そして登場するメインのレイオニクスは大怪獣バトルを始めとするウルトラシリーズには登場しない、完全オリジナルの宇宙人です。
見た目も地球人型種族の女性で、ジャイアントお嬢様(肉村Q氏作)の主人公の富士動機子みたいな感じで想像してください。あちらよりさらに髪型が凄いですけど。
余談になりますが、今回の宇宙人はルパーツ星人やニュージェネシリーズに時折登場するチョイ役宇宙人達同様、別名が存在しない宇宙人となります。それと、同じくペルフェクト星人についても今のところ別名は存在しません。
最後に、今回は満を持して奴が登場。ゴモラと共にあまりに怪獣として有名すぎて出せませんでしたが、今回ようやく出すことが出来ました。
惑星アシヨシにやって来るのはレイオニクスは、何も宇宙支配の野望に燃える極悪人ばかりではない。極少数ではあるが、自分の身勝手な欲望ではなく、種族や母星の危機のために戦う者、あるいは邪悪でない目的の者もまた存在する。
――とある荒野に着陸中の宇宙船――
「姫様、ご起床の時間にございます」
「………ふあぁ~~……」
気持ちの良い朝――レイオニクスが1人で過ごすには大きすぎる宇宙船。その船内のベッドにて、レイオニクスの女性が目を覚ます。
「もう少し寝ていたいですわぁ~~………」
大あくびをしながら、寝ぼけ眼を手でこする彼女。渦巻いたボサボサの長い銀髪が、それに伴い揺れる。
「お言葉ながら姫様、こんな危険な惑星でいつまでも呑気に寝ていることは出来ませぬぞ」
灰色の球体に細長い手が付いているという奇妙な体型の執事ロボット・セバスティアンが起こしに来たが、だらしない有様の主人に苦言を呈する。
「……ホワァァ~~、わかりましたわ……」
フローレス星人プラティーナ・プラティナム
貴重な貴金属及びレアメタルが非常に豊富に埋蔵にされていることで知られる、鉱山惑星のフローレス星からやって来た女性レイオニクス。フローレス星人はいわゆる地球人型種族で、肌は色白で青目とゲルマン系白人種によく似た外見であるが、地球人よりやや筋肉質であり、男女共に髪色が銀色であることが異なる。
そして、なんとこのプラティーナはフローレス星のプラティナム王家出身という、正真正銘のお姫様であり、かつフローレス星人女性の中でも際立った美人なのだという。
「セバスティアン……
「姫様…私以外誰の目もないからとはいえ、さすがにだらしなさ過ぎますぞ……」
セバスティアンは姫様の無精過ぎるお願いに呆れて愚痴りながらも、寝ぼける主人をベッドから洗面所まで運んだ。そして洗面台の前に降り立ったプラティーナは蛇口から水を流し、ぎこちない動作で顔を洗い始める。
「ふぅ…」
洗顔が終わり、布で濡れた顔を拭く。ここでようやく目が覚めてきたのか、表情に普段の凛々しさが戻ってきた。
「本日のお召し物にございます」
寝巻きを脱いだ姫様に、セバスティアンは本日のお召し物を持ってくる。王家の姫に相応しい、それはそれは豪奢なドレス――などではなく、黒いライダースーツにも似た、特注の全環境適応スーツであった。
「お洒落には程遠いですわね」
呆れ顔でため息をつくプラティーナ。フローレス星の科学の粋を集めて作らせた逸品であるが、年頃の娘には好まれない代物には違いない。
とはいえ、母星で普段着ているようなドレスでこの超危険地帯を彷徨くほど彼女は世間知らずではない。不満はあるが呑み込み、素直に執事に着させてもらう。
「ま、この髪型だけで我慢しましょう」
セバスティアンの手で毎日丁寧に整えられる、大砲の砲身を思わせる4つの巨大な縦ロール。王家の姫らしいお洒落で手の込んだ、それでいて非現実的な髪型であるが、これだけはどうしても譲れなかった。
しかしそのせいで、環境スーツと本来セットである透明な材質のヘルメットを装着出来ないのが難点である。
「さて、髪もセット出来たことですし、優雅に朝食といきたいですわね」
「はっ」
セバスティアンによる髪のセットも終わり、4つの巨大な縦ロールをなびかせながらプラティーナは小さな食卓の前の椅子に座る。
「本日の朝食はスペースワームのフライでございます」
「………………」
本日の朝食は、セバスティアンが昨日仕留めた小型怪獣の肉を揚げたものに執事の特製ソースをかけたものであった。しかし、豪華な皿に載せられた謎の生物の分厚い肉の揚げ物を見た姫様は絶句し、その美しい顔をしかめていた。
「これ、本当に食べて大丈夫なんですの?」
「栄養成分は当然検査済み。無毒であるのはもちろん、なかなかに旨味成分が豊富な肉でございます」
セバスティアンは自信ありげにそう語るが、こんなよくわからない宇宙生物の肉を食べて果たして大丈夫なのだろうか。姫にはそういった懸念があった。
「………」
覚悟を決め、恐る恐るナイフで切り分け、一片をフォーク――正確には似た食器――で突き刺し口に運ぶ。
「!」
咀嚼するも、地球で言うエビのようななかなか甘く美味な味がしたため、姫の顔は一気に明るいものになる。
「グロテスクな見た目だったのに意外に美味ですのね!」
姫はそれからは夢中で頬張り、5分も経たぬ内にスペースワームの肉を平らげてしまった。
「これならしばらくは食事を楽しめそうですわ~」
食べ終わり、目を瞑って満足そうに呟く。幸い、スペースワームの肉は冷凍庫にまだたくさん残っている。最悪でも数日は食料に困ることはないだろう。
「恐悦至極にございます」
お褒めの言葉を賜り、セバスティアンは頭を下げた。
「さて、今日の探索と参りましょう」
朝食後、準備を整えたプラティーナとセバスティアンは付近の探索に出るべく、宇宙船の外に出ていた。
「姫様、この船に現在最も足りないものは水にございます」
「承知しておりますわ、セバスティアン」
特に今欲しいのは綺麗な水だ。飲料用はもちろんのこと、調理用や洗濯においても水は多く使う。この宇宙船にも使った水の濾過装置は当然あるが、やはりそれでも100%再利用は出来ない。故に、なるべくなら宇宙船に溜めておける限界容量分を改めて確保したい。
「さぁ~、ひとっ走りしますわよ~!」
プラティーナは執事が用意した反重力式エアバイクに跨り、セバスティアンも後部の荷台に乗る。
他のレイオニクスと違い、プラティーナの宇宙船は生活拠点も兼ねた大型のもの。故に小回りが効くようなものでなく、周囲の探索程度のためにいちいち動かしづらい。そのため、内部にはこのような探索用の小型の乗り物を搭載している。
「!? 姫様、いきなりスピード出しすぎです!!」
「オーッホホホホ!! こんな荒野に法定速度なんてありませんのよ~~!!」
ただし、調子に乗りやすいプラティーナの性格から、エアバイクが安全運転されることはない。後ろで絶叫を上げるセバスティアンを気にせず、姫は母星なら即逮捕されるであろう速度でエアバイクを走らせた。
「ん~~。楽しかったですわぁ~♪」
そうして、本来想定される到達時間の半分で今回の目的地である小川へと辿り着いたプラティーナ一行。母星なら即逮捕ものの危険なドライブを楽しんだ姫様は御満悦の様子であったが、一方で荷台に座っていたセバスティアンはエアバイクから振り落とされないようにするのが精一杯。ようやくこの危険なドライブから解放された安堵感からか、荷台で前のめりに倒れていた。
「姫様!! レイオニクスバトルの前に危うく交通事故死するところでしたぞ!!!!」
「あら、貴方私のドライビング・テクニックを信用しておりませんの?」
主人の危険運転に抗議するセバスティアン。しかし、そんな執事の抗議などどこ吹く風。むしろ姫様の方が自分の運転テクニックを信用していないのかと睨み返す始末である。
「高貴なる血族の御方があのような危険運転をしてはなりませぬ!!」
「さ~、水汲みにレッツゴー♪」
(無視!?)
そんな怒り心頭の執事を完全無視し、川に近づくプラティーナ。
「綺麗なお水ですわぁ~~」
姫は岸辺から水面を覗き、呑気にそう呟く。なんとも気の抜けた発言であるが、確かに小川の水は非常に澄んでおり、そこに泳ぐ川魚の一匹一匹の動きまでもよく見える。
「姫様!! 泳げないのですから、不用意に川に近づいてはなりませぬ!!」
セバスティアンは再び語気を荒らげ、主人を制止する。実際、小川とはいってもそれなりの流速はあるため、的外れな発言ではない。
ましてや、フローレス星人は地球人より骨格も大きく筋肉質な分、泳ぐのはかなり下手である。もし川に足を取られでもした場合、即座に溺れかねないのだ。
「ハイハイ。わかりましたわよ」
理屈は分かるが、怒鳴られたのは気に入らず、気分を害したプラティーナ。注意に従い渋々小川から離れると、エアバイクに載せていた貯水タンクのホースをセバスティアンに渡す。
「では」
ホースを持ったセバスティアンは、そのまま小川に先端を沈める。こういった作業はセバスティアンが行うのだが、それも全ては主人を出来る限り危険から遠ざけるためである。
今回は水質の綺麗な小川だからその心配もないが、もし仮に濁った大河などだった場合、近づいただけで野生動物あるいは水棲怪獣に襲われる危険もある。レイオニクスの端くれである以上は敵とのバトルは避けられないにせよ、こんな日常の危険にまで自ら触れる必要はない。
「満杯になりましたわね」
小川から水を吸い上げ始めて5分ほど経ったところで、容量1000Lほどのタンクは満杯になった。この状態のタンクは重すぎてもう後部に置いたままには出来ないので事前に下ろしておいたが、プラティーナはエアバイクでタンクの上に乗る。そして、戻ってきたセバスティアンはエアバイクとタンクの上部をワイヤーで手際良く繋ぎ合わせる。
「じゃあ、帰りましょうかセバスティアン」
エアバイクはエンジンを起動し、下に吊るした貯水タンクごと浮かび上がる。
「ガオオオオオオ」
「ん? セバスティアン、何か言いました?」
「いえ姫様、私は何も申しておりませぬが…」
プラティーナは変な返事だと誤解したが、セバスティアンは否定する。かと言って、今の声は明らかに轟くエンジン音とも異なる。
「「………………」」
嫌な予感がした両者が動かず周囲を窺っていたところで、突如地震が起こる。
そして2人のすぐ近くの川原の地面から何かが突き出し、すぐにその全身を現した。
「ガオオオオ!!」
古代怪獣 ゴメス(S)
新生代に出現してから現代まで生き残っていた、巨大な肉食古代哺乳類の地底怪獣。原始怪鳥リトラとは敵対関係にあることで知られる。
頭頂部の短い角や首から腹部にかけての甲殻、細かい鱗に覆われた太い手足、長い尻尾など、典型的な怪獣らしい見た目が特徴。
尚、リトラと戦った個体は10mほどだったが、以後確認された個体は全て40m台と他の怪獣と同等のサイズとなっており、それらは区別のため
「ゴメスですわ!! 私、初めて見ました!!」
こう見えて、プラティーナは学究の徒。初めて見る怪獣種の出現に興奮し、目を輝かせながら叫んだ。
「興奮している状況ではございませぬぞ姫様!! 怪獣を召喚して撃退せねば!!」
「! そうですわね」
プラティーナは腰のポーチから白銀色のバトルナイザーを取り出し、怪獣を召喚する。
「おいきなさい!」
『バトルナイザー、モンスロード!』
「ピギャアアアアオオオオ!!」
どくろ怪獣 レッドキング
初代ウルトラマンを筆頭に多くのウルトラ戦士、さらにはレイとも戦った怪獣。飛び道具は一切持たないが、その分他の怪獣を上回る身体能力を誇り、チャンドラーの片腕を軽々もぎ取り、マグラーを睨んだだけで退散させたほど。性格も非常に好戦的で凶暴であり、小型怪獣のピグモンをも容赦なく叩き殺している。
クリーム色の体色に、細かい蛇腹状の体表、長い尻尾、牙を生やした口と小さな頭部が特徴。小細工抜きのパワー戦法が持ち味だが、岩を投げつけて遠距離攻撃を行う程度の知性はある。
本個体は以前起きたギャラクシークライシスの影響でフローレス星に現れたものをフローレス星軍が捕獲。その後、プラティーナにレイオニクスバトル用の戦力として譲渡されたものである。
「ガオオオオオオ!!」
「ピギャアアアアオオオオ!!」
「ここは任せましたわよ~!」
共に飛び道具を持たぬが、凶暴性は折り紙付きの怪獣同士。レッドキングとゴメスは互いに突進後、ガッチリと組み合う。そして、その間に姫と執事はエアバイクで離れた。
「ガオオ!!」
組み合ったままでは埒が明かないと見たのか、ゴメスは右掌底でレッドキングの顔を殴る。
「ピギャオオ!!」
「ガオ…!?」
レッドキングも負けずに右拳でゴメスの顔を殴る。しかし、こちらは上手い具合に下顎に当たったのか。脳が揺れたらしく、ゴメスはよろめいた。
「ピギャアアオオ」
その隙を好機とばかりに、左前蹴りでゴメスを蹴り倒すレッドキング。ゴメスは転がりながらもなんとか起き上がろうとするも、追撃で繰り出された尻尾振り回しがモロに左側頭部に命中する。
「ガオ……」
それが決め手となったらしく、ゴメスは呻き声を上げて前のめりに倒れた。
「ピギャアアアアオオオオ!!!!」
しかし、興奮の収まらないレッドキングは、さらに追い打ちをかけようと足元の岩を持ち上げ、とどめを刺そうとする。
「もうおよし! 勝負は着きましたわ!」
だが、ここでエアバイクで戻ってきたプラティーナに制止される。
「ピギャオー!!」
一応命令に従い、レッドキングはとどめを刺すのはやめた。それでも不服ではあるらしく、レッドキングは岩を放り捨てた後、両手で胸を叩くドラミングをして騒ぎ立てた。
「野生の勝負とはいえ、殺すことまではありませんわ」
プラティーナは怪獣をとりあえずなだめる。
このように、とどめを刺すのをプラティーナが止めたのは慈悲が半分。
「何より、貴重な怪獣のサンプルですもの。是非とも生かしたまま捕らえなければね」
そして、学術的な理由が半分である。倒れるゴメスにプラティーナはバトルナイザーをかざすと、古代怪獣は光の玉となって吸い込まれていった。
「思わぬ収穫でしたわ」
プラティーナはこう見えて巨大生物学者の端くれなのだ。全マルチバースから数多の怪獣が集まるこの惑星アシヨシは、彼女にとってまさに最高の環境と言えた。
「これから、どうぞよろしく」
バトルナイザーの画面に映るゴメスの姿を見て、プラティーナはそう言ってにっこり微笑んだ。
「レッドキング、貴方もご苦労様でした」
続けて、彼女はレッドキングもバトルナイザーに回収した。
ゴメス出現というハプニングはあったが、主従は無事に水を手に入れて宇宙船へと戻ってきた。
「んふふ。また怪獣が増えましたわぁ~~」
椅子に座りながら、嬉しそうにバトルナイザーの画面をいじって確認するプラティーナ。
はっきり言って、彼女のレイオニクスとしての腕前は大したことはない。だがそれでも、レッドキング達の頑張りのおかげか、平凡なレイオニクスの割にはそこそこの数の怪獣を手に入れている。
もっとも、強豪レイオニクスから見れば大したことのない強さの怪獣しか手に入れていない。けれども、そもそも巨大生物学者である彼女は普通のレイオニクスと違い、強さのみを捕獲基準にしているわけではない。故に、怪獣であれば強弱に関わらず全て価値があり、捕獲する意義があるのだ。
「戦力は充実して参りましたな」
「ええ、こそこそ逃げ回るのはもうお終い。ようやくレイオニクスバトルに臨めそうですわ」
ようやく戦力が整いつつあるのを実感し、自信に満ちた笑みを見せるプラティーナ。
現在、惑星アシヨシでのレイオニクスバトルは既にセカンドステージに突入している。にもかかわらず、このプラティーナの現在までのレイオニクスバトルの経験はなんとゼロだった。
理由は簡単で、単にプラティーナがこの惑星にやって来るのが遅すぎたのである。他のレイオニクス達が我先にと殺到していた時、彼女は家族と惑星議会を説得していた。そしてどうにか説得し、この惑星に辿り着いた時にはファーストステージは既に終了していたのだ。
確かに彼女は他のレイオニクスと違い、孤高の悪党ではなく王家の姫の1人。そんな人物がマルチバース屈指の超危険地帯に向かうのを反対されないはずもなく、各方面への説得には大分時間がかかったわけだ。
「他の方々と比べれば大分出遅れましたが、どうにかしてみせますわ」
凶悪な怪獣相手でも、狡猾な敵レイオニクス相手でも、例えどれだけ苦戦しようが最後には勝ってみせる。プラティーナの青い目にはそんな決意が溢れていた。
用語解説
フローレス星人プラティーナ・プラティナム
二つ名(というより自称)は“
フローレス星人は地球人型宇宙人であり、見た目は地球人と変わらない。文明や科学力こそ現在の地球より高度であるが、地球人より身体能力は少し上な程度で、特殊能力なども特に持ってはいない。ちなみにプラティーナ曰く「フローレス星人は地球人などより容姿が遥かに美しい」とのことだが、真偽は不明。少なくとも、プラティーナの外見はまさに容姿端麗という言葉がふさわしいぐらいには美しく、ウェストはくびれているが胸も尻も豊満とスタイルも抜群である。
それ以上に特徴的なのが髪型で、プラチナに例えられる長く美しい銀髪を、腿まで届きそうなほど長い4つの巨大な縦ロールにしている。肌は白く、瞳は青で、やや幼さを感じさせるがよく整った顔立ちである。身長は170cmだが、これはフローレス星人の女性の平均で言えば高い方。
服装はライダースーツのような見た目の、全環境適応型スーツを装着している。本来ならそれに加えて透明なヘルメットもかぶるのだが、自慢の髪の毛の量が凄すぎてかぶることが出来ないため素顔を晒しているが、己の美貌に自信があるので気にしていない。ちなみに、母星では普段でも豪奢なドレスを好んで着ていた模様だが、フローレス星人の王族としてそれはあまり褒められたことではないという。
高飛車な(そして破天荒でだらしない)振る舞いが目立つが、フローレス星人全体がこうというわけではなく、あくまで自分の生まれが高貴な王族だかららしい。ただし、彼女は王位継承権こそ有しているが、いくつかある分家の生まれ。さらには自分にも兄姉が上に何人もいるため、余程幸運(あるいは身内の立て続けの不運)なことがない限りは王位を継げることはない立場の模様。
だらしない上に高慢ちきな一方、好奇心が強い性格。王族の一員として高度な教育を受けているらしく、宇宙生物学・宇宙考古学に関して造詣が深い。また本人曰く、フローレス王立自然科学アカデミーの研究員の肩書を持っているとのこと。怪獣・宇宙人に関しても豊富な知識を持っており、バトルナイザーに頼らずとも一目見れば種族・性質が分かるほど。
一方で家事能力はかなり低く、執事ロボットのセバスティアンがいなければアシヨシに来てすぐに餓死していただろうとは本人も認めているところ。おまけに自慢の巨大な縦ロールは自分だけではセット出来ず、毎朝1時間以上かけてセバスティアンに整えてもらっている。
惑星アシヨシでのレイオニクスバトルに参加した理由はいくつかあるが、まず第一にフローレス星の再興のため。次に“怪獣超無法惑星”である惑星アシヨシに対する生物学的な興味による部分が大きい。また謎に包まれたレイブラッド星人についての秘密を解き明かしたいとも考えており、彼女がレイオニクスバトルでの優勝を望むのはレイブラッド星人に直に接触するためでもある。
現在彼女はレッドキングを使役しているが、彼女自身まだレイオニクスとして未熟なのもあり、正直大した強さではない。それでも怪獣は大分懐いてはおり、絆は育まれつつある。
敵レイオニクスへの殺害については忌避しており、可能な限りは怪獣を倒した後は見逃すつもりである。怪獣の方についてもなるべくなら殺さず撃退するつもりであるが、現実はそう甘くないと理解してもいる。
フローレス星人及びフローレス星
プラティーナの出身種族で、いわゆる地球人型宇宙人。母星のフローレス星はM78宇宙にあり、通称“強者達の宇宙”と呼ばれる領域に存在する。後述の経緯から、フローレス星人達はM78星雲・光の国のウルトラマンとは交流こそないものの、彼等に多大な恩義を感じている者が多い。
フローレス星人は高度な文明と外宇宙に進出出来る科学力を持った種族であり、その水準は怪獣の絶滅した現在の地球以上である。現在の政治体制は共和制で、惑星全体が惑星統一政府によって統治されているが、以前は君主制であったのでそれに伴い王族も存在し、現在も王族が惑星の外交を担っている。プラティーナもその内の1人である。
フローレス星は地球より若干気温が低いが、水と自然に満ちた快適な惑星である。ただし重力は地球より1.5倍ほど強く、そのためフローレス星人もその影響で地球人より男女共に筋肉質で骨格もより頑強、体重も若干重い。プラティーナ曰く、体重と筋肉質なせいで地球人ほど上手く泳げないため、あまり水遊びや水泳は好まないとのこと。逆に地球程度の重力の環境の場合、より高い運動能力を発揮することが出来る。
肌は色白で、目は青と、地球人のゲルマン系白人種に近いが、毛髪は男女共にプラチナを思わせる銀髪なのが特徴である。女性は髪を伸ばす習慣があり、プラティーナは他の星の女性は(様々な理由があるとはいえ)短髪にする女性も存在することを奇異に感じている。
地球と明確に異なる特徴として、惑星全体に非常に豊富な量の鉱物資源が埋蔵されている。それは惑星全体の開発が進んで大分時間が経つ現在でも貴金属やレアメタル、強い光の力を秘めた“スペシウム石”のような高エネルギー物質が未だ採掘されているほどである。その中でもプラチナが特に珍重されており、地球では黄金が最上級の例えとされるように、フローレス星ではプラチナが最上級の例えとして用いられる。
ちなみにプラチナの埋蔵量自体も地球よりも圧倒的に多いらしく、異星人からはフローレス星は宝の山として知られている。ただし、採掘のために過度な開発が繰り返された結果、現在ではその影響で自然環境はやや荒廃気味である。そのため現在では環境破壊を止めるべく惑星全体で採掘のペースを落としているが、鉱業は主要産業のため違法採掘が後を絶たないらしい。
このようにフローレス星は鉱業が盛んなのであるが、一方でこの豊富な金属資源はある時からこの惑星に大きな不幸を招き寄せた。
この惑星は“強者達の宇宙”と呼ばれる宙域にあるが、それはフローレス星人が戦闘能力・軍事力に長けた種族という意味ではない。そう呼ばれる所以は、よりによってこの星のある宙域がエンペラ・グア・レイブラッドの巨悪三大勢力の縄張りの境目で、係争地となっていたことへの皮肉なのだ。フローレス星の金属資源の存在が発覚する前から三勢力の小競り合いが数え切れないほど繰り返されており、やがてフローレス星が巨万の富を生み出す宝の山であることが認識されるにつれ、縄張り争いはさらに激化した。
そしてある時ついにフローレス星にエンペラ軍の暗黒四天王邪将アークボガールが来襲、惑星軍が迎え撃つも敵わず惑星は制圧されてしまう。さらについに均衡を崩したことに怒ったグア軍団が続けてやって来て惑星内で激突、両軍が凄まじい死闘を繰り広げたせいで惑星は大被害を受けた。
そうして戦争の末にグア軍団は追い払われ、エンペラ軍の支配下となった。アークボガールの封印後も、エンペラ軍による恐怖政治はウルトラマンメビウスによるエンペラ星人討伐まで長く続いたのである。
そして解放後、数千年かけてフローレス星人達は星の傷を癒やし続けた。しかし、今度はレイブラッド星人によってギャラクシークライシスが起き、フローレス星内にも怪獣が多数出現することになると共に、王族の1人に自身の遺伝子とバトルナイザーを与える事件が起きる。その当事者がプラティーナであり、彼女がレイオニクスとして星を旅立つきっかけとなったのである。
執事ロボット セバスティアン
プラティーナの執事兼お世話係兼護衛。灰色の球体に横に伸びた長方形の頭部と細長い手の付いた奇妙な体型で、体内の反重力装置で常に浮遊している。生活能力がかなり低いプラティーナにとっては生命線的存在で、彼がいなければすぐ餓死していたと素直に認めるところである。
両目からはそれなりの威力の光弾を放つことが出来、これで小型怪獣程度なら仕留められる。金属資源の豊富なフローレス星のロボットらしく、見た目に似合わず外装は特殊な軽合金製で、軽さと非常に高い強度を両立。胴体にある動力炉も、ウルトラマンと同種の強力な光のエネルギーを秘めたスペシウム石が内蔵された出力が極めて高いものである。電子頭脳も主人であるフローレス星人と同等の知識・思考能力を持った高度なもので、あらゆる宇宙語の翻訳が可能。
また、見た目よりかなり器用で、未知の宇宙生物を使った料理や洗濯なども問題なくこなせる。さらには各種センサーにより、仕留めた生物の成分を検出し、食用の可否やあらゆる毒の有無も判別が可能である。
尚、プラティーナの執事ではあるが、割と遠慮ない物言いをする。とはいえ、他人から見れば主人を甘やかしていると見られる行動も多い。
古代怪獣 ゴメス(S)
学名はゴメテウス。新生代に出現し、現代まで生き残っていた地底怪獣。原始怪鳥リトラとは敵対関係であり、リトラの吐く強酸【シトロネラアシッド】が弱点。惑星ハマーにもガッツ星人(RB)が使役する個体が出現し、レイのゴモラと戦ったが倒されている。
頭頂部に短い角、大きな口から生える一対の牙、鱗に覆われた手足、首から胸にかけての甲殻、長い尻尾が特徴。尚、鱗や甲殻のような爬虫類らしい特徴を持つが、分類は(原始的な)哺乳類。性格は凶暴で怪力を誇り、食性は肉食性であり、哺乳類のため繁殖形態は胎生である。
リトラと戦った個体は10m程度の大きさだったが、のちに確認された別個体は他の怪獣と遜色ない40mという巨躯を誇る。これらの大きな個体は区別のため
本個体はアシヨシのとある小川付近の川原の地底を縄張りとしており、小川に近づく動物が現れた時に地上に出て捕食していた。しかし、プラティーナを狙ったのが運の尽き。召喚されたレッドキングと殴り合うも、初手で下顎に良い一撃をもらって脳震盪を起こしてしまい、そのまま前蹴りと尻尾の一撃をくらい倒れた。そして、そのままプラティーナのバトルナイザーに捕獲された。
一応レッドキングと組み合えるぐらいのパワーはあるが、同じく飛び道具はないため、そういった戦法を得意とする怪獣は苦手。プラティーナとしては、ゴメスを見たのは今回が初めてだったらしい。
どくろ怪獣 レッドキング
自分より遥かに重い怪獣を軽々持ち上げる怪力と凶暴さで有名な怪獣で、初代ウルトラマンを始めとする多くのウルトラ戦士と戦った。飛び道具は持たないが、身体能力は他の怪獣を上回り、縄張り争いでも常に優位である。アーストロンのような火炎を吐く怪獣相手であっても恐れず戦いを挑むほど好戦的で、また小型怪獣のピグモンを容赦なく叩き殺したほどに凶暴。
さらには環境適応力も非常に高く、火山活動の始まった多々良島のような熱帯の島、日本アルプスのような一面雪に覆われた山、果てには一時的とはいえ深海にさえ出現した(と状況証拠から考えられる)。
クリーム色の体色、頭部から全身までを覆う細かい蛇腹状の体表、口から生えた一対の牙、長い尻尾、長い首と反比例する小さな頭部が特徴。前述の通り怪力かつ凶暴だが、一方で知能は高くなくコミカルな面もある。とはいえ、岩を相手に投げつける攻撃を行う程度の知性はあり、また個体によっては反射神経も優れているのか、敵の飛び道具を手で受け止める機敏さを見せた。
ただし攻撃力と比べると防御力は並程度であり、多々良島の個体は初代ウルトラマンに投げ技でとどめを刺された上、光線技を一切使われなかった。また迂闊な面も多く、持っていた岩を敵の攻撃で足に落とし痛がったり、勢い余って岸壁に突っ込んで頭を強打しふらつく、何故か海底に廃棄された水爆を6個も飲み込んでいたという事例もある。
多々良島や日本アルプスを始めとする各地に出現し、ウルトラ戦士と激しい戦いを繰り広げた。惑星ボリスにも複数個体が出現し、レイのゴモラ及びリトラと何度か戦っている。ただし、宇宙開拓時代の頃には比較的格下の怪獣として扱われるようになっていたのだが、キール星人グランデの使役していた個体はキングジョーブラックを軽々倒すほどの強さを見せた。
本個体はギャラクシークライシスの際にフローレス星に出現して暴れた個体をフローレス星軍が捕獲したのを、プラティーナが王家のツテを使って譲渡してもらったもの。捕獲後、フローレス星の惑星政府直属の怪獣保護機関によって何十年にも渡って保護・飼育されており、大分人馴れしていたため、プラティーナの実力でも扱うことが出来ている。
ただし、人馴れしているとはいえ凶暴さはまだ大分残っており、倒した怪獣に躊躇なくとどめを刺そうとするため、その度プラティーナに制止されている。それでも多くの怪獣を捕獲出来たのは彼の功績であり、プラティーナからも頼りになる相棒として扱われている。
それと意外な話だが、レッドキングという名前に反し、体色は赤くない。敵を倒した時の返り血のせいで赤く見えたからという説もあるが、他にも諸説入り乱れて定説がない。