せず、パワードのメガ・スペシウム光線すら跳ね返して逆にダメージを与えたほどである。
 大きな袖状の両腕からはギザギザとした形状のナイフを取り出すことが出来、これを投擲して敵を突き刺す・切り裂くのが主な戦法。上限は不明だが、それなりの数が仕込まれている、あるいは作り出せるのか、次々に投げつけてくる。
 この個体はバルタン星人(RB)に使役されている。元々強力な怪獣であるのに加え、主人のレイオニクスパワーでさらに強化されている。その強さはグロッシーナを全く寄せ付けず、一度目はナイフの一撃を額にくらわせて瞬殺。二度目は飛行能力で翻弄し、光線をくらっても無傷、挙げ句頭部に攻撃を集中させて殺害という一方的なものであった。

 宇宙忍者 バルタン星人(RB)

 説明不要とすら言える、ウルトラ戦士達の永遠の宿敵。ウルトラマン達との交戦記録が最多の種族として知られる。
 彼等はある狂った科学者の核実験により母星を失い、放浪の果てに地球に辿り着く。しかし地球侵略の意思を見せたため、科学特捜隊及び初代ウルトラマンと戦いになるも撃破される。直後に同胞の乗った宇宙船も爆破され、乗員のほとんどが死んでしまう。その後彼等が居住可能なR惑星に辿り着くも、地球侵略及びウルトラマンへの復讐を諦めず、何度も挑戦してきたのだった。
 二股に分かれた兜のような頭頂部、セミのような顔、硬質な甲殻に包まれた体躯、細身の足、そしてロブスターのような両手の巨大な鋏が特徴。ちなみに顔は初代と同じ系統である。
 宇宙忍者の別名を持つだけあり、光線技と超能力に関しては他の追随を許さぬほどの多彩さを誇る。また科学技術に対しても造詣が深く、ロボット怪獣ビルガモを製作して送り込んだこともある。
 この個体はなんと初代ウルトラマンの宇宙船爆破を生き延びた世代の1人で、未だに地球及びウルトラ戦士達に憎しみを抱き続けている。レイオニクスとなったのは、レイブラッド星人の後継者となって力を得ることで光の国とウルトラマン達を滅ぼし、地球を侵略して地球人を奴隷化し、消滅したバルタン星も復活させるという3つの壮大な悲願を叶えるためである。
 レイオニクスとしての実力も高く、ナターン星人の怪獣を全く寄せ付けなかった。ちなみに抑揚のない不気味な喋り方をするが、実は相手に不気味な印象を抱かせるためわざとやっており、やろうと思えば普通に喋れる。
 また純粋な種族主義者であり、他の同胞のように悪の軍団に加わって巨悪の手下となったり、あるいは過度に地球の文化に染まったりすることを嫌っている。このように、彼の価値観は良くも悪くも純粋なバルタン星人的なものの、革新的な若い世代に彼は古臭い思想の持ち主として敬遠されているらしい。

 円盤生物 星人ブニョ(RB)

 円盤生物にして宇宙人、そしてレイオニクス。円盤生物でありながら宇宙人という謎の多い種族であり、事実上のブラックスター星人であるという説もある。ブラック指令もその存在を知らず、喚ばれたのではなく向こうから勝手にやって来た異色の存在。
 あまり強い種族ではないらしく、ブラック指令からも追い返されそうになるが、力はないが知恵はあると主張し、事実謀略を用いてウルトラマンレオを一度殺害することに成功している。その際凍りついたウルトラマンレオをノコギリでバラバラにして捨てるなど、陰湿で猟奇的な性格。
 頭から2本の触角を生やし、指のない手を持ち、擬人化したタコのような顔をしている。軟体生物に近い存在なのか、人間に化けている時でもグニョグニョとした不気味な動きをする。
 武器は口から吐くスリップオイルと、手から放つ火花。円盤形態は中身の入ったゴミ袋のような形状をしている。
 本個体はレイブラッド星人の後継者となり、その力でのブラックスター復活を目的としている。ちなみに部下共々元はエンペラ軍所属であったが、壊滅後に即離反するなど、軍への忠誠心はない。当時は地位のない単なる雑兵だったらしく、エンディール星人(RB)と違い、テンペラー星人(RB)からも特に狙われたりはしていない。
 尚、レオと戦った個体と違い、力がない上に頭も悪いという、際立って無能な個体である。にもかかわらず、頭脳労働専門だと嘯き、レイオニクスバトルは他の円盤生物に全て丸投げして指示もせずに自分はサボっている始末。
 そして、たまに部下が暗殺に成功でもすれば自分の手柄として横取りし、失敗すれば怒鳴り散らすため、部下達からは嫌われ、見下されている。とはいえ、部下の方も無能の集まりであり、同類ではある。
 余談ではあるが、バトルナイザーの力で無理矢理主従関係となっているが、他の円盤生物からは納得されていない。そもそも本来同格であるはずの彼が何故自分達を支配しているのかという怒りさえあり、絆は皆無を通り越して寝首を掻かれかねない非常に危うい関係となっている。
 ただし、悪運の強さだけは本物であり、どんな怪獣に襲撃されても隠れて逃げ延びている。あのギラ・ナーガに襲われるも、無傷で生還したのは称賛されて然るべきであろう。

 円盤生物連合会

 ブニョを筆頭に集まった惑星アシヨシの円盤生物達の連合。元はブラック指令に喚び出されブラックスターからやって来た恐怖の生物だが、ブニョが従える彼等は同種族の中でも際立った落ちこぼれの集まりである。
 円盤生物第1号シルバーブルーメから番外のロベルガーまで全種が揃っているが、いずれも敵の暗殺1つ成功させるのも危うい無能であり、ブニョをいつも苛立たせている。
 皆勝手な性格をしており、デモスに至っては食事を優先して任務放棄する始末。また間抜けな面があり、空腹を我慢出来ずキングジョーに齧り付いてしまい追いかけられる羽目になったハングラーなど、後先考えない行動で主従共に危機を招くこともしばしば。ただし主人同様に悪運の強い者だらけではあり、どんな格上に追われても無傷で生還している。
 同格のくせに横柄に振る舞う主人のことは嫌っており、忠誠心などはない。おまけにブラックスター復活に拘る主人と違い、彼等自身は他の環境にも普通に適応していることもあって、特にそのような望みはなかったりする。

 羽根怪獣 ギコギラー

 かつてウルトラマン80と戦った宇宙怪獣の別個体。棲むのに適した星を探して何万年も宇宙を渡る性質を持つという。その過程でマイナスエネルギーに惹かれてか地球に現れている。
 瞳のない真っ赤な目、下顎から生えた触手状の太い顎髭、背中から生える巨大な翼、瘤状の体表が特徴。口からは熱線を吐き、翼を羽ばたかせて突風を発生させることで建物を倒壊させてしまう。ちなみに背中が弱点であるが、80と戦った際にそこを負傷し一旦月の裏側に撤退、そこでマイナスエネルギーを吸収することで克服している。
 本個体は惑星アシヨシに棲み着いていたが、ある時縄張り内にブラックドームが侵入してきたためこれを追跡し、攻撃を仕掛ける。その後も執念深く追い回すが見失ったため、縄張りへと帰っていった。

 宇宙ロボット キングジョーブラックカスタム

 かつて惑星ボリスでレイ達スペースペンドラゴンクルーを襲撃し、惑星ハマーでも大量に現れ危機に陥れたペダン星人の戦闘ロボ・キングジョーブラックがさらにカスタマイズされた機体。
 見た目はキングジョーブラック同様だが、右腕の大口径ライフル・ペダニウムランチャーはさらに強化されたビームキャノン【ペダニウムランチャーMk2】へと換装されている。ペダニウムランチャーの時点で超獣ですら一撃で爆殺するほどだったが、このビームキャノンはゼットンやザイゴーグといった最強怪獣達ですらダメージを与えられるほどの威力である。
 この機体はペダン星人(RB)に使役されているが、ある時突如現れたハングラーに(向こうの主食が鉄分のせいで餌と思われ我慢出来ず)齧りつかれ、報復のため追跡してきた。しかし結局標的の抹殺には失敗し、主人の元へと帰っていった。

 宇宙凶険怪獣 ケルビム

 かつてウルトラマンメビウスと戦った宇宙怪獣の別個体の群れ。完全な陸生動物体型の怪獣でありながら、陸海空の全てに適応出来る驚異的な能力の持ち主である。他にも特異な生態を多く持ち、ハチなどに近い社会性を持った群れを形成することなども後年発覚している。
 口からは火球【弾道エクスクルーシブスピット】を吐き、格闘戦で対抗出来ない遠距離を攻撃する。頭頂部の長大な鉈のような角【裂岩マチェットホーン】、先端に棘の付いた長大な尻尾【超音速クラッシャーテイル】、牙や両手足の爪も鋭く長いという、攻撃的な部位が多く発達しているのが特徴。そして頭部両側にはヒレ状の耳が生えており、この部位は卵の孵化のための特殊な音波を発する重要な部位にして弱点であり、引き千切られたりすると大幅に弱体化してしまう。
 体内には反重力推進機関があり、これにより翼もないのに飛行機並の速度で移動することが出来る。さらには戦闘時にも浮いたまま尻尾をコマのような勢いで振り回すなど、攻撃にも活用される。怪獣にしては知能も高く、音波反響装置を利用してアーストロンを操ったこともあった。
 尚、サイズ自体は普通の怪獣と変わらないが、これらは実は幼体であり、極限まで成長すると超巨大怪獣となるという。ただし、これほど成長した個体をレイオニクスが使役した例は確認されていない。
 惑星アシヨシにいたこの群れは、ある時突如現れたデモスに何体かが吸血されダメージを負った報復でデモスを追いかけてきた。ただしその後この円盤生物を見失ったようで、住処へと帰っていったようである。
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