あとリアルが忙しかったり段々怪獣の選択肢が狭まったりのせいでスランプになったりで更新できんかった。すんません。
この惑星アシヨシにスフィアが現れるようになってからしばらく経った。ところが、当初は怪獣やレイオニクス達の脅威となっていたスフィアソルジャー及びスフィアザウルスを筆頭とする合成獣も、参加者側・運営側双方のレイオニクス達の多大な努力により段々駆除が進みつつある。
本来、宇宙浮遊物体スフィアはやって来た瞬間、星全体を覆い尽くすバリアを張る。それと同時に投入されたスフィアザウルス達が星からのエネルギーを十分に吸収すると、バリアが収縮を開始し、やがて現れた“マザー”が星ごと呑み込んでしまうのである。
ところが、確かに生命溢れるこの星はスフィアの生贄としては最良であったが、よりによってここにはあのレイブラッド星人がいた。その監視下でバリアを張ろうとスフィアが如何に努力しようとも、彼とその部下の妨害により、未だ実現出来ないでいた。
それに元々レイオニクスバトルもサードステージとなった今では、惑星の各所に散るレイオニクスも精鋭ばかり。当然、彼等もまた敵に回っている。そうなれば、いくらこの星にやって来たスフィアの数が相当のものであっても、次第に数が減っていくのは自明の理。
このように情勢はスフィア側が不利となりつつあるが、スフィア達を率いるペルフェクト星人ナドキエは未だ撤退する気はないらしく、スフィアの目的を果たすべくこの星を彷徨い、怪獣やレイオニクスを襲っている。もっとも、野生怪獣はともかく、レイオニクス達の方は襲われたところで嬉々として迎え撃つような頭のネジの外れた輩ばかりであるが。
――とある荒野――
時刻は夕方に入る頃、天候は生憎の曇り。けれどもそんな日だからこそ、このレイオニクスは動いていた。
「良い天気だな、女? 早速だが、1つ質問をしたい」
邪悪宇宙生命体 ワロガ(RB)
かつてウルトラマンコスモスと死闘を繰り広げた宇宙人の同種族。悪意を持った狡猾な宇宙人であり、卑劣にして周到な作戦を展開し、地球を支配すべくコスモスや人類に挑戦した。
ツルツルとした体表をした黒い体に銀のラインが走っている。防空頭巾のように頭部から肩にかけて甲殻が一体化しており、丸い頭部には大きな赤い単眼だけがある。手は指がない代わりに先端が尖った【ソードパンチアーム】となっており、非常に強固な防御力と光弾発射能力を持つ。さらには光球状に変身して飛行することもまた可能。ただし、このように高い多彩な能力を持つ一方で夜行性であり、強い光を弱点とする。
本個体はM78ワールドとコスモスペースを含んだ全次元の支配の野望のため、レイブラッド星人の後継者となろうとしている。ちなみに唸り声を上げるだけで終始言葉を発しなかった以前の個体達と違い、よく喋る。
「お前の後ろの
「ウフフフフ……」
そう尋ねられたナドキエだが、目を細めて不気味に微笑むだけで答えなかった。
そして、そんな彼女の背後では不気味に脈動する、エメラルドグリーン色の光を放つ巨大な尖塔『スフィアオベリスク』。大きいものが1本、それよりは小さい2本、合わせて3本そびえ立っている。
「答える気はないか。まぁ、そうだろうな」
敵は答えないが、逆に納得して頷くワロガ。無論、ワロガが知りたかったのは、女が自分の縄張りにいきなり生やしてきたこれについてである。しかし、スフィアにとって明らかに重要らしき物体についてこの女が答えるはずもない。
もっとも、敵もそう易々と答えるはずがないとはワロガも思ってはいたが。
『ジー……バ……ザザ、トル…ナ…イザー、モン…ス、ザザ…ロ……ード……』
問答無用、
「キュイイオオオオ」
Sプラズマ融合獣 スフィアジオモス
スフィアが何らかの機械部品や瓦礫などと融合・誕生したと思しき、がっしりとした体躯のスフィア合成獣。
岩石のような質感と色の体表、青い目、前方を向いた頭部の巨大な双角、剥き出しの鋭い牙、胸部の発光体、全身の鋭い棘、背鰭のように連なったブーメラン状の巨大な棘、先端が錨のようになった刺々しい長い尾が特徴。
口から放つ赤色の破壊光線、肩の突起から放つ強烈な威力を誇る破壊電磁波を武器とし、胸の発光体からは強固なバリアを発生させて攻撃を防ぐ。また、周囲の炎や煙、電気などのあらゆるエネルギーを吸収することも可能。
しかし、真の能力は胸の発光体から緑色の光線を上空に放ち、時空変動を起こしてワームホールを発生させる能力。これにより未来の時間軸からスフィアザウルスを召喚出来る。さらには、仮にスフィアザウルスを撃破されてもその死骸を吸収しエネルギーに変換し、再び新たなスフィアザウルスを召喚してくる。
「なるほど。私は不運な目撃者だったというわけか」
さすがはレイオニクスバトルのサードステージ進出者。呑気にそう呟くだけあって、ワロガは全く慌てておらず、冷静にバトルナイザーを取り出して構える。
『バトルナイザー、モンスロード!』
「キェアアアアオオオオ」
天敵怪獣 マザルガス
かつてウルトラマンコスモスと戦った宇宙怪獣の別個体。体内にカオスヘッダーを消化分解する酵素『カオスキメラ』を持ち、カオスヘッダーに憑依されるどころか逆に捕食してしまう。まさに別名通りのカオスヘッダーの天敵となる怪獣である。
顔を含め全体的には黄色が主体だが、頭部の傘と全身の甲殻は青黒い。ずんぐりとした体躯の持ち主で、四肢は甲殻に覆われ、背部もまた両肩部が張り出した分厚い背甲に覆われている。特徴的なキノコのような頭部には瞳のない白い目と鳥の嘴が付いており、何処となく河童のような顔である。
そして、なんとこの頭部自体が捕食口でもあり、傘の部分がゴミ箱の蓋のように開き、そこからカオスヘッダーを吸い込んで捕食するが、光線なども同様に吸収可能。さらには特殊能力頼みの怪獣でもなく、手の鋭い爪や長く強靭な尻尾による格闘戦でもコスモスを圧倒している。
本個体はワロガ(RB)に使役されている。カオスヘッダー特効と言うべき能力の本種であるが、カオスヘッダーが改心しその脅威も消えた今、死に特性となったかと思われた――が、主人により何らかの生体改造を施されたようだ。
「キュゥゥオオオオ!!」
こうして、唐突にレイオニクスバトルが始まった。先手必勝とばかりに、スフィアジオモスは角からの破壊電磁波を放射。周囲を薙ぎ払いながらマザルガスに浴びせかける。
「キェアアアアオオオオ!!」
「怯むな!」
強烈な威力にマザルガスは悲鳴を上げるも、主人に一喝され気を取り直す。
「キエア!」
「キュオオ!?」
そのままキノコの傘のような頭部が蓋のようにパカリと開くと、なんと破壊電磁波を呑み込んでしまった。これにはスフィアジオモスも面食らってしまう。
「遠距離戦では不利かしら……?」
ナドキエがぽつりと呟く通り、光線の吸収能力があるマザルガスに闇雲に光線や電撃を放っても喰われてしまう。ならば、ここは肉弾戦しかあるまい。
「フ……」
予想通りの展開。そう言いたげなワロガの赤い目が明滅する。
「キュゥイオオオオ!!」
「キエア!」
(バリアの発動出来ぬように密着して組み合え!)
ナドキエがそう考えた通り、今度は肉弾戦を挑もうとスフィアジオモスが突進してきたが、マザルガスはこれを正面からがっちり組み合って受け止める。
そう、これでいい。マザルガスの
「今だやれっ!」
「キエァアア!!」
「ッッ!?」
スフィア合成獣の大半が亜空間バリアを張れることをワロガは知っていた。そして、それらはまた密着状態では発動不可能であることも。
こうして誘導は成功し、スフィアジオモスと密着状態となったマザルガスはついに対スフィア合成獣用の奥の手である【スフィアキメラ】を頭の開口部から浴びせかける。
「キュオオオオオオ……」
「何なの、これは…!?」
マザルガスの頭の中から突如放たれた光り輝く粒子。それを浴びた途端、スフィアジオモスは猛烈に苦しみ出し、最早戦うどころではなくなった。
急変したスフィア合成獣の様子に、さしものナドキエも動揺を隠せなかった。
「こいつは効くだろう?」
震えるスフィアジオモスは息を荒くし、ついには膝を突く。それを見たワロガは実に愉快げな様子でナドキエに語りかける。
「マザルガスの能力を知っているか? それはカオスヘッダーを消化する酵素である“カオスキメラ”を生成出来るというものだ。この能力により、マザルガスはカオスヘッダーに憑依されるどころか、逆に頭の口から捕食することが出来る」
これにより、マザルガスは天敵怪獣という別名を持つ。しかしながら、既にカオスヘッダーは改心し、宇宙の脅威ではなくなった。この惑星アシヨシにも超獣や超古代怪獣、スフィア合成獣、スペースビーストといった特定の勢力に属する怪獣が野生化あるいはレイオニクスに使役されている。だが、意外なことにカオスヘッダーに生み出されたカオス怪獣にいたっては現在までほとんど確認されていない。
マザルガス自身、カオスキメラ以外の能力もそれなりに強力であるが、前述の事態により最大の特性が事実上死に特性と化してしまった。こうして最大の長所がほぼ死んだ以上、マザルガスは別段特筆すべきことのない並の怪獣となってしまったかに思われた。
「だがな、こいつは違う。私が生体改造を施して違う性質に変えたのだ。
そう…カオスキメラから、スフィアキメラへとな!」
「キエエアアアア!!」
本来、スフィア合成獣の中でも強力かつ特殊な種であるはずだが、反撃すらままならない今の姿には最早その面影はない。
「キュオオ……」
「全てを、一つに!」
とはいえ、こちらもやられっぱなしではない。スフィアジオモスは寝転んだまま攻撃の余波により周囲で燃え盛る炎や煙を吸収しエネルギーに変換しつつ、その僅かなエネルギーを胸部発光体に収束。ナドキエの号令と共に、そのまま天へ向けて光線として放とうとする。
「おっと、そうはいかん!」
「キエエアア」
しかし、そうは問屋が卸さない。スフィアザウルスを召喚されては、せっかく追い詰めたのに多少なりとも不利になるかもしれない。それを危惧したワロガの指示の下、マザルガスは倒れるスフィアジオモスの胸を右足でおもいきり踏みつける。
そうして逃げられぬよう固定したところでさらに頭蓋を再び開き、そこからスフィアキメラを直接浴びせた。
「ゴブッ…」
胸殻が砕けるほどの無慈悲な踏みつけに加え、このダメ押しにより、肉体をさらに毒で蝕まれたスフィアジオモスは激しく吐血。胸部に収束していたエネルギーも霧散し、援軍としてスフィアザウルスを未来から召喚することも叶わなくなってしまう。
最後の抵抗とばかりに双角から破壊電磁波を放つも、その威力は先ほどと比べるべくもない。先ほど同様マザルガスは頭蓋を開いて吸い込んでしまい、ダメージを与えることは出来なかった。
「そいつは特に強力なスフィア合成獣のようだが、私のマザルガスを相手にその実力を発揮することはない!」
ワロガが冷笑するように、最早スフィアジオモスは力を発揮することは叶わない。
「さっさと死ね!」
「キエエアア!」
首の部分を右手で掻っ切る、主人からの死刑執行のGOサインを確認したマザルガス。そうして瀕死のスフィア合成獣目がけ、嘴から大きな光弾を吐き出す。
「………ッッ!」
普段ならばどうということはない。ダメージにもならない、いやむしろ糧にすら出来る一撃。しかしながら、今のスフィアジオモスにとっては必殺の一撃だった。
哀れ、スフィア合成獣はその実力を発揮出来ないまま光弾が直撃。断末魔すら上げられず、そのまま爆死したのだった。
「ン~~フフフフ。効果は抜群だな!」
マザルガスの放つスフィアキメラの絶大な効果を確認し、ワロガは実に満足気だった。
事実、強力なスフィア合成獣であるはずのスフィアジオモスをたった2度の放出でほとんど何も出来ぬ状態にまで弱らせたというのは驚くべき成果である。
「………………!」
一方、スフィア合成獣がほぼ何も出来ぬまま殺されたことにナドキエは驚愕し、放心する。
「………」
しかし、それも僅かな間だけで、すぐに冷静さを取り戻す。今回は実力差・戦力差では状況を覆せぬと判断し、すぐさま撤退を決断した。
「キエエアア!!」
「あうッ!」
ところが、そうは問屋が卸さない。マザルガスは咆哮と共に嘴から光弾を連射。その場からナドキエは慌てて飛び退くも、余波で吹っ飛ばされながら不格好に着地する。
「逃げようったってそうはいかん。もっとも…もうすぐ逃げられなくなるがね」
そう言って、ワロガの赤い単眼が不気味に明滅した直後、ナドキエの右の口端より血が流れ出す。
「!?」
急に目眩がしたかと思うと、視界が極彩色に明滅する。同時に猛烈な吐き気も来た。頭も割れるように痛くなりだした。続いて目の端からもうっすら血が流れ出す。
「お前もスフィアのお仲間なんだろう? 何故自分だけは平気だと思った?」
せせら笑うワロガ。そう、スフィアキメラはナドキエの方にも降りかかっていた。ただ風向きの関係で彼女はスフィアジオモスほどくらってはおらず、効果が出るのが遅かったのだ。
「風向きの関係で浴びたのはほんの僅かな量だ。とはいえ、お前の体格ではそれでも致死量かもな」
当然の話だが、怪獣と違い等身大の大きさであるナドキエにとってはスフィアキメラはほんの僅かな量でも致死量になりうる。
「だが、安心しろ。苦しませて殺す真似はせん」
再び右手で首を掻っ切るサインをマザルガスに見せるワロガ。
「何故なら今殺してやるからだ!!」
「キエエアア!!」
マザルガスの嘴から光弾が放たれナドキエに直撃する――も、ナドキエは寸前で力を振り絞って亜空間バリアを張っていた。
「んん!? 往生際が悪い女だ!」
思わぬ抵抗に気分を害したワロガ。
「キエア!!??」
もう一度とどめを刺そうとするマザルガスだったが、このタイミングでスフィアオベリスクの輝きが増すと共に、そこから上空目がけ莫大なエネルギーが放出。空一帯がスフィアバリアに覆われると共に、それが凄まじい勢いで拡張。
「ちぃっ! このタイミングで!」
同時に空が虹色に輝いたかと思うと、空から多数のスフィアソルジャーが出現。ナドキエを逃がす時間を稼ぐためなのか、そのままワロガとマザルガスに襲いかかる。
敵主従もこれではナドキエの討伐どころではなく、仕方なくターゲットを変更。襲いかかる敵をマザルガスは嘴からの光弾で、ワロガは尖った両手からの光弾で球体を撃墜していく。
もっとも、スフィアキメラの舞う今、スフィアが大群でやって来たことはむしろ
ところが、それでもスフィアソルジャーの群れは自殺的とも言えるほどに敵に突っ込む。そのせいで最初は余裕だったワロガも敵の猛攻により何度も肉薄されたことで焦りを見せ始めた。
「ハァ……ハァ……!」
スフィアソルジャー達の奮戦の陰で、ナドキエは死に体ながらもどうにか歩いて離れ、キングスフィアに回収してもらおうとする。しかし、敵の攻撃を躱して現れたそれも、結局は猛毒を浴びて不規則に振動したかと思うと、そのまま砕けて消滅してしまう。
いつもの方法で逃げるのは叶わぬと見たナドキエは、ここでスフィアの眷属としての能力でワームホールを開き、そのまま穴の中に倒れるように消えていった。しかし、毒に蝕まれた今はとにかく逃げることを最優先にして座標の設定も記憶しておらず、転送先は自分にも分からなかった。
「くっ、クソっ!」
敵に逃げられたワロガが悔しがるが、もう遅い。そしてナドキエが死に体となりながら逃げたにもかかわらず、空に広がるスフィアバリアの強度と範囲は加速度的に増していく。
まだまだ凄まじい数が生き残るキングスフィア・スフィアソルジャーも大半が上空のバリアに合流・同化すると共に、やがてはついにアシヨシ全体を覆い尽くしてしまった。
「もう少しで始末出来たところを!!」
ワロガは怒り狂って叫び、腹いせにマザルガスに光弾を連射させる。けれども、毒がなかろうとも怪獣にとってはかなり脆かった浮遊球体と違い、いくら光弾が命中しようともスフィアオベリスクはびくともしなかった。
「ハァ…ハァ……」
逃げた先で荒く息を切らし、ナドキエは座り込む。胸の動悸は激しく、咳き込む度に喀血する。
(毒が……消えない……)
このままでは死ぬ。故に、体内に寄生するスフィア細胞の力を使い、解毒を試みる。しかし、スフィアキメラはスフィア細胞にのみ特異的に作用する毒。スフィア細胞が力を活性化させれば、むしろ逆効果であったのだ。
(駄目………逆に力を抑えなきゃ……)
力を活性化させたが、逆に毒の回りが早くなった。地獄の苦しみの中で特性を理解し、逆にナドキエはスフィア細胞の力を抑え込み、かつ僅かに活動する残りの細胞でどうにか抗体の作製を試みる。
(………………)
目を瞑り、集中する――というよりは、最早目を開ける気力もなくなりつつある。
特別に作られたマザルガスの毒は、それほどまでに効いていたのだ。
「!」
しばらく座り込み、解毒代謝を行なっていたナドキエ。どうにかすぐ死ぬのだけは免れたが、体力を相当消耗し、まだ動くことは出来ない。そんな中、何者かの気配を察知し、目を開く。
「貴方は……」
逃げ込んだ先を目ざとく見つけ出して現れし者。それは空色の美しい髪を靡かせ、白いギガバトルナイザーを携えて現れたもう1人のペルフェクト星人であった。
しかし今の彼女にとって、それは天の助けではなく、むしろ死神の来訪に等しい。
「また会えたな。同胞よ」
ペルフェクト星人ソテイラ。ナドキエがスフィアの使徒ならば、ソテイラはレイブラッドの使徒である。
同じペルフェクト星人ながら、決して交わることのない敵同士。
ナドキエを冷たい目で見下ろしながら、ソテイラはギガバトルナイザーを向けた。
「その先は言わずとも分かるだろう?」
「………………!」
ギガバトルナイザーの先端にスパークする蒼い光が灯ったのを見れば、それ以上言葉を交わさずとも分かる。ソテイラはナドキエを始末しに来たのだ。
ナドキエはスフィアの手先にして、その前線指揮官である。レイブラッド星人に仕える者として、見逃す道理はない。
「………いや………死にたくない……っ!」
「………!!」
だが、ここで思わず面食らうソテイラ。死と破壊、あるいは
「………」
しかし、何か思うところはあったのか。自らの死への怯えを見せたナドキエに対し、ソテイラの殺意は揺らいだ。
「……お前も元は普通のペルフェクト星人だったのだろう」
悲しげにそう呟くソテイラ。スフィアとの同化を自ら望んでする者などいるものか。それはソテイラとて理解している。
しかし、もうこうなった以上は元に戻す方法はない。さらなる被害を出す前に駆除すべきだというのもまた理解している。
「……貴方に私の何が分かるのよ!!!!」
けれども、憐れまれたのを侮辱と受け取ったのか。普段のミステリアスさをかなぐり捨てて、珍しく感情的にナドキエは叫んだ。
「……うっ!! ゲホッ、ゲホッ……」
しかし、今すぐ死にはしないというだけで、命の危機を未だ脱したわけではない。叫んだ直後、むせたナドキエはまた喀血する。
「……
「………………」
それでもかまわず感情剥き出しで恨めしそうに叫ぶ同胞の姿を、ソテイラは悲しげに見つめていた。
「……奴隷か。
ソテイラが淡々とそう呟く通り、奴隷のペルフェクト星人というのは珍しくもなんともない。種族的にはむしろありがちな話であった。
「話してみろ。殺す前に聞いてやる」
同胞への最後の温情か。冷酷なソテイラには珍しく、敵に身の上話を喋らせる猶予を与えたのだった。
――バンデラス太陽系第5惑星アロルム星――
地球から180光年の彼方にあるバンデラス太陽系。しかしながら、バンデラス太陽は100億年燃え続けたが現在では寿命が尽きて久しく、白色矮星と化しつつある。
かつて、この星系には生命の住まう3つの星があった。バンデラス太陽系第3惑星エギンロ星、第4惑星スーガ星、そして第5惑星アロルム星である。
だが、隣り合う星々は友好関係…にはなく、むしろかなり仲が悪かった。
特に凶暴な昆虫種族であるアロルム星人は、アロルム星の資源・環境が豊かではないため、他2つの星への侵略と略奪を盛んに行なっていた。当然ながら、強欲な昆虫種族に憎しみを募らせた他2つの星がいつまでもやられっぱなしのはずもなく、やがては星間戦争に発展してしまった。
だが数千年もの長い間散発的に続いた戦いの最中、バンデラス太陽の寿命が尽きてしまう。まずエギンロ星がその影響による極度の寒冷化により住民ごとすぐさま滅亡した。
スーガ星とアロルム星はそれでも懲りずに戦争を続けていたが、やがて母星の環境の劇的な悪化により、スーガ星人達も母星を捨てて自らの住める星を探すために逃げざるをえなくなる。一方、アロルム星も同様に影響を受けていたが、他2つの星より科学力でリードしていたアロルム星人達は滅亡寸前のところでなんとか『人工太陽』の開発に成功。そうして、唯一生き残ったアロルム星人は打ち上げた人工太陽の恵みの元なんとか生き永らえたのである。
――だが、それから約1万年後。災厄をくぐり抜けたこの星を予期せぬ試練が降りかかることとなる。
「ギィィィィィィィィ!!」
「アオオオオ~~ム」
惑星ハマーでレイに敗れてから、実に数十年後。レイブラッド星人が完全復活を遂げようと再び暗躍を開始した。
M78ワールド、さらにはそれ以外のあらゆる
そして、皮肉にもこのアロルム星もその会場の1つとなってしまった。来たるべき
そして今回の舞台は街のド真ん中。空に浮かぶ人工太陽の光に照らされながら、今日もレイオニクス同士、使役怪獣同士の熾烈な殺し合いが繰り広げられている。
「ギィィィィィィィィ」
百足怪獣 ムカデンダー
かつてウルトラマンタロウ、ウルトラマンメビウスと戦った地底怪獣の別個体。八幡ヶ岳に住まう怪獣で、古来より八幡神社に『大百足』として伝えられていた。
最大の特徴として、本来頭部のあるはずの場所が短い尻尾で、代わりに本来の股間部分から三本角の生えた竜のような長い首と頭が生えているという、怪獣の中でも他に例のない奇妙な体型をしている。また右手の中指は鞭のように長く伸びており、これで敵を打ち据える。
ちなみに首と胴体の自切・分離が可能でそれ以後も別個に独立行動出来るというとんでもない能力がある。また口からは粘着性の毒糸や火炎を吐く他、地中を移動時に発生させる異常な高電圧によるピエゾ効果により、付近一帯の通信を麻痺させてしまう。
「やれっ! ムカデンダー!!」
醜悪宇宙人 メドウーサ星人(RB)
かつてウルトラマンタロウと戦った宇宙人の同種族。かつてメドウーサ星座を自分の物にすべく争いを起こして乗っ取った凶悪種族で、その顛末を知る逃亡怪獣ヘルツを追いかけて抹殺すべく地球までやって来た。
青と赤の体色、複眼の付いた昆虫のような顔、長い触角状の肩、節の付いた鞭状の両腕、イボの付いた甲殻が特徴。体の各所からはびっしりと棘状の房が生え揃っており、前述の特徴と合わせ不気味で醜悪な見た目となっている。生物を仮死状態にする【メドウーサ磁気】を放つことが出来、これにより対象を仮死状態に追い込んで自分が成り代わる他、憑依能力も持つ。
「殺せファルドン!!」
悪質宇宙人 レギュラン星人(RB)
かつてウルトラマンティガと戦った宇宙人の同種族で、ネメシス星雲第4惑星レギュラン星出身の宇宙人。非常に卑劣で悪辣な性格をしており、自らの所業を棚に上げて地球侵攻の口実とするなど振る舞いは下衆で最悪極まりない。
頭部には小さな赤い目があるだけで、他の感覚器官や口は見当たらない。銀色の尖った鉱石を思わせるボディは所々不規則に抉れており、そこに紫色の肉が覗く。このように生物感のない異様な外見をしている。
超能力に優れており、怪光線・破壊光弾・捕獲光線・空中浮遊・飛行などが出来る上、ティガのハンドスラッシュを躱すなど身のこなしの方も軽快である。
「アオオオオ~~ム」
蜃気楼怪獣 ファルドン
かつてウルトラマンティガと戦った怪獣の別個体。別名通り蜃気楼のような己の幻影を複数投影出来、しかもそれらは各自別の動きをする上で本物と全く見分けがつかない精巧さを誇る。
灰色の体色で、鋏状の両手、頭部及び肩と一体化して足元まで伸びるタカラガイのような形状の巨大な背甲が特徴。動き自体は鈍重だが、鋏のパワーはティガを押さえ込み、一方的な殴打を受けて平気など防御力も高い。鼻先からの青い破壊光線もティガを跳ね飛ばす程度には強い。
最大の武器が前述の蜃気楼じみた自分の幻影の投影能力であるが、自分と幻影の位置を自在かつ迅速かつ全く前触れなく入れ替えることが可能。これにより変則的な短距離超高速移動が可能で、敵を翻弄する。
「ギィィィィィィィィ!!」
「アオッ」
ムカデンダーの振るった右手の鞭がファルドンを打ち据える。そうして何度か殴打したところで攻撃のタイミングを掴んだのか、鈍重な動きに見合わず蜃気楼怪獣がそれを左の鋏でキャッチ。そのまま引っ張って地面に引きずり倒す。
しかし、ムカデンダーは倒されながらも粘着性の毒糸を吐き出し、引っかけたファルドンの右腕周囲を封じてしまう。それに蜃気楼怪獣が動揺して一旦離れたところで、ムカデンダーが追撃の火炎を発射。胴体に直撃して今度はファルドンが倒れてしまう。
「いよしっ!」
優勢に持ち込み、メドウーサ星人はガッツポーズをする。
「ファルドン! お前の力を見せてやれいっ!」
しかしレギュラン星人も劣勢に気圧されず、鼓舞する。
「後ろだ!」
「ギ!?」
百足怪獣は再び火球を吐くが、なんと急にファルドンの姿が薄くなったかと思うと、そのまますり抜けてしまう。驚愕したムカデンダーは硬直したところでメドウーサ星人の呼びかけに慌てて振り向くも既に遅かった。不可解にも後ろにいきなり現れたファルドンの振り下ろされた両手に胴体を殴られ、ムカデンダーはまた薙ぎ倒されてしまう。
「フハハハハ! 所詮その程度の怪獣では俺様のファルドンに敵いはせぬわ!」
ファルドンは別名通りの蜃気楼じみた幻影分身能力を駆使し、ムカデンダーを翻弄する。防戦一方となった敵の姿に自陣の勝利を確信し、レギュラン星人は高笑いを上げたのだった。
「うむ。戦況は一進一退、互角のようだな……」
戦場となった街の外れ、白い壁の研究所。そこの3階の窓から、1人のアロルム星人がこの傍迷惑なレイオニクスバトルの様子を見守っていた。
「決着がつき次第、
「……はい」
脳内に埋め込まれたバイオチップからの骨伝導通信で主人の連絡を受け、召使の女は辟易しながらも必要な道具と機器をすぐさま用意し、エアカーに積み込み始めた。
(急がないとまた暴力を振るわれる……)
この街にある『奴隷居住区』から連れて来られてまだそう月日は経っていないが、主人には主従関係を
しかし、この女を主人にとって大きな価値ある物としているのは、その気の毒で愚鈍さすら感じさせるほどの従順さでも、冷涼とした環境にも耐える種族の特性でもなく、純粋な
(はぁ……イヤだな……)
この奴隷の名はナドキエという。この宇宙の数ある
おまけ
前回あまりにもマキマさんにそっくりだから載せないと言ってたファムですが、一応AI生成で作ってはみたのをお蔵入りにしとくのはもったいないと思ったので一応載せておきます。
1枚目(スーツ&葉巻)
2枚目(海辺でビキニ)
用語解説
邪悪宇宙生命体 ワロガ(RB)
二つ名は“生体改造芸術家”。かつてウルトラマンコスモスと二度に渡り激突した宇宙人の同種族。高い科学力と狡猾で悪辣な性格の持ち主で、夜行性で光を嫌う他、終始唸り声を発するのみで言葉を発しない。
防空頭巾をかぶせたような頭部に巨大な赤い単眼と、黒と銀の格子状の模様となったツルツルとしたボディは非常に異様かつ無機質。指がなく先端が尖った刃物状の【ソードパンチアーム】は盾代わりとなり、先端から発する光線は戦車の大部隊を壊滅に追いやった威力がある。
光球状に変身して空を飛ぶ他、テレポート能力を持つ。ただし単眼が機能を司っているため、単眼を破壊されるとテレポートは使用不能になる。
宇宙ステーション建造中の事故で死んだレニ・クロサキをバイオチップを脳に埋め込んで擬似的に蘇生させ、ウルトラマンコスモス=春野ムサシを利用することでEYESに潜入させた。彼女を操りEYESにコンピューターウイルスを送り込んでメカを使用不能にさせた上、古代怪獣ガルバスを操って人類に怪獣への憎悪を持たせて怪獣保護の理念にとどめを刺そうとした。
しかしレニはのちに反抗、変調器で操られたガルバスの向かっていたエネルギープラントを彼女が停止させることで高周波が止まり、ガルバスも正気を取り戻す。用済みとなったガルバスを攻撃するがコスモスが出現、こちらも実体化する。しかしシンクロしていたレニにテレポートを無効化され、最期はコスモス・コロナモードのブレージングウェーブを受けて爆死する。しかしシンクロしていたレニも消滅してしまった。
のちに別個体が以前倒された同胞の仇を討つべく出現。EYESや戦車隊ベンガルズ、コスモスと激闘を繰り広げるが、最期は同じくブレージングウェーブで倒された。
本個体はレイブラッド星人の後継者となって全次元を支配すべく、惑星アシヨシへとやって来た。そしてある時縄張りでいきなりスフィアオベリスクが現れたため、そこに居座っていたナドキエを襲撃する。
かつての個体同様悪辣な性格で、使役怪獣のマザルガスを対スフィア用の生物兵器へと平然と改造している。これはカオスキメラが死に特性と化したマザルガスの有効利用もあったが、本心はこの星にやって来たスフィアを自分が全滅させることで、レイブラッド星人に自分を売り込み、その後継者に相応しい存在だと認めさせようというもの。
ちなみに全く喋らなかった以前の個体と違い、よく喋る。また、同じくコスモスペース出身のノワール星人(RB)とはライバル関係であるが、自身の怪獣の生体改造に全く躊躇ない姿勢を向こうからは唾棄されている。
天敵怪獣 マザルガス
かつてウルトラマンコスモスと戦った宇宙怪獣の別個体。その別名の由来は後述の理由からカオスヘッダーの“天敵”であることによる。
青と黄色の体色をしたずんぐりとした体躯を持つ、特に傘のように広がった頭頂部と嘴を持った河童のような顔をしている。張り出した肩や手足は分厚い甲殻に覆われており、鋭く細長い尻尾も特徴である。また頭頂部は蓋のように開いて、そこから捕食口が露わになる。
口からは拡散する光弾を吐き、単なる肉弾戦でもコスモスを圧倒するだけでなく、球体状に変形して空を飛んだり地中に潜ったりと多芸な怪獣。しかし最大の能力は体内に保有する酵素『カオスキメラ』。これによりカオスヘッダーは憑依出来ず、さらには頭部の捕食口からカオスヘッダーを吸収・捕食してしまう。ちなみに捕食口はカオスヘッダーだけでなく、光線も吸収可能。
カオスヘッダーを狙い地球に飛来。その特性によりEYESによりカオスヘッダーへの対抗のため狙われるが、狡猾なカオスヘッダーに誘導され、統合防衛軍の弾薬庫に近づいてしまったことで攻撃対象となってしまう。さらには西条武官が焦って『怪獣殲滅兵器ダビデス909』の使用を強行、打ち込まれた影響で体内のカオスキメラが消滅。そのままスフィアに取り憑かれてカオスマザルガスと化してしまった。その後戦いの末にコスモスにカオスヘッダーを除去されるが、力尽きて死亡した。
本個体はワロガ(RB)に使役されている。カオスヘッダーがコスモスと春野ムサシとの戦いの果てに改心して久しいこともあり、惑星アシヨシにおいてもカオス怪獣はいないに等しい状態であったため、カオスキメラは事実上死に特性化していた。しかしそのことを憂いた悪辣な主人により生体改造を受け、体内の酵素が対スフィア用の猛毒『スフィアキメラ』へと変化した。
その影響で対スフィア合成獣においては無敵に近い強さを誇り、本来大幅に実力が上回るはずのスフィアジオモスを簡単に一蹴し、その能力を使わせることなく光弾で爆殺している。さらにはナドキエも瀕死に追いこむなど大金星を上げるも、結局彼女には逃げられてしまった。
尚、自分に許可など取らず主人から強制的に改造を受けたため、表立って反抗こそしなかったものの、実はマザルガスはこのことを恨んでいたりする。
百足怪獣 ムカデンダー
かつてウルトラマンタロウ、ウルトラマンメビウスと戦った怪獣の別個体。以前から八幡ヶ岳に住まう怪獣で、古来より八幡神社に『大百足』として伝えられていた。また肉食性らしく、以前より出現しては人間を襲っていた模様。
普通なら頭部のある箇所が一対の牙の付いた尻尾で、入れ替わりに股間部から三本角の生えた竜のような長い首と頭部が生えた奇怪な体型の怪獣。他には中指が長い鞭状となった右手、体の側面に生え揃う長い棘が特徴。また、三本角は感覚器官であり、破壊されると怒り狂う。尚、体色は個体差があるようで、タロウと戦った個体は緑、メビウスと戦った個体はやや黒っぽい。
口からは粘着性の毒糸や火炎を吐く。さらには地底移動時に発生する異常な高電圧によるピエゾ効果により、付近一帯の通信を麻痺させてしまう。
最大の特徴として、首と胴は分離可能かつそれぞれが独自行動可能というとんでもない能力を持つが、感覚は繋がっており、首を攻撃されると胴体も混乱し行動不能となる。また、胴体が消滅しても首のみで行動可能だが、いつまで生存出来るかは不明。
八幡ヶ岳の麓の神社で大百足の紙芝居を語られる中、同調するように出現。客を守るために立ち向かった紙芝居屋の男に火炎で重傷を負わせ、ZATの首吊作戦も前述の特性で失敗させる。その後東光太郎=ウルトラマンタロウの攻撃で負傷するも毒糸を吐きかけ動きを封じるも復活、タロウと戦闘になる。胴と首が分離し2対1で圧倒するも最期は首も胴も宙に放り投げられ、首はストリウム光線、胴はアトミックパンチで粉砕された。
メビウスの地球防衛時代にも同所から出現しマリナや友人達を追い回す。途中で喚び出されたマケットミクラスの電撃に怯むが時間切れでとどめは刺されず、再びマリナ達を追い回すが、ここで反応を拾ったGUYSやメビウスが到着。以前と同じく分離攻撃でメビウスを苦戦させるが、最期は胴体をメビュームシュートで爆散、残った首が襲いかかるがこれも駆けつけたウルトラマンヒカリのナイトシュートで爆死した。また、惑星ボリスでもレイに倒されている他、怪獣墓場でウルトラマンベリアルに復活させられた個体もいる。
本個体はメドウーサ星人(RB)に使役されている。火炎や毒糸を使い、ファルドンと互角の攻防を展開する。
醜悪宇宙人 メドウーサ星人(RB)
二つ名は特になし。かつてウルトラマンタロウと戦った宇宙人の同種族。争いの末にメドウーサ星座を乗っ取った種族で、その顛末を知る生き証人である逃亡怪獣ヘルツを始末すべく地球まで追いかけてきた。
顔つきや複眼から昆虫タイプの宇宙人と思われる。他は細長く湾曲した角状の両肩、鞭状の両腕、イボの付いた甲殻、全身から垂れ下がるように生えた長い棘が特徴で、見た目は別名通り醜い異形。
戦力は生物を仮死状態に追いやる【メドウーサ磁気】であり、これを利用しある老人を仮死状態に追いやり自らが成り代わり、ZATを上手く騙してヘルツを始末させようとした。
しかしZATは慎重な姿勢を崩さずヘルツを始末しようとしなかったため、業を煮やしZATの森山隊員に憑依し奪ったスーパースワローで始末しようとするが、これも失敗し巨大化。ヘルツの妨害もものともせずタロウと互角の格闘戦を演じるが、最期はストリウム光線をくらい爆死した。
本個体はレイブラッド星人に導かれ、その後継者となって全宇宙を支配すべくアロルム星までやって来た。そして自らのムカデンダーとレギュラン星人(RB)のファルドンを戦わせている。
悪質宇宙人 レギュラン星人(RB)
二つ名は特になし。かつてウルトラマンティガと戦った宇宙人の同種族である、ネメシス星雲第4惑星レギュラン星のレイオニクス。
尖った銀色の鉱石を思わせるボディは所々不規則に抉れ、そこから紫色の肉が覗いている。頭部には小さな赤い目が付いているだけで鼻も口もなく、全体的に生物感のない無機質な見た目をしている。
超能力に優れた種族であり、怪光線・破壊光線・捕獲光線・空中浮遊・飛行・実体のあるホログラムなどを行使出来る他、見た目に似合わずティガのハンドスラッシュを躱すほどに動きも身軽である。
地球侵略及び宇宙ステーション・デルタ破壊のためにやって来たが、途中で宇宙船が故障し、デルタに衝突しそうになる。そのため指揮官は妻子や仲間を見捨てて脱出艇の小型宇宙船で逃亡、本船はデルタのヴァルキリー砲で乗組員諸共破壊されてしまう。
指揮官は自らの所業を隠して、宇宙船の破壊と妻子の死亡を名目に復讐を行おうとしたが結局露見。ヤナセやレナを拷問しようとするもGUTS隊員らによって阻まれ、さらには自らの星に帰ろうとするもこれも失敗、立腹して巨大化する。しかしティガに叩きのめされるも、その後降参したふりをし風車を武器に不意打ちして形勢逆転するが、レナとヤナセの操縦するガッツウイング1号の加勢により再び劣勢に。そして、光線の撃ち合いに負けて消滅、小型宇宙船もガッツウイングのミサイルで爆破された。
その後、ヅウォーカァ将軍なる個体が巨大隕石を使っての陰謀を実行するが……それはアスカ・シンの見た夢であった。
尚、とにかく卑劣極まる振る舞いや、「家族など足手まとい。必要なまた作ればいい」「地球人を殲滅すれば卑怯者の汚名は消える」といった発言から窺える腐り果てた性根を垣間見せているが、これが種族全体に通ずる性質なのかは不明。
レイオニクスである本個体はレイブラッド星人に導かれ、その後継者となって全宇宙を支配すべくアロルム星にやって来た。そして自らのファルドンとレギュラン星人(RB)のムカデンダーを戦わせている。
蜃気楼怪獣 ファルドン
かつてウルトラマンティガの戦った怪獣の別個体。奇獣デスモンが現れた1ヶ月後、同じくG14地区に現れた怪獣だが、それ自体は偶然でデスモンと特に関連はないと思われる。
灰色の体色、鋏状の両手、頭部及び肩と一体化し、足元まで伸びたタカラガイにも似た形状の巨大な背甲が特徴。鼻先からの光線はそれなりに強力で、鋏のパワー自体もティガを押さえ込めるぐらいには強く、一方的な殴打を受けて大したダメージも負わないなど打たれ強いが、動き自体は緩慢。
しかし別名通り蜃気楼のような自身の幻影を複数投影する能力を持ち、また一切の予兆なく幻影と己の位置を入れ替えることが出来る。これにより擬似的なテレポートを発現しており、入れ替えの速度はスカイタイプをも上回るほど。
G14地区に突如現れ、迎え撃ったティガを翻弄するが、イルマ隊長の決死の特攻で本体の位置が暴かれ、最期はランバルト光弾を受けて爆死する。
本個体はレギュラン星人(RB)に使役されている。その蜃気楼の脅威は健在であり、ムカデンダーと互角の攻防を展開する。